旅館業法 第3条の3
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- 営業者たる法人の合併の場合(営業者たる法人と営業者でない法人が合併して営業者たる法人が存続する場合を除く。)又は分割の場合(当該旅館業を承継させる場合に限る。)において当該合併又は分割について都道府県知事の承認を受けたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該旅館業を承継した法人は、営業者の地位を承継する。
- 2.第三条第二項(申請者に係る部分に限る。)及び第三項から第六項までの規定は、前項の承認について準用する。この場合において、同条第二項中「申請者」とあるのは、「合併後存続する法人若しくは合併により設立される法人又は分割により当該旅館業を承継する法人」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 旅館業法第3条の3は、日本の旅館業法に含まれる条文です。
- 旅館業法第3条の3の条文原文は「営業者たる法人の合併の場合(営業者たる法人と営業者でない法人が合併して営業者たる法人が存続する場合を除く。」で始まります。
- 旅館業法の公布日は昭和23年7月12日です。
- 旅館業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 旅館業法第3条の3の前の条は旅館業法第3条の2です。
- 旅館業法第3条の3の次の条は旅館業法第3条の4です。
- 旅館業法第3条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第3条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000138 - 本サイト収録
旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第3条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000138/3_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点旅館業法3条の3は、営業者たる法人の合併・分割について都道府県知事の承認を受けた場合に限り、存続法人や承継法人が営業者の地位を承継できると定める。
Q · 旅館を経営する会社を合併したら、旅館業の営業許可も自動で引き継げるの?
自動ではなく、知事の承認を受けた場合に限り引き継げる
旅館業法3条の3により、営業者たる法人の合併または分割(旅館業を承継させる場合)では、都道府県知事の承認を受けたときに限り、合併後存続する法人・合併で設立された法人・分割で旅館業を承継した法人が営業者の地位を承継します。承認審査では3条2項の欠格事由のうち申請者に係る部分が承継法人について確認されます。営業者たる法人が営業者でない法人を吸収して存続する場合は承認不要です。
解説
旅館を持つ会社を合併で取り込めば、営業許可もそのまま付いてくる。M&Aの現場では、そう思われていることが多い。旅館業法3条の3の答えは「都道府県知事の承認を受けたときに限り」である。合併で営業者の会社が消える場合、または分割で旅館業を別会社に移す場合、承認なしでは新しい法人は営業者の地位(許可を受けた事業者としての法的な立場)を引き継げない。承認の審査では、3条2項の欠格事由(過去の法令違反や暴力団関係など、許可を与えられない事情)のうち申請者に関する部分が、合併後の法人や承継する法人について改めて確認される。例外として、営業者の会社が営業者でない会社を吸収し、自分が存続する場合は承認が要らない。許可を持つ法人そのものが変わらないからである。逆に言えば、買い手の会社が存続会社になる吸収合併のように、旅館を営んでいた法人が消える組み方では承認が必要になる。スキーム図を一本描き替えるだけで、必要な手続が丸ごと変わる。
法的な位置づけ
旅館業法第3条の3は、営業者たる法人の合併・分割に伴う営業者の地位の承継を定める規定である。合併後存続する法人、合併により設立された法人、または分割により旅館業を承継した法人は、当該合併・分割について都道府県知事の承認を受けたときに営業者の地位を承継する。承認には同法3条2項(申請者に係る部分)及び3項から6項が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.スキーム上の承認要否を判定する 営業者たる法人が存続会社か消滅会社か、分割で旅館業を移すかを確認し、本条の承認が必要かを判定する。営業者たる法人が非営業者を吸収して存続する場合は承認不要
- 2.管轄保健所に事前相談する 基本合意の段階で施設所在地を管轄する保健所に相談し、申請様式、添付書類、標準処理期間を確認する。複数施設がある場合は管轄ごとに確認する
- 3.承継法人の欠格事由を確認する 合併後存続する法人・設立される法人・承継する法人とその役員について、3条2項の欠格事由に該当しないかを確認し、必要な誓約書等を揃える
- 4.効力発生日前に承認申請・承認取得 合併・分割の効力発生日から標準処理期間を逆算して承認申請を提出し、効力発生日までに承認を受ける。承認日と効力発生日を社内記録に残す
よくある質問 AI による整理
Q1旅館業の地位承継とは何ですか?
旅館業の営業許可を受けた営業者としての法的地位を、別の者が引き継ぐことです。合併・分割は旅館業法3条の3、事業譲渡は3条の2、相続は3条の4が定めています。
Q2旅館業 合併 承認申請はどこに出す?
施設所在地を管轄する都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長)宛てに、通常は管轄の保健所を窓口として申請します。様式や添付書類は自治体ごとに異なります。
Q3旅館業 合併承認 いつまでに申請すべき?
条文上の申請期限はありませんが、合併・分割の効力発生日までに承認を受けておく必要があります。自治体の標準処理期間を確認し、効力発生日から逆算して申請します。
Q4承認を受けずに合併したら旅館業は続けられる?
承認がなければ存続法人等は営業者の地位を承継しません。許可のないまま営業を続けると無許可営業として罰則(旅館業法10条)の対象となるおそれがあります。
Q5吸収合併で旅館業の承認が不要になるのはどんな場合?
営業者たる法人が営業者でない法人を吸収し、営業者たる法人自身が存続する場合です。許可を受けた法人が変わらないため、本条の承認は不要とされています。
Q6会社分割で旅館業の許可は引き継げる?
分割により旅館業を承継させる場合に限り、都道府県知事の承認を受ければ、旅館業を承継した法人が営業者の地位を承継します。旅館業を移さない分割は対象外です。
Q7旅館業の合併承認が不承認になる理由は?
3条2項の欠格事由のうち申請者に係る部分が準用されるため、承継法人やその役員が欠格事由に該当すると承認されない可能性があります。
Q8簡易宿所の許可も合併で承継できる?
旅館業法上の営業許可には簡易宿所営業も含まれるため、本条の要件を満たし知事の承認を受ければ承継できます。住宅宿泊事業法の届出は別制度です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1株を全部買って子会社にした場合も、知事の承認がいるんですか?
株式取得だけなら、許可を持つ法人そのものは変わらないので、本条の承認は問題になりません。本条の対象は合併と分割です(旅館業法3条の3第1項)。ただし役員の変更など、届出が必要な事項が生じることがあります(最新の規定と自治体の運用をご確認ください)。実務のポイント:許認可が重い業種のM&Aで株式取得が好まれるのは、税務だけでなく、許可の承継手続を避けられる点も大きい
Q2承認の審査って、施設の検査をもう一回やるんですか?
本条2項が準用しているのは、3条2項のうち「申請者に係る部分」に限られています。中心になるのは法人の欠格事由の確認で、建物や設備をゼロから審査し直すことは前提にされていません。ただし準用される3条3項から6項の扱いを含め、運用は自治体によって違います。実務のポイント:審査で詰まりやすいのは施設よりも書類、特に承継する法人の役員全員分の欠格事由に関する確認書類である
間違えやすい点 AI による整理
- 「合併なら権利義務はすべて包括承継されるから、許可も当然引き継がれる」と考えがちだが、許認可は人や法人の適格性に結び付いている。会社法上の包括承継とは別に、旅館業法は知事の承認を引き継ぎの条件にしている
- 承認が必要なことは知っていても、その審査で何が見られるかを軽く見ている人は多い。審査されるのは合併後の存続法人や承継法人の欠格事由である。買い手側の役員に過去の法令違反などがあれば、施設に問題がなくても承継は止まりうる
- 「承認は必要か」と問う前に、「どちらを存続会社にするか」を問うべき場面がある。営業者たる法人が非営業者を吸収して存続する形なら、本条の承認自体が不要になる。必要な手続の有無はスキーム設計の段階で決まっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 承継の原因 | 旅館業法3条の3:法人の合併・分割 | 旅館業法3条の2:事業譲渡 旅館業法3条の4:相続 |
| 主な対象者 | 営業者たる法人(存続法人・新設法人・承継法人) | 旅館業を譲り受けた者 営業者の相続人 |
| 審査の中心 | 承継法人の欠格事由(3条2項の申請者に係る部分を準用) | 現行規定の内容を e-Gov で要確認 現行規定の内容を e-Gov で要確認 |
| 承認不要となる典型 | 営業者たる法人が非営業者を吸収して存続する合併 | 株式取得など営業者自体が変わらない取引 — |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾の旅館業は登記制で、営業者に変更がある場合は所管機関で変更手続を行う。合併を明示した承認制の条文構造は日本と異なる
韓国では宿泊業を含む公衆衛生営業について、譲渡・相続・法人合併による営業者の地位承継と届出を定めており、日本と同じ問題を扱う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方の老舗旅館を運営する会社を、ホテルチェーンが吸収合併する。効力発生日は来月1日。承認申請を出していなければ、その日の朝からチェーン側は許可のない営業者になる。予約は満室のまま、法的な足場だけが消える
- どちらの会社を存続会社にするか、税務の都合だけで決めてよいのか? 旅館を営む法人が存続側に回れば承認は不要、消える側に回れば承認が必要になる。同じ合併でも行政手続の重さが変わる
- あなたはグループ再編の担当者として、旅館部門を新設分割で子会社に切り出した。登記も済んだ。保健所への承認申請だけが抜けていた。子会社は営業許可を持たないまま客を泊めていたことになる
- 友人が経営する民泊運営会社が、旅館業の簡易宿所営業の許可を持つ会社と合併するという。住宅宿泊事業法の届出と旅館業の許可は別の制度で、合併で引き継げる地位も別々に確認する必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:取引先や買収先の旅館の承継手続が済んでいるか不安な場合1. 合併・分割の効力発生日と、知事の承認日を書面で確認する2. 承認前に合併の効力が生じていれば、存続法人は許可のない状態になっている可能性がある3. 宿泊予約、施設の賃貸借、運営委託などの契約で、許可の有効性を表明保証の対象にしておく4. 不明な点は管轄保健所に照会する
訴えられた側:承認を得ないまま合併・分割の効力が生じてしまった場合1. 直ちに営業の継続が無許可営業に当たらないかを確認し、管轄の保健所に事情を説明して相談する2. 新規の営業許可(3条)の申請を急ぐ3. 社内で承認申請が漏れた経緯を記録し、再発防止策をまとめる4. 無許可営業には罰則(10条)があるため、早めに弁護士や行政書士に相談する
時効(請求できる期限):本条に特定の申請期限はないが、承認は合併・分割の効力発生日までに受けておく必要がある。準備期間を自治体の標準処理期間から逆算すること(自治体ごとに異なるため、管轄保健所に要確認)。私法上の請求権には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
学説
一般的理解:会社法上の合併・分割による包括承継があっても、行政上の許可は営業者の適格性に結び付くため当然には移転せず、個別法の承継規定と行政庁の承認等によって初めて承継されると理解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 改正:令和5年の旅館業法改正により事業譲渡による地位承継の規定(3条の2)が新設され、合併・分割による承継規定は3条の3に、相続による承継規定は3条の4に位置付けられた(改正法の正式名称・施行日は e-Gov で要確認)
- 旅館業法 第3条営業許可と欠格事由、承認審査に準用
- 旅館業法 第3条の2事業譲渡による地位承継(現行効力を要確認)
- 旅館業法 第3条の4相続による地位承継(現行効力を要確認)
- 旅館業法 第10条無許可営業に対する罰則
- 会社法 第750条吸収合併の効力と権利義務の承継
- 会社法 第759条吸収分割の効力と権利義務の承継
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