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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

会社法 第9条(自己の商号の使用を他人に許諾した会社の責任)

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自己の商号を使用して事業又は営業を行うことを他人に許諾した会社は、当該会社が当該事業を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し、当該他人と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。

この条文の基本情報

自己の商号の使用を他人に許諾した会社の責任とは何ですか?

定義自己の商号の使用を他人に許諾した会社の責任とは、会社法第9条に定められた規定で、「自己の商号を使用して事業又は営業を行うことを他人に許諾した会社は、当該会社が当該事業を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し、当該他人と連帯して、当該取…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社法第9条(自己の商号の使用を他人に許諾した会社の責任)は、日本の会社法に含まれる条文です。
  2. 会社法第9条の条文原文は「自己の商号を使用して事業又は営業を行うことを他人に許諾した会社は、当該会社が当該事業を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し、当該他人と連帯して、当該取…」で始まります。
  3. 会社法第9条は第二章 会社の商号に置かれています。
  4. 会社法の公布日は平成17年7月26日です。
  5. 会社法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社法第9条の前の条は会社法第8条です。
  7. 会社法第9条の次の条は会社法第10条です。
  8. 会社法第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社法(平成十七年法律第八十六号)第9条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086
  • 本サイト収録会社法(平成十七年法律第八十六号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000086/9

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社法9条は、商号の使用を他人に許諾した会社が、その会社の取引と誤認した相手方に対し、名義使用者と連帯して債務を弁済する責任を負うと定める。

Q · 会社の名前を「貸しただけ」でも、その人が作った借金を払うことになるの?

名前を貸しただけでも連帯責任を負うことがあります

会社法9条により、自己の商号の使用を他人に許諾した会社は、その会社の事業と誤認して取引した相手方に対し、名義使用者と連帯して取引上の債務を弁済する責任を負います。成立には、許諾・誤認させる外観・相手方の善意無重過失という三要件が必要です。対価を受け取っていなくても責任は生じますが、相手方が実際の事業者を知っていた、または重過失で気付かなかった場合は責任を免れます。

解説

昔たたんだ会社の商号を、世話になった知人に「看板だけ貸してくれ」と頼まれて軽い気持ちで承諾した。その知人が事業で作った借金の取り立てが、ある日あなたの元会社宛てに届く。会社法9条は、自分の商号を他人に使わせることを許諾した会社は、その会社が事業をやっていると誤認して取引した相手に対し、名義を借りた本人と連帯して債務を弁済する責任を負うと定める。鍵は三つ。あなたが名義使用を許諾したこと、外から見て会社自身が取引しているように映る外観があること、相手がそれを信じて取引したこと。この三つがそろうと、あなたは一円も受け取っていない取引の借金を丸ごと背負う。逆に言えば、相手が「名義を借りただけの別人だ」と知っていた、または不注意で気付かなかった重過失がある場合、あなたの責任は外れる。名前を貸すという一言が、責任の引き金になる。

法的な位置づけ

会社法9条は名板貸しの責任を定める規定であり、自己の商号の使用を他人に許諾した会社が、その商号を信頼して取引した第三者に対し、名義使用者と連帯して当該取引上の債務を負う旨を規定する。許諾、誤認させる外観の存在、相手方の善意無重過失という三要件によって責任の範囲を画する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.使われている商号と外観を確定する 取引相手が支払えなくなったら、看板・名刺・領収書・請求書・契約書を集め、どの商号が使われ、外から見て誰の事業に映ったかを確定する。これが名板貸し責任を問う/反論する出発点になる
  2. 2.三要件のどこを争うかを判断する 許諾の有無、誤認させる外観の有無、相手方の善意無重過失のいずれを攻めるかを決める。請求する側は三要件の充足を、問われた側は一要件の不成立を狙う
  3. 3.相手の認識を示す証拠を最優先で集める 問われた側は、取引相手が実際の事業者を知っていたメール・見積書・過去の取引履歴を最優先で探す。一通でも出れば誤認の要件が崩れ、責任が根元から外れる
  4. 4.内容証明で請求し、督促・訴状には期限内に応答する 請求する側は名義貸与会社に内容証明郵便で会社法9条の連帯責任を明示して請求する。問われた側は支払督促・訴状が来たら、提出期限内に必ず異議・答弁書を出す。期限徒過は反論の機会を失う

よくある質問 AI による整理

Q1名板貸しとは何ですか?

自己の商号の使用を他人に許諾した会社が、その商号を信じて取引した相手に対し、名義使用者と連帯して取引債務を負う制度です。会社法9条が根拠です。

Q2名義貸しは違法ですか?

名義を貸す行為自体は当然に違法ではありませんが、建設業など許可業種では業法違反となり、加えて会社法9条の連帯責任を負うリスクがあります。

Q3名板貸し責任の三要件は?

①会社が商号使用を許諾したこと、②会社の事業と誤認させる外観があること、③相手方が善意無重過失で誤認して取引したこと、の三つです。

Q4会社の名前を貸すリスクは?

一円も受け取らない取引でも、名義使用者の借金を連帯して弁済する立場に立たされます。本人に資力がなければ結局自社が全額を負担します。

Q5名板貸し責任はいつ消滅時効になりますか?

取引上の債務として、原則として権利を行使できると知った時から5年、または行使できる時から10年で時効消滅します(民法166条)。

Q6名板貸しと表見代表取締役の違いは?

名板貸し(9条)は商号という事業主体の外観の問題、表見代表取締役(354条)は代表権の外観の問題で、いずれも外観法理に基づく別制度です。

Q7廃業した会社の商号を貸しても責任を負いますか?

登記が残り商号が生きていれば、その商号で取引した相手が会社の事業だと誤認した場合、名板貸し責任を負う余地があります。

Q8名板貸し責任を免れる方法はありますか?

許諾していない、外観がない、相手が実際の事業者を知っていた(悪意・重過失)のいずれかを立証できれば責任を免れます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1名前を貸しただけで、お金は一切受け取っていないのに、本当に私が払うんですか?

払う立場になりえます。会社法9条の責任は「利益を得たか」ではなく「外観を作り出したか」で決まり、許諾、外観、相手の誤認の三要件がそろえば、対価ゼロでも連帯責任を負います。実務のポイント:弁護士はこういう案件でまず「相手が本当に誤認していたか」を疑います。取引相手が実際の事業者と日常的にやり取りしていた記録が一通でも出れば、誤認の要件が崩れて責任が外れることがある。請求書が来た時点で諦めず、相手の認識を示す証拠を探すのが先決です

Q2相手が私の会社名を勝手に使った場合でも、責任を負いますか?

原則として負いません。会社法9条は「許諾」を要件とするので、無断使用には及びません。ただし、使われていることを知りながら長期間放置すると、黙示の許諾(黙認)とみなされて責任が生じる場合があります。実務のポイント:勝手に使われていると気付いたら、すぐ内容証明で使用中止を求め、その記録を残すことが決定的です。何もしなかった期間が長いほど「知って認めていた」と評価されやすい。沈黙は許諾に化けるというのが、表に出てこない実務の感覚です

Q3フランチャイズの本部は、加盟店が作った借金を全部背負うんですか?

常にではありません。会社法9条は取引相手の「誤認」を要件とするので、本部と加盟店が別事業者だと客が認識できる表示があれば、本部の責任は限定されます。実務のポイント:判例は店舗の外観や表示の実態を細かく見ます(最判平成7.11.30はスーパー内テナントへの名板貸し類推適用を認めた)。本部側は「運営は加盟店 ◯◯」と店頭やレシートに明示しておくことが、後の責任を切り分ける生命線になります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「名義を貸しただけで、実際の取引には一切関わっていないから自分は無関係だ」と思いがちだが、会社法9条はまさにその「関わっていないのに名前だけ貸した」状況を狙い撃ちにする。取引に関与していないことは免責理由にならない。名前を貸したこと自体が責任の根拠になっている
  • 名板貸しの責任は知っていても、それが「連帯責任」である深刻さを見落としている人が多い。連帯責任とは、債権者が借りた本人を飛ばして、いきなり資力のあるあなただけに全額を請求できるということだ。あなたが払ったあと借りた本人に求償(立替分の返還請求)できるが、その本人に資力がなければ、結局あなたが全部かぶる
  • 「契約書に自分の名前が署名されていなければ責任はない」と考えるのは、見る場所が違う。会社法9条が見ているのは契約書の署名欄ではなく、取引相手の目に映った外観だ。あなたの商号が看板、名刺、領収書、請求書のどこかに使われ、相手がそれを信じていれば、契約書にあなたの署名がなくても責任は生じる
比較の観点この条文ほかの条文
保護される外観会社法9条:商号(事業主体そのもの)の外観会社法13条:支配人らしい名称=代理権の外観
会社法354条:社長等の名称=代表権の外観
帰責の根拠自己の商号使用を許諾したこと支配人らしい名称を付与したこと
代表権ありと誤認させる名称を付与したこと
効果取引上の債務を名義使用者と連帯弁済その者の行為につき会社が責任を負う
その代表行為につき会社が責任を負う
相手方の主観要件善意無重過失(悪意・重過失なら免責)善意(悪意なら保護されない)
善意(悪意なら保護されない)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民法第169條(表見代理)

台湾には名板貸しの専用規定はなく、名義使用許諾者の責任は表見代理(民法169条)の類推等、外観信頼保護の一般法理で処理される

韓国
대한민국 상법 제24조(명의대여자의 책임)

韓国商法24条は名義貸与者の責任を正面から定める。日本商法を継受した規定で、三要件の構造もほぼ共通する

ドイツ
Rechtsscheinhaftung(HGB §§ 5, 15等)

ドイツは単一の名板貸し条文ではなく、権利外観法理(Rechtsschein)と商号関連規定の組合せで同種の責任を導く。日本の外観責任の源流

アメリカ
Restatement (Third) of Agency § 2.05(Estoppel to deny existence of agency)

米国は holding out / agency by estoppel の法理で、外観を作り出した者が信頼した第三者に責任を負う。コモンロー上の代理エストッペルとして整理される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 廃業した会社の商号を、後輩に「登記が生きてるなら使わせて」と頼まれて承諾した。半年後、後輩が仕入先に作った数百万円の未払いの請求が、あなたの元会社宛てに届く。あなたは取引の存在すら知らなかった。それでも仕入先が「あの会社の取引だ」と信じていれば、あなたは連帯して払う立場に立たされる
  • あなたが材料を納めた取引先が突然倒産した。回収を諦めかけたが、その店の看板も領収書も大手 ◯◯ 社の商号だった。実は ◯◯ 社が名前を貸していただけだとしても、あなたが ◯◯ 社の事業だと誤認していたなら、◯◯ 社に連帯して支払えと請求できる可能性がある。倒産した本人以外に、もう一つ財布がある
  • もし、名義を貸した相手が作った借金の支払督促が、答弁書の提出期限つきで届いたら? 異議を出さずに2週間が過ぎると仮執行宣言がつき、あなたの会社口座が差し押さえられる。誤認の有無を争う前に、まず期限内の督促異議申立てが先だ
  • 百貨店に入ったテナント店が客に損害を与えた。客は百貨店の店だと信じていた。百貨店が出店を許諾し、外観上自店と見分けがつかなければ、客は百貨店にも責任を問える(最判平成7.11.30の名板貸し類推適用の射程)
  • あなたが建設会社を経営していて、許可のない知人業者に「うちの名前で受注していい」と言ってしまった。その現場で下請けへの未払いが発生すれば、あなたの会社が連帯して払う立場になる。名義貸しは建設業法違反でもあり、許可取消しのリスクが二重に重なる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 取引先が支払えなくなったら、その店の看板、名刺、領収書、請求書、契約書を集め、どの商号が使われていたかを確定する2. その商号の会社が名義を貸していた疑いがあれば、あなたが「その会社の取引だと信じていた」事情(看板表示、過去のやり取り)を整理する3. 名義を貸した会社に内容証明郵便で会社法9条の連帯責任を明示して請求4. 拒否されれば、本人と名義貸与会社の両方を被告にして訴える。資力のある名義貸与会社からの回収を主軸に据える

訴えられた側:1. まず三要件のどれを崩せるかを検討する。許諾していない、外観がない、相手が誤認していない(または重過失で気付かなかった)のいずれか2. 相手が実際の事業者を知っていた証拠(メール、見積、過去の取引履歴)を最優先で集める3. 「勝手に名前を使われた」場合は許諾の不存在を主張、ただし知って放置した黙認は許諾とみなされうるので注意4. 支払督促や訴状が来たら、提出期限内に必ず異議・答弁書を出す。期限徒過は反論の機会を失う

時効(請求できる期限):名板貸しによって生じる債務は取引上の債務であり、特有の時効規定はない。2017年(平成29年)の債権法改正で商事消滅時効(旧5年)は廃止され、現在は一般の消滅時効(民法166条、債権者が権利を行使できると知った時から5年、または権利を行使できる時から10年)が適用される。起算点は元の取引上の債務が履行期を迎えた時(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:会社法9条の名板貸し責任は、許諾・誤認させる外観・相手方の善意無重過失の三要件が満たされれば成立する外観責任である。許諾は明示に限らず、使用を知りながら長期間放置した黙認も許諾と同視されうると解されている

改正沿革 AI による整理

  • 平成17年(2005年)会社法制定、平成18年(2006年)5月1日施行 会社法の制定に伴い、従来商法23条に置かれていた会社の名板貸し責任の規定を会社法9条として独立させた。実質的な内容は旧商法の規律を引き継いでおり、判例(名板貸し類推適用を含む)の蓄積もそのまま妥当する

改正の年表

  1. 1.平成17年(2005年) 新設:会社法の制定に伴い、従来商法23条に置かれていた会社の名板貸し責任を会社法9条として独立させた。実質的内容は旧商法の規律を引き継ぎ、平成18年(2006年)5月1日に施行された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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