要点労働者災害補償保険法16条の2は、労災で死亡した労働者の収入で生計を維持していた遺族を年金対象とする。妻に年齢要件はないが、夫や父母は60歳以上が原則となる。
Q · 労災で家族を亡くしたとき、遺族年金は誰がもらえるの?
妻は何歳でも対象だが、夫は原則60歳以上でないと受け取れない
労働者災害補償保険法16条の2により、遺族補償年金を受けられるのは、労働者の死亡当時その収入で生計を維持していた配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹です。妻(事実婚を含む)には年齢要件がありませんが、夫・父母・祖父母は60歳以上、子・孫・兄弟姉妹は18歳到達年度末までという年齢要件があります。要件を満たさない場合でも、厚生労働省令所定の障害状態にあれば対象になります。受給順位は配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順です。
夫が工場の事故で亡くなった。残された妻は、何歳であろうと遺族補償年金を受け取れる。ところが立場が逆になると景色は一変する。妻を労災で亡くした夫は、死亡当時60歳以上でなければ、原則として一円も年金をもらえない。労働者災害補償保険法16条の2は、遺族補償年金を受け取れる遺族を配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹に限り、しかもその全員に「労働者の死亡当時、その収入で生計を維持していたこと」を求める。さらに妻以外には年齢要件が課される。夫・父母・祖父母は60歳以上、子・孫・兄弟姉妹は18歳に達した年度末まで。この線引きを知らないまま労基署の窓口に行くと、自分が対象なのかどうかすら判断できない。誰が、どの順位で、いくら受け取るのか。その入口を握っているのが、この一条である。
労働者災害補償保険法16条の2は、遺族補償年金を受けられる遺族の範囲と順位を定める規定である。受給遺族は労働者の死亡当時その収入で生計を維持していた配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹に限られ、妻以外には年齢または厚生労働省令所定の障害状態という要件が付される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労災で死亡した労働者の遺族に支給される年金です。労働者災害補償保険法16条の2が受給できる遺族の範囲と順位を定め、16条の3が金額を定めています。
死亡当時に労働者の収入で生計を維持していた配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹です。妻以外は60歳以上または18歳年度末までの年齢要件があります。
配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順です(16条の2第3項)。先順位者がいる間、後順位者は受給できませんが、失権すれば転給で順位が回ります。
支給請求権は労働者が死亡した日の翌日から5年で時効消滅します(労災保険法42条)。葬儀等で放置せず、所轄の労働基準監督署へ早めに請求してください。
年金は16条の2の対象遺族に継続支給されます。年金を受けられる遺族がいない場合などには、16条の6により遺族補償一時金が支給されます。
死亡当時を基準に判定されます。同一世帯の住民票、送金記録、健康保険の被扶養者認定、家計の証拠などで示します。死亡前から資料を残すことが重要です。
金額は16条の3により、受給する遺族の人数に応じて給付基礎日額の153日分から245日分の範囲で変動します。別途、遺族特別支給金等も支給されます。
労働者の所属事業場を管轄する労働基準監督署へ、遺族補償年金支給請求書を提出します。死亡診断書や戸籍、生計維持を示す資料を添付します。
受け取れます。16条の2は妻に「婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」を含むと明記しており、内縁の配偶者も対象です。ただし生計維持関係が前提です。業界裏話ヒント:戸籍がない分、事実婚の立証が壁になります。住民票の続柄欄の『未届の妻・夫』記載、健康保険の被扶養者認定、連名の郵便物や送金記録を死亡前から残しているかで結論が分かれる。逆に戸籍上の配偶者でも、長年別居し生計維持がなければ受給できないことがある
原則として5年間で打ち切られます。死亡当時30歳未満で子のいない妻は、16条の4により受給権が5年で消滅する『若年停止』の対象だからです。業界裏話ヒント:この5年ルールは平成17年(2005年)施行の改正で導入されたもので、窓口では十分に説明されないことがある。一方、子がいれば年齢に関係なく継続するため、胎児を含め子の有無が分岐点になる。受給開始前に自分がどの類型か確認しておく(最新の改正状況をご確認ください)
対象になります。16条の2第2項は、死亡当時に胎児だった子が生まれたとき、将来に向かって死亡当時その収入で生計を維持されていた子とみなすと定めています。業界裏話ヒント:出生によって受給資格者が増えたり順位が変わったりするため、年金額が改定される。出生の届出を労基署に必ず行うこと。届け出ないと増額が反映されないまま放置されることがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 給付形態 | 16条の2:受給遺族の範囲と順位を定める(年金の入口) | — |
| 妻以外への年齢要件 | あり(夫・父母・祖父母60歳以上、子・孫・兄弟姉妹18歳年度末まで) | — |
| 順位変動・失権 | 順位は配偶者→子→父母→孫→祖父母→兄弟姉妹(3項) | — |
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