土地収用法 第30条(事業の廃止又は変更)
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- 第二十六条第一項の規定による事業の認定の告示があつた後、起業者が事業の全部又は一部を廃止し、又は変更したために土地を収用し、又は使用する必要がなくなつたときは、起業者は、遅滞なく、起業地を管轄する都道府県知事にその旨を届け出なければならない。この場合においては、国土交通省令で定めるところにより、その旨を周知させるため必要な措置を講じなければならない。
- 2.都道府県知事は、前項前段の規定による届出を受け取つたときは、事業の全部又は一部の廃止又は変更があつたことを都道府県知事が定める方法で告示し、かつ、起業地が所在する市町村の長に通知するとともに、直ちに、その旨を国土交通大臣に報告しなければならない。
- 3.都道府県知事は、第一項前段の規定による届出がない場合においても、起業者が事業の全部又は一部を廃止し、又は変更したために土地を収用し、又は使用する必要がなくなつたことを知つたときは、前項の規定による告示、通知及び報告をしなければならない。
- 4.事業の認定は、前二項の規定による告示があつた日から将来に向つて、その効力を失う。
この条文の基本情報
事業の廃止又は変更とは何ですか?
定義事業の廃止又は変更とは、土地収用法第30条に定められた規定で、「第二十六条第一項の規定による事業の認定の告示があつた後、起業者が事業の全部又は一部を廃止し、又は変更したために土地を収用し、又は使用する必要がなくなつたときは、…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 土地収用法第30条(事業の廃止又は変更)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
- 土地収用法第30条の条文原文は「第二十六条第一項の規定による事業の認定の告示があつた後、起業者が事業の全部又は一部を廃止し、又は変更したために土地を収用し、又は使用する必要がなくなつたときは、…」で始まります。
- 土地収用法第30条は第一節 事業の認定に置かれています。
- 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 土地収用法第30条の前の条は土地収用法第29条です。
- 土地収用法第30条の次の条は土地収用法第30条の2です。
- 土地収用法第30条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第30条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219 - 本サイト収録
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第30条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/30
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点土地収用法30条は、事業認定の告示後に起業者が事業を廃止・変更し収用の必要がなくなった場合の届出と告示を定める。知事の告示の日から将来に向かって事業認定は失効する。
Q · 道路計画が中止と報道されたら、土地の制限はすぐ解けるの?
いいえ。知事の廃止告示が出るまで制限は残ります
土地収用法30条4項により、事業認定が失効するのは、知事が事業の廃止・変更を告示した日からです。報道や議会での表明だけでは失効しないため、告示までは28条の3の形質変更制限が残ります。起業者には知事への届出義務があり、届出がなくても知事は事実を知れば告示しなければなりません(30条3項)。地権者は、廃止を示す資料を添えて県に告示を求めることができます。
解説
道路やダムの「事業認定」の告示が出ると、その日からあなたの土地には見えない鎖が掛かる。知事の許可がなければ、事業の妨げになるような形質変更(造成、盛土、建物の新築など、土地の形や性質を変える行為)はできない(28条の3)。起業者(収用を申し立てる事業者。国、自治体、鉄道会社など)は、調書を作るために立ち入って測量もできる(35条)。では、計画が途中で頓挫したらどうなるか。裁決申請(収用委員会に収用の判断を求める手続)の前であれば、告示から1年で失効する(29条)。ところが申請後に止まった計画については、この自動消滅は働かない。本条は、事業を廃止または変更して収用の必要がなくなった起業者に、遅滞なく知事へ届け出て、そのことを周知する義務を課している。そして、知事が告示した日から将来に向かって事業認定は効力を失う。鎖が外れる日を決めるのは、報道ではなく告示である。しかも起業者が届け出なくても、知事が事実を知れば自ら告示しなければならない(3項)。黙って放置する起業者に対しても、地権者は知事に事実を伝え、鎖を外させる道を持っている。
法的な位置づけ
土地収用法30条は、事業認定の告示後に起業者が事業の全部又は一部を廃止・変更し、土地の収用又は使用の必要がなくなった場合の手続を定める規定である。起業者には都道府県知事への届出と周知措置の義務が課され、知事は届出又は職権で知った事実に基づき告示・通知・報告を行い、事業認定は告示の日から将来に向かって効力を失う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.事業認定と廃止告示の有無を確認 県の公報・ウェブサイトで、対象の土地に関わる事業認定の告示(26条)と、廃止・変更の告示(30条2項)が出ているかを確認する。
- 2.廃止・変更を示す客観資料を集める 議会の議決、取締役会決議の公表資料、プレス発表、事業計画の変更書など、起業者が事業を廃止・変更したことを示す資料を集める。
- 3.県の収用担当課に書面で告示を求める 集めた資料を添えて書面で県に連絡し、30条3項に基づく告示・通知・報告を求める。送付の記録が残る方法で出すとよい。
- 4.告示の範囲を地番ごとに照合 告示が出たら、失効した起業地の範囲と自分の土地の地番・図面を照らし合わせ、本当に外れたかを確認し、告示の写しを保管する。
- 5.損失補償の可否を専門家に相談 制限を受けていた期間の損失について、30条の2に基づき補償を請求できるかを、弁護士や補償コンサルタントに確認する。
よくある質問 AI による整理
Q1事業認定の失効とは何ですか?
土地収用の前提となる事業認定が効力を失い、形質変更制限などの縛りが解けることです。土地収用法29条(1年内に裁決申請なし)と30条(事業の廃止・変更の告示)が主な原因です。
Q2事業認定の廃止告示はどこで確認できますか?
都道府県知事が定める方法で告示されるため、通常は県の公報や県のウェブサイトで確認します。わからない場合は、県の収用担当課に問い合わせるのが確実です。
Q3事業認定の届出はいつまでにしなければならない?
土地収用法30条1項は「遅滞なく」と定めるのみで、具体的な日数はありません。ただし、廃止・変更を機関として決めた後に何か月も放置することは想定されていません。
Q4起業者が届出をしないのは違法?
30条1項は起業者に届出義務を課しています。届出がない場合でも、知事は廃止・変更の事実を知れば自ら告示しなければならず(3項)、手続が止まり続けることは想定されていません。
Q5事業の一部変更でも事業認定は失効する?
失効するのは、廃止・変更によって収用や使用の必要がなくなった部分に限られます。残る区域については事業認定が存続するため、告示の範囲を地番ごとに確認する必要があります。
Q6事業認定が失効したら補償はもらえる?
失効そのものによって不利益が回復されるわけではありません。失効に伴う損失補償の規定(30条の2)に基づいて請求できるかを確認します。現行の条文と時効は要確認です。
Q7事業認定の告示後に家を建てられる?
事業に明らかに支障を及ぼす形質変更には、知事の許可が必要です(28条の3)。この制限は、廃止の告示によって事業認定が失効するまで続きます。
Q8都市計画事業が中止になった場合も30条?
都市計画事業の認可・承認の告示は、都市計画法70条により事業認定の告示とみなされます。ただし廃止の手続には都市計画法上の規律もあるため、両方の法律を確認する必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1道路計画は中止になったって聞いたのに、なんでまだ土地をいじれないんですか?
事業認定は報道では消えず、30条2項または3項の告示があった日から将来に向かって失効する(30条4項)。告示が出るまでは、28条の3の形質変更制限が残る。実務のポイント:起業者が自治体の場合、議会で廃止を決めても、届出が年度をまたいで遅れることがある。県の収用担当課に廃止の資料を添えて3項の告示を直接求めると、手続が動き出しやすい
Q2ルートが一部だけ変わった場合、うちの土地は収用の対象から外れるんですか?
外れるのは、事業の全部または一部を廃止・変更した結果、収用や使用の必要がなくなった部分に限られる(30条1項)。対象となる範囲は告示で特定される。実務のポイント:変更後のルートでも、残った土地が工事用地などとして使用の対象に残ることがある。告示の範囲を図面と照らし合わせ、自分の土地が本当に外れたかを地番ごとに確認すること
間違えやすい点 AI による整理
- 計画中止が報道されたり議会で表明されたりすれば事業認定も消える、と思われがちである。だが失効は、30条2項または3項の告示があった日から将来に向かってのみ生じる(4項)。報道や答弁だけでは、法的な制限は何も変わらない
- 「起業者が届け出ないなら、地権者には打つ手がない」という問いの立て方そのものが誤っている。3項は、届出がなくても知事が廃止・変更の事実を知ったときは告示しなければならないと定めている。動かすべき相手は起業者ではなく知事であり、地権者の仕事は事実を知事の机に届けることになる
- 「将来に向かって」失効するという一言は、思っている以上に重い。告示までの間に形質変更を許可されなかったことや立入調査を受けたことが、さかのぼって違法になるわけではない。放置されていた期間の不利益は、失効そのものでは取り戻せない。事業認定の失効に伴う損失補償の規定(30条の2)で争うことになる(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 失効の契機 | 30条:事業の廃止・変更で収用・使用が不要になった | 29条:告示から1年以内に裁決申請がない 26条:失効ではなく事業認定の告示(効力の起点) |
| 効力が動く時点 | 知事の告示の日から将来に向かって失効 | 期間満了の日の翌日から将来に向かって失効 告示の日から事業認定の効力が生じる |
| 手続の担い手 | 起業者の届出、または知事の職権による告示 | 期間の経過で当然に失効(届出不要) 国土交通大臣または都道府県知事が告示 |
| 地権者が取れる手段 | 廃止の事実を知事に伝え、3項の告示を求める | 告示日と裁決申請の有無を確認する 告示後は28条の3の制限と35条の立入りを受ける |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では徴収公告後に計画どおり使用されない場合などに、徴収の撤銷・廃止の手続がある。日本の事業認定段階の失効とは手続の段階が異なる点に注意
韓国の土地補償法も、事業の廃止・変更の際の届出と告示、損失補償を定めており、日本の30条と構造が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- バイパス計画が首長の交代で白紙になったと新聞で読んだのに、自宅横の土地の造成について県が許可を出さないとしたら、どうなる? 廃止の告示が出ていない限り、28条の3の制限は法的には生きている。廃止を示す議会資料を添えて、30条3項に基づく告示を県に求めるのが最短ルートである
- あなたは鉄道会社の用地担当で、新駅のルート変更が取締役会で決まった。届出を後回しにすると、旧ルート沿いの地権者は制限を受け続ける。遅滞なく届け出ることが、後に起きる損失補償紛争の火種を減らす
- 相続した山林を売る約束をしたところ、買主の調査で事業認定の告示が見つかった。事業はとっくに廃止されたと地元では噂されているが、廃止の告示は出ていない。決済期日まであと三週間しかない。県の担当課に廃止の事実を示して告示の時期を詰めなければ、買主が手を引きかねない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 県の公報やウェブサイトで、事業認定の告示と廃止・変更の告示の有無を確認する2. 起業者が事業を廃止・変更したことを示す資料(議会資料、プレス発表、事業計画の変更書など)を集める3. 県の収用担当課に資料を添えて書面で連絡し、30条3項による告示を求める4. 制限を受けていた期間の損失について、30条の2に基づき補償を請求できるかを専門家に確認する
訴えられた側:1. 廃止・変更を機関として決定した時点で、知事への届出の起案に着手する。「遅滞なく」は、何か月も放置することを許さない2. 国土交通省令に定める方法で周知措置を講じ、その記録を残す3. 一部廃止の場合は、外れる起業地の範囲を図面と地番で特定して届け出る4. 地権者から損失補償を請求されることに備え、告示前後の立入りや制限の経緯を整理しておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はなく、起業者の届出期限は「遅滞なく」とされている。事業認定は、告示の日から将来に向かって失効する。なお、裁決申請をしないまま事業認定の告示から1年が経過した場合は、本条によらず29条1項により失効する。損失補償請求の時効は、相手方(国、自治体、民間事業者)によって適用される法令が異なりうるため、早めに確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:現行土地収用法の制定とともに、事業の廃止・変更に伴う届出と事業認定の失効の仕組みが置かれた。その後の改正経過は e-Gov 法令検索で要確認
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