食品衛生法 第65条
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厚生労働大臣は、食中毒患者等が厚生労働省令で定める数以上発生し、若しくは発生するおそれがある場合又は食中毒患者等が広域にわたり発生し、若しくは発生するおそれがある場合であつて、食品衛生上の危害の発生を防止するため緊急を要するときは、都道府県知事等に対し、期限を定めて、食中毒の原因を調査し、調査の結果を報告するように求めることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 食品衛生法第65条は、日本の食品衛生法に含まれる条文です。
- 食品衛生法第65条の条文原文は「厚生労働大臣は、食中毒患者等が厚生労働省令で定める数以上発生し、若しくは発生するおそれがある場合又は食中毒患者等が広域にわたり発生し、若しくは発生するおそれがあ…」で始まります。
- 食品衛生法第65条は第十章 雑則に置かれています。
- 食品衛生法の公布日は昭和22年12月24日です。
- 食品衛生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 食品衛生法第65条の前の条は食品衛生法第64条です。
- 食品衛生法第65条の次の条は食品衛生法第66条です。
- 食品衛生法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第65条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000233 - 本サイト収録
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000233/65
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点食品衛生法65条は、食中毒患者が省令で定める数以上または広域に発生し緊急を要するとき、厚生労働大臣が都道府県知事等に期限を定めて原因調査と報告を求められると定める。
Q · 食中毒が何県にも広がったら、国が直接調査に乗り出すの?
国は期限を切って報告を求めるが、調査自体は自治体が行う
食品衛生法65条により、食中毒患者等が省令で定める数以上に出た場合、または広域に出た場合で緊急を要するとき、厚生労働大臣は都道府県知事等に期限を定めて原因調査と報告を求めることができます。現場で立入検査や聞き取りをするのは引き続き保健所で、国の役割は期限の設定と各県の調査結果の集約・突き合わせにあります。
解説
食中毒の調査は地元の保健所がやるもの、というのが一般的なイメージだろう。原則はその通りで、医師の届出を受けた保健所長が調査し、都道府県知事等に報告する(食品衛生法63条)。ところが患者が厚生労働省令で定める数以上に出たとき、または複数の県にまたがって出たときは話が変わる。厚生労働大臣が都道府県知事等に「期限を定めて」原因調査と報告を求めることができる。これが本条だ。ここで大事なのは、調査の中身そのものは変わらず自治体が担うという点である。変わるのは速度と横のつながりだ。国が期限を切り、各県が集めたデータを突き合わせると、離れた県で出た患者が同じ菌株でつながっていると判明することがある。あなたが飲食店や食品工場の側にいるなら、「うちの店だけの小さな話」で終わらない経路がここにある。あなたが患者の側なら、地元の保健所に届いた一件の情報が、全国の突き合わせに組み込まれうる。
法的な位置づけ
食品衛生法65条は、食中毒患者等が厚生労働省令で定める数以上発生し、または広域にわたり発生し、若しくはそれらのおそれがある場合において、食品衛生上の危害防止のため緊急を要するときに、厚生労働大臣が都道府県知事等に対して期限を定めた原因調査と結果報告を求める権限を定める規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.平時から記録を取引先ごとに整理する 仕入れロット、加熱・冷却の温度記録、従業員の健康記録、検食を日常的に保存し、取引先ごとに検索できる形で整理しておく
- 2.保健所から連絡が来たら窓口を一本化する 広域事案では報告に期限が切られるため、社内の対応窓口と担当者を一人に決め、保健所との連絡経路を明確にする
- 3.求められた記録を期限内に提出する 保健所の求めに応じ、該当期間の仕入れ・製造・保存に関する記録と検食をそろえて提出する。国が期限を定めた場合、自治体経由の要求も短期間になりうる
- 4.上流の仕入れ先情報を示す 自社が原因でない可能性がある場合、原材料のロット情報と仕入れ先を示し、上流の調査を促す。自主回収や公表の判断は保健所と相談してから行う
よくある質問 AI による整理
Q1食品衛生法65条とは何ですか?
大規模または広域の食中毒で緊急を要するとき、厚生労働大臣が都道府県知事等に期限を定めて原因調査と報告を求められる権限を定めた条文です。
Q2広域食中毒とはどういう状態ですか?
同じ原因と疑われる食中毒患者が複数の都道府県など広い範囲に散らばって発生している状態です。一か所あたりの患者が少なくても該当しえます。
Q3食中毒の報告期限はいつまでですか?
本条の報告期限は法律で日数が決まっておらず、厚生労働大臣が事案ごとに定めます。緊急性が高いほど短く設定されると考えられます。
Q4食中毒で厚生労働省が店に立入検査に来ますか?
本条で国が行うのは自治体への調査・報告の要求です。立入検査や聞き取りなど現場の調査は、原則として保健所が担います。
Q5食中毒の原因調査は誰がしますか?
医師の届出を受けた保健所長が調査し、都道府県知事等に報告します(食品衛生法63条)。大規模・広域なら国が期限を切って報告を求めます。
Q6飲食店は食中毒調査を拒否できますか?
保健所の立入検査等は食品衛生法に基づく権限で、正当な理由なく拒むことは想定されていません。記録を速やかに提出する方が自社の利益になります。
Q7食中毒は何人から国に報告されますか?
報告対象となる患者数は厚生労働省令(食品衛生法施行規則)で定められています。具体的な人数は最新の施行規則で確認が必要です。
Q8通販の食品で食中毒になったらどこに連絡?
まず医療機関を受診し、居住地の保健所に相談します。購入記録や残った食品を保存しておくと、広域調査で原因特定の手がかりになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保健所の人が来たけど、これって国が調べてるってことですか?
原則は違います。現場で調べるのは保健所で、保健所長の調査は食品衛生法63条にもとづきます。患者が省令で定める数以上に出たときや、複数の地域に広がったときには、本条によって厚生労働大臣が期限を切り、報告を求めることがあります。実務のポイント:国が関わる事案では、調査で求められる記録の範囲が上流の取引先まで広がりやすくなります。ふだんから取引先ごとに記録を分けて整理しておくと、自社の潔白を早く示せます
Q2お腹を壊しただけで保健所に言うのって大げさじゃないですか?
受診すれば、食中毒を疑った医師には保健所長への届出義務があります(食品衛生法63条)。一人ひとりの届出が集まって初めて、広域での発生や患者数の多さが見えてきます。本条が動く前提になっているのはこのデータです。実務のポイント:同じ菌株かどうかを遺伝子検査で調べるには、患者の便の検体が必要です。発症直後に受診して検体を出すかどうかで、原因をさかのぼれるかどうかが分かれます
間違えやすい点 AI による整理
- 「国が乗り出す=厚生労働省の職員が店に立ち入り検査に来る」と思われがちだが、本条が定めるのは都道府県知事等に調査と報告を『求める』権限である。現場で立入検査や聞き取りをするのは、引き続き地元の保健所だ。国の役割は期限を切ること、そして各県の調査結果を集めて突き合わせることにある
- 飲食店側は「行政処分さえ受けなければ大丈夫」と考えがちだが、それでは足りない。広域事案で本条が使われると調査期限が切られ、仕入れ先や製造記録の提出を短期間で求められる。記録がなければ、原因が別の業者にあっても、自分の店が原因ではないと示すことができない。本条の調査は処分の前段にあたり、ここで記録を出せるかどうかが、その後の営業停止や損害賠償の行方を左右する
- 「患者が数人なら大ごとにならない」と考える人は、見るべき数字を間違えている。本条は患者の数と並んで『広域にわたり発生し、若しくは発生するおそれがある場合』も要件にしている。一店舗あたりの患者は二、三人でも、複数の県に散らばっていれば、国が期限を切る対象になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 調査・報告の主体 | 65条:厚生労働大臣が都道府県知事等に調査と報告を求める | 63条:医師の届出を受けた保健所長が調査し知事等に報告 21条の3:国と関係自治体で構成する広域連携協議会 |
| 発動の要件 | 省令で定める数以上または広域発生(おそれ含む)+緊急性 | 食中毒患者等の診断・検案(医師の届出) 広域的な食品衛生上の危害への連携の必要 |
| 期限の有無 | 大臣が期限を定めて報告を求める | 法律上、国による期限設定の仕組みはない 平時からの連携体制で、個別期限の設定規定ではない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では衛生福利部が中央主管機関として、地方衛生局と連携し食品中毒の通報・調査を行う。中央が地方に調査を求める構造は日本と類似する
韓国も医師等の報告を起点に地方自治体が調査し、中央官庁へ報告する流れを法定している
ドイツでは州の保健当局が感染症法に基づき調査を行い、連邦レベルではロベルト・コッホ研究所が情報を集約する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- チェーン展開する惣菜店のサラダを食べた人が、隣り合う二つの県で同じ週に腹痛と血便で受診した。保健所はそれぞれ別の事件として動き始めるが、患者が広域に出ていると判断されれば、本条により国が期限を切って原因調査と報告を求めることができる。遺伝子検査で菌株が一致すれば、共通の仕入れ元まで一気にさかのぼる
- もし、あなたが食材を卸している中堅工場の品質管理担当だったら、どうなる? 取引先の店舗でばらばらに出た患者が一本につながった瞬間、調査のルートはあなたの工場に届く。仕入れ伝票、製造記録、温度記録を何日で出せるかが勝負になる
- 社員旅行先の旅館で夕食を食べ、帰宅後に数十人が発症。住所は五つの県にまたがっている。調査は旅館のある自治体が中心になるが、各県の患者情報を集めて突き合わせる必要があるため、報告の期限は一気に短くなる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 発症前3日間程度に食べた物を時系列でメモし、レシートや残った食品を冷蔵保存する2. 受診時に食中毒が疑われると医師に伝える。医師には保健所長への届出義務がある(食品衛生法63条) 3. 保健所の聞き取りに協力し、同じ店で食べた知人がいれば情報を共有する4. 賠償請求は調査結果(原因施設の特定)を待ってから、民法709条や製造物責任法3条で組み立てる
訴えられた側:1. 保健所から連絡が来たら、仕入れ伝票、製造・加熱の温度記録、従業員の健康記録、検食をすぐにそろえる2. 広域の事案では報告に期限が切られるため、提出窓口と担当者を一本化する3. 自社が原因でない可能性がある場合は、仕入れ先のロット情報を示して上流の調査を促す4. 自主回収や公表の判断は、保健所と相談してから行う
時効(請求できる期限):本条の報告期限は厚生労働大臣がその都度定めるもので、法律で決まった日数はない。被害者の損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から5年(人の生命・身体の侵害、民法724条の2)、不法行為の時から20年(同724条)。製造物責任法による請求も、人身損害なら知った時から5年(同法5条)
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年)改正(要人的検証) 平成30年の食品衛生法改正で条文番号が移動し(旧60条前後から現行65条へ)、広域食中毒への対応が強化されたとみられる。『広域にわたり』の文言がこの改正で加わったかどうかは未確認
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