生活保護法 第55条の5(進学・就職準備給付金の支給)
クイックジャンプ
- 都道府県知事、市長及び福祉事務所を管理する町村長は、その管理に属する福祉事務所の所管区域内に居住地を有する(居住地がないか、又は明らかでないときは当該所管区域内にある)被保護者(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者その他厚生労働省令で定める者に限る。)であつて、次の各号のいずれかに該当するものに対して、厚生労働省令で定めるところにより、進学・就職準備給付金を支給する。
- 一教育訓練施設のうち教育訓練の内容その他の事情を勘案して厚生労働省令で定めるもの(次条において「特定教育訓練施設」という。)に確実に入学すると見込まれる者
- 二厚生労働省令で定める安定した職業に確実に就くと見込まれる者その他これに準ずる者として厚生労働省令で定める者
- 2.前条第二項及び第三項の規定は、進学・就職準備給付金の支給について準用する。
この条文の基本情報
進学・就職準備給付金の支給とは何ですか?
定義進学・就職準備給付金の支給とは、生活保護法第55条の5に定められた規定で、「都道府県知事、市長及び福祉事務所を管理する町村長は、その管理に属する福祉事務所の所管区域内に居住地を有する(居住地がないか、又は明らかでないときは当該所管区域内…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第55条の5(進学・就職準備給付金の支給)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第55条の5の条文原文は「都道府県知事、市長及び福祉事務所を管理する町村長は、その管理に属する福祉事務所の所管区域内に居住地を有する(居住地がないか、又は明らかでないときは当該所管区域内…」で始まります。
- 生活保護法第55条の5は第八章 就労自立給付金及び進学・就職準備給付金に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第55条の5の前の条は生活保護法第55条の4です。
- 生活保護法第55条の5の次の条は生活保護法第55条の6です。
- 生活保護法第55条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第55条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第55条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/55_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法55条の5は、18歳到達後最初の3月31日までの被保護者が大学等への進学や安定した就職を確実に見込まれる場合に、進学・就職準備給付金を支給すると定める。
Q · 生活保護を受けている家の高校生が、大学に進学したり就職したりするときにもらえるお金はある?
申請すれば進学・就職準備給付金という一時金が出る
生活保護法55条の5により、18歳到達後最初の3月31日までの間にある被保護者等で、大学・専修学校など特定教育訓練施設への確実な入学、または安定した職業への確実な就職が見込まれる人には、進学・就職準備給付金が支給されます。額は厚生労働省令で定められ、転居を伴う場合は30万円、自宅から通う場合は10万円とされています(最新の改正状況は要確認)。自動では支給されず、福祉事務所への申請が必要です。
解説
30万円。生活保護を受けている世帯の子どもが、進学や就職をきっかけに家を出て一人暮らしを始めるとき、受け取れる一時金の額である(自宅から通う・通勤する場合は10万円。金額は厚生労働省令で定められるため、最新の改正状況をご確認ください)。根拠は生活保護法55条の5。対象は、原則として18歳になった日以後の最初の3月31日まで(高校3年生の年度末)の被保護者で、大学・専修学校などに確実に入学する見込みがある人か、安定した職業に確実に就く見込みがある人に限られる。気をつけたいのは、誰かが自動で振り込んでくれる制度ではないことだ。福祉事務所に自分で申請しなければ、1円も入ってこない。大学に進学すると、本人は「世帯分離」(同じ家に住んでいても、生活保護の計算上は別世帯として扱われること)によって保護の対象から外れる。保護を離れて最初の一歩を踏み出すための、ほぼ唯一のまとまった資金である。合格通知を受け取った日と申請に行く日の間が空くほど、引越し代も入学準備も自分の手持ちで何とかしなければならなくなる。
法的な位置づけ
進学・就職準備給付金とは、生活保護法第55条の5に基づき、18歳到達後最初の3月31日までの間にある被保護者等で、特定教育訓練施設への確実な入学または安定した職業への確実な就職が見込まれる者に対し、保護の実施機関が支給する一時金である。支給の要件、額および手続の細目は厚生労働省令で定められる。
手順
- 1.高校3年生の春にケースワーカーへ進路を伝える 進路面談の時期に、進学または就職の意思をケースワーカーに伝える。アルバイト収入を進学費用として差し引かない計画の届出、給付型奨学金の予約採用と並行して準備を始める
- 2.合格通知・内定通知を受け取ったらすぐ書類を揃える 合格通知書または内定通知書のコピー、入学手続書類、寮や転居先の案内など、転居を伴うかどうかが分かる書類を揃える
- 3.福祉事務所で申請する 担当のケースワーカーに進学・就職準備給付金を申請したいと書面で伝え、住む予定の場所(自宅か転居か)を明示する。入学金や初期費用の支払期限より前に支給されるよう、合格・内定を受けた週のうちに動く
- 4.不支給なら書面決定を受けて審査請求を検討する 口頭で対象外と言われた場合は、不支給の理由を記載した決定を書面で出すよう求める。納得できなければ、決定を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を行う
よくある質問 AI による整理
Q1進学・就職準備給付金とは?
生活保護を受けている世帯の子どもが、大学等への進学や安定した就職で自立する際に支給される一時金です。根拠は生活保護法55条の5です。
Q2進学・就職準備給付金 いくら?
額は厚生労働省令で定められ、転居を伴う場合は30万円、自宅から通学・通勤する場合は10万円とされています。最新の改正状況は福祉事務所で確認してください。
Q3進学・就職準備給付金 いつまでに申請すればいい?
対象は原則18歳到達後最初の3月31日までの間にある人です。具体的な申請期限は省令や自治体の運用で決まるため、合格・内定の見込みが立った時点ですぐ申請するのが安全です。
Q4生活保護世帯の子どもが大学に進学すると世帯分離される?
大学等に進学すると、同居していても本人は生活保護の計算上は別世帯として扱われ、保護の対象から外れるのが一般的です。家族の保護は継続します。
Q5就職する場合でも給付金はもらえる?
もらえます。生活保護法55条の5第1項第2号により、厚生労働省令で定める安定した職業に確実に就くと見込まれる人も対象です。
Q6給付金をもらった後に入学しなかったら返さないといけない?
支給要件を満たさなかった場合は返還を求められる可能性があります。本人の責任でない事情があるなら、時系列を書面で説明し、返還額の根拠を確認しましょう。
Q7給付金の申請が却下されたら不服申立てできる?
できます。書面で不支給決定を受け取り、決定を知った日の翌日から3か月以内に審査請求をします(行政不服審査法18条)。口頭だけの却下なら書面の決定を求めましょう。
Q8生活保護を受けながら大学に行くのは違法?
違法ではありません。進学は禁止されておらず、進学した本人が世帯分離により保護の対象から外れるだけです。給付金は進学を後押しするための制度です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1浪人しちゃったら、もうもらえないんですか?
55条の5は、対象を「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者」に加えて「その他厚生労働省令で定める者」としている。浪人した人がこの拡張の枠に入るかどうかは、省令の要件と個別の事情で決まる。実務のポイント:窓口で「対象外です」と言われたら、省令のどの号に当たらないのかを具体的に聞く。担当者も条文を確認し直すことになり、判断が覆ることがある
Q2給付金をもらったら、そのぶん保護費が減らされるんですか?
給付金は保護の実施機関が55条の5に基づいて支給するもので、アルバイト代のように収入として保護費から差し引かれる性質のお金ではない(最新の実施要領をご確認ください)。実務のポイント:本当に気をつけるべきなのは給付金ではなく、高校時代のアルバイト代の扱いだ。進学費用として貯める計画を事前に届け出ていなかったために差し引かれてしまった例が多い。計画は早めに書面で出しておく
Q3専門学校でも対象になりますか?
大学や短大に限らず、厚生労働省令で定める「特定教育訓練施設」であれば対象になる(55条の5第1項第1号)。専修学校は通常含まれるが、各種学校などは教育の内容や修業年限によって判断が分かれうる。実務のポイント:出願前に学校の事務局へ「生活保護法の特定教育訓練施設に該当するか」と文書で問い合わせておく。回答が残っていれば、申請のときに揉めずに済む
間違えやすい点 AI による整理
- 「生活保護を受けているから大学には行けない」と考えて、行くか行かないかで悩む家庭は多いが、問いの立て方がずれている。進学は禁止されていない。本人が世帯分離によって保護の対象から外れるだけである。本当に考えるべきなのは、分離したあとの生活費をどう組み立てるかだ。この給付金に加えて、高等教育の修学支援新制度(給付型奨学金+授業料減免)や社会福祉協議会の貸付を組み合わせるのが実務上の基本形である
- 給付金があることは知っていても、申請しなければもらえない(申請主義)ことの重さを知らない人が多い。合格したことを福祉事務所が自動で把握して振り込んでくれるわけではない。本人や世帯が動かなければ権利は眠ったままで、対象期間が過ぎればそれで終わる
- 「給付金をもらうと、そのぶん翌月の保護費が減らされる」と心配する声があるが、給付金は保護の実施機関が法律に基づいて支給するお金であり、通常の収入のように保護費から差し引かれるものではない(具体的な取扱いは最新の実施要領をご確認ください)。受け取るのをためらう理由にはならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 目的 | 生活保護法55条の5:進学・就職で保護から自立する子ども世代への一時金 | 生活保護法55条の4:就労により保護を脱却した者への就労自立給付金 生活保護法10条:保護は世帯単位で行うという原則(世帯分離の例外あり) |
| 対象者 | 18歳到達後最初の3月31日までの間にある被保護者等で、確実な進学・就職見込みのある者 | 安定した職業に就いたこと等により保護を必要としなくなった者 同一世帯に属する全員(例外的に世帯分離) |
| 支給のタイミング | 進学・就職の確実な見込みが立った時点(保護から出ていく直前) | 保護廃止に至った時点 給付ではなく保護の単位を定める規定 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は低収入戸の子どもに対し、教育補助と、政府が積立を上乗せする教育・自立資金口座で進学や就業を支える。日本のような自立時点の一時金方式とは設計が異なる
韓国は基礎生活保障の中に教育給付を置き、在学中の費用を支える構造。保護から出る時点の一時金は日本ほど明確ではない
ドイツは求職者基礎保障で教育参加費を支援し、大学進学後は BAföG が生活費を担う。進学で保護から学生支援へ移る構造は日本の世帯分離と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 指定校推薦で12月に合格が決まったら、福祉事務所にはいつ伝えればいい? 答えは今週である。入学金の納付や部屋探しにお金が必要になるのは年明けすぐ。合格通知のコピーを持って申請を先に済ませる。年度末を過ぎると、条文上の対象期間から外れるおそれがある
- 県外の工場に正社員として内定し、4月から寮に入る。就職のために転居するので、高いほうの額の対象になりうる。内定通知書と寮の入居案内を揃えて、転居を伴うことが書類で分かるようにしておく
- あなたは福祉事務所のケースワーカーで、担当している世帯の高校3年生への案内をうっかり忘れていた。3月に入ってから本人が「友達は給付金をもらったらしい」と窓口に来た。申請はその日のうちに受け付け、支給できるかを急いで確認する。案内が遅れたことが、あとで苦情や審査請求の火種になる
- 浪人して翌年に合格した。対象から外れるのか? 条文には「その他厚生労働省令で定める者」という拡張の枠がある。あきらめる前に窓口で省令の該当号を確認する
- 専門学校に進むつもりだが、その学校が「特定教育訓練施設」に当たるかどうか分からない。各種学校の一部などは要件次第で対象外になることがある。出願する前に、学校の事務局と福祉事務所の両方に確認する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 合格通知・内定通知・入学手続の書類を揃え、ケースワーカーに申請したいことを書面で伝える2. 家から通うのか転居するのかで金額が変わるため、住む予定の場所を明示する3. 窓口で口頭だけで「対象外」と言われたら、不支給の理由を書いた決定を書面で出すよう求める。書面で決定が出れば審査請求(役所の決定に不服を申し立てる手続)ができる4. 並行して、修学支援新制度の給付型奨学金や社会福祉協議会の貸付も確認する
訴えられた側:1. 給付金を受け取ったあとに入学しなかった、または内定が取り消されて返還を求められた場合は、まず根拠となる条文と返還額の計算方法を書面で示すよう求める2. 内定取消など本人の責任ではない事情があるなら、時系列に沿って書面で説明する3. 虚偽の申請をしていないのであれば、不正受給を前提とした費用徴収(78条)の対象ではないと主張できるかを専門家に相談する4. 納得できない決定には審査請求を検討する
時効(請求できる期限):支給対象は、原則として18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者(厚生労働省令で対象が広げられている場合あり)。申請の締切は省令や各自治体の運用で決まるため、合格・内定の見込みが立った時点ですぐに申請する。不支給決定への審査請求は、決定があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年) 生活困窮者自立支援法等の一部改正により「進学準備給付金」として新設(施行日・経過措置は人的検証が必要)
- 令和6年(2024年)前後 対象を就職者に広げ、名称を「進学・就職準備給付金」に改正(改正法の特定・施行日は人的検証が必要)
改正の年表
- 1.平成30年(2018年) 新設:生活困窮者自立支援法等の一部改正により、大学等への進学を支援する「進学準備給付金」として新設(施行日・経過措置は要確認)
- 2.令和6年(2024年)前後 改正:対象を安定した職業に就く者にも広げ、名称を「進学・就職準備給付金」に改めた(改正法の特定・施行日は要確認)
- 生活保護法 第55条の4就労自立給付金、第2項・第3項の準用元
- 生活保護法 第4条保護の補足性、世帯分離判断の前提
- 生活保護法 第10条世帯単位の原則と世帯分離の例外
- 生活保護法 第64条審査請求の特則(現行効力を要確認)
- 大学等における修学の支援に関する法律 第3条給付型奨学金・授業料減免との併用(現行効力を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める