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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 6 分6 分6 分

生活保護法 第87条

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  1. 法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下この条において「人格のない社団等」という。)を含む。以下この項において同じ。)の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
  2. 2.人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 生活保護法第87条は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
  2. 生活保護法第87条の条文原文は「法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下この条において「人格のない社団等」という。」で始まります。
  3. 生活保護法第87条は第十三章に置かれています。
  4. 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
  5. 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 生活保護法第87条の前の条は生活保護法第86条です。
  7. 生活保護法第87条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第87条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144
  • 本サイト収録生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第87条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/87

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点生活保護法87条は両罰規定であり、従業者等が業務に関し秘密漏示や検査妨害をしたとき、行為者に加え法人・事業主にも罰金刑を科す。人格のない社団等も対象となる。

Q · 職員が福祉事務所の検査で嘘の報告をしたら、事業所の法人も罰せられるの?

罰金刑を受けうる。監督を尽くした証明がなければ免れにくい

生活保護法87条は両罰規定です。代表者や従業者が業務に関して秘密漏示(85条の2)や報告拒否・虚偽報告・検査妨害(86条)をすると、行為者本人に加え、法人や個人事業主にも各本条の罰金刑が科されます。判例は事業主の選任・監督上の過失を推定する立場をとるため、違反防止に必要な注意を尽くしたことを示さない限り、法人は責任を免れにくいのが実情です。

解説

罰則は、手を動かした個人だけで終わるとは限らない。生活保護法87条は、いわゆる両罰規定(従業員が違反したとき、その雇い主である法人や事業主にも罰金を科す仕組み)である。法人の代表者や従業員が「その法人又は人の業務に関して」前二条の違反をすると、行為者本人が罰せられるうえ、法人や個人事業主にも各本条の罰金刑が科される。前二条とは、生活保護の委託事業で知った秘密を漏らす罪(85条の2)と、報告の拒否、虚偽報告、調査や検査の拒否・妨害の罪(86条)である。指定医療機関、指定介護機関、就労支援事業の委託を受けた NPO などの現場スタッフが、役所の検査に対して帳簿を隠したり、嘘の報告をしたりすれば、その一回の行為が組織全体の前科になりうる。さらに2項により、法人格のない任意団体(代表者の定めがある社団・財団)も、法人と同じように刑事手続の当事者として扱われる。「うちは法人じゃないから関係ない」は通用しない。あなたが経営者なら、守るべきは自分の行動だけでなく、スタッフが検査の日にどう振る舞うかである

法的な位置づけ

生活保護法87条は、同法85条の2および86条の罪について定める両罰規定である。法人または人の代表者・代理人・使用人その他の従業者が、その業務に関して違反行為をした場合、行為者を罰するほか、法人または人にも各本条の罰金刑を科す。代表者または管理人の定めがある法人でない社団・財団も法人と同様に扱われ、刑事手続では法人被告人に関する規定が準用される。

よくある質問 AI による整理

Q1両罰規定とは何ですか?

従業者などが業務に関して違反行為をしたとき、行為者本人に加えて、その雇い主である法人や事業主にも罰金刑を科す仕組みです。生活保護法では87条が定めています。

Q2生活保護法87条の対象になる違反は何ですか?

条文上は「前二条」、つまり85条の2(委託事業等で知った秘密の漏示)と86条(報告拒否・虚偽報告・検査の拒否や妨害等)の違反です。

Q3生活保護法の検査を拒否したら違法?

正当な理由なく報告や立入検査を拒否・妨害すれば86条の罪にあたりえます。業務に関する行為であれば、87条により事業所の法人も罰金刑の対象になります。

Q4指定医療機関の職員が違反したら病院も罰せられる?

業務に関する違反であれば、行為者に加えて病院を経営する法人や個人開業医にも罰金刑が科されえます。刑事罰とは別に、指定取消などの行政処分が問題になることもあります。

Q5両罰規定で法人が免責されることはできる?

判例は事業主の監督過失を推定する立場であり、違反防止に必要な注意を尽くしたことを示せば免責の余地があります。研修記録や指示書など事前の証拠が重要です。

Q6任意団体も両罰規定の対象になる?

代表者または管理人の定めがある法人でない社団・財団は「人格のない社団等」として対象です(87条1項括弧書)。登記の有無は関係ありません。

Q7両罰規定の法人の公訴時効はいつまで?

法人には罰金刑のみが科されるため、罰金刑に対応する公訴時効3年(刑事訴訟法250条2項6号)と解されるのが一般的です。最新の改正状況の確認が必要です。

Q8人格のない社団が起訴されたら誰が対応する?

87条2項により、代表者または管理人が訴訟行為について団体を代表します。法人を被告人・被疑者とする場合の刑事訴訟法の規定が準用されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1社員が勝手にやったことでも、会社が罰金を払わなきゃいけないんですか?

原則として払うことになりうる。本条は業務に関する違反について、行為者に加えて法人にも各本条の罰金刑を科す。判例は、事業主に監督上の過失があったと推定する立場をとっており、会社は「必要な注意を尽くした」ことを示さない限り免れにくい。実務のポイント:免責の争いは、事件が起きた後の弁明ではなく、事件前に残っている研修記録や指示書で勝敗が決まる

Q2うちは登記していない任意団体です。法人じゃないなら対象外ですよね?

代表者または管理人の定めがあれば「人格のない社団等」として対象になる(本条1項括弧書)。刑事手続では代表者が団体を代表し、法人を被告人とする規定が準用される(本条2項)。実務のポイント:規約に代表者を書いた時点で、団体は刑事責任を負いうる主体になる。規約を作った日が、リスク管理の開始日でもある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「違反したのは従業員個人で、会社としては指示していない」と言えば法人は責任を免れると考えがちだ。しかし両罰規定について判例は、事業主に選任・監督上の過失があったと推定する立場をとっている(最大判昭和32.11.27)。事業主が免責されるには、違反を防ぐために必要な注意を尽くしたことを自ら示す必要があり、単に「知らなかった」だけでは足りない
  • 罰金の上限が数十万円程度なら大したことはない、という計算は視点が狭い。医療機関・介護機関にとって本当の痛手は罰金額ではない。違反に伴う指定取消(生活保護法51条)や、他制度の指定・委託審査での不利な評価が、事業そのものを揺るがす。刑事罰は入口にすぎない
  • 「生活保護の罰則」と聞くと、不正受給した受給者が罰せられる話だと思い込む人が多い。だが本条が法人に波及させる対象は、条文上は「前二条」、つまり秘密漏示と報告・検査の妨害である。本条の本当の名宛人は受給者ではなく、制度を支える事業者の側だ
比較の観点この条文ほかの条文
規定の性格生活保護法87条:両罰規定(法人・事業主への罰金刑の波及)生活保護法86条:報告拒否・虚偽報告・検査妨害等の処罰規定
生活保護法85条:不正受給の処罰規定
主な名宛人指定機関・委託事業者などを経営する法人・個人事業主・人格のない社団等報告・検査に対応する事業者の代表者や職員など
不実の申請その他不正な手段で保護を受けた者等
法人への波及前二条の違反につき法人にも各本条の罰金刑を科す87条を通じて法人にも罰金刑が及ぶ
87条の「前二条」に含まれず、本条による法人処罰の対象外と読める

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
廢棄物清理法第47条ほか(特別法上の両罰規定)

台湾でも行政刑罰法規に「行為者を罰するほか法人・自然人にも罰金を科す」両罰規定が多く置かれており、構造は日本と類似する

中国
中华人民共和国刑法 第30条・第31条

中国は刑法総則で「単位犯罪」を定め、単位に罰金を科すとともに直接責任者も処罰する双罰制をとる

ドイツ
OWiG § 30・§ 130

ドイツは法人の刑事責任を認めず、秩序違反法により法人に過料を科し、監督義務違反を独立の秩序違反とする

フランス
Code pénal art. 121-2

フランスは1994年施行の新刑法典以降、機関または代表者が法人のために犯した罪について法人の刑事責任を一般的に認める

アメリカ
New York Central & Hudson River R.R. v. United States, 212 U.S. 481 (1909)

米国連邦法では代位責任の法理により、職務の範囲内で行った従業員の犯罪について法人が刑事責任を負う

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし生活保護受給者を多く診ているクリニックで、事務長が福祉事務所の検査を前にレセプトの控えをシュレッダーにかけたら、どうなる? 検査妨害として事務長個人が処罰されるうえ、クリニックの経営法人にも罰金が科されうる。院長は「知らなかった」と言っても、それだけでは法人の責任は消えない
  • あなたは就労支援事業を受託した NPO の職員。支援対象者の受給状況を、別の知人に軽い気持ちで話してしまった。秘密漏示としてあなた個人が問われるだけでなく、NPO にも罰金が及びうる。委託契約の解除も同時に来る
  • 訪問介護事業所に、明日、自治体の立入検査が入る。管理者が職員に「サービス記録の空白は適当に埋めておいて」と指示した。記録の改ざんは虚偽報告の入口であり、指示した管理者も書いた職員も、そして事業所の法人も巻き込まれる。準備に残された時間は一晩しかない
  • 法人格のない地域の支援団体でも、規約で代表者を決めていれば両罰の対象になる。任意団体だから関係ないと思っていた代表者ほど、起訴状に団体名が載って初めて気付く

取るべき行動

被害を受けた側:1. 委託事業者の職員に自分の受給情報を漏らされた疑いがあるなら、いつ、誰に、何が伝わったかをメモとスクショで残す2. 福祉事務所に事実を申し出て、委託先への調査を求める3. 刑事告訴を検討する場合は警察か弁護士に相談する4. 精神的損害は民事で別途請求できる(民法709条、715条の使用者責任)

訴えられた側:1. 法人として捜査対象になったら、社内調査を始める前に弁護士に相談し、証拠を保全して改ざんと疑われる行動を止める2. 研修記録、指示書、マニュアルなど、違反防止のための監督を尽くした証拠を集め、事業主の過失推定を覆す材料にする3. 行為者個人と法人の利害が対立しうるので、弁護人を分けるかどうか検討する4. 並行する行政処分(指定取消など)への対応を同時に準備する

時効(請求できる期限):両罰規定による法人の公訴時効は、罰金刑に対応する3年(刑事訴訟法250条2項6号)と解されるのが一般的である(最新の改正状況をご確認ください)。秘密漏示の被害による民事上の損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)

学説

過失推定説(判例・通説):事業主処罰の根拠は従業者に対する選任・監督上の過失にあり、その過失が推定される。事業主は注意を尽くしたことを証明すれば免責される。責任主義との調和を図る立場。

無過失責任説(旧来の見解):事業主は従業者の違反について過失の有無を問わず責任を負うとする見解。責任主義に反するとの批判を受け、判例により過失推定説へ転換した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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