金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第164条(刑事補償の特例)
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第百四十三条第四号の罪に関し没収すべき債権等の没収の執行に対する刑事補償法(昭和二十五年法律第一号)による補償の内容については、同法第四条第六項の規定を準用する。
この条文の基本情報
刑事補償の特例とは何ですか?
定義刑事補償の特例とは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第164条に定められた規定で、「第百四十三条第四号の罪に関し没収すべき債権等の没収の執行に対する刑事補償法(昭和二十五年法律第一号)による補償の内容については、同法第四条第六項の規定を準用する…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第164条(刑事補償の特例)は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第164条の条文原文は「第百四十三条第四号の罪に関し没収すべき債権等の没収の執行に対する刑事補償法(昭和二十五年法律第一号)による補償の内容については、同法第四条第六項の規定を準用する…」で始まります。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第164条は第八章 没収に関する手続等の特例に置かれています。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第164条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第163条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第164条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第164条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101 - 本サイト収録
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第164条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/164
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融サービス提供・利用環境整備法164条は、143条4号の罪で没収された債権等の刑事補償に刑事補償法4条6項を準用し、未処分なら返還、処分済みなら時価相当額を補償すると定める。
Q · 没収された預金や売掛金は、再審で無罪になったら戻ってくるの?
返還か時価補償の対象。無罪確定から3年以内に請求
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律164条は、同法143条4号の罪に関し没収された債権等について、刑事補償法4条6項を準用します。没収された債権等がまだ処分されていなければその債権等そのものが返付され、既に取立てや換価で処分されていれば時価相当額の補償金が交付されます。請求は無罪の裁判が確定した日から3年以内に、無罪の裁判をした裁判所へ行います(刑事補償法6条・7条)。
解説
国家に財産を持っていかれた後で「やはり無罪だった」と分かったとき、何がどの形で戻るのか。刑事補償法は、没収された物については、まだ処分されていなければその物を返し、処分済みなら時価相当額の補償金を払うと定めている(同法4条6項)。だが、預金債権や売掛金のような「債権」は手で触れる物ではない。そのまま当てはめると、何を返せばよいのか、どの価値で償うのかが曖昧になる。本条はこの隙間を埋めるため、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律143条4号の罪で没収された債権等にも、同じ4条6項のルールを準用する(他の条文の仕組みを借りて当てはめる)。目に見えない財産を国家に取られた場合でも、補償の物差しは物の場合と変わらない。この一点を知っているかどうかで、再審無罪の後に「債権は対象外では」と言われて引き下がるか、正面から請求できるかが分かれる。
法的な位置づけ
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律164条は、同法143条4号の罪に関し没収すべき債権等の没収の執行について、刑事補償法による補償の内容を同法4条6項の準用により定める規定である。無体財産である債権等にも、有体物の没収と同様に、未処分なら返付、処分済みなら時価相当額の補償金という基準が及ぶ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.無罪確定日と請求期限を確認する 無罪判決の確定日を判決書や裁判所への照会で確認し、刑事補償法7条の3年の請求期限を算出して記録する
- 2.没収された債権等を特定する 原判決書と執行記録から、没収された債権の種類、相手方(第三債務者)、額面、没収日を特定する
- 3.検察庁に処分状況を照会する 執行担当の検察庁に、没収債権等が未処分か、取立て・換価済みかを照会する。未処分なら返付、処分済みなら時価補償となるため、ここで請求内容が決まる
- 4.時価算定資料をそろえる 処分済みの場合に備え、没収時点・処分時点の債権価値を示す資料(取引記録、相手方の決算書など)を収集する
- 5.無罪の裁判をした裁判所に補償請求する 刑事補償法6条に基づき、無罪の裁判をした裁判所に補償請求書を提出する。拘禁や罰金に対する補償もあわせて請求し、漏れをなくす
よくある質問 AI による整理
Q1刑事補償法とは何ですか?
無罪の裁判を受けた人に、国が拘禁や刑の執行による損失を補償する法律です。拘禁のほか、罰金・追徴金・没収の執行に対する補償も定めています。
Q2債権の没収とはどういう意味ですか?
預金債権や売掛金など、相手方に支払を求める権利を国が取り上げることです。物と違い手で触れられないため、執行や補償で特別な扱いが必要になります。
Q3刑事補償の請求はいつまでにできますか?
無罪の裁判が確定した日から3年以内です(刑事補償法7条)。期限を過ぎると請求できなくなるため、確定日を必ず確認しておきましょう。
Q4刑事補償の請求先はどこですか?
無罪の裁判をした裁判所に請求します(刑事補償法6条)。検察庁や金融庁に申し出るものではない点に注意が必要です。
Q5没収された財産の補償額はどう決まりますか?
準用される刑事補償法4条6項により、未処分なら現物(債権等)の返付、処分済みならその時価に等しい額の補償金が交付されます。
Q6再審無罪になったら罰金も戻りますか?
刑事補償法4条は、罰金の執行に対する補償も別に定めています。没収債権の補償とあわせて、漏れなく請求することが大切です。
Q7刑事補償と国家賠償はどう違いますか?
刑事補償は捜査機関の故意・過失を問わず無罪という結果に基づき支払われます。国家賠償は公務員の違法な行為と故意・過失の立証が必要です。
Q8没収債権の補償は家族が請求できますか?
刑事補償法には、本人が死亡した場合に相続人が補償を請求できる規定があります。具体的な要件は弁護士に確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1没収された売掛金、相手がもう倒産してたら補償はゼロなんですか?
本条が準用する刑事補償法4条6項によれば、処分済みの没収物には時価相当額の補償金が支払われる。債権の時価は、相手方の資力に強く左右されうる。どの時点の価値で評価するかは事案によって争点になり、実務上も一律の答えはない。実務のポイント:没収時点で相手方が健全だったことを示す決算書や取引記録を早めに確保しておくと、算定の議論で優位に立ちやすい
Q2普通の裁判で無罪になった場合も、この条文の補償って使えるんですか?
没収の執行に対する補償が問題になるのは、有罪判決が確定して没収が執行された後に、再審などで無罪となった場面である(刑事補償法1条2項)。確定前の無罪では、そもそも没収が執行されていない。実務のポイント:再審弁護では身柄の補償に目が向きがちで、財産補償の資料集めが後回しになりやすい。開始決定の段階から並行して準備しておくのが得策である
間違えやすい点 AI による整理
- 「刑事補償は身柄拘束の日数に応じて払われるお金だけ」と思われがちである。実際には、刑事補償法4条は拘禁だけでなく、罰金、追徴金、没収の執行に対する補償も別建てで定めている。本条が扱うのはこの財産面の補償である
- 「債権の没収なら、取られた額面がそのまま戻る」と考える人がいる。準用される4条6項の物差しは、未処分なら現物(ここでは債権そのもの)の返還、処分済みなら時価相当額である。額面と時価がずれる債権では、どちらを根拠に算定するかが争点になりうる
- 問うべきは「補償をもらえるか」より「何年前の何の価値で計算されるか」である。補償の申立てで勝負を分けるのは、没収時と処分時の債権価値を示す資料を、自分の側でどれだけそろえられるかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 164条:没収債権等の刑事補償の内容を定める | 143条:本条の対象となる罪(4号)を定める罰則 163条:債権等の没収に関する特例(現行効力は要確認) |
| 適用場面 | 有罪確定・没収執行後に再審等で無罪となったとき | 罪の成否と刑罰を判断するとき 有罪判決で債権等を没収するとき |
| 効果 | 刑事補償法4条6項準用:未処分なら返付、処分済みなら時価相当額 | 刑罰の科刑 債権等の国庫への帰属 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の刑事補償法も、沒收・追徵の執行に対する補償として、未処分物の返還と処分済み物の価額補償を定める仕組みを持つ
韓国も無罪確定者に対する刑事補償法制を持ち、拘禁補償と財産刑執行の補償を規定する
ドイツは刑事訴追措置による損害全般の補償法を持ち、没収等による財産損害も補償対象となりうる
米国連邦法は不当な有罪・拘禁に対する補償を定めるが、没収財産の返還は別途の手続で扱われることが多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先への売掛金債権が、143条4号の罪の有罪判決とともに没収され、国が取り立てを済ませた。数年後に再審で無罪が確定した。債権そのものはもう戻らない。それでも時価相当額の補償金を求める道は、本条が開いている
- 没収された預金債権がまだ国の手元で処分されずに残っていたら、どうなる? 補償はお金ではなく、債権そのものの返還という形になりうる。金額ではなく権利が手元に戻る
- 無罪確定から2年10か月。補償請求の期限3年まで残りわずか。債権の没収は物の没収より記録が散らばりやすく、裁判所や執行担当の検察庁への資料照会を今週中に始めないと、請求書類が間に合わない
- あなたが銀行の担当者で、顧客の預金が没収対象になり国へ支払った側だったとする。後日、顧客が再審無罪となっても補償するのは国であり、銀行ではない。ただし、いつ、いくら払ったかの記録が問い合わせの的になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無罪判決の確定日を確認し、刑事補償法7条の3年の期限を手帳に書き込む2. 没収された債権の内容(相手方、額面、没収日)を判決書と執行記録で特定する3. 検察庁に没収債権の処分状況(未処分か、取立て・換価済みか)を照会する4. 無罪の裁判をした裁判所に補償を請求し、時価補償になる場合は算定資料を添える5. 拘禁への補償も同時に請求し、漏れをなくす
訴えられた側:金融機関や取引先として没収対象債権の債務者(第三債務者)だった場合、補償するのは国であり、あなたではない。ただし国への支払日、金額、根拠書面は必ず保存しておく。後日の照会に即答できれば二重払いの疑いを避けられる。元の債権者から直接の支払請求を受けたら、没収の執行で弁済済みであることを書面で示し、国への補償請求を案内する
時効(請求できる期限):補償請求は無罪の裁判が確定した日から3年以内(刑事補償法7条)。請求先は無罪の裁判をした裁判所(同法6条)。最新の改正状況をご確認ください
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第143条本条の対象となる罪(4号)を定める罰則
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第163条債権等没収の特例(現行効力を要確認)
- 刑事補償法 第4条6項の没収補償基準を準用
- 刑事補償法 第7条補償請求期間3年
- 刑法 第19条没収の一般規定
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