土地収用法 第119条(確認の拒否)
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収用委員会は、第百十六条の規定による協議の確認の申請があつた場合において、その申請が前条第五項の規定に該当しないときは、確認を拒否しなければならない。但し、異議の申出が申請に係る土地の一部に関するものであつて、他の部分に影響がないときは、その影響のない部分について、確認をしなければならない。
この条文の基本情報
確認の拒否とは何ですか?
定義確認の拒否とは、土地収用法第119条に定められた規定で、「収用委員会は、第百十六条の規定による協議の確認の申請があつた場合において、その申請が前条第五項の規定に該当しないときは、確認を拒否しなければならない。但し、異議…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 土地収用法第119条(確認の拒否)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
- 土地収用法第119条の条文原文は「収用委員会は、第百十六条の規定による協議の確認の申請があつた場合において、その申請が前条第五項の規定に該当しないときは、確認を拒否しなければならない。但し、異議…」で始まります。
- 土地収用法第119条は第二節に置かれています。
- 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 土地収用法第119条の前の条は土地収用法第118条です。
- 土地収用法第119条の次の条は土地収用法第120条です。
- 土地収用法第119条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第119条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219 - 本サイト収録
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第119条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/119
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点土地収用法119条は、協議の確認の申請が要件を満たさないとき、収用委員会に確認の拒否を義務付ける。異議が土地の一部に限られ他に影響しなければ、残りの部分は確認しなければならない。
Q · 土地収用の協議の確認は、どんなときに拒否されるの?
要件を欠けば必ず拒否、異議が一部だけなら残りは確認
土地収用法119条により、起業者が116条に基づいて協議の確認を申請しても、その申請が118条5項の要件に該当しなければ、収用委員会は確認を拒否しなければなりません。委員会に裁量はありません。ただし、異議の申出が申請に係る土地の一部に関するもので、他の部分に影響がない場合には、影響のない部分について確認することが義務付けられています。
解説
公共事業で土地を手放す話し合いがまとまっても、それだけでは終わらない。土地収用法116条には、事業認定(国や知事が「この事業は土地を収用してよい公益事業だ」と認める決定)の後に起業者と土地所有者・関係人の全員で協議がまとまった場合、全員の同意を得て収用委員会に「協議の確認」を申請できる仕組みがある。確認を受ければ、その合意は収用の裁決(委員会が下す、強制収用と同じ効力を持つ最終判断)とみなされる(121条)。普通の売買なら、登記に表れていない権利者が後から出てきて争う余地が残る。確認を受ければ、取得は裁決による取得と同じ扱いになる。それほど強い効力を与える以上、確認の要件を欠いた申請は通らない。本条は、申請が118条5項の要件を満たさなければ委員会は確認を「拒否しなければならない」と定め、委員会に裁量を与えていない。ただし、異議の申出が土地の一部に関するもので、他の部分に影響がなければ、残りの部分は確認しなければならない。立ち退く側も事業を進める側も、まず押さえるべきは次の点である。異議が全体を止めるのか、それとも一部だけを止めるのか。
法的な位置づけ
土地収用法119条は、協議の確認の拒否を定める規定である。起業者が同法116条に基づき申請した協議の確認について、申請が118条5項の要件に該当しない場合、収用委員会は確認を拒否する義務を負う。但書により、異議の申出が土地の一部に関するもので他の部分に影響がないときは、影響のない部分について確認することが義務付けられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.関係人の洗い出しと全員同意の確保 申請前に登記簿(所有権・地上権・賃借権・抵当権など)と現地の占有状況を突き合わせ、土地所有者と関係人を漏れなく特定する。全員の同意書を取りそろえる
- 2.筆ごとに区画を分けて申請書を作成 異議リスクのある土地を筆単位で切り分けて記載し、一部に異議が出ても他の部分に影響しない構成にしておく。119条但書による一部確認を受けやすくなる
- 3.縦覧期間中の異議を監視 収用委員会による公告・縦覧の期間中に異議の申出がないかを確認する。異議が出た場合は、その対象が土地のどの範囲に及ぶかを即時に整理する
- 4.拒否通知を受けたら理由を三分類 拒否理由を、手続の不備、異議の存在、異議の範囲(全体か一部か)に分ける。一部であれば影響のない部分の確認を求め、全体であれば再協議または39条の裁決申請へ切り替える
よくある質問 AI による整理
Q1協議の確認とは何ですか?
事業認定後に起業者と土地所有者・関係人の全員が合意した場合に、全員の同意を得て収用委員会へ申請し、その合意に裁決と同じ効力を与えてもらう手続です(土地収用法116条)。
Q2土地収用法119条の確認拒否は委員会の裁量ですか?
裁量ではありません。条文は申請が118条5項に該当しないときは「拒否しなければならない」と定めており、要件を欠けば拒否は義務です。
Q3協議の確認が拒否されたら土地収用はどうなる?
収用自体が終わるわけではありません。起業者は関係人と協議をやり直して再申請するか、39条の収用裁決の申請に切り替えることになります。
Q4協議の確認に異議を申し出られるのは誰ですか?
協議の確認は土地所有者と関係人全員の同意が前提です。協議から漏れた賃借権者や担保権者などの権利者が、118条の手続の中で異議を申し出る立場にあります。
Q5協議の確認と任意買収の違いは?
任意買収は通常の売買契約にすぎません。協議の確認を受けた合意は裁決とみなされ(121条)、取得の効力が裁決による取得と同じ扱いになります。
Q6協議の確認の拒否に不服があるときはどうする?
拒否が行政処分に当たれば、行政不服審査法による審査請求や取消訴訟が考えられます。土地収用法上の特則の有無は個別に確認が必要です。
Q7抵当権者の同意がないと協議の確認は受けられない?
抵当権者は関係人に当たり得ます。全員の同意が要件のため、抵当権者の同意を欠く申請は要件不備として拒否の対象になる可能性があります。
Q8土地の一部だけ協議の確認を受けることはできる?
異議がその土地の一部に関するもので、他の部分に影響しない場合は可能です。委員会は影響のない部分を確認しなければなりません(119条但書)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1補償額も合意したのに、なんで委員会が確認を拒否できるんですか?
確認された協議は裁決とみなされ(土地収用法121条)、強い効力が生じる。だから要件(118条5項)を欠く申請は、拒否が義務になる(本条)。実務のポイント:拒否の多くは補償額の問題ではない。関係人の漏れや縦覧中の異議が原因である。申請前に登記簿と現地の占有者を突き合わせておくのが、用地担当の基本動作である
Q2異議が出た土地以外の部分だけ先に確認してもらえますか?
異議が土地の一部に関するもので、他の部分に影響がない場合、委員会は影響のない部分を確認しなければならない(本条但書)。実務のポイント:「影響がない」と言えるかどうかは、筆の分け方や工事上の一体性で判断が揺れる。申請書の段階で区画を切り分けて書いておけば、委員会もこの判断をしやすくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「当事者同士で合意したのだから、委員会は判子を押すだけ」と思われがちである。だが確認は、合意に裁決と同じ効力を与える強い行為である。だからこそ要件を欠けば拒否は義務であり、委員会が気を利かせて通してくれる余地はない
- 前提錯誤型:「異議が出たら全部やり直しか」と問う人が多いが、その問い自体がずれている。本条但書は、他の部分に影響しない異議であれば、影響のない部分の確認を委員会に義務付けている。問うべきは、異議がどこまで波及するかである
- 視角転換型:所有者から見れば、確認は単に役所の追認にすぎない。だが法律から見れば、確認は裁決と同じ効力を生み、後から争う余地を大きく狭める。異議を出す側は、縦覧期間を過ぎてから気付いても遅いという落差を知っておくべきである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 119条:要件を欠く申請の確認拒否を義務付け、影響のない部分は確認を義務付ける | 116条:協議の確認を申請できる場面と全員同意の要件 121条:確認を裁決とみなす効果 |
| 委員会の裁量 | なし(拒否・一部確認とも「しなければならない」) | 申請するかどうかは起業者の選択 確認があれば効果は法律上当然に生じる |
| 異議の扱い | 異議があれば要件不備として拒否、一部の異議なら残りは確認 | 全員の同意が前提で、異議を出す者が出ないことを想定 確認後は裁決と同様に扱われ、争う余地が狭まる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は収用申請前の協議価購を義務付けるが、成立した協議に収用裁決と同じ効力を与える確認制度は置いていない
韓国にも協議成立の確認制度があり、確認を受けた協議は裁決とみなされる。日本法に近い構造である
ドイツは収用手続中の合意(Einigung)を収用官庁が記録し、収用決定と同じ扱いにする。一部合意(Teileinigung)の規定もあり、本条但書と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 所有者とは補償額で合意し、協議の確認を申請した。ところが縦覧期間中に、登記上の賃借権者が「自分は協議に入っていない」と異議を申し出た。全員合意が前提の制度なので、要件を欠けば委員会は確認を拒否するしかない。起業者側は、裁決申請に切り替えるのか、賃借権者との協議をやり直すのかを決めることになる
- 三筆まとめて申請した土地のうち、一筆の境界についてだけ隣地所有者が異議を出したらどうなる? その一筆が他の二筆に影響しないなら、委員会は二筆を確認しなければならない。工事の着手順を組み替える余地がここで生まれる
- あなたは起業者側の用地担当である。年度末の工期まで残り二か月なのに、確認拒否の通知が届いた。拒否理由が全体に及ぶのか一部だけなのかを今日中に切り分けなければ、裁決申請への切り替えが間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:ここでの victim は、協議に入れられないまま権利を失いかねない賃借権者や担保権者などを指す。1. 収用委員会の公告と縦覧の時期を確認する2. 縦覧期間内に、自分の権利と影響の範囲を具体的に示して異議を申し出る3. 異議が土地の一部に関わる場合は、他の部分への影響を論じておく。但書の適用範囲がここで変わる4. 補償の問題として、起業者と別途協議する道も並行して探る
訴えられた側:ここでは確認を拒否された起業者側を指す。1. 拒否理由を、手続の不備か、異議の存在か、その範囲かに分けて特定する2. 一部に限られる異議なら、影響のない部分の確認を求める(本条但書) 3. 関係人の漏れがあれば、追加で協議して申請をやり直す4. 合意が見込めなければ、事業認定の効力期間内に裁決申請(39条)へ切り替える
時効(請求できる期限):異議の申出は118条に定める縦覧期間内に限られる(期間の詳細は条文で要確認)。確認拒否を争う場合、拒否が行政処分に当たるのであれば、審査請求は処分を知った翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)が一般原則である。土地収用法上の特則が適用されるかどうかは、実務上確認が必要である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:現行土地収用法の制定に伴い、協議の確認制度の一部として、要件を欠く申請の確認拒否と一部確認を定める本条が設けられた
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