土地収用法 第54条(委員の欠格条項)
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、委員及び予備委員となることができない。
- 一破産者で復権を得ない者
- 二拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者
この条文の基本情報
委員の欠格条項とは何ですか?
定義委員の欠格条項とは、土地収用法第54条に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当する者は、委員及び予備委員となることができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 土地収用法第54条(委員の欠格条項)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
- 土地収用法第54条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、委員及び予備委員となることができない。」で始まります。
- 土地収用法第54条は第一節 組織及び権限に置かれています。
- 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 土地収用法第54条の前の条は土地収用法第53条です。
- 土地収用法第54条の次の条は土地収用法第55条です。
- 土地収用法第54条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第54条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219 - 本サイト収録
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第54条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/54
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点土地収用法54条は、復権を得ない破産者と、拘禁刑以上の刑の執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者は、収用委員・予備委員になれないと定める。
Q · 土地の補償額を決める収用委員には、どんな人がなれないの?
復権前の破産者と、刑の執行が終わっていない人
土地収用法54条は、収用委員会の委員と予備委員の欠格事由を二つだけ定めています。一つは破産者で復権を得ない者、もう一つは拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者で、執行猶予期間中の者も含まれます。これ以外の人物の適格性は、知事による任命と議会の同意(同法52条)を通じて判断される仕組みです。
解説
道路やダムのために土地を手放させられるとき、補償額を最終的に決めるのは国土交通省でも起業者(事業を行う側)でもない。都道府県に置かれる「収用委員会」である。委員は7人で、法律・経済・行政に詳しく、公正に判断できる人の中から、知事が議会の同意を得て任命する。本条は、その委員と予備委員になれない人を二つだけ定めている。一つは破産して、まだ復権(破産による資格の制限が解かれること)を得ていない人。もう一つは拘禁刑以上の刑を受け、その執行が終わっていない人、または執行を受けることがなくなっていない人である。執行猶予中の人もここに含まれる。逆に言えば、この二つに当たらなければ、法律上は誰でも委員になれる。あなたの土地の値段を決める人の「最低限の条件」は、驚くほど短い。だからこそ、あなたが本当に確かめるべきなのは、委員の資格ではなく、その委員が今回の事件と利害関係を持っていないかどうかである。
法的な位置づけ
土地収用法第54条は、収用委員会の委員及び予備委員の欠格事由を定める規定である。破産者で復権を得ない者、及び拘禁刑以上の刑に処せられその執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者は、委員及び予備委員となることができない。人物の中立性を審査する規定ではなく、最低限の消極的資格要件として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1収用委員会の委員になれない人とは?
土地収用法54条により、復権を得ない破産者と、拘禁刑以上の刑の執行が終わっていない者(執行猶予中を含む)は、委員にも予備委員にもなれません。
Q2執行猶予中でも収用委員になれる?
なれません。執行猶予中は「執行を受けることがなくなるまでの者」に当たり、土地収用法54条2号の欠格事由に該当します。猶予期間が満了すれば欠格ではなくなります。
Q3罰金刑を受けた人は収用委員になれる?
本条の欠格事由は拘禁刑以上の刑に限られるため、罰金刑のみであれば本条の上では欠格に当たりません。ただし任命の際の議会同意で適格性が問われる可能性はあります。
Q4破産した人はいつから収用委員に戻れる?
復権を得れば欠格ではなくなります。多くの個人破産では免責許可決定の確定により当然に復権するため(破産法255条1項1号)、その後は再び任命され得ます。
Q5収用委員会の委員は何人?
都道府県の収用委員会は委員7人で構成され、予備委員も置かれます(土地収用法52条)。委員は知事が議会の同意を得て任命します。
Q6収用委員の欠格事由に当たったらどうなる?
本条により委員・予備委員となることができず、在任中に該当した場合は職を失う方向になります。失職の扱いは同法の関連規定(55条等)を e-Gov で確認する必要があります。
Q7欠格者が関与した収用裁決は無効?
当然に無効とは限りません。事実上の公務員の理論から効力を維持する見解があり、解釈は分かれます。争う場合は裁決取消訴訟の出訴期間内に主張する必要があります。
Q8収用委員の欠格事由はいつ変わった?
刑法改正で懲役・禁錮が拘禁刑に一本化されたことに伴い、2号の「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められ、2025年6月1日に施行されました。
この条文についての質問 AI による整理
Q1収用委員って、県の役人がやってるんですか?
違う。土地収用法52条により、法律・経済・行政に優れた経験と知識を持ち、公正な判断ができる人の中から、知事が議会の同意を得て任命する。弁護士、大学教授、不動産鑑定士などが多い。本条の欠格事由に当たる人は任命できない。実務のポイント:都道府県の公報や議会の議事録には、委員の任命同意案件が載る。審理の前に委員の経歴を調べたいときは、ここが最も確実な一次情報になる
Q2自己破産した弁護士が委員をやってたら、裁決はやり直しになりますか?
当然にやり直しになるとは限らない。破産手続開始の決定を受けて復権していなければ、本条1号の欠格に当たる。しかし、その委員が関与した裁決の効力については、事実上の公務員の理論により直ちに無効とはしない見解があり、解釈は分かれる。実務のポイント:裁決の取消しを争う実務では、委員の資格よりも補償額の算定根拠そのものを攻める方が勝ち筋になりやすい。構成の問題は、主張を補強する材料として使う
間違えやすい点 AI による整理
- 「前科がある人は二度と委員になれない」と思われがちだが、本条が排除しているのは刑の執行が終わるまで、または執行を受けることがなくなるまでの人だけである。刑務所を出て執行が終われば、本条の上では直ちに欠格でなくなる。地方公務員法の欠格条項と同じ型で、「一定年数を経過するまで」という上乗せはない
- 自己破産については、深刻度を取り違えやすい。破産そのものが一生の烙印になるわけではない。多くの個人破産では免責許可決定の確定によって当然に復権し(破産法255条1項1号)、欠格の状態は数か月で終わる。資格の制限は一時的なものである
- 土地所有者から見れば「委員の資格」は公正さを保証するものに見える。しかし法律から見れば、本条は人格や中立性の審査ではなく、明らかに不適格な人を外すための最低限の足切りにすぎない。公正さを担保しているのは、議会の同意による任命、身分保障、そして事件ごとに委員を外す仕組みの組み合わせである。本条だけを頼りにすると、守られているという錯覚が生まれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 土地収用法54条:委員・予備委員になれない者(欠格事由) | 土地収用法52条:委員の定数と、知事が議会の同意を得て任命する積極的要件 土地収用法55条:欠格該当等による委員の地位の扱い(現行条文は e-Gov で要確認) |
| 審査の性質 | 破産・刑の執行という形式的な事実で一律に足切り | 法律・経済・行政の経験と知識、公正な判断力という実質的な評価 任命後に生じた事情への対応 |
| 土地所有者の着眼点 | 該当者はまれで、争点になりにくい | 任命同意の議事録で委員の経歴を確認できる 審理中に委員の地位が変動していないかの確認 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では徴収案の審議を主管機関に置かれる審議体が担う。日本のように独立した行政委員会が補償額を裁決する構造とは異なり、委員欠格の直接対応条文は要確認
韓国の土地収用委員会にも委員の欠格事由が法定されており、日本の制度を参照した類似の構造をとる
ドイツでは州の行政庁が収用官庁(Enteignungsbehörde)として収用と補償を決定し、合議制の委員会方式とは異なる
連邦の収用訴訟では、裁判所が補償額の決定のために commission を任命できる。日本のように常設の行政委員会が置かれるわけではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家の田んぼがバイパス計画にかかり、収用委員会の審理に呼ばれた。委員名簿を見ると、地元の不動産鑑定士と元県職員がいる。この人たちに私の土地の値段を決める資格はあるのか? 本条の二つの欠格事由に当たらず、知事が議会の同意を得て任命していれば、資格の点では争えない。争点にすべきなのは、個々の委員がこの事件に利害関係を持っていないかどうかである
- 弁護士として収用委員に任命されていた人が、自分の事業の失敗で自己破産を申し立てた。破産手続開始の決定を受けた時点で本条1号に当たり、委員の職を失う方向になる。ただし免責許可決定が確定すれば当然に復権するため、その後なら再任されることもあり得る
学説
事実上の公務員の理論:欠格事由に該当する委員が関与した裁決であっても、外形上適法に任命された者の行為として、相手方の信頼保護と法的安定性の観点から直ちに無効とはしないとする見解。反対に、収用という強力な処分の正統性を重視し瑕疵を重く見る見解もあり、解釈は分かれる。
最低限要件説(制度趣旨):本条は人物の中立性を審査する規定ではなく、明らかに不適格な者を外す形式的な足切りであり、公正さは任命時の議会同意、身分保障、事件ごとの除斥・回避の仕組みとの組み合わせで担保されるとする理解。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴い、2号の「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められた。過去の他の改正の有無と内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:土地収用法(昭和26年法律第219号)の制定により、収用委員会の委員及び予備委員の欠格事由として設けられた。
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴う関係法律整理により、2号の「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められた(2025年6月1日施行)。その他の改正の有無は要確認。
- 土地収用法 第51条都道府県への収用委員会の設置
- 土地収用法 第52条委員の定数と任命・議会同意の要件
- 土地収用法 第53条委員と予備委員の任期
- 土地収用法 第55条欠格該当による委員の失職(現行効力を要確認)
- 地方自治法 第180条の5都道府県が置く執行機関としての収用委員会
- 破産法 第255条免責許可確定等による当然復権
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