(許可)
第3条
鉄道事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2鉄道事業の許可は、路線及び鉄道事業の種別(前条第一項の鉄道事業の種別をいう。以下同じ。)について行う。
3第一種鉄道事業及び第二種鉄道事業の許可は、業務の範囲を旅客運送又は貨物運送に限定して行うことができる。
4一時的な需要のための鉄道事業の許可は、期間を限定して行うことができる。
(許可)
鉄道事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2鉄道事業の許可は、路線及び鉄道事業の種別(前条第一項の鉄道事業の種別をいう。以下同じ。)について行う。
3第一種鉄道事業及び第二種鉄道事業の許可は、業務の範囲を旅客運送又は貨物運送に限定して行うことができる。
4一時的な需要のための鉄道事業の許可は、期間を限定して行うことができる。
(許可申請)
鉄道事業の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
一氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二予定する路線
三経営しようとする鉄道事業の種別
四業務の範囲を旅客運送又は貨物運送に限定して許可を受けようとする場合には、その旨
五期間を限定して許可を受けようとする場合には、その期間
六鉄道事業の種別ごとに、国土交通省令で定める鉄道の種類、施設の概要、計画供給輸送力その他の国土交通省令で定める事業の基本となる事項に関する計画(以下「事業基本計画」という。)
七その事業の開始のための工事の要否
八第一種鉄道事業を経営しようとする場合であつて、鉄道線路の譲渡を受け、又は鉄道線路を使用させるときは、その旨並びにその相手方の氏名又は名称及び住所
九第二種鉄道事業を経営しようとする場合には、鉄道線路の使用を許諾する者の氏名又は名称及び住所
十第三種鉄道事業を経営しようとする場合には、鉄道線路を譲渡するか又は使用させるかの別並びにその相手方の氏名又は名称及び住所
2前項の申請書には、事業収支見積書その他国土交通省令で定める書類を添付しなければならない。
3国土交通大臣は、申請者に対し、前二項に定めるもののほか、当該申請者の登記事項証明書その他必要な書類の提出を求めることができる。
(許可基準)
国土交通大臣は、鉄道事業の許可をしようとするときは、次の基準に適合するかどうかを審査して、これをしなければならない。
一その事業の計画が経営上適切なものであること。
二その事業の計画が輸送の安全上適切なものであること。
三前二号に掲げるもののほか、その事業の遂行上適切な計画を有するものであること。
四その事業を自ら適確に遂行するに足る能力を有するものであること。
2国土交通大臣は、鉄道事業の許可を受けようとする者の申請により、特定の目的を有する旅客の運送を行うものとして国土交通省令で定める要件に該当すると認める鉄道事業について、その許可をしようとするときは、前項の規定にかかわらず、同項第二号及び第四号の基準に適合するかどうかを審査して、これをすることができる。
3国土交通大臣は、第三種鉄道事業の許可をしようとするときは、当該事業により敷設される鉄道線路に係る第一種鉄道事業又は第二種鉄道事業の許可と同時にするものとする。
(欠格事由)
国土交通大臣は、鉄道事業の許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その許可をしてはならない。
一一年以上の拘禁刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
二鉄道事業の許可の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過しない者
三破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
四心身の故障により鉄道事業を適確に遂行することができない者として国土交通省令で定めるもの
五営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は次号のいずれかに該当するもの
六法人であつて、その役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)のうちに第一号から第四号までのいずれかに該当する者のあるもの
(事業基本計画等の変更)
鉄道事業の許可を受けた者(以下「鉄道事業者」という。)は、事業基本計画又は第四条第一項第八号若しくは第十号に掲げる事項を変更しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2第五条第一項の規定は、前項の認可について準用する。
3鉄道事業者は、第一項ただし書の国土交通省令で定める軽微な変更をし、又は第四条第一項第九号に掲げる事項の変更をしたときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
(工事の施行の認可)
鉄道事業者は、国土交通省令で定めるところにより、鉄道線路、停車場その他の国土交通省令で定める鉄道事業の用に供する施設(以下「鉄道施設」という。)について工事計画を定め、許可の際国土交通大臣の指定する期限までに、工事の施行の認可を申請しなければならない。ただし、工事を必要としない鉄道施設については、この限りでない。
2国土交通大臣は、工事計画が事業基本計画及び鉄道営業法(明治三十三年法律第六十五号)第一条の国土交通省令で定める規程に適合すると認めるときは、前項の認可をしなければならない。
3国土交通大臣は、鉄道事業者から申請があつた場合において、正当な理由があると認めるときは、第一項の期限を延長することができる。
(工事計画の変更)
鉄道事業者は、工事計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2前条第二項の規定は、前項の認可について準用する。
3鉄道事業者は、第一項ただし書の国土交通省令で定める軽微な変更をしようとするときは、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
(工事の完成検査)
鉄道事業者は、工事の施行の認可の際国土交通大臣の指定する工事の完成の期限までに、鉄道施設の工事を完成し、かつ、国土交通省令で定めるところにより国土交通大臣の検査を申請しなければならない。
2国土交通大臣は、前項の検査の結果、当該鉄道施設が、工事計画に合致し、かつ、鉄道営業法第一条の国土交通省令で定める規程に適合すると認めるときは、これを合格としなければならない。
3第八条第三項の規定は、工事の完成の期限について準用する。
(鉄道施設の検査)
鉄道事業者は、工事を必要としない鉄道施設について、許可の際国土交通大臣の指定する期限までに、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の検査を申請しなければならない。ただし、現に鉄道事業の用に供されている鉄道施設については、この限りでない。
2国土交通大臣は、前項の検査の結果、当該鉄道施設が鉄道営業法第一条の国土交通省令で定める規程に適合すると認めるときは、これを合格としなければならない。
(鉄道施設の変更)
鉄道事業者は、第十条第一項又は前条第一項の検査に合格した後において鉄道施設を変更しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより当該変更に係る工事計画を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2鉄道事業者は、前項ただし書の国土交通省令で定める軽微な変更をしようとするときは、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
3鉄道事業者は、第一項の認可を受けた鉄道施設の変更のうち国土交通省令で定めるものに係る工事を完成したときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の検査を申請しなければならない。
4第八条第二項の規定は第一項の認可について、第九条の規定は同項の工事計画の変更について、第十条第二項の規定は前項の検査について準用する。
(車両の確認)
鉄道運送事業者(第一種鉄道事業の許可を受けた者(以下「第一種鉄道事業者」という。)及び第二種鉄道事業の許可を受けた者(以下「第二種鉄道事業者」という。)をいう。以下同じ。)は、車両を当該鉄道事業の用に供しようとするときは、その車両が鉄道営業法第一条の国土交通省令で定める規程に適合することについて、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の確認を受けなければならない。
2鉄道運送事業者は、前項の確認を受けた車両について、その構造又は装置を変更してこれを当該鉄道事業の用に供しようとするときは、同項の規定の例により、国土交通大臣の確認を受けなければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な変更をしてこれを当該鉄道事業の用に供しようとするときは、この限りでない。
3鉄道運送事業者は、前項ただし書の場合には、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
(認定鉄道事業者等)
国土交通大臣は、鉄道事業者の申請により、鉄道施設又は車両の設計に関する業務を一体的かつ有機的に実施する事務所ごとに、当該業務の能力が国土交通省令で定める基準に適合することについて、認定を行う。
2その設置する事務所について前項の認定を受けた鉄道事業者(次項において「認定鉄道事業者」という。)は、第八条第一項、第九条第一項若しくは第三項(これらの規定を第十二条第四項において準用する場合を含む。)、第十二条第一項若しくは第二項又は前条の規定に基づく認可若しくは確認の申請又は届出に際し、国土交通省令で定めるところにより、その設置する事務所であつて前項の認定を受けたものが鉄道施設又は車両を設計し、かつ、鉄道営業法第一条の国土交通省令で定める規程に適合することを確認した場合には、これらの規定にかかわらず、これらの申請又は届出に係る記載事項又は添付書類の一部を省略する手続その他の国土交通省令で定める簡略化された手続によることができる。
3認定鉄道事業者であつて従たる事務所について認定を受けたものは、従たる事務所における鉄道施設又は車両の設計に関する業務を適確に実施するために必要な措置として国土交通省令で定めるものを講じなければならない。
4国土交通大臣は、第一項の認定を受けた事務所が同項の国土交通省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
5鉄道事業者は、第八条第一項、第九条第一項若しくは第三項(これらの規定を第十二条第四項において準用する場合を含む。)又は第十二条第一項若しくは第二項の規定に基づく認可の申請又は届出に際し、当該鉄道施設が独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が行つた設計(独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が十分な能力を有するものとして国土交通省令で定める範囲内のものに限る。)に係るものである場合には、これらの規定にかかわらず、これらの申請又は届出に係る記載事項又は添付書類の一部を省略する手続その他の国土交通省令で定める簡略化された手続によることができる。
6第一項から第四項までに定めるもののほか、認定に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
(鉄道線路の使用等)
第一種鉄道事業者及び第三種鉄道事業の許可を受けた者(以下「第三種鉄道事業者」という。)は、許可を受けた路線に係る鉄道線路を第二種鉄道事業者に使用させようとするときは、使用料その他の国土交通省令で定める使用条件について、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2第三種鉄道事業者は、許可を受けた路線に係る鉄道線路を第一種鉄道事業者に譲渡しようとするときは、譲渡価格その他の国土交通省令で定める譲渡条件について、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
3国土交通大臣は、前二項に規定する使用条件又は譲渡条件が、鉄道事業の適正な運営の確保に支障を及ぼすおそれがあると認める場合を除き、前二項の認可をしなければならない。
(旅客の運賃及び料金)
鉄道運送事業者は、旅客の運賃及び国土交通省令で定める旅客の料金(以下「旅客運賃等」という。)の上限を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2国土交通大臣は、前項の認可をしようとするときは、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査して、これをしなければならない。
3鉄道運送事業者は、第一項の認可を受けた旅客運賃等の上限の範囲内で旅客運賃等を定め、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
4鉄道運送事業者は、次に掲げる者を構成員とする協議会において、地域における需要に応じ当該地域の住民の生活のための旅客輸送を確保する必要がある路線の区間に係る旅客運賃等について協議が調つたときは、第一項及び前項の規定にかかわらず、当該協議が調つた事項を国土交通大臣に届け出ることにより、当該旅客運賃等を定めることができる。当該協議会において当該旅客運賃等の変更について協議が調つたときも、同様とする。
一当該区間をその区域に含む市町村(特別区を含む。)及び都道府県
二当該旅客運賃等を定めようとする鉄道運送事業者
三当該区間を管轄する地方運輸局長
5前項第一号に掲げる者は、同項の協議をするときは、あらかじめ、公聴会の開催その他の住民、利用者その他利害関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。
6第四項の旅客運賃等は、当該旅客運賃等が適用される路線の区間に係る鉄道事業の能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものとしなければならない。
7第四項の旅客運賃等を届け出た鉄道運送事業者は、国土交通省令で定めるところにより、当該旅客運賃等が適用される路線の区間に関する収支の状況を公表しなければならない。
8鉄道運送事業者は、特別車両料金その他の客車の特別な設備の利用についての料金その他の国土交通省令で定める旅客の料金を定めるときは、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
9国土交通大臣は、第三項若しくは第四項の旅客運賃等又は前項の旅客の料金が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該鉄道運送事業者に対し、期限を定めてその旅客運賃等又は旅客の料金を変更すべきことを命ずることができる。
一特定の旅客に対し不当な差別的取扱いをするものであるとき。
二他の鉄道運送事業者との間に不当な競争を引き起こすおそれがあるものであるとき。
(運行計画)
鉄道運送事業者は、国土交通省令で定めるところにより、列車の運行計画を定め、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(運輸に関する協定)
鉄道運送事業者は、他の運送事業者と連絡運輸若しくは直通運輸又は運賃に関する協定その他の運輸に関する協定をしようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(輸送の安全性の向上)
鉄道事業者は、輸送の安全の確保が最も重要であることを自覚し、絶えず輸送の安全性の向上に努めなければならない。
(安全管理規程等)
鉄道事業者は、安全管理規程を定め、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2安全管理規程は、輸送の安全を確保するために鉄道事業者が遵守すべき次に掲げる事項(第三種鉄道事業者にあつては、第五号に係るものを除く。)に関し、国土交通省令で定めるところにより、必要な内容を定めたものでなければならない。
一輸送の安全を確保するための事業の運営の方針に関する事項
二輸送の安全を確保するための事業の実施及びその管理の体制に関する事項
三輸送の安全を確保するための事業の実施及びその管理の方法に関する事項
四安全統括管理者(鉄道事業者が、前三号に掲げる事項に関する業務を統括管理させるため、事業運営上の重要な決定に参画する管理的地位にあり、かつ、鉄道事業に関する一定の実務の経験その他の国土交通省令で定める要件を備える者のうちから選任する者をいう。以下同じ。)の選任に関する事項
五運転管理者(鉄道運送事業者が、第二号及び第三号に掲げる事項に関する業務のうち、列車の運行の管理、運転士及び車掌の資質の保持その他の運転に関するものを行わせるため、鉄道事業に関する一定の実務の経験その他の国土交通省令で定める要件を備える者のうちから選任する者をいう。以下同じ。)の選任に関する事項
3国土交通大臣は、安全管理規程が前項の規定に適合しないと認めるときは、当該鉄道事業者に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
4鉄道事業者は、安全統括管理者及び運転管理者(第三種鉄道事業者にあつては、安全統括管理者)を選任しなければならない。
5鉄道事業者は、安全統括管理者又は運転管理者を選任し、又は解任したときは、国土交通省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
6鉄道事業者は、輸送の安全の確保に関し、安全統括管理者のその職務を行う上での意見を尊重しなければならない。
7国土交通大臣は、安全統括管理者又は運転管理者がその職務を怠つた場合であつて、当該安全統括管理者又は運転管理者が引き続きその職務を行うことが輸送の安全の確保に著しく支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、鉄道事業者に対し、当該安全統括管理者又は運転管理者を解任すべきことを命ずることができる。
(事故等の報告)
鉄道事業者は、列車の衝突若しくは火災その他の列車若しくは車両の運転中における事故、鉄道による輸送に障害を生じた事態、鉄道に係る電気事故又は鉄道に係る災害であつて国土交通省令で定めるものが発生したときは、遅滞なく、事故の種類、原因その他の国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に届け出なければならない。
第十九条の二
鉄道事業者は、前条に定めるもののほか、同条の国土交通省令で定める列車又は車両の運転中における事故が発生するおそれがあると認められる国土交通省令で定める事態が発生したと認めたときは、遅滞なく、事態の種類、原因その他の国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に届け出なければならない。
(国土交通大臣による輸送の安全に関わる情報の公表)
国土交通大臣は、毎年度、前二条の規定による届出に係る事項、第二十三条第一項の規定による命令に係る事項、踏切道改良促進法(昭和三十六年法律第百九十五号)第十七条第一項から第四項までの規定による勧告に係る事項その他の国土交通省令で定める輸送の安全に関わる情報を整理し、これを公表するものとする。
(鉄道事業者による安全報告書の公表)
鉄道事業者は、国土交通省令で定めるところにより、毎事業年度、安全報告書(輸送の安全を確保するために講じた措置及び講じようとする措置その他の国土交通省令で定める輸送の安全にかかわる情報を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)をいう。)を作成し、これを公表しなければならない。
(会計)
鉄道事業者は、国土交通省令で定めるところにより、その事業年度並びに勘定科目の分類及び貸借対照表、損益計算書その他の財務計算に関する諸表の様式を定め、その会計を整理しなければならない。
2鉄道事業者は、鉄道に係る災害による損失又は鉄道事業の一部の廃止により生じた損失若しくは鉄道事業の用に供する施設(車両を含む。以下「鉄道事業用施設」という。)の除却に要する費用が多額であつてその全額をこれらの事由の生じた事業年度において負担することが困難な場合には、当該損失及び費用に相当する額を、国土交通大臣の許可を受けて、当該事業年度の決算期において、貸借対照表の資産の部に計上し、繰延資産として整理することができる。この場合には、当該決算期から五年以内に、毎決算期に均等額以上の償却をしなければならない。
3前項の規定により鉄道事業者が同項の損失及び費用に相当する額を貸借対照表の資産の部に計上した場合における会社法(平成十七年法律第八十六号)第四百六十一条第二項の規定の適用については、同項中「の合計額を減じて得た」とあるのは、「及び鉄道事業法第二十条第二項の規定により貸借対照表の資産の部に計上した金額の合計額を減じて得た」とする。
(鉄道事業用施設に関する担保の特例)
鉄道事業者は、鉄道事業用施設を担保に供しようとするときは、鉄道抵当法(明治三十八年法律第五十三号)の定めるところによらなければならない。
(土地の立入り及び使用)
鉄道事業者は、鉄道施設に関する測量、実地調査又は工事のため必要があるときは、国土交通大臣の許可を受け、他人の土地に立ち入り、又はその土地を次に掲げる目的のため一時的に使用することができる。
一材料置場の設置
二天災、事変その他の非常事態が発生した場合における道路運送車両(道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第一項に規定する道路運送車両をいう。)の置場、土石の捨場、作業場又は索道の設置
2鉄道事業者は、前項の規定により立ち入り、又は使用しようとするときは、やむを得ない理由がある場合を除き、土地の占有者にその旨を通知しなければならない。
3鉄道事業者は、第一項の規定による立入り又は使用によつて損失を生じたときは、損失を受けた者に対し、これを補償しなければならない。
4前項の規定により補償する損失は、通常生ずべき損失とする。
5第三項の規定による損失の補償については、当事者間の協議により定める。協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、都道府県知事の裁定を申請することができる。
6都道府県知事は、前項の規定による裁定の申請を受理したときは、その旨を他の当事者に通知し、期間を指定して答弁書を提出する機会を与えなければならない。
7都道府県知事は、第五項の裁定をしたときは、遅滞なく、その旨を当事者に通知しなければならない。
8損失の補償をすべき旨を定める裁定においては、補償金の額並びにその支払の時期及び方法を定めなければならない。
9第五項の裁定のうち補償金の額について不服のある者は、その裁定の通知を受けた日から六月以内に、訴えをもつてその金額の増減を請求することができる。
10前項の訴えにおいては、他の当事者を被告とする。
11第五項の裁定についての審査請求においては、補償金の額についての不服をその裁定についての不服の理由とすることができない。
(植物等の伐採等)
鉄道事業者は、植物若しくは土石が鉄道線路その他の輸送の安全の確保に必要な鉄道施設として国土交通省令で定めるものに障害を及ぼし、若しくは及ぼすおそれがある場合又は植物若しくは土石が当該鉄道施設に関する測量、実地調査若しくは工事に支障を及ぼす場合において、やむを得ないときは、国土交通大臣の許可を受けて、その植物を伐採し、若しくは移植し、又はその土石を除去することができる。
2鉄道事業者は、前項の規定により植物を伐採し、若しくは移植し、又は土石を除去するときは、あらかじめ、その植物又は土石の所有者に通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが困難なときは、伐採若しくは移植又は除去の後、遅滞なく、通知することをもつて足りる。
3前条第三項から第十一項までの規定は、第一項の規定による植物の伐採若しくは移植又は土石の除去について準用する。
(乗継円滑化措置等)
鉄道事業者は、利用者の利便の増進を図るため、他の運送事業者その他の関係者と相互に協力して、連絡運輸、直通運輸その他の他の運送事業者の運送との間の旅客の乗継ぎ又は貨物の引継ぎを円滑に行うための国土交通省令で定める措置を講ずるよう努めなければならない。
2鉄道事業者が他の鉄道事業者に対し旅客の乗継ぎに係る前項の措置であつて鉄道施設の建設又は改良によるもの(以下「乗継円滑化措置」という。)に関する協議を求めたときは、当該他の鉄道事業者は、当該乗継円滑化措置により鉄道施設の有する機能に著しい支障を及ぼすおそれがあるときその他の国土交通省令で定める正当な理由がある場合を除き、これに応じなければならない。
3国土交通大臣は、鉄道事業者間において、その一方が乗継円滑化措置に関する協議を求めたにもかかわらず他の一方が当該協議に応じず、又は当該協議が調わなかつた場合で、当該一方の鉄道事業者から申立てがあつたときは、前項に規定する正当な理由がある場合に該当すると認める場合を除き、他の一方の鉄道事業者に対し、その協議の開始又は再開を命ずることができる。
4前項の規定による命令があつた場合において、鉄道事業者間の乗継円滑化措置に関し、当事者が取得し、又は負担すべき金額その他の乗継円滑化措置に関する取決めの条件について当事者間の協議が調わないときは、当事者は、国土交通大臣の裁定を申請することができる。
5第二十二条第六項、第七項及び第九項から第十一項までの規定は、前項の裁定について準用する。この場合において、同条第六項及び第七項中「都道府県知事」とあるのは「国土交通大臣」と、同条第九項及び第十一項中「補償金の額」とあるのは「当事者が取得し、又は負担すべき金額」と読み替えるものとする。
第二十二条の四
国土交通大臣は、鉄道事業者が鉄道線路又は停車場の建設又は改良を行おうとする場合において当該鉄道線路又は停車場の建設又は改良に関連する乗継円滑化措置を講ずることが経済的かつ合理的であるときその他利用者の利便の増進の程度、建設又は改良に要する費用等を考慮して特に必要があると認める場合には、鉄道事業者に対し、乗継円滑化措置を講ずべきことを勧告することができる。
2国土交通大臣は、前項の規定による勧告をした場合において、当該勧告を受けた者が正当な理由なくその勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
(事業改善の命令)
国土交通大臣は、鉄道事業者の事業について輸送の安全、利用者の利便その他公共の利益を阻害している事実があると認めるときは、鉄道事業者に対し、次に掲げる事項を命ずることができる。
一旅客運賃等の上限若しくは旅客の料金(第十六条第一項及び第八項に規定するものを除く。)又は貨物の運賃若しくは料金を変更すること。
二列車の運行計画を変更すること。
三鉄道施設に関する工事の実施方法、鉄道施設若しくは車両又は列車の運転に関し改善措置を講ずること。
四鉄道施設の使用若しくは譲渡に関する契約を締結し、又は使用条件若しくは譲渡条件を変更すること。
五他の運送事業者と連絡運輸若しくは直通運輸若しくは運賃に関する協定その他の運輸に関する協定を締結し、又はこれを変更すること。
六旅客又は貨物の安全かつ円滑な輸送を確保するための措置を講ずること。
七旅客又は貨物の運送に関し生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結すること。
2前項の規定による命令(同項第四号及び第五号に係るものに限る。)があつた場合において、当事者が取得し、若しくは負担すべき金額その他契約若しくは協定の細目について、当事者間の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、国土交通大臣の裁定を申請することができる。
3第二十二条第六項、第七項及び第九項から第十一項までの規定は、前項の裁定について準用する。この場合において、同条第六項及び第七項中「都道府県知事」とあるのは「国土交通大臣」と、同条第九項及び第十一項中「補償金の額」とあるのは「当事者が取得し、又は負担すべき金額」と読み替えるものとする。
(名義の利用等の禁止)
鉄道事業者は、その名義を他人に鉄道事業のため利用させてはならない。
2鉄道事業者は、事業の貸渡その他いかなる方法をもつてするかを問わず、鉄道事業を他人にその名において経営させてはならない。
(列車の運行の管理等の受委託)
列車の運行の管理その他国土交通省令で定める鉄道事業に係る業務の管理の委託及び受託については、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2国土交通大臣は、前項の許可をしようとするときは、次の基準によつて、これをしなければならない。
一その事業を継続して運営するために必要であること。
二受託者が当該業務の管理を行うのに適している者であること。
3国土交通大臣は、第一項の業務の管理の委託又は受託が前項各号に掲げる基準のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、受託者に対し受託した業務の管理について改善のため必要な措置を講ずべきことを命じ、又は第一項の許可を取り消すことができる。
(事業の譲渡及び譲受等)
鉄道事業の譲渡及び譲受は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2鉄道事業者たる法人の合併及び分割は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。ただし、鉄道事業者たる法人と鉄道事業を経営しない法人が合併する場合において鉄道事業者たる法人が存続するとき又は鉄道事業者たる法人が分割をする場合において鉄道事業を承継させないときは、この限りでない。
3第五条第一項及び第六条の規定は、前二項の認可について準用する。
4鉄道事業者たる法人の合併又は分割があつたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により鉄道事業を承継した法人(以下この条において「合併法人等」という。)は、許可に基づく権利義務を承継する。
5鉄道事業の譲渡を受けた者又は合併法人等が同一の路線について第一種鉄道事業の許可及び第二種鉄道事業の許可を取得することとなつたときは、当該路線に係る第二種鉄道事業の許可は失効したものとみなす。
6鉄道事業の譲渡を受けた者又は合併法人等が同一の路線について第一種鉄道事業の許可及び第三種鉄道事業の許可を取得することとなつたときは、当該路線に係る第三種鉄道事業の許可は失効したものとみなす。
7鉄道事業の譲渡を受けた者又は合併法人等が同一の路線について第二種鉄道事業の許可及び第三種鉄道事業の許可を取得することとなつたときは、当該路線に係るこれらの許可は失効し、当該路線について第一種鉄道事業の許可を受けたものとみなす。
(相続)
鉄道事業者が死亡した場合において、相続人(相続人が二人以上ある場合においてその協議により当該鉄道事業を承継すべき相続人を定めたときは、その者。以下同じ。)が被相続人の経営していた鉄道事業を引き続き経営しようとするときは、被相続人の死亡後六十日以内に、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
2相続人が前項の認可の申請をした場合には、被相続人の死亡の日からその認可があつた旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までは、被相続人に対してした鉄道事業の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。
3第五条第一項及び第六条の規定は、第一項の認可について準用する。
4第一項の認可を受けた者は、被相続人に係る許可に基づく権利義務を承継する。
5前条第五項から第七項までの規定は、第一項の認可があつた場合について準用する。
(事業の休止)
鉄道事業者は、鉄道事業の全部又は一部を休止しようとするときは、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
2前項の休止の期間は、一年を超えてはならない。
(事業の廃止)
鉄道事業者は、鉄道事業の全部又は一部を廃止しようとするとき(当該廃止が貨物運送に係るものである場合を除く。)は、廃止の日の一年前までに、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
2国土交通大臣は、鉄道事業者が前項の届出に係る廃止を行つた場合における公衆の利便の確保に関し、国土交通省令で定めるところにより、関係地方公共団体及び利害関係人の意見を聴取するものとする。
3国土交通大臣は、前項の規定による意見聴取の結果、第一項の届出に係る廃止の日より前に当該廃止を行つたとしても公衆の利便を阻害するおそれがないと認めるときは、その旨を当該鉄道事業者に通知するものとする。
4鉄道事業者は、前項の通知を受けたときは、第一項の届出に係る廃止の日を繰り上げることができる。
5鉄道事業者は、前項の規定により廃止の日を繰り上げるときは、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
6鉄道事業者は、鉄道事業の全部又は一部を廃止しようとするとき(当該廃止が貨物運送に係るものである場合に限る。)は、廃止の日の六月前(利用者の利便を阻害しないと認められる国土交通省令で定める場合にあつては、廃止の日の三月前)までに、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
(法人の解散)
鉄道事業者たる法人の解散の決議又は総社員の同意は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2国土交通大臣は、当該法人の解散の決議又は総社員の同意によつて公衆の利便が著しく阻害されるおそれがあると認める場合を除き、前項の認可をしなければならない。
(事業の停止及び許可の取消し)
国土交通大臣は、鉄道事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、期間を定めて事業の停止を命じ、又は許可を取り消すことができる。
一この法律若しくはこの法律に基づく命令若しくはこれらに基づく処分又は許可若しくは認可に付した条件に違反したとき。
二正当な理由がないのに許可又は認可を受けた事項を実施しないとき。
三第六条各号(第二号を除く。)のいずれかに該当するに至つたとき。
四第八条第一項の規定による申請につき却下の処分を受けたとき。
五第一種鉄道事業者にあつては、当該鉄道事業に係る鉄道線路の譲受の相手方である第三種鉄道事業者について、当該鉄道線路に係る路線について許可の取消し又は事業の廃止があつたとき。
六第二種鉄道事業者にあつては、当該鉄道事業に係る鉄道線路の使用を許諾した者である第一種鉄道事業者又は第三種鉄道事業者について、当該鉄道線路に係る路線について許可の取消し又は事業の廃止があつたとき。
七第三種鉄道事業者にあつては、当該鉄道事業に係る鉄道線路の譲渡の相手方である第一種鉄道事業者について、又は当該鉄道線路を使用する第二種鉄道事業者のすべてについて、当該鉄道線路に係る路線について許可の取消し又は事業の廃止があつたとき。
第三十一条
削除
このページの条文は各国の公式オープンデータをそのまま引用しています。出典は署名欄をご覧ください。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)