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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

会社法 第97条(設立時発行株式の引受けの取消し)

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創立総会において、第二十八条各号に掲げる事項を変更する定款の変更の決議をした場合には、当該創立総会においてその変更に反対した設立時株主は、当該決議後二週間以内に限り、その設立時発行株式の引受けに係る意思表示を取り消すことができる。

この条文の基本情報

設立時発行株式の引受けの取消しとは何ですか?

定義設立時発行株式の引受けの取消しとは、会社法第97条に定められた規定で、「創立総会において、第二十八条各号に掲げる事項を変更する定款の変更の決議をした場合には、当該創立総会においてその変更に反対した設立時株主は、当該決議後二週間以内に…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社法第97条(設立時発行株式の引受けの取消し)は、日本の会社法に含まれる条文です。
  2. 会社法第97条の条文原文は「創立総会において、第二十八条各号に掲げる事項を変更する定款の変更の決議をした場合には、当該創立総会においてその変更に反対した設立時株主は、当該決議後二週間以内に…」で始まります。
  3. 会社法第97条は第六款 定款の変更に置かれています。
  4. 会社法の公布日は平成17年7月26日です。
  5. 会社法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社法第97条の前の条は会社法第96条です。
  7. 会社法第97条の次の条は会社法第98条です。
  8. 会社法第97条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社法(平成十七年法律第八十六号)第97条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086
  • 本サイト収録会社法(平成十七年法律第八十六号)第97条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000086/97

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社法97条は、創立総会で変態設立事項の変更が決議されたとき、変更に反対した設立時株主が決議後2週間以内に限り株式引受けを取り消せると定める。

Q · 出資のとき聞いていた現物出資の評価額が創立総会で勝手に減らされたら、出資をやめられるの?

会議で反対し決議後2週間以内なら取り消せる

会社法97条により、創立総会で第28条の変態設立事項(現物出資・財産引受け・発起人の報酬・設立費用)を変更する定款変更が決議され、その変更に反対した設立時株主は、決議後2週間以内に限り設立時発行株式の引受けの意思表示を取り消せます。会議で反対の記録を残したことと、2週間という厳格な期間内に会社(発起人)へ取消しの意思表示を到達させることの両方が必要です。欠席者や沈黙した者には取消権がありません。

解説

スタートアップの設立に出資者として参加する。発起人が「この特許とサーバー設備を現物で出資する、評価額は3000万円だ」と説明したから、あなたはその前提で株を引き受けた。ところが創立総会で検査役(裁判所が選ぶ、出資財産の価値を客観的に調べる第三者)の調査が入り、評価額が実は1500万円だと判明、定款の変態設立事項が書き換えられる。あなたが計算していた持株比率も会社の資産価値も、最初の話とまるで違う。ここで会社法97条が効く。第28条が定める変態設立事項(現物出資、財産引受け、発起人の報酬、設立費用)を創立総会が変更し、あなたがその変更に反対していたなら、決議後2週間に限り、株式引受けの意思表示を取り消して抜けられる。前提が崩れた契約から逃げ出す非常口だ。ただし、開いているのはたった2週間。会議で反対の記録を残し、期限内に動かなければ、書き換えられた条件のまま株主に固定される。

法的な位置づけ

会社法97条は、募集設立における引受けの取消しを定める規定である。創立総会が第28条の変態設立事項を変更する定款変更を決議した場合に、その変更に反対した設立時株主に対し、決議後2週間以内に限り設立時発行株式の引受けに係る意思表示を取り消す権利を認める。出資判断の前提が変更された場合の出資者保護と設立の早期確定を調整する仕組みである。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.創立総会で変態設立事項の変更を監視する 創立総会の議題に第28条の変態設立事項(現物出資・財産引受け・発起人報酬・設立費用)の変更がないかを真っ先に確認する。検査役の調査で評価額が切り下げられた場合は特に注意
  2. 2.反対の事実を議事録に残す 不利な変更と判断した瞬間に明確に反対し、議事録に反対の事実が記録される形で発言する。欠席せざるを得ない場合は議決権の代理行使(会社法74条)の委任状に反対の旨を明記する
  3. 3.決議後2週間の期限を確定する 変態設立事項を変更する定款変更決議が成立した日を起算点として、2週間後の期限をカレンダーに記す。この期間は延長・中断できないため余裕を持って動く
  4. 4.取消しの意思表示を到達させる 取消しの意思表示を、設立中の会社(発起人)宛てに配達証明付き内容証明郵便で送り到達日を証拠化する。口頭やメールだけでは到達日を争われたとき不利になる

よくある質問 AI による整理

Q1募集設立で出資をやめられるのはどんなとき?

創立総会で変態設立事項の変更が決議され、その変更にあなたが反対していた場合に限り、決議後2週間以内なら会社法97条で引受けを取り消せます。

Q2変態設立事項とは何ですか?

現物出資、財産引受け、発起人の報酬、設立費用の4項目です(会社法28条)。設立時に濫用されやすいため検査役の調査対象になります。

Q3創立総会で何も発言しなかったら取り消せますか?

取り消せません。会社法97条は変更に反対した設立時株主のみに取消権を与えます。沈黙や黙認は反対と扱われないため記録が重要です。

Q4引受けの取消しはどうやって会社に伝えるのですか?

設立中の会社、すなわち発起人宛てに意思表示します。到達日を争われないよう配達証明付き内容証明郵便で送るのが実務上安全です。

Q5取消し期間の2週間はいつから数えますか?

変態設立事項を変更する定款変更決議が成立した日が起算点です。延長や中断はできず、1日でも過ぎると取消権は消滅します。

Q6発起設立でも引受けの取消しはできますか?

97条は募集設立の創立総会を前提とした規定です。発起設立には創立総会がないため、本条による取消しの場面は生じません。

Q7検査役の調査は必ず行われますか?

現物出資・財産引受けの額が少額(500万円以下等)の場合や有価証券・不動産で要件を満たす場合は調査が省略されます(会社法33条)。

Q8創立総会を欠席する場合に取消権を残す方法はありますか?

議決権の代理行使(会社法74条)を使い、委任状に変態設立事項の変更に反対する旨を明記して代理人に反対表明させれば確保できる可能性があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1創立総会を欠席したら、変態設立事項の変更に反対できないんですか?

実質そうなります。97条の取消権は『当該創立総会において変更に反対した設立時株主』に限られ、欠席者は反対の意思を表明する機会自体がなく、原則として取消権を行使できません。実務のポイント:どうしても出席できない場合は議決権の代理行使(会社法74条)を使い、委任状に『変態設立事項の変更には反対する』と明記して代理人に反対表明を委ねれば、欠席でも取消権を確保できる可能性がある

Q22週間を過ぎてしまったら、もう出資金は戻ってこないんですか?

97条の取消権としては行使できません。期限後は、評価額の水増しなど発起人に不正があった場合に限り、別途、発起人の損害賠償責任(会社法52条、53条)を追及する道が残るのみです。実務のポイント:97条の2週間は『安く確実に抜ける道』、それを逃すと『高くて不確実な損害賠償訴訟』しか残らない。同じ被害でも初動の2週間を押さえたかどうかで、回収コストは桁違いに変わる

Q3現物出資の評価が下がっただけで、本当に出資をやめられるんですか?

やめられます。28条の変態設立事項の変更に反対していれば、変更が評価減でも条件変更でも、97条で引受けを取り消せます。前提条件が会議で書き換えられた以上、当初の合意に縛られないという趣旨です。実務のポイント:実務では『検査役の調査が入る募集設立』自体が珍しく、多くの専門家もこの取消権を使った経験が少ない。だからこそ、いざ直面したら自分で条文と期限を握っておくことが、専門家任せより確実なことがある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「出資した株はいつでも返してもらえる」と考えて取消しのタイミングを後回しにする人がいる。だが問いの立て方が間違っている。97条が問うのは『いつ返せるか』ではなく『会議で反対したか、決議後2週間以内か』の二点だけだ。この条件を外せば、出資金は返らず株主の地位に縛られる
  • 「会議で反対すれば取り消せる」ことは知っていても、その2週間という短さの深刻さを甘く見ている人が多い。内容証明の準備や弁護士相談で数日を費やせば、あっという間に期限が来る。知っていることと、間に合うことは別問題だ
  • 「変態設立事項の変更に反対さえすれば自動的に出資から外れる」と思われがちだが、違う。反対は取消権を発生させる条件にすぎず、実際に抜けるには2週間以内に『取消しの意思表示』を別途会社へ届ける必要がある。反対しただけで放置すれば、株主のままだ
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割97条:変更に反対した設立時株主の引受け取消権96条:創立総会が定款を変更できる根拠
102条:会社成立後の引受け取消しの制限
対象となる事項28条の変態設立事項の変更決議定款変更全般(創立総会の権限内)
成立後の引受け(錯誤・詐欺・強迫の制限)
行使できる期間決議後2週間以内に限る創立総会の開催中
会社成立後は原則として取消し制限
行使できる主体当該変更に反対した設立時株主のみ創立総会(設立時株主の議決)
成立後は引受人一般(ただし制限あり)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第151条・第153条

台湾も募集設立で創立會を開く制度を持つが、創立會終了後は認股人による株式の撤回を制限する建付けで、日本のような決議後2週間の明確な取消権の形ではない。

韓国
대한민국 상법 제316조

韓国商法も창립총회による변태설립사항の변경を認める。日本会社法と系譜的に近く、設立時の出資者保護の発想を共有する。

ドイツ
AktG § 27, §§ 32 ff.

ドイツ株式法は現物出資(Sacheinlage)と設立検査(Gründungsprüfung)を厳格に規律する。引受けの取消しという形ではなく、設立検査と差額責任で出資者・債権者を保護する。

アメリカ
—

米国会社法には募集設立・創立総会を前提とする本条の直接的な対応規定はなく、出資者の救済は発起人責任や不実表示に基づく取消し(rescission)の一般法理に委ねられる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 創立総会で現物出資の評価が大幅に切り下げられた。あなたは会議で明確に反対を表明した。だが決議から既に10日が過ぎている。残り4日で取消しの意思表示を会社に届けなければ、薄まった持株比率のまま株主として固定される。今夜、内容証明の文面に着手するかどうかが分岐点だ
  • もし創立総会であなたが反対していなかったら、取消権は使えるのか。答えはノー。97条は「変更に反対した設立時株主」にしか取消権を与えない。会議で沈黙していた人も、欠席していた人も、どんなに不利な変更でも抜けられない
  • あなたが発起人側。検査役の指摘で変態設立事項を下方修正した。反対した出資者が2週間以内に次々と引受けを取り消したら、資本金が予定額に届かず設立そのものが頓挫しかねない
  • 友人が募集設立の出資者になり「評価額が会議で勝手に減らされた、もう抜けたい」と相談してきた。あなたが確認すべきは二つ。会議で反対したか、決議から2週間以内か。この二つが揃わなければ、残念だが取消権の出番はない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 創立総会で変態設立事項(現物出資・財産引受け・発起人報酬・設立費用)の変更が議題に上がったら、不利と判断した瞬間に明確に反対し、その事実を議事録に記録させる2. 決議の日を起点に2週間をカレンダーに赤で記す3. 取消しの意思表示は配達証明付き内容証明郵便で会社(設立中の会社、すなわち発起人)宛てに送り、到達日を証拠化する4. 持株比率や資産評価の変化を試算し、取り消すか残るかを期限内に決断する

訴えられた側:1. 検査役の指摘で変態設立事項を修正する場合、反対株主の取消しで資本金が不足し設立が頓挫するリスクを事前に試算する2. 反対者には変更の合理性と修正後の持株条件を丁寧に説明し、取消しを思いとどまらせる3. 取消しが相次ぐ事態に備え、追加の引受先や設立スキームの変更(発起設立への切替を含む)を準備する4. 議事の進行と反対の有無を正確に記録し、後の紛争に備える

時効(請求できる期限):創立総会の決議後2週間以内に限り取消し可能(会社法97条)。起算点は変態設立事項を変更する定款変更決議の成立時。この2週間は後から延長や中断ができない厳格な期間で、1日でも過ぎれば取消権は消滅する。なお会社成立後は、錯誤・詐欺・強迫を理由とする引受けの取消しも制限される(会社法102条6項、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:97条の取消権は、出資判断の前提となった変態設立事項が創立総会で変更された場合に、当初の前提に縛られない出資者の保護と、会社設立の早期確定とを調整する規定であると解される。反対した設立時株主に限り、2週間という短い除斥期間内でのみ行使を認める点に趣旨が現れる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成17年(2005年) 新設:会社法の制定により商法から独立。旧商法下の募集設立・創立総会に関する規律を整理し、変態設立事項の変更に反対した設立時株主の引受け取消権を会社法97条として明文化した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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