受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第53条の19(出荷等に関する要請)

クイックジャンプ
  1. 厚生労働大臣は、感染症対策物資等について、第五十三条の十六第一項に規定する事態に対処するため、当該感染症対策物資等の出荷又は引渡しを調整することが必要であると認めるときは、当該感染症対策物資等の生産、輸入、販売又は貸付けの事業を行う者に対し、当該感染症対策物資等の出荷又は引渡しを調整するよう要請することができる。
  2. 2.厚生労働大臣は、前項の規定による要請をしようとするときは、あらかじめ、当該感染症対策物資等の生産、輸入、販売又は貸付けの事業を所管する大臣に協議するものとする。

この条文の基本情報

出荷等に関する要請とは何ですか?

定義出荷等に関する要請とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の19に定められた規定で、「厚生労働大臣は、感染症対策物資等について、第五十三条の十六第一項に規定する事態に対処するため、当該感染症対策物資等の出荷又は引渡しを調整することが必要であると認…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の19(出荷等に関する要請)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
  2. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の19の条文原文は「厚生労働大臣は、感染症対策物資等について、第五十三条の十六第一項に規定する事態に対処するため、当該感染症対策物資等の出荷又は引渡しを調整することが必要であると認…」で始まります。
  3. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の19は第九章の二 感染症対策物資等に置かれています。
  4. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
  5. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の19の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の18です。
  7. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の19の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の20です。
  8. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の19には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条の19
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114
  • 本サイト収録感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条の19(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/53_19

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点感染症法53条の19は、物資の供給不足時に厚生労働大臣が事業者へ出荷・引渡しの調整を要請できると定める。要請は行政指導であり、罰則はない。

Q · 国から医療物資の出荷調整を要請されたら、必ず従わないといけないの?

いいえ、本条の要請は行政指導で、断っても罰則はありません

感染症法53条の19の要請は、厚生労働大臣が感染症対策物資等の供給不足時に事業者へ出荷・引渡しの調整を求める行政指導です。本条には罰則がなく、行政手続法32条2項は従わなかったことを理由とする不利益な取扱いを禁じています。ただし、応じた結果として既存の取引先への納品が遅れた場合の責任は、契約条項しだいで事業者が負う可能性があります。

解説

2020年春、ドラッグストアの棚からマスクが消えた。メーカーは増産を急いだが、どの病院に何箱を回すかを決める法的な仕組みは、当時の感染症法にはなかった。本条は、その空白を埋めるために置かれた条文である。厚生労働大臣は、感染症対策物資等(医薬品、医療機器、マスクや手袋のような個人防護具など、感染症対策に欠かせない物資)の供給が不足して、第53条の16第1項が定める事態にあたると判断した場合、生産・輸入・販売・貸付けを行う事業者に「出荷や引渡しを調整してほしい」と要請できる。押さえておくべきなのは、これが命令ではなく『要請』だという点だ。要請は行政指導(役所が相手の協力を前提に求めるお願い。法的な強制力はない)にあたり、本条自体には応じなかった事業者への罰則がない。行政手続法32条は、従わなかったことを理由とする不利益な取扱いを禁じている。一方で、所管大臣との協議(第2項)を経た国の要請を事業者が無視すれば、取引先や世論からの評価という別の代償を負うことになる。あなたが医療機関側でも供給する事業者側でも、どこまでが任意でどこからが義務なのかを見分けられれば、次の有事の動き方は変わる

法的な位置づけ

感染症法53条の19は、感染症対策物資等の出荷調整要請を定める規定である。厚生労働大臣は、同法53条の16第1項の供給不足事態に対処するため必要と認めるとき、当該物資の生産・輸入・販売・貸付けの事業者に対し出荷または引渡しの調整を要請でき、要請前には事業所管大臣と協議する。要請は行政指導の性質を持ち、強制力を伴わない。

よくある質問 AI による整理

Q1感染症対策物資等とは何ですか?

医薬品、医療機器、マスクや手袋などの個人防護具など、感染症対策に欠かせない物資の総称です。感染症法第9章の2が対象を定めています。

Q2出荷調整の要請はいつ出されますか?

感染症法53条の16第1項が定める供給不足の事態にあたり、厚生労働大臣が出荷調整が必要だと認めたときに出されます。平時には出されません。

Q3出荷調整の要請は誰に対して出されますか?

対象となる物資の生産、輸入、販売、貸付けの事業を行う者です。メーカーだけでなく、輸入商社、卸、レンタル事業者も含まれます。

Q4出荷調整の要請を断ると違法になりますか?

違法にはなりません。本条に罰則はなく、行政指導として相手の任意の協力が前提です。ただし、取引先や世論からの評価は別の問題として残ります。

Q5出荷調整の要請は書面でもらえますか?

行政手続法35条3項により、口頭で行政指導を受けた場合は、趣旨・内容・責任者を記載した書面の交付を求められます。後の紛争に備えて求めておくのが無難です。

Q6厚生労働大臣は単独で要請できますか?

できません。本条2項により、あらかじめ物資の事業を所管する大臣(例:経済産業大臣)と協議する必要があります。

Q7出荷調整に応じた場合、国から補償はありますか?

本条自体には損失補償の規定がありません。補償や支援があるかは、別の予算措置や制度によるため、要請時に所管省庁へ確認する必要があります。

Q8出荷調整の要請と収用の違いは?

本条の要請は任意の協力を求めるものです。物資の収用などの強制措置は、新型インフルエンザ等対策特別措置法55条など別の法律に置かれています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1国の出荷調整の要請、断ったら罰金とか取られますか?

本条(感染症法53条の19)の要請には罰則規定がなく、行政指導の性質を持ちます。行政手続法32条2項も、従わなかったことを理由とする不利益な取扱いを禁じています。実務のポイント:法的な罰がないぶん、実務で効くのは評判と、国との今後の関係です。断る場合も、理由と代替案を書面で示して記録に残しておく会社と、黙って無視する会社とでは、その後の扱いに差が出ます

Q2要請に従って得意先への納品が遅れたら、得意先に賠償しなきゃいけないんですか?

国の要請に応じたことだけで、自動的に債務不履行責任(民法415条)を免れるとは言い切れません。行政指導には強制力がないため、免責事由にあたるかは契約条項と個別事情で判断され、実務上も評価が分かれます。実務のポイント:大手の取引基本契約では、不可抗力の例示に『法令の制定改廃、行政機関の命令・要請』を入れる例が増えています。『要請』の二文字があるかどうかで結論が変わりうるので、平時に確認しておく価値があります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「国から要請が来たら従う義務がある」と思われがちだが、本条の要請は行政指導であり、条文上の強制力も罰則もない。行政手続法32条は、従わなかったことを理由とする不利益な取扱いを禁じている。ただし、従わなくても法的に罰せられないことと、ビジネス上の代償がないことは別の話である
  • 視点を変えると見え方が逆転する。医療現場から見れば『国が物資を回してくれる仕組み』だが、法律から見れば本条は事業者の営業の自由と既存契約に介入する入口である。要請に応じて既存顧客への納品を止めた結果は事業者自身が背負う。その落差を知らずに善意で即応した会社が、後から契約紛争を抱えることになる
  • マスク転売禁止のような強制的な流通規制も本条でできると考えるのは、立てた問いがずれている。2020年のマスク転売規制の根拠は国民生活安定緊急措置法とその政令だった。強制力のある手段は、新型インフルエンザ等対策特別措置法や国民生活安定緊急措置法など別の法律に分かれて置かれている
比較の観点この条文ほかの条文
法的性質感染症法53条の19:出荷・引渡し調整の要請(行政指導)新型インフルエンザ等対策特別措置法55条:特定物資の売渡し要請、応じない場合の収用
国民生活安定緊急措置法26条:政令による譲渡等の制限・禁止
強制力なし(罰則なし、任意の協力が前提)あり(要件を満たせば収用が可能)
あり(政令違反に罰則)
主な行使主体厚生労働大臣(事業所管大臣と事前協議)都道府県知事等
政府(政令で指定)
代表的な場面供給不足時の医療物資の出荷先・数量の調整緊急事態下での医薬品・食品等の確保
2020年のマスク転売規制

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
傳染病防治法第54条

台湾では流行疫情指揮中心の設置期間中、防疫器具・医薬品等の徴用・調用が可能で、日本の『要請』より強い強制型の設計となっている

韓国
물가안정에 관한 법률 제6조

韓国は2020年、物価安定法の緊急需給調整措置によりマスクの出荷・販売を政府が管理した。日本の任意要請とは対照的

フランス
Code de la santé publique art. L3131-15

フランスは衛生緊急事態の下で、首相の命令による物資の徴発や価格統制を認める。強制力を伴う点で本条と異なる

アメリカ
Defense Production Act of 1950

米国は2020年、国防生産法に基づき N95マスク等の生産・配分を優先指示した。民間契約より政府指示を優先させる強制型の仕組み

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もしあなたが医療用手袋の輸入商社の営業部長で、ある朝、厚生労働省から「在庫を感染拡大地域の病院へ優先して出荷してほしい」と要請文書が届いたら、どうなる? 長年の大口顧客である介護チェーンへの納品を後回しにすれば、契約上の納期遅延が問題になる。要請に応じたことは、それだけで契約違反の免責理由になるとは限らない。取引先との契約に不可抗力条項や行政要請条項が入っているかどうかで、損害賠償リスクは大きく変わる
  • 地方の小さなクリニックで院長をしている。大病院には N95マスクが届くのに、うちには一箱も来ない。出荷調整の要請は『どこへ優先して回すか』を変えるものなので、優先先から外れた小規模医療機関は後回しになりやすい。自治体の医療調整窓口に在庫状況を早めに伝えておかないと、配分を決める段階で名前すら挙がらない
  • あと48時間で、厚労省のヒアリングに出す出荷計画を提出しなければならない。現場の在庫データは各倉庫でばらばら、営業は顧客の確保を優先したがっている。要請は任意でも、その計画書が、国と業界が今後の有事対応を話し合う場で自社の信用を示す材料になる
  • 同業他社の担当者から「業界全体で出荷先を調整しよう」と電話が来た。善意でも、競合同士が出荷先や数量を取り決めれば独占禁止法上の論点が生じうる。国の要請に基づく調整なのか、業者間の自主調整なのか、その線引きを記録に残しておく

取るべき行動

被害を受けた側:物資が届かない医療機関・介護施設の立場の場合:1. 自院の在庫量・消費ペース・欠品予測を数値化し、都道府県の医療調整窓口と厚生労働省の相談窓口へ早期に報告する2. 調整の対象は国が把握している需要なので、名前が挙がらなければ配分されにくい3. 卸業者との契約で優先供給の取り決めがあるかを確認する4. 不足が長期化しそうなら代替品の承認状況も同時に調べる

訴えられた側:要請を受けた事業者の立場の場合:1. 要請の範囲(物資、数量、出荷先、期間)を書面で確認し、行政手続法35条に基づく書面交付を求める2. 既存契約の不可抗力条項・行政要請条項を法務部門で即日点検する3. 応じる場合は既存顧客へ書面で事情を説明し、納期変更の合意を取る4. 同業他社と直接数量を取り決めるのは避け、調整は国を介して行い記録に残す

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。要請は第53条の16第1項の事態が続く間に限って行われる。要請に応じたことで生じた取引先との紛争には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される

学説

通説(行政法):行政指導は処分ではなく、相手方の任意の協力を前提とする事実行為である。法律に根拠規定がある要請であっても、罰則や強制手段が定められていない限り、法的拘束力は生じない。

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)改正(要確認) 新型コロナウイルス感染症の流行時に起きた医療物資不足を受けた感染症法改正で、第9章の2(感染症対策物資等)の一部として新設されたとみられる。施行日を含め人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.令和4年(2022年) 新設:新型コロナウイルス感染症の流行時の医療物資不足を受けた感染症法改正で、感染症対策物資等に関する規定の一部として新設されたとみられる。施行日は要確認。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の全文を見る所属する編章節を開く:第九章の二 感染症対策物資等

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›