子ども・子育て支援法 第39条(勧告、命令等)
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- 市町村長は、特定教育・保育施設の設置者が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該特定教育・保育施設の設置者に対し、期限を定めて、当該各号に定める措置をとるべきことを勧告することができる。
- 一第三十四条第二項の市町村の条例で定める特定教育・保育施設の運営に関する基準に従って施設型給付費の支給に係る施設として適正な特定教育・保育施設の運営をしていない場合当該基準を遵守すること。
- 二第三十四条第五項に規定する便宜の提供を施設型給付費の支給に係る施設として適正に行っていない場合当該便宜の提供を適正に行うこと。
- 2.市町村長(指定都市等所在認定こども園については当該指定都市等の長を除き、指定都市等所在保育所については当該指定都市等又は児童相談所設置市の長を除く。第五項において同じ。)は、特定教育・保育施設(指定都市等所在認定こども園及び指定都市等所在保育所を除く。以下この項及び第五項において同じ。)の設置者が教育・保育施設の認可基準に従って施設型給付費の支給に係る施設として適正な教育・保育施設の運営をしていないと認めるときは、遅滞なく、その旨を、当該特定教育・保育施設に係る教育・保育施設の認可等(教育・保育施設に係る認定こども園法第十七条第一項、学校教育法第四条第一項若しくは児童福祉法第三十五条第四項の認可又は認定こども園法第三条第一項若しくは第三項の認定をいう。第五項及び次条第一項第二号において同じ。)を行った都道府県知事に通知しなければならない。
- 3.市町村長は、第一項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた特定教育・保育施設の設置者が、同項の期限内にこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。
- 4.市町村長は、第一項の規定による勧告を受けた特定教育・保育施設の設置者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該特定教育・保育施設の設置者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
- 5.市町村長は、前項の規定による命令をしたときは、その旨を公示するとともに、遅滞なく、その旨を、当該特定教育・保育施設に係る教育・保育施設の認可等を行った都道府県知事に通知しなければならない。
この条文の基本情報
勧告、命令等とは何ですか?
定義勧告、命令等とは、子ども・子育て支援法第39条に定められた規定で、「市町村長は、特定教育・保育施設の設置者が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該特定教育・保育施設の設置者に対し、期限を定めて、当該各号に定める措置…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 子ども・子育て支援法第39条(勧告、命令等)は、日本の子ども・子育て支援法に含まれる条文です。
- 子ども・子育て支援法第39条の条文原文は「市町村長は、特定教育・保育施設の設置者が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該特定教育・保育施設の設置者に対し、期限を定めて、当該各号に定める措置…」で始まります。
- 子ども・子育て支援法第39条は第一款 特定教育・保育施設に置かれています。
- 子ども・子育て支援法の公布日は平成24年8月22日です。
- 子ども・子育て支援法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 子ども・子育て支援法第39条の前の条は子ども・子育て支援法第38条です。
- 子ども・子育て支援法第39条の次の条は子ども・子育て支援法第40条です。
- 子ども・子育て支援法第39条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第39条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/424AC0000000065 - 本サイト収録
子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第39条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/424AC0000000065/39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点子ども・子育て支援法39条は、運営基準に違反する特定教育・保育施設の設置者に対し、市町村長が期限付き勧告、不服従時の公表、命令と公示を段階的に行えると定める。
Q · 保育園が市の勧告を無視したら、どうなるの?
期限内に従わなければ公表されうる。命令なら公示は義務
子ども・子育て支援法39条により、市町村長は運営基準に違反する特定教育・保育施設の設置者に期限付きで勧告できます。期限内に従わなければ公表でき(3項)、正当な理由なく措置をとらなければ命令を出せます(4項)。命令は公示され、認可をした都道府県知事にも通知されます(5項)。その先には確認の取消し(40条)があり、施設型給付費が止まる可能性があります。
解説
保育園や認定こども園の運営をチェックする役所は一つではない。施設が建って運営してよいかを決める「認可」は主に都道府県が出す。一方、税金から施設型給付費(園の運営費の中心になる公費)を受け取れるかを決める「確認」は市町村が出す。本条は、市町村がこの確認する側の立場で使う強制手段を定めている。まず期限付きの勧告を出し、期限内に従わなければ園の名前を公表できる。それでも正当な理由なく改善しなければ命令を出し、命令は必ず公示される。保護者が知っておくべきなのは、苦情の中身によって届け先が違うことだ。上乗せ徴収(公定価格に追加して取る費用)の説明不足や、閉園時に転園先探しを手伝わないといった運営の問題は、市町村が本条1項で直接動かせる。保育士の配置不足のような認可基準の問題は、市町村が2項で都道府県に通知する。どちらの窓口に何を言えばよいかが分かれば、苦情が担当課の間で止まらず、手続が動き始める。
法的な位置づけ
子ども・子育て支援法39条は、市町村長が特定教育・保育施設の設置者に対して行う監督措置を定める規定である。運営基準違反または便宜提供義務違反に対する期限付き勧告、不服従時の公表、命令およびその公示を段階的に定め、認可基準違反については認可権者である都道府県知事への通知義務を課す。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.問題の事実を日付入りで記録する 請求書、園からのお便り、職員配置のメモ、園とのやり取りを日付入りで保存する。金額・人数・日時など運営基準違反に結び付く具体的事実を整理する
- 2.問題の種類で窓口を振り分ける 費用徴収の説明不足や閉園時の転園支援など運営上の問題は市町村、保育士配置など認可基準の問題は都道府県と整理する。迷う場合は両方に同じ資料を出す
- 3.書面で市町村に申し出る 市町村の子ども・子育て担当課に書面で申し出て、「施設型給付費を受ける施設として運営基準に適合しているか確認を求める」と制度上の言葉で伝える
- 4.市町村の対応を確認する 報告徴収・立入検査(38条)や勧告の有無を担当課に確認し、必要に応じて市の公表ページや情報公開請求で勧告・公表の状況を調べる
よくある質問 AI による整理
Q1特定教育・保育施設とは何ですか?
市町村長から施設型給付費の支給対象として「確認」を受けた認定こども園・幼稚園・保育所のことです。確認を受けると運営基準を守る義務を負います。
Q2保育園の苦情はどこに言えばいいですか?
費用徴収や説明不足など運営上の問題は市町村の子ども・子育て担当課へ、保育士の配置基準など認可基準の問題は都道府県の所管課へ伝えるのが基本です。
Q3保育園への勧告は公表されますか?
勧告だけで必ず公表されるわけではありません。期限内に従わなかった場合に市町村長が公表「できる」とされています(39条3項)。
Q4保育園の上乗せ徴収は違法ですか?
上乗せ徴収自体は直ちに違法ではありませんが、運営基準上、事前の書面説明と保護者の同意が求められます。手続を欠けば勧告の対象となりえます。
Q5市町村は保育園に立入検査できますか?
できます。子ども・子育て支援法38条により、市町村長は設置者に報告を求めたり、施設に立ち入って検査したりできます。勧告の前段階として使われます。
Q6保育園が閉園するとき転園先は探してもらえますか?
確認を辞退する設置者には、在園児が引き続き教育・保育を受けられるよう他施設との連絡調整などを行う便宜提供義務があります(34条5項)。
Q7保育園の確認取消しとは何ですか?
市町村長が施設型給付費の支給対象としての確認を取り消す処分です(40条)。命令違反などが理由となり、園は運営費の中心となる公費を受けられなくなります。
Q8企業主導型保育所にも市の勧告は出せますか?
企業主導型保育所は子ども・子育て支援法上の特定教育・保育施設ではないため、本条の勧告・命令の対象外です。監督の仕組みが別になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市から勧告を受けたら、園の名前ってネットに出ちゃうんですか?
勧告を受けただけで必ず公表されるわけではない。期限内に従わなかった場合に、市町村長が公表「できる」とされている(39条3項)。一方、命令に進めば公示は義務になる(同5項)。実務のポイント:公表に処分性(取消訴訟の対象になる性質)があるかは、実務上、解釈が分かれている。公表後に争うのは難しいため、期限前に書面で改善状況を報告しておくことが最大の防御になる
Q2勧告を無視し続けたら、最終的にどうなるんですか?
正当な理由なく措置をとらなければ命令が出て(39条4項)、公示されたうえで都道府県知事に通知される(同5項)。さらに市町村長は確認を取り消したり、効力を停止したりできる(40条)。そうなると施設型給付費が止まる。実務のポイント:県の認可が残っていても、給付費が止まれば園の経営はほぼ成り立たない。設置者が最も恐れるべき相手は、県よりも市の確認の担当課である
Q3保育士が足りないって、市と県のどっちに言えばいいの?
配置基準は認可基準の問題なので、認可権者である都道府県が本来の監督者である(児童福祉法46条など)。ただし市町村長は、認可基準違反を認めたとき都道府県知事に通知する義務を負う(39条2項)。実務のポイント:同じ記録を市と県の両方に出すと、市から県への通知が記録として残る。県側が「聞いていない」と言いにくくなり、立入検査につながる可能性が上がる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保育園の監督は県の仕事で、市には何もできない」と思われがちだが、逆である。施設型給付費の支給に関わる運営については、市町村長が自ら勧告・命令を出せる。保護者の最も身近な窓口に、実はかなりの権限がある
- 「勧告」という言葉の軽さを甘く見る設置者は多い。勧告そのものは法的拘束力を持たない行政指導だと一般に理解されているが、期限内に従わなければ公表されうる。正当な理由なく措置をとらなければ命令、公示、確認取消しへと一本の道でつながっている。勧告は、のちの命令や取消しの土台になる記録の始まりである
- 保護者の側から見れば「園がひどいのに市は何もしてくれない」となる。しかし法律の側から見れば、市町村が守らなければならないのは個々の苦情の解決ではなく、施設型給付費の適正な支出と地域の保育の受け皿の維持である。日付、金額、人数といった運営基準違反に結び付く具体的な事実を出さない苦情は、制度上動きにくい。この視点のずれが、多くの保護者の苦情を空振りさせている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 主な内容 | 39条:期限付き勧告、公表、命令、公示 | 38条:報告徴収・立入検査 40条:確認の取消し・効力停止 |
| 手続上の位置付け | 違反認定後の是正を促す段階的措置 | 勧告前の事実把握 命令違反等に対する最終手段 |
| 施設への影響 | 公表による社会的圧力、命令による法的拘束 | 報告・検査への協力義務 施設型給付費の支給が止まる |
| 主体 | 市町村長(認可基準違反は都道府県知事へ通知) | 市町村長 市町村長 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では幼兒園・托育機構の設立許可と監督が地方主管機関に一元化される傾向があり、日本のように認可(都道府県)と給付の確認(市町村)を分ける二重構造ではない
韓国では市長・郡守・区庁長がオリニジプの認可と是正命令を担い、違反時の公表制度も設けられている
ドイツでは州の監督官庁が施設運営許可を与え、児童の福祉が危険にさらされる場合に許可の撤回等を行う
米国では州がライセンスと監督を担い、連邦補助金の受給要件として州に監視・検査体制が求められる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、わが子の園で「施設維持費」の追加請求が毎月続き、書面による説明も同意書もないとしたら、市役所に伝えると何が起きる? 運営基準違反が疑われれば、市町村長は報告を求めたり立入検査をしたりできる(38条)。違反が確認されれば、期限を定めた勧告(本条1項)につながる。それでも園が動かなければ、公表、命令へと段階的に進む
- あなたは社会福祉法人の理事長で、市から「30日以内に運営基準を遵守すること」という勧告書が届いた。残り30日で改善計画と実施記録をそろえ、市の担当課に報告しなければならない。正当な理由なく放置すれば命令に進み、その先には確認の取消し(40条)がある。取り消されると、運営費の柱である施設型給付費が止まる
- 園から「来年3月で閉園します。転園先は各自で探してください」というプリントだけが配られた。確認を辞退する設置者には転園先との連絡調整などの便宜の提供義務があり(34条5項)、それを怠れば本条1項2号の勧告対象になる
- 友人のママ友が「保育士が足りなくて一人で10人以上の乳児を見ている日がある」と打ち明けてきた。乳児の配置基準は認可基準の問題なので、市町村は本条2項で認可権者の都道府県へ通知する立場にある。市と県の両方に同じ記録を出すよう助言すれば、どちらかの窓口で話が止まりにくい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 請求書、園のお便り、職員配置が分かるメモを日付入りで保存する。2. 運営上の問題(費用徴収、説明不足、閉園時の転園支援)は市町村の子ども・子育て担当課へ、配置基準など認可基準の問題は都道府県の所管課へ、同じ資料を書面で出す。3. 「施設型給付費を受ける施設として運営基準に適合しているか確認を求める」と、制度上の言葉で伝える。4. 市が勧告や公表をしたかは、市の公表ページや情報公開請求で確かめられる
訴えられた側:1. 勧告書の期限と求められている措置を一つずつ書き出し、改善計画を期限内に出す。2. 期限内に終わらない措置は、理由と工程表を示して市と協議し、やり取りを記録に残す。これが4項の「正当な理由」の証拠になる。3. 命令の前には行政手続法上の弁明の機会があるので、反論と資料を準備する。4. 命令に不服があれば審査請求か取消訴訟を検討し、同時に確認取消し(40条)の危険を見積もる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。勧告と命令の期限は、市町村長が個別に定めた日による。命令(4項)に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。保護者が損害賠償を求める場合は、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成24年(2012年)制定、平成27年(2015年)施行 子ども・子育て支援法の制定に伴い新設。市町村長による勧告、公表、命令、公示の段階的な監督手段を定めた。指定都市等所在の認定こども園・保育所に関する括弧書きは、その後の権限移譲に伴う改正によるものとみられるが、改正年と内容は人的な検証が必要
改正の年表
- 1.平成24年(2012年) 新設:子ども・子育て関連3法の一つとして子ども・子育て支援法が制定され、市町村長による勧告・公表・命令・公示の段階的監督規定が設けられた(平成27年4月施行)
- 子ども・子育て支援法 第34条勧告の前提となる運営基準と便宜提供義務
- 子ども・子育て支援法 第38条報告徴収・立入検査、勧告前の事実把握
- 子ども・子育て支援法 第40条命令違反等による確認の取消し・効力停止
- 子ども・子育て支援法 第36条確認の辞退、便宜提供義務の発生場面
- 児童福祉法 第46条都道府県知事の認可施設に対する改善勧告・命令
- 行政手続法 第13条命令前の弁明の機会付与
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