旅館業法 第3条の4
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- 営業者が死亡した場合において、相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により当該旅館業を承継すべき相続人を選定したときは、その者。以下同じ。)が被相続人の営んでいた旅館業を引き続き営もうとするときは、その相続人は、被相続人の死亡後六十日以内に都道府県知事に申請して、その承認を受けなければならない。
- 2.相続人が前項の承認の申請をした場合においては、被相続人の死亡の日からその承認を受ける日又は承認をしない旨の通知を受ける日までは、被相続人に対してした第三条第一項の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。
- 3.第三条第二項(申請者に係る部分に限る。)及び第三項から第六項までの規定は、第一項の承認について準用する。
- 4.第一項の承認を受けた相続人は、被相続人に係る営業者の地位を承継する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 旅館業法第3条の4は、日本の旅館業法に含まれる条文です。
- 旅館業法第3条の4の条文原文は「営業者が死亡した場合において、相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により当該旅館業を承継すべき相続人を選定したときは、その者。」で始まります。
- 旅館業法の公布日は昭和23年7月12日です。
- 旅館業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 旅館業法第3条の4の前の条は旅館業法第3条の3です。
- 旅館業法第3条の4の次の条は旅館業法第3条の5です。
- 旅館業法第3条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第3条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000138 - 本サイト収録
旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第3条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000138/3_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点旅館業法第3条の4は、営業者の死亡後60日以内に相続人が都道府県知事へ申請し承認を受ければ、営業者の地位を承継できると定める。申請中は許可がみなされる。
Q · 親がやっていた旅館、亡くなった後もそのまま営業を続けていいの?
死亡後60日以内に知事へ申請し、承認を受ければ継げる
旅館業法第3条の4により、営業を続けたい相続人は被相続人の死亡後60日以内に都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長)に申請し、承認を受ける必要があります。相続人が複数なら全員の同意で一人を選定します。申請していれば、承認または不承認の通知までは親の許可が相続人に対してしたものとみなされ、営業を続けられます。期限を過ぎると新規許可の取得が必要になり、施設は現行基準で審査されます。
解説
六十日。旅館を営んでいた親が亡くなった日から、このカウントダウンが始まる。葬儀、四十九日、相続人同士の話し合いに追われている間も、旅館業の許可は建物や預金のように当然には引き継がれない。営業を続けたい相続人は、死亡後六十日以内に都道府県知事(保健所を設置する市・特別区では市長・区長)へ申請し、承認を受けなければならない。申請さえ出しておけば、承認か不承認の通知が届くまで、親の許可はあなたに与えられたものとみなされる(2項)。のれんを下ろさずに済むわけだ。見落とされがちなのは、承認審査で準用されるのが申請者側の欠格事由や学校周辺の立地審査などに限られ、施設の構造設備基準は準用対象に入っていない点である。期限を過ぎて新規許可からやり直すことになれば、施設は現行基準で審査し直される。築五十年の建物で営業を続けられるかどうかが、書類を出した日付で決まりうる
法的な位置づけ
旅館業法第3条の4は、旅館業の営業者が死亡した場合の相続による営業者の地位承継を定める規定である。営業継続を望む相続人(複数の場合は全員の同意で選定された一人)は、死亡後60日以内に都道府県知事へ申請して承認を受ける必要があり、申請から処分の通知までは被相続人の許可が相続人に対してしたものとみなされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.死亡日から60日目の締切を確定し保健所に連絡 被相続人の死亡日を起点に60日以内の申請期限をカレンダーに記入し、施設所在地を管轄する保健所の旅館業担当に承継申請の様式・添付書類・手数料を確認する
- 2.戸籍謄本類を請求して相続人を確定 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本類を請求し、相続人の範囲を確定する。法定相続情報一覧図の利用で後続手続を効率化できる場合がある
- 3.相続人全員の同意で承継者を一人に選定 相続人が複数いる場合、全員の同意書で旅館業を承継する相続人を一人選ぶ。建物の遺産分割とは切り分け、葬儀等で全員が揃う機会に署名を得るのが効率的
- 4.承継者の欠格事由を点検 承継者が第3条第2項の欠格事由(破産して復権を得ない者、一定の刑の執行終了等から3年を経過しない者、暴力団員等)に該当しないかを確認する
- 5.期限内に承継承認申請を提出 書類が完全に揃わなくても、不足分の扱いを保健所と相談したうえで60日以内に申請を提出し、第2項の許可みなし効果を確保する
よくある質問 AI による整理
Q1旅館業の相続承継とは何ですか?
旅館業の営業者が亡くなったとき、相続人が知事の承認を受けて営業者の地位を引き継ぐ制度です。旅館業法第3条の4が根拠で、死亡後60日以内の申請が必要です。
Q2旅館業の承継申請はどこに出せばいいですか?
都道府県知事が承認権者で、保健所を設置する市や特別区では市長・区長となります。実務上の窓口は施設所在地を管轄する保健所の旅館業担当です。
Q3旅館業の相続承継の必要書類は?
承継承認申請書、相続人であることを示す戸籍謄本類、複数相続人なら全員の同意書などが一般的です。様式や添付書類は自治体ごとに異なるため事前確認が必要です。
Q4承継申請の審査中も営業できますか?
できます。申請をすれば、死亡日から承認または不承認の通知を受ける日まで、被相続人の許可は申請した相続人に対してしたものとみなされます(第3条の4第2項)。
Q5相続人でない孫や内縁の配偶者は旅館業を承継できますか?
本条で承継できるのは相続人に限られます。相続人でない人が営業を続けるには、自ら新規許可を取る必要があり、許可なく営業すると無許可営業として罰則の対象になりえます。
Q6法人経営の旅館で社長が亡くなったら承継申請は必要?
不要です。営業者が法人なら許可は法人に帰属し、代表者の死亡で許可は失われません。本条は個人営業者が死亡した場合の規定です。
Q7旅館業の承継が承認されないのはどんな場合?
承継する相続人に欠格事由がある場合や、学校等の周辺環境に関する審査で問題がある場合などです。第3条第2項(申請者部分)と第3項以下が準用されます。
Q8旅館業の承継申請に手数料はかかりますか?
多くの自治体で手数料条例に基づく手数料が定められています。金額は自治体ごとに異なるため、管轄保健所や自治体のウェブサイトで確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q160日過ぎちゃったら、もう旅館は続けられないんですか?
本条の相続承継は使えなくなるが、相続人が自分で新規許可(第3条1項)を申請する道は残る。ただし新規許可では、施設の構造設備が現行の政令基準(旅館業法施行令1条)で審査される。実務のポイント:古い旅館ほど、新規申請時に求められる建築・消防関係の適合確認でつまずきやすい。承継なら避けられた改修費が数百万円単位で発生する例もあり、期限内の申請はそれ自体が資産価値を守る行為になる
Q2兄弟で揉めてて、全員の同意なんて取れそうにないんですけど?
1項の括弧書は、全員の同意で一人を選んだときに、その者を申請できる「相続人」とする規定である。同意がまとまらない場合の扱いは条文に明記がなく、自治体の運用に委ねられている部分があるため、事前相談が欠かせない。実務のポイント:営業者を選ぶ同意は、建物や土地を誰が相続するかとは別物である。そう説明すると、遺産分割では対立している兄弟が「営業だけは任せる」と署名するケースは少なくない
間違えやすい点 AI による整理
- 旅館業の許可は店や建物と一緒に相続財産として引き継がれる、と思われがちだが、条文の仕組みは逆である。営業者の地位が相続人に移るのは、申請して承認を受けたときに限られる(4項)。遺産分割協議で旅館の建物を相続しても、それだけで営業者になれるわけではない
- 家族にとって六十日は「四十九日の少し先」という感覚だが、法律にとっては死亡日から機械的に数える締切である。起算点は「亡くなったと知った日」でも「相続人が決まった日」でもない。疎遠だった親の死を一か月後に知った場合、手元に残るのは三十日しかない
- 「遺産分割で誰が継ぐか決めてから申請しよう」という段取りそのものがずれている。承継者の選定に必要なのは相続人全員の同意であって、遺産分割の完了ではない。建物を誰のものにするかの協議と、営業者を誰にするかの同意は切り分けられるので、後者を先に固めてよい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 承継の原因 | 第3条の4:個人営業者の死亡(相続) | 第3条の2:事業譲渡 第3条の3:法人の合併・分割 |
| 申請のタイミング | 死亡後60日以内(事後申請) | 譲渡前に承認を受ける事前承認型 合併・分割前に承認を受ける事前承認型 |
| 申請者 | 相続人(複数なら全員の同意で選定された一人) | 譲渡人と譲受人 合併・分割の当事者法人 |
| 承認前の扱い | 申請すれば通知まで許可が相続人にみなされる(2項) | 承認がなければ地位は承継されない 承認がなければ地位は承継されない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は旅館業を地方主管機関への登記制とし、経営者の変更は登記事項の変更として扱う。日本のような死亡後60日の承継承認期限とは仕組みが異なる
韓国は숙박업を公衆衛生営業として扱い、相続による営業者の地位承継と申告の規定を置く点で日本と類似する
ドイツは営業者死亡後、配偶者や相続人等による一定の営業継続を認める規定を置く。宿泊業の許可要否は州法や酒類提供の有無で異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父の温泉旅館には来月分の予約が入り続けている。葬儀を終えた時点で死亡から二十日、残りは四十日だ。兄は会社員で継ぐ気がなく、妹はまだ迷っている。三人全員の同意であなたを承継者に選んで保健所に申請すれば、承認が出るまで父の許可はあなたのものとみなされる。いちばん時間を食うのは、遠方に住む兄弟の同意書集めである
- もし死亡から七十日たって窓口に行ったら、どうなる? 本条の承継ルートはもう使えず、新規許可の申請を案内される可能性が高い。そうなれば施設は現行の構造設備基準で審査し直される
- 祖母の簡易宿所を手伝ってきたあなたは孫で、相続人ではない。祖母が亡くなった後も、慣れた手順で予約を受け続けた。本条で承継できるのは相続人だけだ。あなたが営業の主体と評価されれば、無許可営業として第10条(六月以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金、又は併科)の対象になりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 死亡日を起点に六十日目の日付を確定し、管轄保健所の旅館業担当へ必要書類を確認する2. 相続人が複数なら、全員の同意書で承継者を一人に絞る。戸籍謄本類はすぐに請求する3. 承継者に欠格事由(破産して復権していない、暴力団員等、拘禁刑以上の刑の執行終了等から三年未経過など、第3条2項)がないか点検する4. 書類の不足は事前に相談し、とにかく期限内に申請してみなし効果を確保する
訴えられた側:承認しない旨の通知を受けた、または無許可営業を指摘された場合:1. 書面で示された理由(第3条5項の準用)を読み、欠格事由や立地判断の認定に誤りがないか検討する2. 不服があれば、審査請求や取消訴訟を期限内に検討する3. 不承認になったら営業を止め、新規許可(第3条1項)が取れるかを建築・消防の専門家と並行して調べる4. 期限を過ぎていた場合は直ちに営業を停止し、保健所に経緯を説明して新規申請の相談に切り替える
時効(請求できる期限):被相続人の死亡後六十日以内に申請(1項)。起算点は死亡日であり、死亡を知った日ではない。不承認の場合、審査請求は処分を知った日の翌日から三か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から六か月以内(行政事件訴訟法14条)。相続放棄・限定承認の熟慮期間は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三か月(民法915条)で、六十日と並行して進む
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正(人的検証要) 事業譲渡による地位承継の規定が第3条の2として置かれ、相続承継の規定が第3条の4へ繰り下がったとみられる。改正法番号、施行日、条番号移動の経緯は未照合
- 旅館業法 第3条営業許可と欠格事由、本条が準用
- 旅館業法 第3条の2事業譲渡による地位承継の承認
- 旅館業法 第3条の3法人の合併・分割による地位承継
- 旅館業法 第8条許可取消・営業停止、承継後も適用
- 旅館業法 第10条無許可営業に対する刑事罰
- 民法 第896条包括承継の一般原則を許可について修正
- 民法 第915条熟慮期間三か月が六十日と並走
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