医師法 第6条の2
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厚生労働大臣は、医師免許を申請した者について、第四条第一号に掲げる者に該当すると認め、同条の規定により免許を与えないこととするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知し、その求めがあつたときは、厚生労働大臣の指定する職員にその意見を聴取させなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医師法第6条の2は、日本の医師法に含まれる条文です。
- 医師法第6条の2の条文原文は「厚生労働大臣は、医師免許を申請した者について、第四条第一号に掲げる者に該当すると認め、同条の規定により免許を与えないこととするときは、あらかじめ、当該申請者にそ…」で始まります。
- 医師法第6条の2は第二章 免許に置かれています。
- 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 医師法第6条の2の前の条は医師法第6条です。
- 医師法第6条の2の次の条は医師法第7条です。
- 医師法第6条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第6条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201 - 本サイト収録
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第6条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/6_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医師法6条の2は、心身の障害を理由に医師免許を与えないとき、厚生労働大臣が事前に申請者へ通知し、求めがあれば指定職員に意見を聴取させる義務を定める。
Q · 障害を理由に医師免許を拒否されそうなとき、反論する機会はあるの?
ある。通知後に自分で意見聴取を求めれば開かれる
医師法6条の2により、厚生労働大臣は心身の障害(4条1号)を理由に免許を与えないこととするとき、事前に申請者へ通知しなければなりません。申請者が求めた場合は、大臣が指定する職員に意見を聴取させる義務があります。ただし意見聴取は申請者の求めが条件で、求めなければ書類だけで判断が進みます。施行規則は、支援機器や治療で障害が補われている状況の考慮も大臣に義務づけています。
解説
医師国家試験に合格しても、それだけで医師免許がもらえるとは限らない。医師法4条1号は、心身の障害(視覚・聴覚・音声言語・精神の機能の障害)によって医師の業務を適正に行えない者として厚生労働省令で定める者には「免許を与えないことがある」と定めている。本条は、その1号を理由に免許を拒否しようとする厚生労働大臣に対して、二つの手続を義務づけている。決定する前に申請者へ通知すること、そして申請者が求めた場合は、大臣が指定する職員に意見を聴かせること。ここで見落とされやすいのが「その求めがあつたときは」という一句だ。黙っていれば意見聴取は開かれず、書類だけで判断が進む。さらに医師法施行規則は、補聴器、音声認識ソフト、服薬治療などで障害が補われている状況を考慮するよう大臣に求めている。通知が届いた瞬間から、あなたが自分の働き方を実例で示せるかどうかが勝負になる。
法的な位置づけ
医師法第6条の2は、医師免許の申請者が同法4条1号の相対的欠格事由(心身の障害により医師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定める者)に該当するとして免許を与えない場合に、厚生労働大臣に対し、事前の通知と、申請者の求めに応じた指定職員による意見聴取を義務づける手続規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知書の内容と期限を確認する 厚生労働省から届いた通知書の日付、回答期限、意見聴取を求める方法を確認する。期限はカレンダーに書き込み、逆算して準備の予定を立てる
- 2.意見聴取を求める書面を提出する 期限内に意見聴取を求める旨を書面で提出する。手話通訳や要約筆記などのコミュニケーション支援が必要なら同じ書面に書き、提出の控えを残す
- 3.障害が補われていることを示す証拠を集める 主治医の意見書、臨床実習の指導医による評価書、障害学生支援室の配慮記録、使っている支援機器の資料を揃え、業務のどの場面をどの手段で補っているかを整理する
- 4.意見聴取で具体的に説明する 聴取の場では、施行規則が考慮を求める「現に利用している障害を補う手段」を、実際の機器の使用や問診の流れを示しながら具体的に説明する
- 5.拒否処分が出たら不服申立ての期限を押さえる 免許拒否の処分が出た場合、審査請求(原則3か月)と取消訴訟(原則6か月)の期限を確認し、行政事件に詳しい弁護士へすぐ相談する
よくある質問 AI による整理
Q1医師法6条の2とは?
心身の障害を理由に医師免許を拒否する前に、厚生労働大臣が申請者へ通知し、求めがあれば意見を聴取させる義務を定めた手続規定です。
Q2医師免許の欠格事由とは?
医師法4条は、心身の障害、麻薬・大麻・あへんの中毒、罰金以上の刑、医事に関する犯罪・不正行為を挙げ、該当者には「免許を与えないことがある」と定めています。
Q3障害があっても医師免許は取れる?
取れる可能性があります。現行法は相対的欠格で、障害の有無ではなく、医師の業務を適正に行えるかが支援手段や治療の状況も踏まえて個別に判断されます。
Q4医師法の意見聴取はどうやって求める?
厚生労働大臣からの通知を受けた後、通知書に記載された方法と期限に従って求めます。後で証明できるよう、書面で提出し控えを保管しておくのが安全です。
Q5意見聴取を求めないとどうなる?
意見聴取は開かれず、提出済みの診断書や申請書類だけを基に、大臣が免許を与えるかどうかを判断することになります。
Q6医師免許の拒否処分に不服があるときは?
審査請求(行政不服審査法、原則として処分を知った日の翌日から3か月以内)か、取消訴訟(行政事件訴訟法、原則6か月以内)で争うことになります。
Q7精神疾患の既往歴があると医師免許はもらえない?
既往歴だけで拒否されるわけではありません。判断されるのは現在、業務に必要な認知・判断・意思疎通ができるかで、治療による症状の安定も考慮されます。
Q8医師法施行規則1条の2とは?
4条1号の該当者に免許を与えるか決めるとき、申請者が使っている障害を補う手段や受けている治療で障害が補われている状況の考慮を、大臣に義務づける規定です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1通知が来たら、もう医師にはなれないってことですか?
まだ決定ではない。本条の通知は「免許を与えないこととするとき」に事前に出されるもので、意見聴取の結果によって判断が変わる余地がある。4条1号は「与えないことがある」という相対的欠格であり、障害が支援手段で補われている状況の考慮も施行規則で義務づけられている。実務のポイント:判断材料になりやすいのは診断名よりも、実習で何ができたかの記録である。指導医の評価書は早めに頼んでおくとよい
Q2意見聴取に弁護士や手話通訳を連れていけますか?
本条は、大臣が指定する職員に意見を聴取させることを定めているだけで、代理人や通訳の同席について条文上の定めはない。運用は通知の段階で厚生労働省に確認する必要がある。実務のポイント:意見聴取を求める書面に、手話通訳や要約筆記などのコミュニケーション支援をあらかじめ書いておくと、当日に支援がなく意思疎通がうまくいかないまま終わる事態を防ぎやすい。何を求めたかは書面で残しておくこと
間違えやすい点 AI による整理
- 「障害があると医師になれない」と思っている人は多いが、2001年(平成13年)の欠格条項見直しで、目が見えない者・耳が聞こえない者・口がきけない者に免許を与えないという絶対的欠格は削除された。現行の4条1号は「与えないことがある」という相対的欠格であり、障害の有無ではなく、業務を適正に行えるかどうかが個別に判断される
- 通知を受け取れば自動的に弁明の場が設けられると考えがちだが、そうではない。意見聴取は申請者の「求め」が条件だ。通知を開いて落ち込み、そのまま返事をしなければ、大臣は書類だけで免許拒否を決定できる。権利があることと、それを行使したことは、法律上まったく別の扱いになる
- 視点の落差がある。申請者にとって大事なのは「自分は医師としてやっていける」という確信だが、大臣の手元にあるのは診断書と申請書類だけだ。施行規則が考慮を義務づけているのは、現に使っている支援手段や治療によって障害がどこまで補われているかという客観的な状況である。熱意を語っても判断材料にはなりにくく、実習記録や機器の使用実績が判断材料になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 医師法6条の2:障害を理由に免許を拒否する前の通知と意見聴取 | 医師法4条:免許を与えないことがある相対的欠格事由(1-4号) 医師法7条:免許取得後の取消し・業務停止などの処分 |
| 対象となる人 | 4条1号に該当するとされた医師免許の申請者 | 医師免許の申請者全般 すでに免許を受けている医師 |
| 本人が関与する手続 | 事前通知、求めがあれば指定職員による意見聴取 | 本条自体に手続の定めはない(1号のみ6条の2が上乗せ) 処分前の手続を同条や行政手続法が別に定める |
| 手続が始まるきっかけ | 大臣の通知の後、申請者の「求め」で初めて意見聴取が開かれる | 大臣による該当性の判断 医師の非行や心身の状態などを理由とする大臣の処分検討 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は執業執照の段階で、地方主管機関が専科医師や学者などからなる小組の認定を経て判断する。処分前の意見陳述の機会は、行政程序法の一般規定が担う。
韓国は精神疾患者を欠格事由としつつ、専門医が医療人として適合すると認めた者は除外している。個別判断の仕組みを条文自体に組み込む点で日本と発想が近い。
ドイツでは健康上の不適格(gesundheitliche Ungeeignetheit)が承認(Approbation)の拒否事由。処分前の聴聞は行政手続法の一般原則として保障される。
米国では州医事委員会が免許を審査し、ADA が障害を理由とする差別を禁止する。審査の質問項目が ADA に照らして争われることがある。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 聴覚に障害のある医学部6年生が国試に合格した。数週間後、厚生労働省から「免許を与えないこととする予定」との通知が届く。ここで意見聴取を求めなければ、臨床実習で文字起こしアプリと手話通訳を使って問題なく診療補助をこなした実績は、誰にも検討されないまま終わる
- 在学中にうつ病で休学した経歴があり、申請時の診断書にそれが書かれていたら、どうなる? 治療で症状が安定していることを主治医の意見書で示せれば、4条1号には該当しないという判断につながりうる。過去の診断名があることと、現在業務ができないことは別の話だ
- 通知書に書かれた回答期限まであと10日。意見聴取を求める書面を出すだけでなく、指導医の評価書、実習記録、使っている支援機器の説明資料を揃えなければならない。今週中に大学の障害学生支援室と主治医の両方に依頼を出す必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書の日付、回答期限、意見聴取を求める方法を確認し、期限内に書面で意見聴取を求める2. 主治医の意見書、臨床実習の指導医による評価書、障害学生支援の記録、使用している支援機器の資料を集める3. 聴取では、業務のどの場面をどの手段で補っているかを具体的に説明する4. 拒否処分が出た場合に備え、医療職の資格問題や行政事件に詳しい弁護士へ早めに相談する
訴えられた側:本条は行政側の手続義務を定めた規定である。大学や研修病院が申請者を支える立場にあれば、1. 実習中の評価を客観的に記録する2. 実施した合理的配慮の内容を文書にしておく3. 申請者から依頼があれば速やかに評価書を作る。こうした記録が、意見聴取の場で最も説得力のある資料になる
時効(請求できる期限):本条自体に、意見聴取を求める期限の定めはない。実務上は通知書に記載された期限に従うことになる(期限は通知書で必ず確認すること)。免許拒否の処分が出た場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。いずれも最新の改正状況をご確認ください
学説
行政手続法上の位置づけ:申請を拒否する処分は行政手続法上の不利益処分に当たらず(同法2条4号ロ)、聴聞や弁明の機会の付与は求められない。本条は、障害を理由とする拒否に限って個別法で意見聴取の手続を上乗せしたものと理解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律により、目・耳・口の障害を理由とする絶対的欠格が廃止されて相対的欠格に改められ、同時に本条の事前通知・意見聴取の手続が新設された。
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