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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

生活保護法 第4条(保護の補足性)

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  1. 保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。
  2. 2.民法(明治二十九年法律第八十九号)に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われるものとする。
  3. 3.前二項の規定は、急迫した事由がある場合に、必要な保護を行うことを妨げるものではない。

この条文の基本情報

保護の補足性とは何ですか?

定義保護の補足性とは、生活保護法第4条に定められた規定で、「保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 生活保護法第4条(保護の補足性)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
  2. 生活保護法第4条の条文原文は「保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。」で始まります。
  3. 生活保護法第4条は第一章 総則に置かれています。
  4. 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
  5. 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 生活保護法第4条の前の条は生活保護法第3条です。
  7. 生活保護法第4条の次の条は生活保護法第5条です。
  8. 生活保護法第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第4条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144
  • 本サイト収録生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/4
裁判例 3件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点生活保護法4条は、資産・能力等の活用を保護の要件とし、親族の扶養や他法の扶助は保護に優先すると定める。急迫した事由があれば、必要な保護を妨げない。

Q · 親や兄弟に頼れないと、生活保護は受けられないの?

受けられる。扶養は要件ではなく優先されるだけ

生活保護法4条1項が保護の要件とするのは、資産・能力その他あらゆるものの活用です。親族の扶養は同条2項で保護に「優先して行われる」とされているだけで、要件ではありません。実際に仕送りがあればその額が収入として差し引かれますが、親族がいることを理由に申請を却下することはできません。さらに3項により、急迫した事由がある場合は資産調査の完了を待たずに必要な保護を行うことができます。

解説

生活保護の窓口で「ご家族に頼れませんか」と聞かれ、そのまま帰ってしまう人は多い。だが条文の構造を知ると、この問いの重さはまったく違って見える。第1項で保護を受ける「要件」とされているのは、資産と能力の活用だけである。第2項の親族による扶養は「優先して行われる」とされているにすぎず、要件ではない。つまり、親族が援助しないからといって、保護の申請を却下する根拠にはならない。現実に親族から仕送りがあれば、その分が収入として差し引かれる、というだけの話である。資産の活用も「すべて売り払え」という意味ではない。住んでいる持ち家や、通勤・通院にどうしても必要な車は、条件次第で持ち続けられる。そして第3項がある。今日食べるものがない、住む場所がないという急迫した状況なら、資産の調査が終わるのを待たずに保護を始められる。窓口で黙って帰るか、「扶養は要件ではないはずです」と一言返すか。その違いが、翌月の家賃を払えるかどうかを分ける。

法的な位置づけ

生活保護法4条は保護の補足性を定める規定であり、生活に困窮する者が利用し得る資産、能力その他あらゆるものを最低限度の生活の維持のために活用することを保護の要件とする。民法に定める扶養義務者の扶養および他の法律に定める扶助は保護に優先して行われるが、急迫した事由がある場合には必要な保護の実施は妨げられない。

手順

  1. 1.窓口で「申請します」と伝える 福祉事務所では「相談」ではなく「申請」と最初に伝える。申請書が渡されない場合は、便箋に氏名・住所・「生活保護を申請します」と書いて提出する
  2. 2.資産・収入の資料を持参する 通帳、年金証書、賃貸借契約書、車検証、保険証券など手元の資料を持参し、4条1項の資産活用の審査に備える。資料がそろわなくても申請はできる
  3. 3.扶養照会に関する事情を書面で出す DV・虐待、長期の音信不通など親族に照会されたくない事情があれば、申請と同じ日に書面で伝える。照会が始まる前に出すことで記録に残り、担当者が代わっても引き継がれる
  4. 4.急迫した状況を具体的に伝える 所持金の額、住まいを失うまでの日数などを具体的に伝え、4条3項による急迫保護を求める。当日中の対応を依頼する
  5. 5.却下なら3か月以内に審査請求 決定を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求する。30日を過ぎても決定通知がない場合は却下とみなして審査請求できる

よくある質問 AI による整理

Q1保護の補足性とは何ですか?

生活保護は、本人の資産・能力の活用や親族の扶養、他の制度を先に使い、それでも足りない部分を補うという原理です。生活保護法4条が定めています。

Q2生活保護を受けながら車は持てる?

原則として保有は認められません。ただし障害者の通院や、公共交通機関のない地域での通勤など、運用上の例外があります。条件を満たせば保有を認められます。

Q3生活保護は貯金がいくらまでなら申請できる?

申請自体に貯金額の上限はありません。運用上は、保護開始時の手持ち金のうち最低生活費の半分程度を超える部分が収入として扱われます(最新の運用をご確認ください)。

Q4働ける人でも生活保護は受けられる?

受けられる場合があります。働く意思があり求職活動をしても、実際に就労の場を得られない状況であれば、能力を活用していると評価されうるためです。

Q5生活保護の他法優先とは?

年金や手当など、ほかの法律による給付を保護より先に使う原則です(4条2項)。受給資格のある年金を請求していない場合、申請を求められます。

Q6生活保護を受けるには保険を解約しないといけない?

必ずしも解約は不要です。解約返戻金が少ない保険は継続が認められることがあります。返戻金が大きい場合は解約して生活費に充てるよう求められます。

Q7急迫保護とは何ですか?

所持金が尽きた、住まいを失うなど急迫した事由がある場合に、資産調査の完了を待たずに行う保護です(4条3項)。事後に資力が判明すれば63条で返還します。

Q8生活保護の申請が却下されたら不服申立ての期限は?

決定を知った日の翌日から3か月以内に、都道府県知事へ審査請求できます(行政不服審査法18条)。取消訴訟は審査請求を経てから起こします(生活保護法69条)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1親に連絡されるのが嫌で申請できません。絶対に連絡されますか?

絶対ではない。扶養は生活保護法4条2項で「優先」とされているだけで、受給の要件ではない。2021年の厚生労働省通知の改正で、長く音信不通の親族や虐待・DV の加害者などは照会の対象外とする考え方が明確になった。実務のポイント:照会したくない理由を申請時に書面で出しておくと、口頭で伝えるより記録に残り、担当者が交代しても引き継がれる(最新の運用をご確認ください)

Q2持ち家に住んでいたら、生活保護は受けられないんですか?

住んでいる家は、原則として持ち続けながら保護を受けられる。4条1項の資産の活用でも、居住用の不動産は処分価値が利用価値に比べて著しく大きい場合を除き、保有が認められる運用である。ただし65歳以上などの場合は、家を担保にお金を借りる制度(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)を先に使うよう求められることがある。実務のポイント:住宅ローンが残っている家は、保護費でローンを返すことになるため、原則として保有が認められない。自己破産とセットで考える場面になる

Q3借金があるんですが、申請できますか?

申請できる。借金の有無は4条の要件とは関係がない。ただし保護費で借金を返すことは制度の趣旨に反するとされ、指導を受ける。実務のポイント:生活保護を受けていると、法テラスの弁護士費用の立替えについて返済の猶予や免除を受けられる場合がある。受給を始めてから自己破産の手続を進めるのは実務上よくある流れである

間違えやすい点 AI による整理

  • 「親や兄弟がいると生活保護は受けられない」と思われがちだが、扶養は保護の要件ではなく、優先して使われるものにすぎない。親族が実際に仕送りをすればその分が差し引かれるだけで、親族がいること自体は受給の妨げにならない
  • 「財産を持っていたら駄目」とは多くの人が知っているが、どこまでが対象かを知らない人がほとんどである。居住用の持ち家は原則として保有が認められる(高齢者には不動産を担保にした貸付を優先するよう求められる場合がある)。解約返戻金(解約すると戻ってくるお金)の少ない保険は継続できることもある。「全部失う」と思い込んで、困窮が進みきるまで申請を先延ばしにすることが最大の損失になる
  • 「どうすれば審査に通るか」と考えるのは、問いの立て方が違う。生活保護法7条で保護は申請から始まり、申請書を受け取らないことは許されない。まず申請書を出すこと。要件を満たしているかは、その後で福祉事務所が判断し、書面で決定する。窓口での「相談」の段階で帰されてしまえば、不服を申し立てる対象になる決定すら存在しないことになる
  • 申請者から見れば、保護費をやりくりして貯めたお金は自分の努力の成果である。法律から見れば、それも「資産」になりうる。ただし最高裁(最判平成16.3.16、学資保険訴訟)は、保護費を元手にした貯蓄であっても、保護の目的に沿ったものであれば収入として認定し減額することは許されないと判断した。貯める目的を説明できるかどうかで扱いが分かれる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面4条3項:急迫時は補足性の審査を待たず保護を妨げない25条:急迫時に保護の実施機関が職権で保護する義務
63条:急迫保護後に資力が判明した場合の費用返還
主体と性質保護の要件と優先順位を定める原理規定実施機関に職権保護を義務づける手続規定
受給者に返還義務を課す事後調整規定
申請との関係申請保護(7条)の審査基準を定める申請がなくても保護を開始できる
保護開始後に返還額を決定する
扶養との関係扶養は保護に優先するが要件ではない急迫時は扶養の確認を待たない
扶養義務者からの徴収は別途77条が規律

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
社会救助法第4条・第5条

台湾は扶養義務のある親族の収入を家庭総収入に算入して低収入戸を認定するため、親族の存在が受給判断に直結しやすい。日本は扶養を要件としない点で異なる

韓国
국민기초생활 보장법 제3조

韓国も給付の補充性と扶養義務者による扶養の優先を定める。扶養義務者基準は段階的に緩和されてきた

ドイツ
SGB XII § 2

ドイツは社会扶助の後順位性(Nachrang)を明文化し、自助と他の給付を先に求める点で日本の補足性と同じ構造をとる

アメリカ
42 U.S.C. § 1382

米国の SSI は資産・収入の上限を受給要件とする。包括的な一般扶助はなく、州ごとの制度が分かれる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 失業して3か月、貯金は残り4万円。窓口で「20年会っていない弟さんに連絡します」と言われ、恥ずかしさから申請をやめようとしている。だが長く音信不通の親族や、DV・虐待の加害者である親族は、扶養照会(親族に援助できるか問い合わせる手続)をしなくてよいとする厚生労働省の通知がある。照会が嫌だからと諦める必要はない
  • もし地方に住んでいて、通院に使っている軽自動車を「手放さないと保護は受けられない」と言われたら、どうなる? 車の保有は原則として認められていない。ただし、障害者の通院や公共交通機関のない地域での通勤など、運用上の例外が決められている。「絶対に無理」と言い切る職員の説明は、実は例外を省いていることがある
  • あなたはケースワーカー(生活保護を担当する福祉事務所の職員)である。申請者に働く能力があるように見える。しかし本人は半年で30社に応募し、すべて不採用だった。「働けるのだから保護は受けられない」と追い返せば、稼働能力を活用しているのに雇用の場がないケースを誤って扱ったことになる。裁判例では、働く意思があっても実際に就労の場を得られない状況が考慮されている
  • 所持金800円で、明日にはネットカフェからも出なければならない。あと1日しかない。第3項の急迫保護の場面である。「資産調査が終わってから」と待たされる理由はない。その日のうちに申請書を出すこと
  • 親が生活保護を受けていて、福祉事務所から「扶養届」が届いた。自分の生活で精一杯である。無理のない範囲でしか援助できないと書いて返送すればよく、自分の暮らしを犠牲にしてまで仕送りをする義務まではない
  • 障害年金を申請していないまま生活保護を受けていると、「他法優先」(ほかの制度を先に使う原則)により年金の申請を求められる。年金が過去の分までさかのぼって支給されると、その期間に受け取った保護費の返還を求められる可能性がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 窓口では「申請します」とはっきり伝える。申請書がもらえなければ、便箋に氏名・住所・「生活保護を申請します」と書いて提出してもよい2. 通帳、年金証書、賃貸借契約書、車検証など、手元にある資料を持参する3. 扶養照会をされたくない事情は書面で伝える4. 急迫しているなら、そのことを具体的に伝える(所持金の額、何日後に住まいを失うか) 5. 却下されたら、決定を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求(不服申立て)をする。支援団体や法テラスへの同行依頼も有効

訴えられた側:資産の申告漏れや収入の未申告を指摘された場合の対応:1. 故意でなければ、すぐに経緯を書面で説明する。単なる申告忘れは、63条による返還(受けた保護費のうち資力に見合う額を返す)で済むことが多い2. 不正受給(78条、最大で1.4倍までの徴収)とされるのか、63条の返還なのかで負担は大きく変わる。どちらの条文に基づく決定かを必ず確認する3. 返還額の決定に納得できなければ、審査請求で争う4. 分割返済の相談をする

時効(請求できる期限):保護の決定は申請から原則14日以内(特別な理由があれば30日以内、生活保護法24条)。30日を過ぎても通知がなければ、申請が却下されたものとみなして不服申立てができる(同条7項)。却下処分などへの審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は審査請求を経なければ起こせない(生活保護法69条)。急迫した状況では、申請したその日のうちの対応を求められる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:生活保護法1条から4条は国家責任・無差別平等・最低生活・保護の補足性の四原理を定める。4条1項の資産・能力の活用は保護の要件だが、2項の扶養と他法扶助は優先関係を定めるにとどまり、要件ではないと解される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和25年(1950年) 新設:旧生活保護法(1946年)を全面的に改めた現行生活保護法の制定により新設。補足性を要件と優先に分けて規定し、急迫保護の留保を置いた

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生活保護法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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