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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 7 分7 分7 分

消防法 第8条の2

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  1. 高層建築物(高さ三十一メートルを超える建築物をいう。第八条の三第一項において同じ。)その他政令で定める防火対象物で、その管理について権原が分かれているもの又は地下街(地下の工作物内に設けられた店舗、事務所その他これらに類する施設で、連続して地下道に面して設けられたものと当該地下道とを合わせたものをいう。以下同じ。)でその管理について権原が分かれているもののうち消防長若しくは消防署長が指定するものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちからこれらの防火対象物の全体について防火管理上必要な業務を統括する防火管理者(以下この条において「統括防火管理者」という。)を協議して定め、政令で定めるところにより、当該防火対象物の全体についての消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、当該防火対象物の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設の管理その他当該防火対象物の全体についての防火管理上必要な業務を行わせなければならない。
  2. 2.統括防火管理者は、前項の規定により同項の防火対象物の全体についての防火管理上必要な業務を行う場合において必要があると認めるときは、同項の権原を有する者が前条第一項の規定によりその権原に属する当該防火対象物の部分ごとに定めた同項の防火管理者に対し、当該業務の実施のために必要な措置を講ずることを指示することができる。
  3. 3.前条第一項の規定により前項に規定する防火管理者が作成する消防計画は、第一項の規定により統括防火管理者が作成する防火対象物の全体についての消防計画に適合するものでなければならない。
  4. 4.第一項の権原を有する者は、同項の規定により統括防火管理者を定めたときは、遅滞なく、その旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
  5. 5.消防長又は消防署長は、第一項の防火対象物について統括防火管理者が定められていないと認める場合には、同項の権原を有する者に対し、同項の規定により統括防火管理者を定めるべきことを命ずることができる。
  6. 6.消防長又は消防署長は、第一項の規定により同項の防火対象物の全体について統括防火管理者の行うべき防火管理上必要な業務が法令の規定又は同項の消防計画に従つて行われていないと認める場合には、同項の権原を有する者に対し、当該業務が当該法令の規定又は同項の消防計画に従つて行われるように必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
  7. 7.第五条第三項及び第四項の規定は、前二項の規定による命令について準用する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 消防法第8条の2は、日本の消防法に含まれる条文です。
  2. 消防法第8条の2の条文原文は「高層建築物(高さ三十一メートルを超える建築物をいう。」で始まります。
  3. 消防法第8条の2は第二章 火災の予防に置かれています。
  4. 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
  5. 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 消防法第8条の2の前の条は消防法第8条です。
  7. 消防法第8条の2の次の条は消防法第8条の2の2です。
  8. 消防法第8条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第8条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186
  • 本サイト収録消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第8条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/8_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点消防法8条の2は、管理権原が分かれた高層ビルや一定の雑居ビル等で、権原者が協議して統括防火管理者を定め、建物全体の消防計画・訓練・避難施設の管理を行わせる義務を定める。

Q · 雑居ビルのテナントでも、統括防火管理者を決める義務はあるの?

要件を満たす建物なら、テナントも協議の当事者になる

消防法8条の2第1項は、管理について権原が分かれた高層建築物や政令で定める防火対象物について、「管理について権原を有する者」に統括防火管理者を協議して定める義務を課しています。自分の区画を管理する賃借人もこれに当たることが多く、オーナーだけの問題ではありません。選任したら遅滞なく所轄消防長等へ届け出る必要があり(4項)、未選任の場合は権原者に選任命令が出され、命令は標識などで公示されます(5項・7項)。

解説

雑居ビルの3階でカフェを借りているなら、あなたはそのビル全体の防火を担う当事者の一人である可能性が高い。消防法8条の2は、高さ31メートルを超える高層ビルや政令で定める建物(消防法施行令3条の3。例として、飲食店などが入る地上3階以上で建物全体の収容人員が30人以上のもの)のうち、管理の権原(建物やその区画を管理する法的な権限)が複数の者に分かれているものを対象にする。こうした建物では、オーナーとテナントが協議して「統括防火管理者」を一人選ばなければならない。選ばれた者は建物全体の消防計画を作り、合同の避難訓練を行い、廊下や階段、避難口を管理する。各テナントの防火管理者に指示することもでき、テナントが作る消防計画は全体の計画に適合していなければならない。誰も選ばれていなければ、消防長は権原者全員に選任を命じることができ、命令をしたことは標識などで公示される。「ビルの防火は大家の仕事」という思い込みが、この条文で一番見落とされている点である。

法的な位置づけ

統括防火管理者とは、消防法8条の2に基づき、管理について権原が分かれた高層建築物、政令で定める防火対象物または指定地下街において、権原者の協議により政令で定める資格者の中から選ばれ、建物全体の消防計画の作成、消火・通報・避難訓練の実施、廊下・階段・避難口等の避難上必要な施設の管理その他全体の防火管理業務を統括する者をいう。

手順

  1. 1.対象建物かどうかを確認する 建物の高さ(31m超か)、用途、階数、建物全体の収容人員、管理権原が分かれているかを整理し、消防法施行令3条の3の要件に当たるかを所轄消防署に確認する
  2. 2.権原者全員に協議を呼びかける オーナーと各テナントの権原者に、書面で協議の日時と議題を通知する。出欠と回答を記録し、応じない権原者がいれば経過を残しておく
  3. 3.資格者を統括防火管理者に選ぶ 政令で定める資格(甲種防火管理講習の修了など)を持つ者の中から協議で選任する。外部に委託する場合は、全体の消防計画づくり、訓練、共用部の点検頻度と報告方法を委託契約に明記する
  4. 4.選任届を所轄消防署に提出する 選任後、遅滞なく所轄の消防長または消防署長に統括防火管理者の選任届を提出し、控えを各権原者で共有する
  5. 5.全体の消防計画と合同訓練を回す 統括防火管理者が建物全体の消防計画を作成し、各テナントの消防計画を全体計画に合わせる。合同の消火・通報・避難訓練を行い、共用階段や避難口の物品を定期点検する

よくある質問 AI による整理

Q1統括防火管理者とは何ですか?

管理権原が分かれた建物で、建物全体の防火管理業務を統括する者です。権原者が協議して資格者の中から選び、全体の消防計画や合同訓練を担います(消防法8条の2)。

Q2統括防火管理者が必要な建物はどれ?

高さ31m超の高層建築物、消防法施行令3条の3で定める一定規模の複合用途ビル等、消防長等が指定する地下街のうち、管理権原が分かれているものが対象です。

Q3統括防火管理者になるための資格は?

消防法施行令4条で定める資格が必要です。代表的なのは甲種防火管理講習の修了者で、建物の区分によって求められる資格が異なるため、所轄消防署で確認が必要です。

Q4統括防火管理者の選任届はどこに出す?

所轄の消防長または消防署長に届け出ます(消防法8条の2第4項)。選任したときは遅滞なく提出し、解任したときも同様に届出が必要です。

Q5統括防火管理者を選任しないとどうなる?

消防長等が権原者に選任を命じることができ(5項)、命令は標識などで公示されます(7項)。命令に従わなければ罰則の対象になりえます。

Q6統括防火管理者が退職したらどうする?

解任の届出を遅滞なく行い(4項)、権原者で協議して後任を選び、選任届を出し直します。放置すると書類上の責任者が不在のまま立入検査で指摘されます。

Q7統括防火管理者はテナントに指示できる?

できます。全体の防火管理のため必要があれば、各テナントの防火管理者に必要な措置を指示できます(8条の2第2項)。テナントの消防計画も全体計画への適合が必要です。

Q8統括防火管理者の業務が不十分だとどうなる?

業務が法令や全体の消防計画どおりに行われていないと認められると、消防長等が権原者に必要な措置を命じることができます(6項)。命令は公示の対象です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちは1フロア借りてる小さいバーなんだけど、統括防火管理者ってほんとに関係あるの?

建物が消防法施行令3条の3の要件(例として、飲食店などが入る地上3階以上で建物全体の収容人員が30人以上)を満たし、管理権原が分かれていれば関係する。協議して定める義務は8条の2第1項で権原者全員に課されている。実務のポイント:立入検査では、まず建物全体の選任届の有無を確認されることが多い。オーナー任せにせず、届出の控えの写しを自分でも持っておくと、検査のときに話が早い

Q2統括防火管理者って、ビルの外の業者に頼んでもいいんですか?

政令で定める資格(消防法施行令4条。甲種防火管理講習の修了など)を持つ者から選ぶ必要がある。一定の要件のもとで外部の者を選ぶ運用もあるが、細かい要件は政令や省令で確認すること(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:外部に委託しても、権原者自身の責任はなくならない。全体の消防計画づくり、訓練の実施、共用部分の点検の頻度と報告方法を委託契約に具体的に書いておかないと、事故のときに「任せていた」は通用しない

Q3テナントの一社がどうしても協議に乗ってこない。残りのテナントだけで決めちゃダメなの?

条文は「協議して定め」としているだけで、全員一致が必要かどうかは書かれておらず、実務では所轄消防本部の指導に沿って進めることが多い。応じない権原者がいる場合、5項に基づいて消防長等が権原者に選任を命じる段階に進みうる。実務のポイント:呼びかけの文書、日時、出欠、回答の記録が一番の防御になる。命令が出たとき、どの権原者が協議を止めていたかを消防に示せる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「防火はビルオーナーの責任で、借りているだけの自分には関係ない」と考えるテナントは多い。しかし条文の主語は「管理について権原を有する者」であり、実務では自分の区画を管理する賃借人もこれに当たることが多い。協議の義務も、命令を受ける立場になるリスクも、テナントに及ぶ
  • 統括防火管理者を名前だけの役職と捉えている人は、その重さを知らない。平成13年(2001年)の新宿・歌舞伎町雑居ビル火災では44人が亡くなり、階段に置かれた物品や防火管理の不備が問題となって、ビルの関係者が業務上過失致死傷罪で有罪判決を受けた。名前を貸しただけのつもりでも、事故が起きれば実際に何をしていたかが問われる
  • 「誰を統括防火管理者にするか」だけを悩むのは、問いの立て方が違う。法律が求めているのは人を選ぶことだけではなく、権原者全員による協議、全体の消防計画、訓練、避難施設の管理が実際に回っていることである。資格者を一人見つけても、テナントの消防計画が全体の計画に適合していなければ(本条3項)、制度は機能していない
比較の観点この条文ほかの条文
対象消防法8条の2:管理権原が分かれた高層建築物・政令指定の防火対象物・指定地下街の建物全体消防法8条:一定の防火対象物の各権原者が管理する部分
消防法8条の2の2:一定の防火対象物の防火管理状況の点検
誰が何をするか権原者が協議して統括防火管理者を定め、全体の防火管理業務を行わせる権原者が防火管理者を定め、その部分の防火管理業務を行わせる
権原者が防火対象物点検資格者に点検させ、結果を報告する
計画の関係建物全体についての消防計画を作成(上位の計画)各部分の消防計画は全体計画に適合しなければならない(8条の2第3項)
点検で消防計画や防火管理の実施状況が確認される
違反時の行政措置選任命令(5項)・措置命令(6項)、命令は公示選任命令・措置命令(8条3項・4項)
点検報告義務違反は罰則の対象となりうる

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
消防法第13条

台湾も一定規模以上の建物で管理権人に防火管理人の選任と消防防護計画の作成を求め、管理権が分かれる場合の共同防護計画を定める

韓国
화재의 예방 및 안전관리에 관한 법률 제35조

韓国も管理の権原が分かれた特定消防対象物について、統括的な消防安全管理者の選任を求める仕組みを持つ

中国
中華人民共和国消防法 第18条

中国は同一建物を複数の単位が管理・使用する場合、各方の消防安全責任を明確にし、共用の避難通路や安全出口を統一管理させる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 雑居ビルの2階で居酒屋を開いたばかりのあなたに、オーナーから「統括防火管理者を決める協議に出てほしい」と連絡が来た。断れるのか? 自分の区画について管理権原を持つテナントであれば、協議して定める義務は本条1項によりあなた自身にも課されている。欠席すれば、未選任の状態を作った当事者の一人として扱われうる
  • 統括防火管理者のあなたは、隣のテナントが階段の踊り場に段ボールを積み上げているのを見ても「うちの区画じゃない」と黙っていた。避難上必要な施設の管理は、本条1項が統括防火管理者の業務として明記している。火災で死傷者が出れば、業務上過失致死傷罪(刑法211条)の捜査線上に名前が載りうる
  • 消防の立入検査で統括防火管理者の未選任が見つかった。翌月、テナント各社の代表者宛てに選任命令書が届いた
  • 選任命令の履行期限まで残り10日。テナント5社のうち1社と連絡が取れない。協議がまとまらない事情があっても、それだけで命令違反が正当化されるとは限らない。今夜中に呼びかけ文書と連絡記録を整理し、明日には所轄消防署へ経過を相談する必要がある
  • 前オーナー側の担当者が統括防火管理者のまま退職し、解任の届出も新しい選任もないまま半年が過ぎた。書類上は、もう建物にいない人が全体の責任者になっている。次の立入検査で最初に指摘されるのはこの点である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 共用部分で避難の妨げになっているもの(階段の物品、施錠された避難口)を日付入りの写真で記録する。2. 統括防火管理者が誰か、選任の届出がされているかをオーナーに書面で確認する。3. 改善されなければ所轄消防署に相談する。立入検査(消防法4条)のきっかけになりうる。4. 自社の消防計画が建物全体の計画に合っているか、自社の防火管理者に点検させる

訴えられた側:1. 命令書の宛先、根拠(5項の選任命令か6項の業務命令か)、履行期限を確認する。2. 他の権原者に書面で協議を呼びかけ、日時や出欠、回答を記録に残す。3. 社内に資格者がいなければ、講習の受講か、要件を満たす外部委託を検討する。4. 選任したら遅滞なく届け出る(4項)。5. 命令そのものに不服があれば、審査請求と取消訴訟の期限を並行して管理する

時効(請求できる期限):選任・解任の届出は「遅滞なく」(本条4項)。5項・6項の命令には通常、履行期限が付く。命令に不服があるときは、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、処分を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を起こせる。命令違反の罰則(6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金とされる)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 昭和43年(1968年)頃 管理権原が分かれた防火対象物の共同防火管理について、協議事項を定める規定として本条が置かれたとされる(年次・内容は人的検証要)
  • 平成24年(2012年)改正、平成26年(2014年)4月施行 共同防火管理の協議事項方式を改め、統括防火管理者の選任、全体の消防計画、各防火管理者への指示権、選任命令・措置命令を定める現行の仕組みとした(細部は人的検証要)

改正の年表

  1. 1.昭和43年(1968年) 新設:管理権原が分かれた防火対象物の共同防火管理について、権原者が協議事項を定める規定として置かれたとされる(詳細は原典で要確認)
  2. 2.平成24年(2012年) 改正:共同防火管理の協議事項方式を改め、統括防火管理者の選任、全体の消防計画、指示権、選任命令・措置命令を定める現行の仕組みとした。平成26年(2014年)4月施行

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消防法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 火災の予防

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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