会社法 第673条
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- 第五百八十条に規定する社員の責任は、清算持分会社の本店の所在地における解散の登記をした後五年以内に請求又は請求の予告をしない清算持分会社の債権者に対しては、その登記後五年を経過した時に消滅する。
- 2.前項の期間の経過後であっても、社員に分配していない残余財産があるときは、清算持分会社の債権者は、清算持分会社に対して弁済を請求することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社法第673条は、日本の会社法に含まれる条文です。
- 会社法第673条の条文原文は「第五百八十条に規定する社員の責任は、清算持分会社の本店の所在地における解散の登記をした後五年以内に請求又は請求の予告をしない清算持分会社の債権者に対しては、その…」で始まります。
- 会社法第673条は第九節 社員の責任の消滅時効に置かれています。
- 会社法の公布日は平成17年7月26日です。
- 会社法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 会社法第673条の前の条は会社法第672条です。
- 会社法第673条の次の条は会社法第674条です。
- 会社法第673条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
会社法(平成十七年法律第八十六号)第673条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086 - 本サイト収録
会社法(平成十七年法律第八十六号)第673条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000086/673
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社法673条は、持分会社の社員の責任が、解散の登記後5年以内に債権者が請求又は請求の予告をしないときは、登記後5年の経過により消滅すると定める。
Q · 会社をたたんで5年経てば、合名会社の社長の借金責任は完全に消えますか?
原則5年で消えるが、未分配の残余財産があれば例外がある
会社法673条1項により、持分会社(合名会社・合資会社)の社員の責任は、解散の登記後5年以内に債権者が請求又は請求の予告をしなければ、登記後5年の経過により消滅します。起算点は事業停止日や解散決議日ではなく「解散の登記をした日」です。ただし第2項の例外があり、社員に分配していない残余財産が会社に残っていれば、債権者は5年経過後でもその範囲で清算持分会社への弁済を請求できます。本当の解放には、5年の経過と残余財産の分配完了の二つが必要です。
解説
株式会社をたたんでも、社長個人が会社の借金を追われることは原則ない。だが世の中には、会社の負債を個人の財布で丸ごと背負う社長がいる。合名会社の社員、そして合資会社の無限責任社員だ。あなたがその立場で、会社が立ち行かなくなり解散したとする。問題は、その個人責任がいつまで続くのか、だ。会社法673条はこう答える。解散の登記をした後5年以内に請求も請求の予告もしなかった債権者に対しては、登記から5年が過ぎた時点であなたの責任は消える。一生追われるわけではない。ただし落とし穴が第2項にある。その5年を過ぎても、社員に分配していない残余財産が会社に残っていれば、債権者はその範囲で弁済を請求できる。つまり、財産をきれいに分配し終えたかどうかが、あなたの本当のゴールラインを決める。
法的な位置づけ
会社法673条は、持分会社の社員の責任の消滅を定める規定である。第580条に基づく社員の責任は、清算持分会社の本店所在地における解散の登記後5年以内に、債権者が請求又は請求の予告をしない場合、その登記後5年の経過により消滅する。ただし社員に未分配の残余財産がある場合は、債権者は清算持分会社に対し弁済を請求できる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.相手会社の登記簿を取得して解散登記日を確認 法務局またはオンラインで対象の持分会社の全部事項証明書(登記簿謄本)を取得し、解散の登記をした日付を確認する。673条の5年はこの日が起算点となる
- 2.解散登記日から5年の期限を計算 解散登記日に5年を加算し、社員責任が消滅する日を算出する。残り期間が短い場合は直ちに次のステップへ進む
- 3.期限内に内容証明郵便で請求又は請求の予告を行う 無限責任社員(および清算持分会社)に対し、内容証明郵便で債権の請求又は請求の予告を送付する。これにより673条1項の責任消滅を止め、権利を保全できる
- 4.5年経過後でも未分配の残余財産を調査して弁済請求を検討 すでに5年を過ぎていても、673条2項に基づき、清算持分会社に未分配の残余財産が残っていないかを調査し、残っていればその範囲で会社への弁済請求を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1持分会社とは何ですか?
合名会社・合資会社・合同会社の総称です。社員(出資者)が会社の所有と経営を担う人的会社で、673条が主に問題になるのは無限責任社員のいる合名会社と合資会社です。
Q2解散登記の日はどこで確認できますか?
法務局で会社の全部事項証明書(登記簿謄本)を取得すれば確認できます。673条の5年はこの解散登記の日が起算点なので、最初に必ず確認すべき日付です。
Q3請求の予告とは何ですか?
正式な訴訟を起こさなくても、債権者が無限責任社員へ「請求する意思」を示す通知です。内容証明郵便を一通送れば足り、673条1項の責任消滅を止められます。
Q4退社した社員の責任は何年で消えますか?
退社の登記後2年で消滅します(会社法612条)。解散時の社員責任が5年(673条)なのに対し、退社社員は2年と短い点が異なります。
Q5残余財産が分配されていない場合どうなりますか?
解散登記から5年が経過しても、673条2項により、債権者は未分配の残余財産の範囲で清算持分会社に弁済を請求できます。5年は社員個人責任の話で、会社財産には及びません。
Q6合名会社と合資会社の違いは何ですか?
合名会社は全社員が無限責任、合資会社は無限責任社員と有限責任社員で構成されます。どちらの無限責任社員も673条の5年時計の対象になります。
Q7持分会社の清算手続きの流れは?
解散事由の発生→解散登記→清算人選任→債権申出の公告・催告→債務弁済→残余財産の分配→清算結了登記の順です。残余財産を分配しきることが673条2項の例外を消す鍵です。
Q8無限責任社員が死亡したら責任はどうなりますか?
相続人がその地位と責任を承継しうるため、会社の借金と673条の5年時計も引き継がれます。相続放棄の3か月期限とは別の時計として進行します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1合同会社(LLC)を作ったんですが、私もこの5年責任を負うんですか?
原則として負いません。合同会社の社員は間接有限責任で、580条の直接無限責任を負わないため、673条が主に問題になるのは合名会社の社員と合資会社の無限責任社員です(会社法576条4項、580条参照)。実務のポイント: だからこそ近年の起業は圧倒的に合同会社が選ばれます。もし誰かに「合資会社」をすすめられたら、なぜわざわざ無限責任を負う形を選ぶのか、その理由を必ず聞き返すべきです
Q2会社をたたんで5年待てば、もう債権者から一切追われませんか?
社員個人への直接の責任は、解散登記から5年で消滅します(673条1項)。ただし第2項の落とし穴があり、社員に分配していない残余財産が会社に残っていれば、債権者はその範囲で会社に弁済を請求できます。実務のポイント: 「とりあえず登記だけ出して財産は宙ぶらりん」が一番危険です。残余財産を清算手続で分配・処理しきって初めて、本当の意味で終わります
Q3取引先の合資会社が解散していました。社長個人に請求できますか?
無限責任社員であれば580条で個人に請求できます。ただし解散登記から5年以内に請求又は請求の予告をしないと、673条1項で責任が消滅します。登記簿で解散登記日を確認し、期限前に内容証明で動くことです。実務のポイント: 「請求の予告」で足りるので、訴訟準備が間に合わなくても一通の内容証明で権利を保全できます。多くの債権者はこれを知らず、5年の壁で泣き寝入りします
間違えやすい点 AI による整理
- 「会社が倒産すれば社長個人の責任も自動的に消える」と思われがちだが、株式会社ならほぼ正しくても、合名会社・合資会社の無限責任社員は別だ。会社の借金は個人に直撃し、その責任が消えるのは解散登記から5年が経った後である
- 「5年経てば責任は消える」と知っていても、その5年をいつから数えるかを取り違えている人が多い。起算点は事業をやめた日でも、解散を決めた日でもなく、解散の登記をした日。登記を後回しにすれば、あなた自身のゴールも後ろへずれる
- 「5年経てばもう一円も払わなくていい」という前提そのものが誤っている。第2項は、5年経過後でも社員に分配していない残余財産があれば、債権者はそこから弁済を受けられると定める。あなたが問うべきは「5年経ったか」ではなく「残余財産をきれいに分配し終えたか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 責任が消滅するまでの期間 | 673条:解散の登記後5年 | 612条:退社の登記後2年 580条:在任中は期間制限なし |
| 期間の起算点 | 解散の登記をした日 | 退社の登記をした日 —(責任発生中) |
| 対象者 | 解散時の社員(無限責任社員) | 退社した社員 現に在任する無限責任社員 |
| 例外・落とし穴 | 未分配の残余財産があれば会社へ弁済請求可(2項) | 登記前に生じた債務に限定 会社財産で完済できない部分を直接負担 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も無限責任股東の責任が解散登記後満5年で消滅すると定め、起算点・期間とも日本673条1項とほぼ同一の構造を持つ。
韓国商法も合名会社社員の責任が解散後の登記から一定期間(5年)で消滅すると規定し、日本と同系統の人的会社責任消滅制度を採る。
ドイツ商法は、解散後の社員に対する請求権を原則5年で時効消滅させる。日本の673条が母型とした規定であり、起算点と期間の発想が共通する。
米国の統一パートナーシップ法はパートナーの解散後責任に時間的制限を設ける(公告後の請求期間など)。期間設定の発想は近いが、登記制度を前提とする日本とは手続枠組みが異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 5年前にたたんだ家業の合名会社。先週、取引銀行を名乗る人物から「未回収の債権がある」と一本の電話。あなたはまず登記簿を取り、解散登記の日付を確認する。あと数か月で5年なら、まだ追われる立場。すでに5年を超え、その間に一度も請求も予告もなかったなら、673条1項であなたの責任はもう消えている
- もし会社の口座や不動産が、誰にも分配されないまま宙に浮いていたら? 解散登記から5年が過ぎても、第2項により債権者はその未分配の残余財産から弁済を受けられる。社員個人は逃げ切れても、処理しきれなかった財産が会社に残っている限り、清算は本当には終わっていない
- 取引先の合資会社が、いつの間にか解散していた。登記を見ると4年半前。無限責任社員へ請求できる窓は、あと半年。内容証明で「請求の予告」を一通送れば、権利は保全できる
- 友人が「合資会社の有限責任社員だったが大丈夫か」と相談してきた。あなたは答えられる。有限責任社員でも580条の責任はあるが出資額が上限、そして673条の5年時計は無限責任社員と同じく回っている、と
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手会社の全部事項証明書(登記簿)を取り、解散登記の日付を確認する2. その日から5年の期限を計算する3. 期限内に、無限責任社員(と清算持分会社)へ内容証明郵便で請求又は請求の予告を行う、これで673条1項の責任消滅を止められる4. すでに5年を過ぎていても、未分配の残余財産があれば第2項により清算持分会社への弁済請求を検討する
訴えられた側:1. 解散登記の日付を確認し、5年が経過したかを判断する2. 5年を過ぎ、その間に有効な請求も請求の予告もなかったなら、673条1項により責任は消滅しており、支払いを拒める3. ただし社員に分配していない残余財産が会社に残っていれば、第2項で会社はなお追われる、分配の完了を記録で示せるよう整える4. 5年以内であれば責任は存続するので、和解や弁済範囲の交渉を視野に入れる
時効(請求できる期限):解散の登記後5年。起算点は解散登記をした日であり、事業停止日や解散決議日ではない。この5年以内に債権者が請求又は請求の予告をしなければ、登記後5年を経過した時に社員の責任は消滅する(会社法673条1項)。ただし未分配の残余財産がある場合、第2項により清算持分会社への弁済請求は5年経過後も可能(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:673条1項は、廃業した社員に法的安定(責任からの解放)を与えつつ、動いた債権者を保護する除斥期間的規定と解される。起算点は解散の登記日であり、5年は時効ではなく原則として中断になじまない期間と位置づけられる。第2項は社員の解放と債権者保護の最終的調整弁とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:会社法の制定により、それまで商法に置かれていた人的会社(合名・合資会社)の社員責任の消滅に関する規定を、持分会社の通則として673条に整理・統合した。
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