生活保護法 第78条
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- 不実の申請その他不正な手段により保護を受け、又は他人をして受けさせた者があるときは、保護費を支弁した都道府県又は市町村の長は、その費用の額の全部又は一部を、その者から徴収するほか、その徴収する額に百分の四十を乗じて得た額以下の金額を徴収することができる。
- 2.偽りその他不正の行為によつて医療、介護又は助産若しくは施術の給付に要する費用の支払を受けた指定医療機関、第五十四条の二第一項の規定により指定を受けた介護機関(同条第二項本文の規定により同条第一項の指定を受けたものとみなされたものを含む。)又は第五十五条第一項の規定により指定を受けた助産師若しくはあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師若しくは柔道整復師(以下この項において「指定医療機関等」という。)があるときは、当該費用を支弁した都道府県又は市町村の長は、その支弁した額のうち返還させるべき額をその指定医療機関等から徴収するほか、その返還させるべき額に百分の四十を乗じて得た額以下の金額を徴収することができる。
- 3.偽りその他不正な手段により就労自立給付金若しくは進学・就職準備給付金の支給を受け、又は他人をして受けさせた者があるときは、就労自立給付金費又は進学・就職準備給付金費を支弁した都道府県又は市町村の長は、その費用の額の全部又は一部を、その者から徴収するほか、その徴収する額に百分の四十を乗じて得た額以下の金額を徴収することができる。
- 4.前条第二項の規定は、前三項の規定による徴収金について準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第78条は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第78条の条文原文は「不実の申請その他不正な手段により保護を受け、又は他人をして受けさせた者があるときは、保護費を支弁した都道府県又は市町村の長は、その費用の額の全部又は一部を、その…」で始まります。
- 生活保護法第78条は第十二章に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第78条の前の条は生活保護法第77条の2です。
- 生活保護法第78条の次の条は生活保護法第78条の2です。
- 生活保護法第78条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第78条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第78条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/78
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法78条は、不正な手段で保護を受けた者から自治体の長が費用を徴収し、さらに徴収額の40% 以下を上乗せ徴収できると定める。悪意のない場合は63条の返還となる。
Q · 生活保護の不正受給がバレたら、受け取った分を返せば終わりですか?
終わらない。最大1.4倍を徴収され、破産でも消えにくい
生活保護法78条1項により、不正な手段で保護を受けた者からは費用の全部または一部が徴収され、さらに徴収額の40% 以下の金額を上乗せされることがあります。4項が準用する77条の2第2項により、徴収金は国税徴収の例で取り立てられ、差押えも可能です。破産法253条1項1号により非免責債権とされる可能性が高く、刑事罰(85条、刑法246条)も別途問われえます。悪意のない場合は63条の返還で処理される余地があります。
解説
不正受給が発覚した場合、返す額は受け取った額の最大1.4倍になる。生活保護法78条は、不実の申請などの不正な手段で保護を受けた者から、自治体の長が費用の全部または一部を徴収し、その徴収額の40% 以下の金額を上乗せで徴収できると定める。ここで押さえておくべきなのは、隣の63条との違いである。資力があったのに保護を受けていた場合、悪意がなければ63条の「返還」で済む。返還額からは、自立に必要な費用を差し引いてもらえる余地がある。一方、78条の「徴収」になると控除は原則として認められず、加算金まで付く。さらに4項が準用する77条の2第2項によって、徴収金は国税徴収の例、つまり税金の滞納と同じ方法で取り立てられる。裁判所の判決を待たずに、役所が差押え(財産を強制的に押さえる手続)まで進めることができる。同じ未申告の収入でも、63条と78条のどちらで処理されるかによって、あなたの数年分の生活が変わってくる。
法的な位置づけ
生活保護法78条は、不正な手段による保護の受給に対する費用徴収を定める規定である。保護費を支弁した都道府県または市町村の長は、不正受給者や不正請求をした指定医療機関等から費用を徴収し、徴収額の100分の40以下の加算金を併せて徴収できる。徴収金は国税徴収の例により強制徴収が可能である。
よくある質問 AI による整理
Q1生活保護の不正受給とは何ですか?
収入や資産を隠す、虚偽の申請をするなど、不実の申請その他不正な手段で保護を受けることです。生活保護法78条の徴収と85条の刑事罰の対象になります。
Q2生活保護の未申告収入はどうやって発覚するの?
福祉事務所は29条に基づき金融機関や勤務先などへ調査でき、住民税の課税情報との照合(課税調査)で給与収入が判明する例が多くあります。
Q3生活保護の不正受給の徴収金はいつまで請求される?
徴収金の消滅時効は地方自治法236条により5年とされます。ただし督促などで時効は更新されうるため、放置すれば自然に消えるとは限りません。
Q4生活保護の不正受給で逮捕されることはある?
あります。85条は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を定め、刑法246条の詐欺罪に当たる場合はそちらが適用されます。徴収とは別手続です。
Q5生活保護の徴収決定に不服があるときはどうする?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求ができます(行政不服審査法18条)。63条での処理が妥当だと主張する根拠を整理して臨みます。
Q6生活保護が廃止された後も徴収金は払う必要がある?
あります。徴収金は保護の廃止とは関係なく存続する公法上の債権です。廃止後は保護費からの天引き(78条の2)が使えないため、分割納付の相談が中心になります。
Q7病院や整骨院が生活保護の診療報酬を不正請求したらどうなる?
78条2項により、自治体は返還させるべき額に加え、その40% 以下の加算金を指定医療機関等から徴収できます。指定取消し(51条)が並行する可能性もあります。
Q8就労自立給付金を不正に受け取ったらどうなる?
78条3項により、就労自立給付金や進学・就職準備給付金の不正受給も、費用の徴収と40% 以下の加算金の対象になります。保護費本体と同じ扱いです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1子どものバイト代を申告してなかっただけで、不正受給扱いになるんですか?
なりうる。届出の義務(61条)について説明を受けていたのに届け出なかった場合、78条が適用されやすい。説明を受けていなかった、あるいは子どもの収入を知らなかった事情があれば、63条の返還で済む余地がある。実務のポイント:高校生のアルバイト収入に78条を適用した決定が、裁判で取り消された例がある。「説明を受けた記録」が実際に残っているか、情報開示請求でケース記録を確認するのが第一歩になる
Q2自己破産すれば、この返済はなくなりますか?
なくならない可能性が高い。78条の徴収金は77条の2第2項の準用によって国税徴収の例で徴収でき、破産法253条1項1号は、このような請求権を非免責債権としている。実務のポイント:破産手続に入る前に、弁護士へ「78条の徴収金があるか」を必ず伝えること。免責されない債務を抱えたまま破産すると、他の借金だけが消え、この債務の差押えリスクが残るという計算違いが起きる
Q340%の加算って、必ずつくんですか?
必ずではない。条文の文言は「百分の四十を乗じて得た額以下の金額を徴収することができる」であり、加算の有無も金額も自治体の裁量である。実務のポイント:加算率は悪質性(隠蔽の程度、期間、額)に応じて判断される。反省の態度や自主的な申告の経緯を審査請求や面談で具体的に示すと、加算部分の判断に影響する余地がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「バレたら受け取った分を返せば済む」と思われがちだが、78条は徴収額の40% 以下を上乗せできると定めている。刑事手続(85条、刑法246条)も別の軌道で動く。返金は処罰を止めるボタンではなく、情状の一要素にすぎない
- 「わざとじゃないから不正受給ではない」という反論は、問いの立て方がずれている。実務で争点になるのは内心ではなく、届出の義務について口頭や文書で指導を受けていたか、それでも届け出なかったかという客観的事実である。厚生労働省の通知もこの点を78条適用の目安として挙げている。「知らなかった」という主張は、指導記録がなければ通るが、指導記録があれば通らない
- 受給者から見れば「生活費を借りすぎた」程度の感覚でも、法律上は国税徴収の例で取り立てられる公法上の債権である。破産法253条1項1号は、国税徴収の例で徴収できる請求権を非免責債権としている。自己破産で人生をリセットしようとしたとき、この債務だけが残り続ける
- 指定医療機関や介護機関は「請求ミスなら返金すればいい」と考えがちだが、2項は機関側にも40% の加算を用意している。51条の指定取消しと組み合わさると、生活保護患者を受け入れる事業そのものが止まる。深刻度は一件の返金とは比べものにならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用場面 | 78条:不実の申請その他不正な手段による受給 | 63条:資力があるのに保護を受けた場合(悪意なし) 85条:不正受給に対する刑事罰 |
| 金額 | 費用の全部または一部+徴収額の40% 以下の加算金 | 受けた保護金品に相当する範囲で自治体が定める額(自立更生費用の控除余地あり) 3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 取立て方法 | 国税徴収の例による強制徴収(4項・77条の2第2項) | 原則として返還請求(強制徴収の可否は債権の性質・根拠規定次第) 刑事手続(刑法246条の詐欺罪に当たる場合は刑法が優先) |
| 争い方 | 審査請求で「63条相当」を主張、加算率の裁量を争う | 返還額の算定・控除の範囲を審査請求で争う 刑事弁護(返金・反省は情状の一要素) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も詐欺その他不正な方法で救助を受けた場合の追還と罰則を定める。日本のような上限付き加算金の仕組みとは設計が異なる点に注意
韓国も不正受給者から給付費用を徴収する規定を置き、公的扶助の不正に対する行政上の徴収と刑事罰を併存させる構造は日本と類似
ドイツは違法に給付された社会給付の返還を社会法典第10編で一般的に規律し、行政行為による返還請求として処理する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 高校生の子どもがコンビニのアルバイトで得た年40万円を、親が申告していなかった。ケースワーカーから届いた通知には「法第78条による徴収決定」と書かれている。63条であれば、修学旅行費や塾代として控除を受けられた可能性がある。子どもの収入の申告義務について、事前に説明を受けていたかどうかが分岐点になる
- 年金の遡及支給で200万円が一括で振り込まれたのに、届け出ないまま半年が過ぎた場合、どうなるか? 返還だけでは終わらず、最大80万円の加算金が上乗せされうる。さらに悪質と判断されれば、85条の刑事罰や刑法246条の詐欺罪で告発される道も開く
- あなたが整骨院の経営者で、生活保護受給者の施術について実際より多い回数を請求していた。自治体は2項に基づいて過大に支払った額と40% の加算金を徴収でき、指定の取消しも並行して進みうる。売上の柱が一夜にしてなくなる
- 徴収決定通知が届いてから2か月半が経った。審査請求の期限(処分を知った日の翌日から3か月)まで、残りは2週間しかない。「払うしかない」と思って放置していた通知の教示欄を、今夜のうちに読み直す必要がある
- 友人から相談を受けた。「ばれたけど、分割で返しているから大丈夫だよね?」。徴収金は自己破産しても免責されない可能性が高い、と伝えるべき場面である
取るべき行動
被害を受けた側:(自治体側、または不正請求を見抜いた職員の場合)1. 収入の発生時期、届出の有無、届出義務を説明した日時と方法をケース記録で確認する2. 63条と78条のどちらを適用するかは厚生労働省の通知の基準に照らして判断し、根拠を決定書に明記する(理由の記載が不十分だと取消しのリスクがある) 3. 指定医療機関等の場合は、2項の徴収と指定取消しの要否を並行して検討する4. 悪質な事案は、85条または刑法246条による告発を警察と協議する
訴えられた側:1. 通知の日付を確認し、審査請求期限(知った日の翌日から3か月)をカレンダーに書き込む2. 届出の説明を受けた時期と内容、未申告の事情を時系列で書き出す3. 63条での処理が妥当だと考える根拠(説明を受けていない、子どもの収入を知らなかった等)があれば、法テラスや生活保護に詳しい弁護士に相談して審査請求を検討する4. 支払う場合は、78条の2の天引き額や分割納付について、生活を維持できる金額で申し出る
時効(請求できる期限):審査請求:処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟:裁決があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。徴収金の消滅時効:地方自治法236条により5年とされ、納期限の翌日を起算点とする運用が一般的(最新の改正状況と各自治体の運用をご確認ください)
学説
実務運用(厚生労働省通知):63条と78条の区分は受給者の内心ではなく、届出義務の説明・指導を受けていたか、それでも届け出なかったかなどの客観的事情で判断する運用がとられている。判断根拠を決定書に明記しないと取消しのリスクがあるとされる
改正沿革 AI による整理
- 昭和25年(1950年)制定 不実の申請その他不正な手段で保護を受けた者から、費用の全部または一部を徴収できる旨を定めた
- 平成25年(2013年)改正、平成26年(2014年)7月施行 徴収額に40% 以下の加算を可能にし、徴収金を国税徴収の例で徴収できるようにした。指定医療機関等の不正請求への徴収、就労自立給付金の不正受給への徴収も整備された
- 平成30年(2018年)改正 進学・就職準備給付金の創設に伴い3項に追加し、4項を77条の2第2項の準用に改めた
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行生活保護法の制定。不実の申請その他不正な手段で保護を受けた者から、費用の全部または一部を徴収できる旨を定めた
- 2.平成25年(2013年) 改正:徴収額に100分の40以下の加算を可能にし、徴収金を国税徴収の例で徴収できるよう整備。指定医療機関等の不正請求、就労自立給付金の不正受給への徴収も規定(平成26年7月施行)
- 3.平成30年(2018年) 改正:進学・就職準備給付金の創設に伴い3項に追加し、4項を77条の2第2項の準用に改めた
- 生活保護法 第61条収入変動の届出義務、不正認定の前提
- 生活保護法 第63条悪意なき場合の費用返還、78条との分岐
- 生活保護法 第77条の2国税徴収の例による徴収、4項の準用元
- 生活保護法 第78条の2本人の申出による保護費からの徴収
- 生活保護法 第85条不正受給の刑事罰、徴収と並行する
- 破産法 第253条国税徴収の例による債権の非免責
- 刑法 第246条詐欺罪、85条ただし書で優先適用
- 地方自治法 第236条徴収金の消滅時効5年
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