民法 第792条(養親となる者の年齢)
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二十歳に達した者は、養子をすることができる。
この条文の基本情報
養親となる者の年齢とは何ですか?
定義養親となる者の年齢とは、民法第792条に定められた規定で、「二十歳に達した者は、養子をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民法第792条(養親となる者の年齢)は、日本の民法に含まれる条文です。
- 民法第792条の条文原文は「二十歳に達した者は、養子をすることができる。」で始まります。
- 民法第792条は第一款に置かれています。
- 民法の公布日は明治29年4月27日です。
- 民法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 民法第792条の前の条は民法第791条です。
- 民法第792条の次の条は民法第793条です。
- 民法第792条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民法(明治二十九年法律第八十九号)第792条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 - 本サイト収録
民法(明治二十九年法律第八十九号)第792条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/129AC0000000089/792
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民法792条は、養子をすることができるのは20歳に達した者と定める。成年年齢が18歳に下がった後も養親資格は20歳に据え置かれ、年齢を欠く縁組は取消しの対象となる。
Q · 成人は18歳になったのに、養子をもらえるのは何歳から?
養親になれるのは20歳から。18歳ではできません。
民法792条により、養子をすることができるのは20歳に達した者です。2022年に成年年齢が18歳へ下がった後も、養親資格だけは20歳に据え置かれました。20歳未満でした縁組は当然無効ではなく取り消せる縁組にとどまり、養親が20歳に達した後6か月の経過又は追認で有効に確定します(民法804条)。年齢一つで無効と取消しが分かれ、後の相続関係を大きく左右します。
解説
再婚した相手に連れ子がいて、その子を自分の籍に入れて「親」になろうとする。あるいは、子のいない夫婦が縁あって他人の子を迎える。どちらも入口はこの一文だ。「二十歳に達した者は、養子をすることができる」。注目すべきは、2022年に成人年齢が18歳へ下がったのに、養親になれる年齢だけは20歳のまま据え置かれた点である。立法者はわざとこの2歳差を残した。18歳の若者が勢いで他人の親になり、扶養義務と相続関係を一生背負う、その判断は早すぎると考えたからだ。あなたが知っておくべきは、この20歳を1日でも欠いてした縁組は当然に無効ではなく、取り消せる縁組になるという点。つまり放置すれば有効なまま固まる。年齢一つで「無効」と「取消し」が分かれ、その差が後の相続争いの帰趨を変える。
法的な位置づけ
民法792条は養親となる者の年齢資格を定める規定であり、養子をすることができるのは20歳に達した者に限られる旨を規定する。2022年の成年年齢引下げ後も20歳の要件が維持され、年齢要件を欠いてされた縁組は無効ではなく取消しの対象となる点に特徴がある。
手順
- 1.養親候補の年齢を戸籍で確認 養親になりたい側が縁組届の届出時点で満20歳に達しているかを戸籍で確認する。誕生日の前日に満年齢に達する点に注意し、20歳に1日でも足りなければ縁組は取消しの対象になる
- 2.養子が年長者・尊属でないか確認 民法793条により、自分の尊属又は自分より年長の者は養子にできない。家業承継や相続対策で年上の知人を養子にしようとする場合、この時点で要件を満たさず受理されない
- 3.配偶者の同意・共同縁組と家裁許可の要否を整理 配偶者がいれば原則として夫婦共同縁組(795条)又は配偶者の同意(796条)を確保する。未成年者を養子にするには家庭裁判所の許可(798条)が必要だが、自己又は配偶者の連れ子(直系卑属)は許可不要の例外に当たる。15歳未満なら代諾(797条)も整える
- 4.市区町村役場に養子縁組届を提出 要件を一覧でつぶしたうえで、本籍地又は所在地の市区町村役場に養子縁組届を提出する。窓口で受理されても要件を欠けば後で取り消されるため、提出前の要件確認が決め手になる
よくある質問 AI による整理
Q1養親の年齢は何歳からですか?
20歳からです。民法792条が「二十歳に達した者は、養子をすることができる」と定めています。2022年に成年年齢が18歳に下がっても、養親資格だけは20歳のまま維持されました。
Q2養子は養親より年上でもいいですか?
できません。民法793条により、尊属又は自分より年長の者を養子にすることはできません。年齢の壁は792条と793条で二重に立ちはだかります。
Q3夫婦で養子縁組する場合の条件は?
未成年者を養子にするときは夫婦が共同で縁組する必要があり(795条)、成年者を養子にする場合も原則として配偶者の同意が必要です(796条)。片方だけの判断では進められません。
Q415歳未満の子を養子にするにはどうしますか?
15歳未満の子は本人の意思表示ができないため、法定代理人(通常は実親)が子に代わって縁組を承諾する代諾縁組によります(民法797条)。
Q5養子縁組の取消しはいつまでできますか?
養親が20歳未満でした縁組(792条違反)は、養親が20歳に達した後6か月を経過するか追認すると取り消せなくなります(民法804条)。古い縁組は実際には取り消せないことが多いです。
Q6普通養子縁組と特別養子縁組の違いは?
普通養子縁組では実親との関係が切れず二重の親が並立しますが、特別養子縁組(817条の2)では実親との法的関係が断たれます。入口でどちらを選ぶかで子の戸籍と相続が変わります。
Q7養子縁組をするとどんな義務や権利が生じますか?
養親と養子の間に法定の親子関係が生まれ、扶養義務・相続権・(未成年なら)親権が発生します。一生続く重い関係を自らの意思で創り出すことになります。
Q8養子縁組届は受理されれば必ず有効ですか?
受理イコール有効ではありません。年齢(792条)・年長者でないこと(793条)・配偶者の同意(796条)・家裁の許可(798条)などを欠けば、後から取り消され又は無効となる余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q118歳で成人になったのに、なんで養子をもらうのは20歳からなんですか?
2022年4月の成人年齢引下げの際、792条だけは「成年」を「二十歳」と書き換えて20歳に据え置いたためです。養親になると扶養義務や相続関係を一生背負うので、もう少し成熟を待たせる立法判断でした。実務のポイント:同じ改正で婚姻年齢は男女とも18歳に統一されましたが、養親資格だけ20歳に残された。つまり18歳で結婚はできても、その時点で他人の子を養子に迎えることはできない。家族法の中で年齢の線引きが項目ごとに違うのは、各制度の重さを立法者が個別に評価した結果です
Q2再婚相手の連れ子を養子にしたいんですが、家庭裁判所の許可っているんですか?
原則として未成年者を養子にするには家庭裁判所の許可が必要ですが(民法798条)、自己または配偶者の直系卑属を養子にする場合は許可が不要という例外があります。連れ子は配偶者の子なのでこの例外に当たり、許可なしで縁組届を出せます。実務のポイント:許可不要でも、配偶者と共同で縁組する(795条)か配偶者の同意が必要です。さらに連れ子が15歳未満なら、実親が子に代わって縁組を承諾する代諾(797条)が要る。手続きの組み合わせを役所窓口は教えてくれないので、事前に整理しておく
Q3親が若い頃にした養子縁組って、今さら取り消せるんですか?
養親が20歳未満でした縁組(792条違反)は取り消せますが、養親が20歳に達した後6か月を経過するか追認すると、取消権が消えて有効に固まります(804条)。ほとんどの古い縁組はこの6か月をとうに過ぎているので、現実には取り消せないことが多い。実務のポイント:取消しが間に合わない場合でも、そもそも親子になる意思がなかった「仮装縁組」なら縁組無効(802条)を争う道が残る。ただし当時の意思の不存在を立証するのは極めて難しく、相続目的だけの形式的縁組でも有効とされた判例は多い
Q4養子をたくさん取れば、その分だけ相続税が安くなるって本当ですか?
民法上は何人でも養子にできますが、相続税の基礎控除や生命保険の非課税枠を計算する際の「法定相続人の数」に算入できる養子の数は、実子がいれば1人、いなければ2人までと制限されています(相続税法15条2項)。実務のポイント:民法の縁組要件(792条等)を満たして有効な親子になっても、税法上の効果は別の物差しで測られる。節税目的が露骨だと税務署が縁組を「数に算入しない」と判断することもある。民法と税法で養子の扱いが二重基準になっている点を見落とすと、想定した節税が崩れる(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「成人になったのだから18歳で養親になれる」と思っている人が多いが、これは前提が誤っている。2022年の成人年齢引下げの際、792条だけはあえて「20歳」と書き換えられ、養親資格は18歳に下がらなかった。成人=何でもできる、という等式がここでは成立しない
- 年齢が足りない縁組は「無効」だと考えがちだが、深刻なのはむしろ逆。20歳未満でした縁組は当然無効ではなく取り消せるだけで、養親が20歳に達した後6か月放置するか追認すれば、欠陥はそのまま治癒して有効になる(804条)。「無効だから放っておけば消える」という油断が、取り返しのつかない有効化を招く
- 養子縁組は当事者二人の合意だけで完結すると思われているが、実際は年齢(792条)、年長者でないこと(793条)、配偶者の同意(796条)、未成年なら家裁の許可(798条)が連動する。一つでも欠ければ縁組自体が揺らぐ。届出が受理されたこと=有効、ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 民法792条:養親は20歳に達した者でなければならない | 民法793条:尊属又は年長者を養子にできない 民法798条:未成年者の養子縁組に家裁の許可が必要 |
| 適用の局面 | 養親側の年齢資格(入口要件) | 養子側との年齢関係(年長者排除) 養子が未成年の場合の手続要件 |
| 違反・不備の効果 | 取消し可能、養親20歳到達後6か月又は追認で治癒(804条) | 取消し可能、一定期間で取消権消滅 許可なき縁組は無効、ただし連れ子は許可不要の例外あり |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は絶対的な最低年齢ではなく、収養者が被収養者より20歳以上年長であることを要求する。夫婦共同収養には例外規定がある点が日本と異なる。
韓国は『成年に達した者は養子をすることができる』とし、成年(満19歳)を基準とする。日本が成人年齢と切り離して20歳に据え置いた点とは立法選択が異なる。
ドイツは単独養親は原則25歳以上、夫婦の一方は21歳以上を要求し、日本より高い最低年齢を設定する。
米国は州ごとに養親の最低年齢を定め、多くの州で成人(18歳)以上又は養子より一定年数以上年長であることを要求する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 再婚相手の連れ子(8歳)を養子にしたい。あなたは22歳、相手は28歳。年齢要件はクリアだが、未成年者を養子にするには家庭裁判所の許可(民法798条)が別途必要で、配偶者の子の場合はその許可が不要になるという例外がある。要件の組み合わせを一つ読み違えると、役所の窓口で書類が突き返される
- もし19歳のあなたが、世話になった年上の知人を養子にして家業を継がせようとしたら、どうなる? 受理されない。養親は20歳以上でなければならず、しかも養子は自分より年下でなければならない(793条)。年齢の壁は入口で二重に立ちはだかる
- 祖父母が孫を養子にして相続税対策をしようとした。祖父母は要件を満たすが、養子縁組による節税には相続税法上の人数制限(実子がいれば1人まで)がある。民法上は有効でも、税務上の効果は別物
- あなたの親が亡くなった後、見知らぬ「養子」が現れて相続を主張してきた。調べると親が20歳になる前にした古い縁組だった。取消権が6か月で消えていれば、その縁組は有効。あなたの相続分は今この瞬間、他人の存在で削られている。残り時間はゼロかもしれない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 養親になりたい側なら、まず自分が縁組の届出時点で満20歳に達しているかを戸籍で確認、誕生日の前日に満年齢に達する点に注意2. 養子が未成年なら家庭裁判所の許可(798条)が必要か、配偶者の連れ子で許可不要の例外に当たるかを整理3. 配偶者がいれば原則として夫婦共同縁組または同意(795条、796条)を確保4. 役所提出前に、年長者を養子にしていないか(793条)も含め要件を一覧でつぶす。窓口で受理されても要件を欠けば後で取り消される
訴えられた側:1. 親の死後に現れた養子の縁組を争いたいなら、まず縁組届の年月日と養親の当時の年齢を取り寄せ、792条違反の有無を確認2. 20歳未満でした縁組なら804条の取消しを家庭裁判所に請求できるが、養親が20歳到達後6か月の経過または追認で取消権が消えている点を確認3. 取消しが間に合わないなら、縁組意思の不存在による無効(802条、いわゆる仮装縁組)を別ルートで争えるか弁護士と検討4. 相続全体への影響額を試算し、争うコストと回収見込みを早期に比較する
時効(請求できる期限):792条違反(養親20歳未満)の縁組の取消しは、養親が20歳に達した後6か月を経過し、又は追認をしたときは請求できない(民法804条)。なお縁組意思を欠く無効(802条)は時効にかからないが、立証は格段に難しい(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:792条の年齢要件は養親側の入口要件であり、これを欠く縁組は当然無効ではなく取消し可能にとどまる。804条による取消権の期間制限・追認で治癒する点を、既成の親子の生活実態を尊重する趣旨と解する。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年) 民法現代語化に伴う改正。文語体「成年ニ達シタル者ハ養子ヲ為スコトヲ得」を口語体「成年に達した者は、養子をすることができる」に改めた
- 平成30年(2018年)公布、令和4年(2022年4月1日)施行 成年年齢を20歳から18歳に引き下げる改正の際、養親資格についてはあえて「成年に達した者」を「二十歳に達した者」に書き換え、20歳の年齢要件を維持した。これにより成人年齢と養親資格年齢が分離した
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 改正:民法現代語化に伴い、文語体「成年ニ達シタル者ハ養子ヲ為スコトヲ得」を口語体「成年に達した者は、養子をすることができる」に改めた。
- 2.平成30年(2018年)公布・令和4年(2022年4月1日)施行 改正:成年年齢を20歳から18歳に引き下げる改正の際、養親資格についてはあえて「成年に達した者」を「二十歳に達した者」に書き換え、20歳の年齢要件を維持した。これにより成人年齢と養親資格年齢が分離した。
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