食品衛生法 第89条
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第三十九条第一項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに同条第二項各号の規定による請求を拒んだ者は、二十万円以下の過料に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 食品衛生法第89条は、日本の食品衛生法に含まれる条文です。
- 食品衛生法第89条の条文原文は「第三十九条第一項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに同条第二項各号の…」で始まります。
- 食品衛生法第89条は第十一章に置かれています。
- 食品衛生法の公布日は昭和22年12月24日です。
- 食品衛生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 食品衛生法第89条の前の条は食品衛生法第88条です。
- 食品衛生法第89条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第89条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000233 - 本サイト収録
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第89条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000233/89
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点食品衛生法89条は、登録検査機関が財務諸表等を備え置かず、虚偽の記載をし、または正当な理由なく利害関係人の閲覧請求を拒んだ場合に、20万円以下の過料を科す規定である。
Q · 食品検査機関に財務諸表を見せてと頼んだら断られた。これって違法?
正当な理由なく拒めば20万円以下の過料の対象です
食品衛生法39条2項により、登録検査機関の利害関係人は、業務時間内であれば財務諸表等の閲覧・謄写などを請求できます。正当な理由なくこれを拒むと、同法89条により20万円以下の過料の対象になります。財務諸表を備え置かない場合や虚偽の記載をした場合も同様です。過料は行政上の秩序罰で前科にはなりませんが、所管官庁による監督のきっかけになりえます。
解説
輸入食品の命令検査や製品検査を引き受ける「登録検査機関」(国に登録され、食品の検査を代行する民間の検査機関)には、帳簿を公開する義務がある。食品衛生法39条は、毎事業年度の財産目録・貸借対照表・損益計算書(または収支計算書)・事業報告書を作成して事務所に備え置くよう定めている。さらに利害関係人(検査を依頼した輸入業者や製造業者など、その機関の業務に法的な利害を持つ人)が閲覧や謄写を求めたとき、正当な理由なく断ってはならない。89条はその義務違反に20万円以下の過料を科す規定だ。過料は刑罰ではない行政上の金銭罰なので、前科はつかない。ただし金額の小ささに油断してはいけない。帳簿を備えていない事実は、登録を維持する資格があるのかという問題に直結する。検査料を払う側にとって、89条は「高いのか安いのか分からない検査料」の中身を覗くための正式な窓口の裏付けになる。
法的な位置づけ
食品衛生法89条は、登録検査機関の財務情報に関する秩序罰を定める規定である。同法39条1項の財務諸表等の不備置・不記載・虚偽記載、および同条2項に基づく利害関係人の閲覧・謄写等の請求に対する正当な理由のない拒否を対象とし、20万円以下の過料を科す。過料は刑罰ではなく、非訟事件手続により科される。
よくある質問 AI による整理
Q1登録検査機関とは何ですか?
食品衛生法に基づき国に登録され、輸入食品の命令検査や製品検査を代行する民間の検査機関です。登録を受けて初めて法定の検査業務を行えます。
Q2登録検査機関の財務諸表は誰でも見られますか?
誰でもではありません。閲覧・謄写を請求できるのは、検査を依頼した事業者など、その機関の業務に利害関係を持つ人に限られます(食品衛生法39条2項)。
Q3財務諸表等には何が含まれますか?
財産目録、貸借対照表、損益計算書または収支計算書、事業報告書です。事業年度経過後3か月以内に作成し、事務所に備え置く必要があります。
Q4食品衛生法89条の過料はいくらですか?
20万円以下です。財務諸表等の不備置、不記載、虚偽記載、正当な理由のない閲覧請求の拒否が対象になります。
Q5過料は誰が決めるのですか?
地方裁判所が非訟事件手続法に基づいて決めます。行政機関が直接科すものではなく、所管官庁からの通知などが手続のきっかけになります。
Q6財務諸表の閲覧を拒める「正当な理由」とは?
請求者が利害関係人に当たらない場合や、業務時間外の請求などが考えられます。拒む場合は理由を具体的に説明できるようにしておくべきです。
Q7財務諸表の保存期間は何年ですか?
作成した財務諸表等は5年間、事務所に備え置く必要があります。期間中に廃棄すると39条1項違反として89条の対象になりえます。
Q8過料の決定に不服がある場合はどうすればいい?
過料の裁判に対しては即時抗告ができます。告知を受けた日から1週間以内に申し立てる必要があるため、通知が届いたら早めに対応を検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って罰金と何が違うんですか?前科になります?
罰金は刑法上の刑罰で、刑事裁判を経て前科になります。過料は行政上の秩序罰で、地方裁判所が非訟事件手続法(119条以下)の手続で科し、前科にはなりません。食品衛生法89条もこの過料です。実務のポイント:最高裁大法廷は昭和41年に、公開の法廷によらない非訟手続で過料を科すことを合憲と判断しています。手続が簡易なぶん、書面で出す意見の中身が結果を左右しやすい。
Q2検査機関に財務諸表を見せてって言ったら、手数料を取られるって言われました。これ普通ですか?
閲覧自体は業務時間内であれば請求できますが、謄本・抄本の交付や電磁的方法での提供には、検査機関が定めた費用を払う必要があります(食品衛生法39条2項)。費用を求めること自体は違法ではありません。実務のポイント:費用のかからない「閲覧」だけを先に請求し、必要な部分に絞って抄本を求めれば、コストを抑えて交渉に必要な数字を手に入れられます。
Q3決算が遅れて3か月過ぎちゃいました。すぐ過料ですか?
自動的に科されるわけではありません。過料は所管官庁からの通知などをきっかけに、裁判所が個別に判断します。ただし期限を過ぎた時点で39条1項の義務違反は成立しており、89条の対象になりえます。実務のポイント:発覚する前に作成を終え、遅れた理由と是正の経過を社内記録に残しておくこと。立入検査で「今そろえました」と慌てて出すより、印象がまったく違います。
間違えやすい点 AI による整理
- 「20万円以下の過料なら払えば終わり」と考えがちだが、それは金額しか見ていない。財務書類を備えていないことが判明すれば、登録検査機関としての業務体制や経理の適正さに所管官庁の目が向く。金額以上に、監督の端緒になることのほうが重い
- 「財務諸表を見せるかどうかは検査機関が決められる」と思われがちだが、問いの立て方が違う。39条2項は利害関係人に閲覧・謄写などを請求する権利を与えており、検査機関に残されているのは「正当な理由」がある場合に拒める余地だけである
- 過料と罰金を同じものだと思っている人は多い。罰金は刑事罰で前科になるが、過料は行政上の秩序罰で前科にならず、刑事裁判ではなく地方裁判所の非訟手続(公開の法廷を使わない簡易な裁判手続)で科される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 食品衛生法89条:義務違反に対する制裁(過料) | 食品衛生法39条:財務諸表等の作成・備置と閲覧請求権の本体規定 食品衛生法33条:登録検査機関の登録(現行効力を要確認) |
| 名宛人 | 義務に違反した登録検査機関(の関係者) | 登録検査機関と利害関係人 登録を受けようとする検査機関 |
| 違反・不遵守の結果 | 20万円以下の過料(前科にならない秩序罰) | 違反自体に罰則はなく、制裁は89条が担う 登録要件を欠けば検査業務を行えない |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では検験を主管機関または認証を受けた機関に委託する仕組みを採るが、検査機関の財務諸表を利害関係人に開示させる規定の有無は要確認
米国は第三者検査機関の認定制度で品質を担保し、財務情報の依頼者開示より認定基準と監査を重視する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 命令検査の費用が毎回数万円単位で請求され、輸入業者のあなたは料金の根拠に疑問を持った。検査機関に財務諸表の閲覧を求めたところ、「社外秘なので」と断られた。正当な理由のない拒否こそ、89条が過料の対象としている行為である
- 登録検査機関の経理担当として働くあなた。決算が遅れ、事業年度が終わって3か月を過ぎても財務諸表ができていない。あと数日で期限を超えるなら、まず未完成である事実と作成予定日を社内で記録し、所管部署へ相談する道筋をつけておくべきだ
- もし提出用の損益計算書で、赤字を隠すために検査部門の費用を別部門へ付け替えていたら、どうなる? 虚偽記載として89条の過料の対象になる。加えて、登録検査機関としての信頼性そのものが問われる
- 取引先の輸入業者から「財務諸表を見せてほしい」と連絡が来た。断る前に、相手が利害関係人に当たるか、請求の範囲は適切か確認する。謄本の交付に費用を求めることはできるが、門前払いはできない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分が利害関係人に当たることを整理する(検査依頼の実績、契約書、請求書) 2. 閲覧・謄写・謄本交付のどれを求めるか特定し、書面またはメールで請求する(謄本交付などには費用がかかることがある) 3. 拒否された場合は、拒否の理由を書面でもらい、日付と担当者を記録する4. 正当な理由が示されないなら、所管の厚生労働省(地方厚生局など)に事実関係を情報提供する。過料を科すのは裁判所だが、手続のきっかけは所管官庁への情報提供から始まることが多い
訴えられた側:1. 事業年度終了から3か月以内に作成したか、5年間備え置いているかを確認し、欠けがあれば直ちに作成・補完する2. 記載誤りを見つけたら、虚偽と疑われる前に訂正版を作り、経緯を記録する3. 閲覧請求を拒む場合は「正当な理由」(請求者が利害関係人でない、業務時間外など)を具体的に文書化する4. 過料の裁判の通知を受けたら、非訟手続で意見を述べる機会を活用し、是正済みの事実を示す
時効(請求できる期限):過料は刑罰ではないため、公訴時効は適用されない。財務諸表は事業年度経過後3か月以内に作成し、5年間備え置く必要がある(食品衛生法39条1項、最新の改正状況をご確認ください)。過料の裁判に対する即時抗告は、告知を受けた日から1週間以内(非訟事件手続法120条3項・67条1項)
学説
通説:過料は行政上の秩序罰であり、刑罰である罰金・科料とは区別される。刑法総則は適用されず、非訟事件手続法に基づき地方裁判所が科す。義務の履行確保を目的とする軽い制裁手段と位置づけられる
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