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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 8 分8 分8 分

民法 第552条(定期贈与)

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定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によって、その効力を失う。

この条文の基本情報

定期贈与とは何ですか?

定義定期贈与とは、民法第552条に定められた規定で、「定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によって、その効力を失う。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民法第552条(定期贈与)は、日本の民法に含まれる条文です。
  2. 民法第552条の条文原文は「定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によって、その効力を失う。」で始まります。
  3. 民法第552条は第二節に置かれています。
  4. 民法の公布日は明治29年4月27日です。
  5. 民法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民法第552条の前の条は民法第551条です。
  7. 民法第552条の次の条は民法第553条です。
  8. 民法第552条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民法(明治二十九年法律第八十九号)第552条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
  • 本サイト収録民法(明治二十九年法律第八十九号)第552条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/129AC0000000089/552

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民法552条は、定期の給付を目的とする贈与が贈与者又は受贈者の死亡によって効力を失うと定める。任意規定のため、別段の意思表示があれば死後も継続させることができる。

Q · 毎年お金をあげる約束は、あげる人かもらう人が死んだらどうなるの?

原則、当事者の一方が死ねば定期贈与は終了します

民法552条により、定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によって効力を失います。毎月・毎年の継続的な贈与は特定の人と人の関係に結びついた性質を持つため、原則として相続人には自動承継されません。ただし任意規定なので、契約に「相続人も承継する」旨の別段の意思表示があれば死後も継続します。さらに税務上は、最初に総額を一本の約束として固めると「定期金に関する権利」の贈与とみなされ、初年度に総額へまとめて課税される危険があります(相続税法24条)。

解説

毎年、子や孫に決まった額を渡している家庭は多い。「年110万円までは贈与税がかからない」と聞いて、相続税対策のつもりで律儀に続けている人もいるだろう。民法552条は、その習慣の落とし穴の入口に立っている。「定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によって、その効力を失う」。つまり毎月・毎年の継続的な贈与は、あげる側かもらう側のどちらかが死ねば、原則そこで止まり、相手の相続人へ自動で引き継がれない。ここまでが民法の話。本当に怖いのはその先だ。「毎年100万円を10年間贈る」と最初に一つの約束として固めると、税務署はそれを定期金を受け取る権利の贈与とみなし、初年度に総額分の権利へまとめて課税できる。特定の人と人の関係に結びついたこの贈与は、続け方ひとつで節税が増税に化ける。

法的な位置づけ

民法552条は定期贈与の効力消滅を定める規定であり、定期の給付を目的とする贈与が、贈与者又は受贈者の死亡によってその効力を失う旨を規定する。継続的・反復的給付を内容とする贈与の一身専属的性質を反映した任意規定であり、別段の意思表示によりその適用を排除することが許される。

手順

  1. 1.総額を一括で約束しない 「毎年100万円を10年」とまとめて約束せず、毎年その年だけの贈与として個別に合意する。最初に総額を一本化した瞬間、定期金の権利の贈与とみなされ初年度に総額課税される危険が生じる
  2. 2.金額と贈与時期を毎年変える 毎年同額・同日に振り込むと定期性の認定材料になる。金額をあえて少しずらし、贈与する月も年ごとに変えることで、各年が独立した別個の贈与であることを実態面で裏づける
  3. 3.各年の振込記録を保存する 贈与契約書と銀行振込の記録を年ごとに保存し、各年の贈与が独立した意思に基づくことを後から立証できるようにする。手渡しは記録が残らず不利になりやすい
  4. 4.死後も継続させたいなら承継条項を入れる 継続的援助を遺族にも残したい場合は逆に、契約へ「贈与者の相続人もこれを承継する」と明記する。552条は任意規定なので、この一行が死亡による打ち切りを排除するスイッチになる

よくある質問 AI による整理

Q1定期贈与とは何ですか?

定期的・反復的な給付を内容とする贈与です。毎月・毎年同額を継続して贈る形態を指し、民法552条により贈与者又は受贈者の死亡で原則として効力を失います。

Q2連年贈与と定期贈与の違いは何ですか?

連年贈与は毎年その都度独立して成立する別個の贈与、定期贈与は最初に一本の約束で総額を固めた贈与です。税務上、後者は定期金の権利として総額課税される危険があります。

Q3暦年贈与が定期贈与と認定されないためにはどうすればいいですか?

総額を一括で約束せず、毎年その都度別個の贈与契約書を作り、金額や贈与時期を毎年変えることが有効です。各年の振込記録も残します。

Q4死因贈与と定期贈与の違いは何ですか?

死因贈与(民法554条)は贈与者の死亡を契機に効力が生じる贈与、定期贈与(552条)は当事者の死亡で効力を失う贈与で、死亡との関係が正反対です。

Q5定期贈与に承継条項を入れることはできますか?

できます。552条は任意規定のため、契約に「贈与者の相続人もこれを承継する」と明記すれば、死亡による打ち切りを排除し継続させられます。

Q6相続税法24条の定期金に関する権利とは何ですか?

年金など将来にわたり定期的に金銭を受け取る権利を一括評価する制度です。定期贈与とみなされると、この権利の贈与として総額が初年度に課税されえます。

Q7贈与契約書は毎年作る必要がありますか?

暦年贈与を確実に成立させたいなら、毎年その都度別個の契約書を作るのが安全です。総額を一度に約束した書面だと定期贈与認定の口実を与えます。

Q8定期贈与の税務調査では何を見られますか?

毎年同額・同時期・同一当事者で反復していないか、当初に総額の合意があったかが見られます。各年の贈与が独立した意思に基づくことを契約書と振込記録で示します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1毎年110万円ずつあげれば本当に税金はかからないんですか?

毎年それぞれが独立した贈与であれば、基礎控除110万円の範囲で贈与税はかかりません。問題は『最初に総額をまとめて約束した』とみなされた場合で、その時は定期金を受け取る権利の贈与として総額が課税対象になりえます(相続税法24条)。実務のポイント:税理士でも『毎年同額・同日に振り込むと定期贈与認定の口実になる』と自分から注意してくれる人は少ない。金額をあえて少しずらして申告する、贈与月を変える、といった工夫は知っている人だけが静かにやっている

Q2仕送りしてくれていた親が亡くなったら、その仕送りは止まりますか?

定期贈与であれば、原則として贈与者である親の死亡で効力を失います(民法552条)。他の相続人に『続けてくれ』とは当然には言えません。ただし贈与契約に『相続人も承継する』旨の別段の定めがあれば継続します。実務のポイント:口約束の仕送りはほぼ定期贈与扱いで死亡時に消える。逆に、生活に困る配偶者などは『扶養』(民法877条)という別の権利で請求できる場合があり、贈与の枠で諦める前に扶養の枠で考え直す価値がある

Q3教育費や生活費を毎月渡すのも、定期贈与になって課税されますか?

扶養義務者間で必要な都度渡す教育費・生活費は、そもそも贈与税の非課税(相続税法21条の3)で、定期贈与の総額課税の論点とは別枠です。問題になるのは『将来分をまとめて』渡したり預金させたりした場合。実務のポイント:『必要な都度』が鍵。一年分の生活費を年初に一括で渡して残額を貯金されると、非課税の前提が崩れて課税対象になりうる。都度払いの記録を残すかどうかで結論が変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「贈与は一度約束したら相手が死んでも遺族に続く」と思いがちだが、定期贈与は逆。贈与者か受贈者のどちらかが死ねば原則そこで失効する。死後も継続させたいなら、『相続人にも承継する』と明示的に約束しておく必要がある
  • 「毎年110万円までは非課税」は知っていても、その非課税が『毎年それぞれ独立した贈与であること』を前提にしている深刻さを知らない人が多い。最初に総額を一本の約束として固めた瞬間、その前提が崩れ、定期金の権利として総額に課税されうる
  • 「定期贈与かどうかは契約書のタイトルで決まる」と問いを立てる人がいるが、その問いそのものがずれている。税務上は実態(毎年同額・同時期・同一当事者の反復)で判断され、書面の名称ではない。タイトルを『単発贈与』にしても、実態が定期なら通らない
比較の観点この条文ほかの条文
死亡との関係552条 定期贈与:当事者の死亡で効力を失う554条 死因贈与:贈与者の死亡で効力が生じる
553条 負担付贈与:死亡と直接の関係なし
効力の性質一身専属的、相続人へ原則承継されない遺贈の規定を準用、相続と一体で処理
受贈者に負担(対価的義務)が付く
別段の意思の余地任意規定、承継条項で死後継続が可能死亡を停止条件とする合意が前提
負担の内容を自由に設計可能
主な課税リスク定期金の権利として総額一括課税(相税24条)相続税の課税対象
負担額を控除した残額に贈与税

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民法第415条

「定期給付之贈與,因贈與人或受贈人之死亡,失其效力。但贈與人有反對之意思表示者,不在此限。」とほぼ同趣旨。任意規定である点も共通する

韓国
대한민국 민법 제560조

「定期의 給與를 目的으로 한 贈與는 贈與者 또는 受贈者의 死亡으로 인하여 그 效力을 잃는다」とほぼ同文。日本民法を承継した典型例

ドイツ
BGB § 520

反復的給付(wiederkehrende Leistungen)を内容とする扶助の約束は贈与者の死亡で消滅すると定める。日本・台湾・韓国の定期贈与規定の源流にあたる

アメリカ
(連邦・州を通じた一般的な制定法上の対応規定なし)

米国の生前贈与(inter vivos gift)はコモンロー上の問題として処理され、定期贈与が当事者の死亡で当然に失効するという統一的な制定法規定は存在しない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 親が「毎年100万円を君に10年あげる」と一筆書いてくれた。ありがたく受け取ったが、これは定期贈与とみなされ、初年度に1000万円分の権利へまとめて課税されうる。来年の確定申告までに、この約束を毎年その都度の単発贈与へ組み直せるか。動かなければ税務署の判断を後から覆すのは難しい
  • 毎月仕送りをくれていた親が急逝した。その仕送りが定期贈与なら、親の死でそこで止まる。他のきょうだい(親の相続人)に「あの仕送りを続けてくれ」とは原則言えないし、未払い分があっても相続財産から当然には取れない
  • もし、贈与を受けていた側が先に亡くなったとしたら? 受贈者の相続人がその定期贈与を引き継いで受け取れるわけではない。原則そこで終わる。継続させたいなら、約束の中にあらかじめ承継の定めが要る
  • 祖父が孫の学費として「大学卒業まで毎年授業料を出す」と約束した。祖父が在学中に亡くなれば、定期贈与は原則そこで失効し、残りの学費は止まる。孫の側は当然には祖父の遺産から請求できない。この不安定さを避けるには、最初の約束の作り方を変えるしかない

取るべき行動

被害を受けた側:1. すでに『毎年いくらを何年』とまとめて約束してしまったなら、税理士に定期金贈与とみなされるリスクを確認する2. 可能なら約束を解消し、毎年その都度の単発贈与へ組み直す(金額・時期を毎年変える) 3. 贈与者が亡くなった後に仕送り等が止まったら、契約書に承継の定めがあるか確認、なければ原則請求できない4. 教育費・生活費の都度贈与は元々非課税枠の外なので、定期贈与の論点と切り分けて整理する

訴えられた側:1. 相続税対策で暦年贈与をするなら、最初から総額を約束せず毎年個別契約にする2. 金額・贈与月をあえて毎年変動させ、定期性の認定を避ける3. 継続援助を死後も残したい場合は逆に『相続人が承継する』と明記し、552条の打ち切りを排除する4. 税務調査で定期金贈与を指摘されたら、各年の贈与が独立した意思に基づくことを贈与契約書と振込記録で立証する

時効(請求できる期限):定期贈与そのものに固有の時効はないが、実務上は贈与税の申告期限(贈与を受けた翌年2月1日から3月15日)が最大の期限。贈与税の更正・決定の期間制限は原則6年(偽りその他不正があれば7年)。贈与に基づく給付請求権の消滅時効は民法166条(5年または10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:民法552条は定期贈与の一身専属的性質を反映した任意規定であると解されている。継続的給付を内容とする贈与は特定当事者の人的信頼関係に基づくため死亡で失効するが、別段の意思表示があれば相続人への承継を認めてよく、当事者の合理的意思を尊重する構造とされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年) 民法現代語化に伴う改正。旧カタカナ文語体の条文を現行の口語体へ改めたもので、定期贈与が当事者の死亡で失効するという実質的内容は変更されていない

改正の年表

  1. 1.明治29年(1896年) 新設:民法(明治29年法律第89号)制定に伴い定期贈与の死亡失効規定が置かれた。ドイツ民法520条の系譜を引く規律として導入された
  2. 2.平成16年(2004年) 改正:民法現代語化に伴う改正。旧カタカナ文語体の条文を口語体へ改めたもので、定期贈与が当事者の死亡で失効するという実質的内容は変更されていない

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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