消防法 第46条の5
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第八条の二の三第五項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)、第十七条の二の三第四項又は第二十一条の十六の四第一項若しくは第二項の規定による届出を怠つた者は、五万円以下の過料に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第46条の5は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第46条の5の条文原文は「第八条の二の三第五項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。」で始まります。
- 消防法第46条の5は第九章に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第46条の5の前の条は消防法第46条の4です。
- 消防法第46条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第46条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第46条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/46_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法46条の5は、特例認定を受けた建物の管理権原者が変わったときなどの届出を怠った者に、五万円以下の過料を科す規定。過料は秩序罰で、前科にはならない。
Q · 消防への届出を忘れたら、どんな罰があるの?
五万円以下の過料。刑罰ではないため前科はつかない
消防法46条の5により、防火対象物点検の特例認定に関する届出(8条の2の3第5項)、17条の2の3第4項の届出、自主表示対象機械器具等の届出(21条の16の4)を怠った者には、五万円以下の過料が科されます。過料は秩序罰で、前科にはなりません。ただし特例認定は管理権原者が変わると失効するため、その後に毎年の点検報告を怠ると、そちらは刑事罰の対象になります。
解説
五万円以下の過料。罰の重さだけを見れば、消防法の中で最も軽い部類に入る。ただ、この条文が見ているのは金額ではなく「届け出なかった」という一点である。対象は三つある。第一に、防火対象物点検の特例認定(優良なビルとして消防から認められ、毎年の点検報告が3年間免除される制度、第8条の2の3)を受けた建物で管理権原者(建物の管理について決定権を持つ人や会社)が変わったときの届出。第二に、特殊消防用設備等の大臣認定に関連する第17条の2の3第4項の届出。第三に、動力消防ポンプや消防用ホースなど自主表示対象機械器具等のメーカー・輸入業者に課される第21条の16の4の届出。あなたが押さえるべきなのは、過料が刑罰ではないという点である(前科はつかない)。そして、本当に痛いのは過料そのものではない。特例認定は管理権原者が変わった時点で効力を失う。届出を忘れた会社は、自分の建物がもう「免除組」ではないことに気付かないまま、毎年の点検報告を飛ばし続けることになる。五万円の過料は、その先にあるもっと重い違反の入口に立つ警報ランプにすぎない
法的な位置づけ
消防法第46条の5は、同法第8条の2の3第5項、第17条の2の3第4項、第21条の16の4第1項・第2項に定める届出義務を怠った場合の過料規定である。制裁は五万円以下の過料で、刑事罰ではなく行政上の秩序罰に当たる。そのため前科とはならず、非訟事件手続法に基づいて地方裁判所が科す。
よくある質問 AI による整理
Q1消防法の過料はいくらですか?
消防法46条の5の届出懈怠の過料は五万円以下です。消防法の制裁の中では最も軽い部類で、金額は裁判所が事案に応じて決めます。
Q2防火対象物点検の特例認定とは?
防火管理が優良な建物を消防長・消防署長が認定し、毎年の点検報告を3年間免除する制度です(消防法8条の2の3)。
Q3特例認定はいつ失効しますか?
管理権原者が変わったときに効力を失います。建物の売却、テナントの退去、合併などで管理の決定権者が変わる場面が典型です。
Q4特例認定の届出は誰がしますか?
認定を受けていた変更前の管理権原者が届け出ます。新オーナーではなく売り手側に義務が残る点に注意が必要です。
Q5消防法の過料は誰が科すのですか?
消防署ではなく地方裁判所が、非訟事件手続法に基づいて科します。消防側からの通知をきっかけに手続が始まることが多いとされます。
Q6特殊消防用設備等の届出とは?
大臣認定を受けた特殊消防用設備等に関して、消防法17条の2の3第4項が定める届出です。怠ると本条の過料の対象になります。
Q7自主表示対象機械器具等の届出が必要なのは誰?
動力消防ポンプや消防用ホースなどのメーカー・輸入業者です。消防法21条の16の4の届出を怠ると、本条の過料の対象になります。
Q8防火優良認定証は失効したら外すべき?
認定が失効した後も掲示を続けると、表示制限に触れるおそれがあります。管理権原者の変更時に掲示物も見直すのが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って罰金と何が違うんですか?会社の記録に残ったりします?
罰金は刑法上の刑罰で、刑事裁判を経て前科になる。過料は行政上の義務違反に対する秩序罰で、地方裁判所が非訟事件手続(非訟事件手続法第119条)で科す。前科にはならない。実務のポイント:過料は消防が直接科すのではなく、裁判所の決定で科される。だから現場では「消防に謝れば済んだ」で終わるケースと、裁判所から書面が届くケースに分かれる。その差は、消防側が通知するまでに自分から是正していたかどうかで生まれやすい
Q2ビルを売ったのは半年前。今から届け出ても遅いですか?
遅れていても届け出るべきである。第8条の2の3の届出義務は認定を受けていた側、つまり売り手に残っている。本条の過料は届出を怠った事実に対して科されるもので、遅れて出しても過去の違反が消えるわけではない。ただ、放置するよりは確実に有利である。実務のポイント:届出と同時に、買主へ「認定は失効している、点検報告が必要になる」と一報を入れておく。買主の点検報告漏れが後で発覚したとき、売り手の説明責任を問われる火種を消せる
Q3社名変更や代表者の交代だけでも届出が必要ですか?
第8条の2の3の届出は「管理について権原を有する者」が変わったときに必要になる。法人格が同じまま社名や代表者が変わる場合が該当するかは、事案と所轄消防の運用によって扱いが分かれうる。実務のポイント:迷ったら、変更登記の写しを持って所轄消防署の予防課に事前相談する。窓口で「不要」と言われた記録を残しておけば、後で指摘されたときの最良の防御になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料だから前科がつくのでは」と身構える人がいるが、過料は刑事罰ではなく秩序罰(行政上の義務違反に対する金銭罰)である。刑事裁判ではなく、地方裁判所の非訟事件手続(非訟事件手続法第119条以下)で科される。罰金とは性質が違い、前科にはならない
- 五万円なら払えば済む、という計算は半分しか当たっていない。届出を怠る会社は、たいてい特例認定が失効していることにも気付いていない。失効後は第8条の2の2に基づく毎年の点検報告が復活する。そちらを怠れば罰金刑の対象になり、こちらは前科になる。五万円の過料の本当の怖さは、その後ろに控えている違反のほうにある
- 「新しいオーナーが届け出るものだろう」という思い込みがある。第8条の2の3の届出を出すのは、認定を受けていた側、つまり変更前の管理権原者である。売却や退去で建物から手を離した側に義務が残る。ここを取り違えると、売り手も買い手も互いに相手がやったと思い込み、誰も出さないことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 46条の5:届出懈怠に対する制裁規定 | 8条の2の3:特例認定と変更時の届出義務 8条の2の2:防火対象物の定期点検・報告義務 |
| 義務を負う者 | 各届出義務を怠った者 | 認定を受けていた管理権原者(変更前の側) 防火対象物の管理権原者 |
| 違反時の制裁 | 五万円以下の過料(秩序罰・前科なし) | 届出懈怠は本条の過料 報告懈怠は罰金等の刑事罰(前科になる) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では消防安全設備の検修申報義務違反に行政罰である罰鍰を科し、主管機関が直接処分する。裁判所が科す日本の過料とは手続の構造が異なる
韓国も手続違反には行政秩序罰の過태료を当て、行政庁が賦課する点で日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社が、特例認定を受けたテナントビルを投資ファンドに売却した。決済も登記も終わり、担当者は打ち上げ気分である。だが、届出義務を負うのは「認定を受けた者」、つまり売った側のあなたの会社である。引き渡しチェックリストに消防への届出が入っていなければ、誰も出さないまま数か月が過ぎる
- 買った側に立ったらどうなるか。前オーナーの時代から入口に「防火優良認定証」が掲げてあり、点検報告は不要だと思い込んでいた。ところが認定は所有者が変わった時点で失効しており、翌年、消防の立入検査で点検報告の未提出を指摘された
- 消防用ホースの輸入を始めた EC 事業者。仕入れ先の型式が変わったのに、届出の手続をメーカー任せにしていた。届出が欠けた状態で販売を続けると、過料の問題より先に「表示のない製品は売れない」という壁にぶつかる
- 合併の効力発生日まであと10日。統合 PMO の法務担当であるあなたの手元に、グループ会社が持つ建物の消防関係の認定一覧はあるか。ないなら、それが今週やるべき作業である
取るべき行動
被害を受けた側:(取引相手や前の管理権原者が届出を怠り、不利益を受けた側)1. 所轄消防署で、その建物の特例認定の現状(有効か失効か)を確認する2. 失効しているなら、新しい管理権原者として点検報告を再開するか、特例認定を改めて申請するかを決める3. 前オーナーの届出漏れで点検の空白が生じ、費用が出たなら、売買契約の表明保証や契約不適合責任の条項を確認し、損害負担を交渉する
訴えられた側:(届出を怠った側)1. 気付いた時点で、所轄の消防長または消防署長(自主表示関係は総務大臣宛の手続)へ速やかに届け出て、提出の控えを保管する2. 裁判所から過料についての陳述照会が届いたら、遅延の経緯と是正済みであることを書面で説明する3. 過料の裁判には即時抗告で不服を申し立てられる(非訟事件手続法第120条)。告知を受けた日から1週間以内である4. 同時に、点検報告義務の空白がないかを点検し、そちらの是正を優先する
時効(請求できる期限):届出は事由が生じた後「遅滞なく」行うのが原則である(手続の細目は総務省令。最新の改正状況をご確認ください)。過料の裁判に対する即時抗告は告知を受けた日から1週間以内。過料に刑事の公訴時効は適用されず、秩序罰の時効については明文がなく、実務上、解釈が分かれている
学説
通説(秩序罰説):過料は行政上の秩序を維持するための金銭罰であり刑罰ではない。そのため刑法総則の適用はなく、故意・過失の要否や時効の扱いについては個別の解釈に委ねられるとされる。
- 消防法 第8条の2の3防火対象物点検の特例認定と届出義務
- 消防法 第8条の2の2失効後に復活する点検報告義務
- 消防法 第36条防災管理点検への準用規定
- 消防法 第21条の16の4自主表示対象機械器具等の届出義務
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄と手続の一般則
- 非訟事件手続法 第120条過料の裁判と即時抗告
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