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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

会社法 第116条(反対株主の株式買取請求)

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  1. 次の各号に掲げる場合には、反対株主は、株式会社に対し、自己の有する当該各号に定める株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
  2. 一その発行する全部の株式の内容として第百七条第一項第一号に掲げる事項についての定めを設ける定款の変更をする場合全部の株式
  3. 二ある種類の株式の内容として第百八条第一項第四号又は第七号に掲げる事項についての定めを設ける定款の変更をする場合第百十一条第二項各号に規定する株式
  4. 三次に掲げる行為をする場合において、ある種類の株式(第三百二十二条第二項の規定による定款の定めがあるものに限る。)を有する種類株主に損害を及ぼすおそれがあるとき当該種類の株式
  5. 一株式の併合又は株式の分割
  6. 二第百八十五条に規定する株式無償割当て
  7. 三単元株式数についての定款の変更
  8. 四当該株式会社の株式を引き受ける者の募集(第二百二条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
  9. 五当該株式会社の新株予約権を引き受ける者の募集(第二百四十一条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
  10. 六第二百七十七条に規定する新株予約権無償割当て
  11. 2.前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主をいう。
  12. 一前項各号の行為をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合次に掲げる株主
  13. 一当該株主総会に先立って当該行為に反対する旨を当該株式会社に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該行為に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
  14. 二当該株主総会において議決権を行使することができない株主
  15. 二前号に規定する場合以外の場合すべての株主
  16. 3.第一項各号の行為をしようとする株式会社は、当該行為が効力を生ずる日(以下この条及び次条において「効力発生日」という。)の二十日前までに、同項各号に定める株式の株主に対し、当該行為をする旨を通知しなければならない。
  17. 4.前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
  18. 5.第一項の規定による請求(以下この節において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
  19. 6.株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、株式会社に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。
  20. 7.株式買取請求をした株主は、株式会社の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
  21. 8.株式会社が第一項各号の行為を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
  22. 9.第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。

この条文の基本情報

反対株主の株式買取請求とは何ですか?

定義反対株主の株式買取請求とは、会社法第116条に定められた規定で、「次の各号に掲げる場合には、反対株主は、株式会社に対し、自己の有する当該各号に定める株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社法第116条(反対株主の株式買取請求)は、日本の会社法に含まれる条文です。
  2. 会社法第116条の条文原文は「次の各号に掲げる場合には、反対株主は、株式会社に対し、自己の有する当該各号に定める株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。」で始まります。
  3. 会社法第116条は第一節 総則に置かれています。
  4. 会社法の公布日は平成17年7月26日です。
  5. 会社法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社法第116条の前の条は会社法第115条です。
  7. 会社法第116条の次の条は会社法第117条です。
  8. 会社法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社法(平成十七年法律第八十六号)第116条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086
  • 本サイト収録会社法(平成十七年法律第八十六号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000086/116
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社法116条は、譲渡制限の導入など重大な定款変更に反対した株主が、会社に株式を公正な価格で買い取るよう請求できる権利を定める。請求できるのは効力発生日の20日前から前日までに限られる。

Q · 株主総会で反対した重大な定款変更が可決されたら、株を会社に買い取らせて降りられる?

反対しただけでは不十分で、期限内の書面請求が必要です

会社法116条により、全部の株式への譲渡制限の導入や種類株式の内容変更などの重大な定款変更に反対した株主は、会社へ自己の株式を公正な価格で買い取るよう請求できます。ただし議決権を行使できる株主は、総会前に書面で反対の意思を通知し、かつ総会で実際に反対しなければなりません。さらに効力発生日の20日前の日から前日までの間に、買取株式数を明示した書面で請求する必要があります。一度行った請求は会社の承諾なく撤回できません。

解説

勤め先の中小企業や、応援したいスタートアップの株を少しだけ持っているとする。ある日の株主総会で、経営陣が「全株式に譲渡制限をかける」「種類株式の内容を変える」といった重大な定款変更を提案してくる。あなたは反対したが、議決権の多数を握る側に押し切られて可決される。ここで「負けたのだから仕方ない」と諦める人がほとんどだ。だが会社法116条は、こうした重大変更に反対した株主に対し、会社へ「私の株を公正な価格で買い取れ」と請求する権利を与えている。多数決で会社の形を変えられても、あなたには出資した金額を回収して降りる退出路が残されている。重要なのは、この権利には極端に短い時間制限があること。会社が効力発生日の20日前までに通知し、あなたは効力発生日の20日前の日から前日までの間に、買取株式数を書面で明らかにして請求しなければならない。一度請求すると、会社の承諾なしには撤回できない。窓は20日、出入りは一方通行だ。

法的な位置づけ

会社法116条にいう株式買取請求権とは、全部の株式への譲渡制限の導入や種類株式の内容変更などの重大な定款変更に反対した株主が、会社に対して自己の株式を公正な価格で買い取るよう請求できる権利をいう。資本多数決の例外として、少数株主に投下資本の回収(退出)を保障する制度である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.議案が116条の重大変更か確認する 株主総会の招集通知を受け取ったら、議案が全部の株式への譲渡制限導入や種類株式の内容変更など、116条1項各号の重大変更に当たるかを真っ先に確認する。該当すれば買取請求の窓が開く可能性がある
  2. 2.総会前に書面で反対通知し、総会でも反対する 議決権を行使できる株主は、総会に先立って会社へ書面で反対の意思を通知し、当日も反対の議決権を行使する。この事前通知を怠ると、反対の事実があっても買取請求権が立ち上がらない
  3. 3.効力発生日の20日前から前日までに買取請求書を出す 効力発生日の20日前の日から効力発生日の前日までの間に、買取請求する株式の数(種類株式発行会社なら種類および種類ごとの数)を明らかにした書面を会社へ提出する。株券発行会社なら株券も提出する
  4. 4.価格を協議し、不調なら裁判所へ申し立てる 買取価格は会社と協議する。協議が調わない場合は、効力発生日から30日以内に裁判所へ価格決定の申立てを行う(117条2項)。請求は会社の承諾なく撤回できない点を踏まえて慎重に進める

よくある質問 AI による整理

Q1株式買取請求権とは何ですか?

重大な定款変更に反対した株主が、会社に自己の株式を公正な価格で買い取らせて退出できる権利です。会社法116条が根拠で、資本多数決の例外にあたります。

Q2株式買取請求はいつまでにすればいいですか?

効力発生日の20日前の日から効力発生日の前日までの間に、買取株式数を明示した書面で請求する必要があります(116条5項)。期間を過ぎると権利を失います。

Q3種類株主も株式買取請求できますか?

できます。ある種類の株式の内容変更や、種類株主に損害を及ぼすおそれのある行為では、当該種類株主が買取請求の主体となります(116条1項2号・3号)。

Q4株式買取請求に株券の提出は必要ですか?

株券発行会社では、原則として対象株式の株券を会社に提出しなければなりません(116条6項)。ただし喪失登録請求をした者は例外です。

Q5会社が定款変更を中止したら買取請求はどうなりますか?

会社が当該行為を中止すると、株式買取請求はその効力を失います(116条8項)。回収予定だった資金計画が白紙に戻る点に注意が必要です。

Q6買取価格が会社と決まらないときはどうしますか?

協議が調わない場合、効力発生日から30日以内に裁判所へ価格決定を申し立てます(117条2項)。裁判所が公正な価格を決定します。

Q7上場株と非上場株で株式買取請求は違いますか?

制度は共通ですが、非上場株は市場価格がなく公正な価格の算定が難航しやすく、上場株は市場株価が一つの基準になります。いずれも協議不調なら裁判所が決めます。

Q8全部取得条項付種類株式でも買取請求できますか?

全部取得条項を新設する定款変更に反対する場合も買取請求の対象になり得ます。取得対価への不服は別途171条以下の手続で争う点と区別が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1反対票を入れさえすれば、あとは会社が勝手に買い取ってくれるんですよね?

そうとは限りません。議決権を行使できる株主は、総会に先立って会社へ反対の意思を通知し、かつ総会で実際に反対したうえで、効力発生日前の20日間に書面で買取請求を出して初めて権利が動きます(116条2項5項)。一つでも欠けると請求できません。実務のポイント:弁護士が真っ先に確認するのは「事前の反対通知を出したか」です。総会当日に反対しただけで通知を忘れている株主が極めて多く、その一点で買取請求が門前払いになる。招集通知が届いた日が、実は勝負の始まりです

Q2「公正な価格」って、結局いくらになるんですか?

会社との協議で決まらなければ、裁判所が決定します(117条)。単純な額面や簿価ではなく、その変更がなかったと仮定した株式の客観的価値を基礎に、場合によっては企業価値の増加分の分配まで考慮した金額です。決着まで1年以上かかることもあります。実務のポイント:裁判所が価格を決めるまでの間の金利相当額(法定利率)の扱いが、総受取額を左右します。会社が支払を引き延ばすほど利息が積み上がる構造を知っておくと、協議で会社が早期解決に傾く理由が読める

Q3買取請求を出した後で、やっぱり株を持ち続けたいと思ったら撤回できますか?

原則できません。7項により、買取請求を撤回するには会社の承諾が必要です。請求後に株価や事業の見通しが好転しても、あなたの一存では引っ込められません。実務のポイント:請求から価格確定までの間に企業価値が上がると、株主は撤回したくなり会社は承諾を渋る、逆もまた然り、という駆け引きが生じます。だからこそ請求のボタンを押すタイミングは、撤回できない前提で慎重に選ぶ。出した瞬間に退場が確定すると考えるべきです

間違えやすい点 AI による整理

  • 「反対票さえ投じれば自動的に会社が買い取ってくれる」と思われがちだが、それは半分しか正しくない。議決権を行使できる株主は、総会に先立って会社へ反対の意思を通知し、かつ総会で実際に反対しなければ買取請求の資格を得られない。さらに効力発生日前の20日間という期間内に、買取株式数を明示した書面を出して初めて権利が動く。手続を一つ飛ばすと、反対の事実があっても請求権は立ち上がらない
  • 買取請求の存在は知っていても、その「公正な価格」がいくらになるかの深刻さを多くの人が軽視している。協議が調わなければ価格は裁判所が決める(117条)が、その算定は単純な簿価でも額面でもなく、変更がなかったと仮定した価格に、企業価値の増加分をどう分配するかまで含む高度な評価になる。決着まで1年以上かかることもあり、その間の金利相当額の扱いまで争点になる
  • 「撤回はいつでもできる」と考えてサインするのは危険だ。7項により、一度出した買取請求は会社の承諾を得なければ撤回できない。株価が請求後に上昇しても、あなたの意思だけでは引っ込められない。請求は一方通行の引き金であり、引いた瞬間に退場が確定する
比較の観点この条文ほかの条文
規律する内容116条:株式買取請求権の発生要件・反対株主の定義・行使期間117条:買取価格の協議と裁判所による価格決定手続
785条:吸収合併等の組織再編における反対株主の買取請求
引き金となる行為全部の株式への譲渡制限導入・種類株式の内容変更等の重大な定款変更116条の買取請求後における価格の協議・決定
吸収合併・吸収分割・株式交換・株式移転等の組織再編
期間制限効力発生日の20日前の日から効力発生日の前日まで協議不調時は効力発生日から30日以内に裁判所へ申立て
組織再編の効力発生日の20日前の日から前日まで

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国公司法第186条

台湾も反対株主の株份収買請求権を定めるが、主たる対象は重大な営業・財産の譲渡等であり、対象事項の範囲が日本116条と一致しない点に注意を要する。

韓国
대한민국 상법 제374조의2

韓国は反対株主の株式買取請求権を商法に置き、事前の反対通知と一定の行使期間を要する構造が日本と類似する。

ドイツ
Umwandlungsgesetz(UmwG)§ 29

ドイツは組織変更に異議を述べた持分権者への現金補償(Barabfindung)を定め、価格の当否は Spruchverfahren(査定手続)で争う。価格を裁判所が決める点で日本117条に近い。

アメリカ
Delaware General Corporation Law § 262 / MBCA § 13.02

米国の appraisal rights(dissenters' rights)は、合併等に反対する株主に公正価格での買取を保障する制度で、日本の株式買取請求権の思想的源流の一つである。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 創業者と袂を分かった共同出資者が、あなたの持つ株に譲渡制限をかける定款変更を総会で可決させた。あなたは反対票を投じた。ここで買取請求をすれば、塩漬けになるはずだった株を公正な価格で現金化して関係を清算できる。請求しなければ、売るに売れない少数株式を一生抱える
  • ある種類株式の内容に「全部取得条項」や新たな譲渡制限を加える定款変更が提案された。これに損害を受ける種類株主は、種類株主総会で反対したうえで買取請求できる。普通株主には見えない、種類株主だけの非常口がここに用意されている
  • 会社側として、全株式への譲渡制限導入を進めている経営者の立場ならどうか。効力発生日の20日前までに対象株主へ通知または公告を怠れば、買取請求の起算点が狂い、手続全体が瑕疵を帯びる。1枚の通知の遅れが、定款変更そのものの効力を揺るがす
  • もし総会で反対の意思を示しそびれ、効力発生日まであと3日という段階で「買い取ってもらえるらしい」と気づいたら、どうなるか。議決権を行使できる株主の場合、事前の反対通知と総会での反対がなければ、もう買取請求の資格はない。気づいた時には窓は閉じている
  • 会社が定款変更を土壇場で中止した。すでに買取請求を出していたあなたの請求は、8項により自動的に効力を失う。会社の気まぐれ一つで、回収予定だった資金計画が白紙に戻る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 招集通知を受け取ったら、まず議案が116条1項各号の重大変更に当たるか確認する2. 議決権を行使できる株主なら、総会前に書面で会社へ反対の意思を通知し、当日も反対の議決権を行使する(これを怠ると請求権が立たない) 3. 効力発生日の20日前の日から前日までの間に、買取株式数を明示した書面で買取請求を出す。株券発行会社なら株券も提出4. 価格は会社と協議、調わなければ効力発生日から30日以内に裁判所へ価格決定を申し立てる(117条2項)

訴えられた側:1. 効力発生日の20日前までに、対象株式の株主へ買取の通知をする。公告で代替可能(4項) 2. 提出された買取請求に対応し、公正な価格を協議する。請求は会社の承諾なく撤回されない(7項)点を踏まえ交渉する3. その行為自体を中止すれば、買取請求は8項により失効する。中止という選択肢も戦略カードに入れる4. 協議不調なら裁判所の価格決定に委ねる。引き延ばしは申立て期限との関係で限界がある

時効(請求できる期限):株主の買取請求は効力発生日の20日前の日から効力発生日の前日までの間にしなければならない(116条5項)。会社の通知・公告は効力発生日の20日前まで(同3項4項)。価格決定の裁判所への申立ては、協議が調わないとき効力発生日から30日以内(117条2項)。いずれも厳格な期間制限で、徒過すると権利を失う

学説

通説:株式買取請求権は、資本多数決による少数株主の不利益を、投下資本の公正な回収を保障することで調整する制度と解される。公正な価格はナカリセバ価格を基礎に、企業価値の増加分の分配を加味して定めるのが一般的理解である。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成17年(2005年) 新設:会社法の制定により、旧商法・有限会社法等を統合・再編。反対株主の株式買取請求権を会社法116条として整理し、要件・反対株主の定義・行使期間・撤回制限・失効事由を明文化した。

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会社法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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