生活保護法 第24条(申請による保護の開始及び変更)
クイックジャンプ
- 保護の開始を申請する者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を保護の実施機関に提出しなければならない。ただし、当該申請書を作成することができない特別の事情があるときは、この限りでない。
- 一要保護者の氏名及び住所又は居所
- 二申請者が要保護者と異なるときは、申請者の氏名及び住所又は居所並びに要保護者との関係
- 三保護を受けようとする理由
- 四要保護者の資産及び収入の状況(生業若しくは就労又は求職活動の状況、扶養義務者の扶養の状況及び他の法律に定める扶助の状況を含む。以下同じ。)
- 五その他要保護者の保護の要否、種類、程度及び方法を決定するために必要な事項として厚生労働省令で定める事項
- 2.前項の申請書には、要保護者の保護の要否、種類、程度及び方法を決定するために必要な書類として厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。ただし、当該書類を添付することができない特別の事情があるときは、この限りでない。
- 3.保護の実施機関は、保護の開始の申請があつたときは、保護の要否、種類、程度及び方法を決定し、申請者に対して書面をもつて、これを通知しなければならない。
- 4.前項の書面には、決定の理由を付さなければならない。
- 5.第三項の通知は、申請のあつた日から十四日以内にしなければならない。ただし、扶養義務者の資産及び収入の状況の調査に日時を要する場合その他特別な理由がある場合には、これを三十日まで延ばすことができる。
- 6.保護の実施機関は、前項ただし書の規定により同項本文に規定する期間内に第三項の通知をしなかつたときは、同項の書面にその理由を明示しなければならない。
- 7.保護の申請をしてから三十日以内に第三項の通知がないときは、申請者は、保護の実施機関が申請を却下したものとみなすことができる。
- 8.保護の実施機関は、知れたる扶養義務者が民法の規定による扶養義務を履行していないと認められる場合において、保護の開始の決定をしようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、当該扶養義務者に対して書面をもつて厚生労働省令で定める事項を通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが適当でない場合として厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。
- 9.第一項から第七項までの規定は、第七条に規定する者からの保護の変更の申請について準用する。
- 10.保護の開始又は変更の申請は、町村長を経由してすることもできる。町村長は、申請を受け取つたときは、五日以内に、その申請に、要保護者に対する扶養義務者の有無、資産及び収入の状況その他保護に関する決定をするについて参考となるべき事項を記載した書面を添えて、これを保護の実施機関に送付しなければならない。
この条文の基本情報
申請による保護の開始及び変更とは何ですか?
定義申請による保護の開始及び変更とは、生活保護法第24条に定められた規定で、「保護の開始を申請する者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を保護の実施機関に提出しなければならない。ただし、当該申請書を作成する…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第24条(申請による保護の開始及び変更)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第24条の条文原文は「保護の開始を申請する者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を保護の実施機関に提出しなければならない。ただし、当該申請書を作成する…」で始まります。
- 生活保護法第24条は第四章 保護の機関及び実施に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第24条の前の条は生活保護法第23条です。
- 生活保護法第24条の次の条は生活保護法第25条です。
- 生活保護法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法24条は保護開始の申請手続を定め、実施機関は申請日から原則14日以内、特別な理由があれば30日以内に理由付きの書面で決定を通知しなければならない。
Q · 生活保護を申請したら、いつまでに結論が出るの?
原則14日以内、延長しても30日以内に書面で届く
生活保護法24条5項により、福祉事務所は申請のあった日から原則14日以内に、保護するかどうかを理由付きの書面で通知しなければなりません。扶養義務者の調査に時間がかかるなど特別な理由があれば30日まで延長できますが、その場合は通知書に延長の理由を明示する必要があります(6項)。30日を過ぎても通知がなければ、申請者は却下されたものとみなして審査請求に進めます(7項)。期限が動き出すのは「申請」した日からで、「相談」だけでは動きません。
解説
福祉事務所の窓口で一時間話し込み、「では今日はご相談ということで」と言われて帰された。その日、法律上あなたは何も申請していない扱いになりうる。生活保護法24条は、申請の入口と、役所が答えるまでの期限を定めた条文である。入口では、申請書を保護の実施機関(福祉事務所)に出す。ただし、字が書けない、書面を用意できないといった特別な事情があれば、書面がなくても申請は成り立ちうる(1項ただし書)。期限について、役所は原則14日以内、特別な理由があっても30日以内に、理由を書いた書面で結論を知らせなければならない(3〜5項)。30日たっても通知が来なければ、却下されたものとみなして不服申立てに進める(7項)。主導権を握るのは「申請した」という事実を作った側だ。窓口で言うべき言葉は「相談したい」ではなく「保護を申請します」。この一言と日付の記録によって、役所側の期限が動き始める。
法的な位置づけ
生活保護法24条は保護の開始および変更の申請手続を定める規定であり、申請書の記載事項と添付書類、特別の事情がある場合の書面によらない申請、実施機関による理由付き書面での決定通知、原則14日・最長30日の通知期限、期限経過時の却下みなし、扶養義務者への事前通知、町村長経由の申請について規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.申請書を2部用意する 氏名・住所、保護を受けたい理由、資産と収入の状況などを記載した申請書を2部作る。福祉事務所の書式が手に入らなければ、自作の書面や支援団体の書式でもよい
- 2.窓口で「申請します」と明言する 福祉事務所の窓口で「相談」ではなく「保護を申請します」と伝え、申請書を提出する。控えの1部に受付印をもらい、受付日と対応職員名を記録する
- 3.受付を渋られたら郵送する 窓口で申請書を受け取ってもらえない場合は、簡易書留で福祉事務所に郵送する。福祉事務所がない町村なら町村役場経由でも申請できる(10項)
- 4.急迫していれば職権保護も求める 所持金が数日分しかないなど急迫した状況なら、その事情を伝え、25条による職権での保護開始もあわせて求める
- 5.期限を数えて通知を確認する 申請日から14日を過ぎたら延長理由の記載を確認する。30日を過ぎても通知がなければ却下とみなし、処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求を行う
よくある質問 AI による整理
Q1生活保護の申請はどこでできますか?
住んでいる地域を所管する福祉事務所(保護の実施機関)に申請します。福祉事務所のない町村に住んでいる場合は、町村役場を経由して申請することもできます(24条10項)。
Q2生活保護の審査は何日かかりますか?
法律上は申請日から原則14日以内に決定を通知しなければなりません。扶養義務者の調査などに時間がかかる場合は最長30日まで延長でき、その理由は通知書に書かれます。
Q3生活保護の申請書に何を書く?
要保護者の氏名・住所、保護を受けたい理由、資産と収入の状況(就労・求職活動、扶養の状況を含む)などを書きます(24条1項)。書けない事情があれば書面なしでも申請は成り立ちえます。
Q4生活保護の申請に必要な書類は?
保護の要否を判断するための書類として省令で定める書類(収入や資産の資料など)を添付します。ただし添付できない特別の事情があれば、書類がそろわなくても申請できます(24条2項)。
Q5生活保護30日 連絡なし どうする?
申請から30日以内に通知がなければ、却下されたものとみなすことができます(24条7項)。都道府県知事への審査請求に進めます。
Q6生活保護の却下理由は書いてもらえる?
書いてもらえます。決定通知の書面には理由を付さなければならないと定められています(24条4項)。理由の書き方が抽象的すぎる場合は、審査請求で争う材料になりえます。
Q7生活保護は郵送で申請できますか?
法律上、窓口での手渡しに限る定めはありません。申請書を郵送すれば到達した日が申請日となりうるため、簡易書留など記録が残る方法を使うのが安全です。
Q8生活保護は申請日にさかのぼって支給される?
保護の開始日は原則として申請日が基準となり、それより前にはさかのぼりません。相談だけで帰された期間は取り戻せないため、早く申請することが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1窓口で申請書をもらえないんですけど、どうしたらいいですか?
申請の意思を示した人に申請書を渡さず帰すことは、申請権の侵害になりうる。申請書を作れない特別な事情があれば書面なしでも申請は成り立ちうるし(24条1項ただし書)、自分で作った書面を郵送してもよい。実務のポイント:やり取りの日時と職員名をメモしておく。申請権侵害で自治体の賠償責任を認めた裁判例もあり、職員は「申請します」とはっきり言われた後の拒否を最も警戒する
Q2家族に連絡がいくのが怖くて申請できません
扶養は保護に優先するが、保護を受ける要件ではない(4条2項)。24条8項の通知も、扶養義務を果たしていないと認められる場合に限られる。DV や長期間の音信不通などは照会を控える運用になっている(最新の運用状況をご確認ください)。実務のポイント:照会してほしくない具体的な理由を書いた「扶養照会に関する申出書」を申請書と一緒に出しておくと記録に残り、あとで照会が適切だったかを争う根拠になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分に受給資格があるか分かってから申請しよう」という考え方は、問いの順番が逆である。資格があるかどうかを決めるのは、申請を受けた役所の仕事だ(3項)。持ち家、車、若さ、働ける体、家族がいること。これらは申請を拒む理由にならず、申請後に保護が必要かを判断する材料にすぎない
- 相談と申請が違うことは何となく知っていても、その差の重さを知らない人が多い。保護の開始日は原則として申請日より前に戻らない。「相談」扱いで帰された一週間は、あとから一円も取り戻せない一週間になる
- 申請者は「家族に知られるなら申請できない」と考えるが、法律上の扶養は保護に「優先」するだけで、保護を受ける要件ではない。8項の扶養義務者への通知も、扶養義務を果たしていないと認められる場合に限られ、省令で例外も定められている。2021年の通知改正で、DV、虐待、長期間の音信不通(目安は10年程度)などは照会自体を控える運用になった(最新の運用状況をご確認ください)。当事者の恐れと法律の建て付けの食い違いが、申請の足を止めている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 24条:申請の方式と決定通知の期限 | 7条:申請に基づいて保護を開始する原則 25条:急迫時に実施機関が職権で保護を開始 |
| 手続を始めるのは誰か | 申請者が申請書を提出(特別の事情があれば書面不要) | 要保護者本人、扶養義務者、同居の親族 実施機関(申請がなくても可) |
| 時間のルール | 原則14日、最長30日。30日経過で却下みなし | 期限の定めなし(申請の原則を宣言する規定) 急迫状況下で速やかに保護 |
| 申請者にとっての実益 | 期限と理由付き通知によって不服申立てへの道が開く | 申請権の根拠 申請書を出す余裕がないときの救済 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は戸籍地の直轄市・県(市)主管機関に低収入戸の認定を申請する。日本のような法定の却下みなし規定は置かれていない
韓国も申請主義をとり、職権申請の余地も認めている。調査結果の通知期限は法律で定められている
ドイツの社会扶助は、原則として申請を要さず、機関が必要性を知った時点で開始される(Kenntnisgrundsatz)。日本の申請主義とは対照的
米国 SNAP は申請から30日以内の処理を義務づけ、緊急性の高い世帯には7日以内の迅速処理を設けている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 窓口で「まずご両親に援助を頼んでから、また来てください」と言われて帰されたら、どうなる? 扶養は保護より優先されるが、申請の条件ではない(4条2項)。その場で「申請します、申請書をください」と言い直さない限り、何度通っても役所側の期限は動かない
- 申請してから20日たっても連絡がない。家賃の引き落としまであと5日。14日を過ぎているなら、延長の理由は通知書に書かれなければならない(6項)。手持ちのお金が尽きかけているなら、急迫した状況として職権保護(25条)を求める電話を今日のうちに入れる。30日目の翌日からは、却下されたものとみなして審査請求を準備できる
- あなたは福祉事務所の新人ケースワーカーで、上司からは「申請はなるべく受けるな」という空気を感じている。申請の意思を示した人を申請書を渡さずに帰せば、申請権の侵害として自治体の賠償責任が問われた裁判例がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事前に申請書を2部用意する(支援団体が配布する書式で申請した事例も多い) 2. 窓口で「保護を申請します」と明言し、控えに受付印をもらう。断られたら簡易書留で郵送する3. 所持金が数日分しかないなら、急迫状態であることを伝えて職権保護(25条)も求める4. 14日を過ぎたら延長理由の通知を確認し、30日を過ぎても通知がなければ審査請求の準備に入る5. 法テラスや支援団体に窓口への同行を頼む
訴えられた側:扶養義務者として照会や8項の通知を受け取った場合:1. 扶養は強制されない。回答書には自分の収入、家族構成、住宅ローンなどの状況を具体的に書き、「援助は困難」と答えてよい2. 金銭援助が無理でも、連絡や見守りなど可能な範囲を書き添える3. 資力があるのに援助しない場合、費用の徴収(77条)があり、協議がまとまらなければ家庭裁判所が負担額を決めることは知っておく
時効(請求できる期限):決定の通知は申請日から原則14日以内、特別な理由があれば最長30日以内(5項)。30日たっても通知がなければ却下とみなすことができる(7項)。却下処分への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ行う(行政不服審査法18条、生活保護法64条)。裁決は原則50日以内(65条)。取消訴訟は裁決を経た後でなければ起こせず(69条)、裁決を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:24条1項ただし書は、平成25年改正で申請書の提出を法定した際に、口頭申請を認めてきた従来の運用を維持する趣旨で置かれたと理解されている。書面性は申請成立の絶対的要件ではない
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正、平成26年(2014年)7月施行 申請書の提出と記載事項(1項)、添付書類(2項)、扶養義務者への事前通知(8項)を規定する改正。「特別の事情」があれば書面によらない申請も認めるただし書を置き、従来の口頭申請の運用は変えないと国会で説明された
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行生活保護法の制定。申請による保護開始と、実施機関の決定・通知義務、14日・30日の期限を定める
- 2.平成25年(2013年) 改正:申請書の記載事項と添付書類、特別の事情がある場合の例外、扶養義務者への事前通知を規定。平成26年(2014年)7月施行
- 生活保護法 第7条申請保護の原則と急迫時の例外
- 生活保護法 第4条保護の補足性、扶養は要件でなく優先
- 生活保護法 第25条急迫時の職権による保護の開始
- 生活保護法 第69条取消訴訟前の審査請求前置
- 生活保護法 第77条扶養義務者からの費用徴収
- 行政手続法 第7条申請到達後の審査開始義務、受理拒否の否定
- 行政事件訴訟法 第37条の3却下処分に対する申請型義務付け訴訟
- 民法 第877条8項が前提とする扶養義務者の範囲
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める