受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

土地収用法 第11条(事業の準備のための立入権)

クイックジャンプ
  1. 第三条各号の一に掲げる事業の準備のために他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査をする必要がある場合においては、起業者は、事業の種類並びに立ち入ろうとする土地の区域及び期間を記載した申請書を当該区域を管轄する都道府県知事に提出して立入の許可を受けなければならない。但し、起業者が国又は地方公共団体であるときは、事業の種類並びに立ち入ろうとする土地の区域及び期間を都道府県知事にあらかじめ通知することをもつて足り、許可を受けることを要しない。
  2. 2.都道府県知事は、前項本文の規定によつて立入の許可の申請があつた事業が第三条各号の一に掲げる事業に該当しない場合又は立ち入ろうとする土地の区域及び期間が当該事業の準備のために必要な範囲をこえる場合を除いては、立入を許可するものとする。
  3. 3.前項の規定によつて都道府県知事の許可を受けた起業者又は第一項但書の規定によつて都道府県知事に通知をした起業者は、土地に、自ら立ち入り、又は起業者が命じた者若しくは委任した者を立ち入らせることができる。
  4. 4.都道府県知事は、第二項の規定による許可をしたとき、又は第一項但書の規定による通知を受けたときは、直ちに、起業者の名称、事業の種類並びに起業者が立ち入ろうとする土地の区域及び期間をその土地の占有者に通知し、又はこれらの事項を公告しなければならない。

この条文の基本情報

事業の準備のための立入権とは何ですか?

定義事業の準備のための立入権とは、土地収用法第11条に定められた規定で、「第三条各号の一に掲げる事業の準備のために他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査をする必要がある場合においては、起業者は、事業の種類並びに立ち入ろうとする土地…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 土地収用法第11条(事業の準備のための立入権)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
  2. 土地収用法第11条の条文原文は「第三条各号の一に掲げる事業の準備のために他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査をする必要がある場合においては、起業者は、事業の種類並びに立ち入ろうとする土地…」で始まります。
  3. 土地収用法第11条は第二章 事業の準備に置かれています。
  4. 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
  5. 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 土地収用法第11条の前の条は土地収用法第10条の2です。
  7. 土地収用法第11条の次の条は土地収用法第12条です。
  8. 土地収用法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第11条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219
  • 本サイト収録土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/11

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点土地収用法11条は、公共事業の準備のため起業者が都道府県知事の許可を得て他人の土地に立ち入り測量・調査できると定める。国・自治体は知事への通知で足りる。

Q · 公共事業の測量で、自分の土地に勝手に入られても拒めないの?

知事の許可や通知があれば拒めないが、補償は請求できる

土地収用法11条により、3条に掲げる公共事業の準備として測量・調査が必要な場合、起業者は都道府県知事の許可を受けて他人の占有する土地に立ち入れます。国・地方公共団体なら知事への事前通知だけで足ります。許可された区域・期間内の立入を正当な理由なく拒むと罰則の対象になりえますが、区域外・期間外の立入には本条の根拠がありません。立入で損失が生じれば、91条により補償を請求できます。

解説

自分の畑や駐車場に、見知らぬ作業服の一団が三脚とスタッフを担いで入ってくる。不法侵入だと思うだろうが、土地収用法11条の手続を踏んでいれば合法である。道路や河川など、3条に列挙された公共事業の「準備」として測量・調査をする必要があれば、起業者(事業を行う者)は都道府県知事の許可を得て、他人が占有する土地に立ち入ることができる。押さえておくべき点は三つある。第一に、知事の許可はほぼ自動的に出る。2項は「許可するものとする」と書いており、事業が3条に当たらない場合と、区域・期間が必要な範囲を超える場合以外は断れない。第二に、国や自治体が起業者なら許可すら要らず、知事に通知するだけで済む。第三に、知事からの知らせは個別の通知ではなく「公告」で済ませてもよい。あなたが掲示板を見ていなければ、何も知らないまま測量の当日を迎えることになる。それでも、立入の結果として損失が出れば補償の請求はできる(91条)。本条は収用の確定ではなく、ずっと手前の段階の話である。

法的な位置づけ

土地収用法11条は、収用適格事業(同法3条)の準備段階における測量・調査のための土地立入りを定める規定である。起業者は事業の種類並びに土地の区域・期間を記載した申請書により都道府県知事の許可を受け、国・地方公共団体は知事への事前通知で足りる。許可・通知があったとき、知事は占有者への通知または公告を行う。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.許可証・通知の内容を確認する 立入者に、知事の許可書または知事への通知の写しと身分証の提示を求める。起業者名、事業の種類、区域、期間を確かめ、自分の土地が区域内か、今日が期間内かを確認する
  2. 2.立入前に土地の現況を記録する 作物、樹木、工作物、境界杭の状態を日付入りで撮影・動画記録する。立入後に損失補償を求めるときの比較材料になる
  3. 3.公告・公報で公式記録を確保する 都道府県の公報や掲示で、11条4項の公告を確認する。区域と期間の公式記録として保存し、借地人・管理会社など占有者とも情報を共有する
  4. 4.損失が出たら起業者に補償を請求する 立入による損失を立入前後の記録で整理し、起業者に補償を請求する(91条)。協議がまとまらなければ収用委員会への裁決申請を検討する(94条)

よくある質問 AI による整理

Q1土地収用法11条とは?

公共事業の準備として測量・調査をするため、起業者が他人の占有する土地に立ち入る手続を定めた規定です。民間は知事の許可、国・自治体は知事への通知が必要です。

Q2立入許可の申請書には何が書かれていますか?

事業の種類、立ち入ろうとする土地の区域、立入の期間の三つです(11条1項)。許可証の写しを見せてもらえば、この三点で自分の土地が対象か確認できます。

Q3測量の立入許可が拒否されることはありますか?

あります。ただし事業が3条の事業に当たらない場合と、区域・期間が準備に必要な範囲を超える場合に限られます(11条2項)。それ以外では許可されます。

Q4許可期間を過ぎた測量の立入は違法?

許可または通知に記載された期間の外の立入には、本条による立入権の根拠がありません。期間・区域の外であることを指摘し、記録を残しておきましょう。

Q5測量立入の公告はどこで確認できる?

知事が行う公告は、通常は都道府県の公報や掲示で確認できます。個別通知の代わりに公告で済まされることもあるため、自分から確認しに行く必要があります。

Q6土地を貸している場合、測量の通知は誰に届く?

11条4項の通知先は所有者ではなく「占有者」です。借地人や駐車場の借主に先に届くこともあるため、貸主への報告を契約で取り決めておくと安心です。

Q7民間の鉄道会社や電力会社も測量で立ち入れる?

3条に掲げる事業の起業者であれば立ち入れます。ただし民間企業は国・自治体と違って、事前に都道府県知事の許可を受けなければなりません。

Q8測量の作業員は起業者の職員でなくてもいい?

構いません。11条3項は、起業者自身のほか、起業者が命じた者や委任した者の立入も認めています。委託先の測量会社が来るのはよくあることです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1測量させろって来たけど、断ったらどうなるんですか?

知事の許可(または国・自治体の通知)に基づく立入を正当な理由なく拒んだり妨げたりすると、罰金の対象になりうる(143条、最新の改正状況をご確認ください)。ただし区域外や期間外であれば、本条の立入権は及ばない。実務のポイント:現場の作業員は委託を受けた測量会社の社員であることが多い。拒否するより許可書の写しを求め、起業者本体の担当者名を聞き出すほうが、後の交渉窓口を早くつかめる

Q2勝手に入られて作物がダメになった。補償ってもらえるの?

もらえる。本条による立入で損失を受けた者には、起業者が補償しなければならない(91条)。協議がまとまらなければ、収用委員会に裁決を申請できる(94条)。実務のポイント:補償額は「通常生ずる損失」で計算されるため、作付けの記録(種苗の領収書、出荷実績)があるかどうかで金額が大きく変わる。営農日誌をつけている人は強い

Q3市役所の事業なのに、県の許可証を見せてくれないのはおかしくない?

おかしくない。起業者が国または地方公共団体のときは、知事に事前に通知するだけで足り、許可は要らない(11条1項但書)。確認すべきは、知事への通知に記載された事業の種類・区域・期間である。実務のポイント:知事は通知を受けると占有者への通知か公告をしなければならない(4項)。都道府県の公報や掲示を遡って探せば、区域と期間の公式記録が手に入る

Q4測量に協力したら、収用に同意したことになりますか?

ならない。本条の立入は事業の準備段階にすぎず、測量を受け入れても土地の売却や収用に同意したことにはならない。事業認定(20条)や裁決の手続は別にある。実務のポイント:ただし測量の場で「ここなら手放してもいい」と口にすると、起業者の用地交渉の記録に残る。現場では土地の状況だけを説明し、売却についての意見は書面で、起業者本体の用地担当者にだけ伝えるのが無難である

間違えやすい点 AI による整理

  • 「測量に入られたら、もう土地を取られることが決まった」と身構える人が多いが、11条はあくまで事業の「準備」のための規定である。ここから事業認定(16条以下)、裁決申請、収用委員会の裁決まで、何段階もの手続が残っている。測量の段階で計画路線が変わることも珍しくない
  • 知事の許可は自分の味方として審査してくれると期待しがちだが、2項は「許可するものとする」と書いており、知事の裁量はかなり狭い。審査されるのは、事業が3条に当たるかと、区域・期間が必要な範囲に収まっているかの二点だけである。事業に公益性があるかどうかを争う場は、ここではなく事業認定の段階になる
  • 地権者から見れば「自分の土地に他人が入ってくる」話だが、法律が見ているのは所有者ではなく「占有者」である。借地人、小作人、駐車場の借主が当事者になる。所有者のあなたに直接知らせが届かないまま、借主が立入に応じていることもありうる。所有者と占有者のあいだの連絡が抜け落ちると、補償の請求で後れを取る
比較の観点この条文ほかの条文
手続上の段階11条:事業認定前の「事業の準備」段階35条:事業認定の告示後の段階
14条:11条の測量・調査の際の障害物の伐除
立入・行為の目的計画を具体化するための測量・調査土地・物件の調書作成のための測量・調査
測量・調査の妨げになる竹木などの除去
前提となる行政の関与民間は知事の許可、国・自治体は知事への事前通知事業認定(公益性審査済み)を前提とする
所有者等の同意が得られない場合に別途の許可手続
占有者の救済91条による損失補償91条による損失補償
91条による損失補償

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地徴収条例 第13条

台湾でも徴収申請前に需用土地人が調査・測量のため土地に立ち入ることができ、建物や囲いのある土地には事前通知を要するとされる

韓国
공익사업을 위한 토지 등의 취득 및 보상에 관한 법률 제9조

韓国も事業準備のための他人の土地への出入りについて許可制を採り、出入りによる損失の補償を定める点で日本と近い

ドイツ
BauGB § 209

ドイツでは建設法典上の準備作業として土地への立入・測量を所有者等が受忍すべきとし、事前の通知と損失の補償を定める

アメリカ
California Code of Civil Procedure § 1245.010

米国では州法で収用前の予備調査のための立入を定める例があり、所有者の同意または裁判所の命令を要する点で日本より手続が重い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 賃貸している月極駐車場に、ある朝カラーコーンと測量機器が置かれていた。契約者から苦情の電話が来る。立入の相手は所有者ではなく「占有者」なので、借主や管理会社が先に接触されていることもある
  • 先祖代々の山林に測量の杭が打たれていた。「売る気はない、勝手に入るな」と業者に言いたいが、相手は県の許可証を持っている。拒否すれば罰則の対象になりうる。では、何なら主張できるのか?
  • もし測量班が入ったあと、収穫直前の野菜が踏み荒らされていたらどうなる? 損失補償の請求は可能である(91条)。ただし、被害の写真と作付け記録が手元にないと、金額で必ず揉める
  • あなたは民間の鉄道会社や電力会社から測量業務を請け負った調査会社の担当者である。知事の許可は出ているが、期間は来週末までしかない。期間を一日でも過ぎて入れば、その立入には法的な根拠がなくなる
  • 地元の自治会長から相談された。「市から通知が来たらしいが、県の許可が出ていないのはおかしいのでは」。起業者が市なら、知事への通知だけで足りる。おかしくはない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 立入者に知事の許可または通知の内容(起業者名、事業の種類、区域、期間)を確認し、身分証の提示を求める2. 区域外や期間外であれば、それは本条の立入に当たらないと指摘する3. 立入の前後に作物・樹木・工作物の写真を残す4. 損失が出たら起業者に補償を請求し(91条)、協議がまとまらなければ収用委員会への裁決申請を検討する(94条) 5. 物理的に立入を妨げることはしない。罰則の対象になりうる(143条)

訴えられた側:起業者・委託業者の立場:1. 申請書の区域・期間は余裕を持たせつつ、2項の「必要な範囲」を超えないように設定する2. 立入の前に占有者へ個別に連絡し、日時を調整する(12条、現行効力を要確認) 3. 作業員全員に許可書の写しと身分証を持たせる4. 立入前の現況写真を撮っておき、過大な補償請求に備える5. 拒否された場合も力ずくで入らず、記録を取ったうえで知事や起業者本体に報告する

時効(請求できる期限):立入は許可または通知に記載された「期間」内に限られる。補償請求について本条に特定の期限はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)の適用を前提に、損失を知ったらすぐ請求すること。立入前の個別通知の期限(12条)は最新の改正状況をご確認ください

学説

一般的理解:2項は「許可するものとする」と規定し、不許可事由を3条事業非該当と区域・期間の過大の二点に限っているため、知事の判断の余地は狭いと解されている。事業の公益性の実質審査は事業認定の段階で行われる

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和26年(1951年) 新設:現行土地収用法の制定(昭和26年法律第219号)に伴い、事業準備のための立入の規定として設けられた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

土地収用法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 事業の準備

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›