協会の役員は、第二百四条の八第一項の規定により厚生労働大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったときは、二十万円以下の過料に処する。
要点健康保険法222条は、全国健康保険協会の役員が厚生労働大臣の認可を受けずに行為した場合、20万円以下の過料を科す規定。刑罰ではなく秩序罰で、裁判所が科す。
Q · 健康保険法222条の過料20万円って、協会が払うんですか、役員が払うんですか?
役員個人が払います。前科はつきませんが1週間で確定します
健康保険法222条の名宛人は「協会の役員」であり、法人である全国健康保険協会ではありません。同法204条の8第1項により厚生労働大臣の認可を受けるべき場合に認可を受けなかったとき、理事長や理事など役員個人が20万円以下の過料を負担します。この過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰であるため前科はつきませんが、科すのは裁判所であり、手続は非訟事件手続法によります。略式で過料が決まった場合、告知を受けた日から1週間の不変期間内に異議を申し立てなければ、内容の当否を争えないまま確定します(非訟事件手続法122条2項、3項)。
「二十万円以下の過料」と書かれた条文を見て、多くの人は罰金の軽いやつだと読み飛ばす。だがこの条文の情報量は金額ではなく、名宛人と手続にある。名宛人は「協会」ではない、「協会の役員」個人だ。加入者数で日本最大の医療保険者である全国健康保険協会(協会けんぽ)が、法律上必要な厚生労働大臣の認可を取らずに動いたとき、支払うのは組織の会計ではなく理事長や理事の財布である。そしてこの過料は刑罰ではない。行政上の秩序罰であり、科すのは行政庁ではなく裁判所、根拠手続は非訟事件手続法。前科はつかず、犯罪人名簿にも載らない。さらに実務上の最大の分岐点は、裁判所が当事者の言い分を聴かないまま略式で過料を決められること(非訟事件手続法122条1項)、そして告知から1週間以内に異議を出せばその裁判が失効すること(同条2項、3項)。この1週間を知っているかどうかが、反論の機会を持つ側と失う側を分ける。
健康保険法第222条は、全国健康保険協会の役員に対する過料の規定であり、同法第204条の8第1項により厚生労働大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったときに20万円以下の過料を科す旨を定める。過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰であり、非訟事件手続法に基づき裁判所が科す点に特徴がある。
名宛人は「協会の役員」であり、法人ではありません。過料は理事長や理事など役員個人が負担し、認可義務への関与の度合いに応じて個別に判断されます。
略式で過料が決まった場合、告知を受けた日から1週間の不変期間内に異議を申し立てられます(非訟事件手続法122条2項)。異議により略式裁判は失効し、陳述を聴く通常手続に戻ります。
健康保険法204条の8第1項が定める事項について認可が必要です。認可を要する場面に当たるかどうかの判断が、そのまま222条の適用可否を決める分岐点になります。
過料の名宛人は役員個人であるため、本来は個人が負担するものです。協会の経費で肩代わりすれば、その支出自体が協会財産の適正な支出といえるかという別の問題を生みます。
過料の裁判が確定すると、検察官の命令によって執行されます(非訟事件手続法121条)。この命令は執行力のある債務名義と同一の効力を持ち、財産への強制執行が可能になります。
監事も協会の役員に含まれます。ただし役員全員が自動的に対象になるわけではなく、認可を受けるべき義務への関与の度合いで個別に判断され、監査報告の記載が重要な材料になります。
行われません。過料事件は非訟事件手続法により処理され、公開法廷での対審はありません。裁判所は原則として当事者の陳述を聴きますが(同法120条1項)、略式では聴かずに決定できます。
失いません。過料は刑罰ではないため前科がつかず、欠格事由としての資格制限も生じません。ただし組織内部の責任追及や再任の可否は、法的効果とは別に判断されます。
つきません。過料は行政上の秩序罰で、刑法9条が列挙する刑罰に含まれず、前科調書にも犯罪人名簿にも載りません。ただし科すのは行政庁ではなく裁判所です(非訟事件手続法119条以下)。業界裏話ヒント:前科がつかない代わりに、公開法廷での対審も国選弁護人も厳格な証拠法則も付いてきません。軽い制裁だと安心する人ではなく、防御装備が薄い手続だと理解した人だけが、異議申立ての1週間を使い切る
名宛人は「協会の役員」ですが、全員が自動的に対象になるわけではなく、認可を受けるべき義務への関与の度合いで個別に判断されます。業界裏話ヒント:分岐点は議事録の一行です。反対や留保を明示的に記録した役員と、沈黙して賛成に数えられた役員では、後の主張の立て方がまるで違う。議事録は事後に作れないので、その場で言うしかない
消えません。本条が捉えるのは「認可を受けなければならない場合に受けなかった」という事実で、事後の追認は成立済みの違反を消しません。ただし裁判所は事情を考慮して額を定めるため、是正の速さは金額に反映されえます(非訟事件手続法120条1項の陳述聴取の場で主張する)。業界裏話ヒント:追認申請を先に出し、その受理を示す資料を持って陳述に臨む順序で結果が変わる。逆順だと、是正の証拠がないまま額が決まる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 健康保険法222条:認可を受けなかったことに対する制裁 | — |
| 名宛人 | 協会の役員(理事長・理事・監事などの個人) | — |
| 法的性質 | 行政上の秩序罰(刑罰ではない、前科なし) | — |
| 科す主体と手続 | 裁判所が非訟事件手続法により決定(略式あり、異議は1週間) | — |
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