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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

土地収用法 第71条(土地等に対する補償金の額)

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収用する土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額は、近傍類地の取引価格等を考慮して算定した事業の認定の告示の時における相当な価格に、権利取得裁決の時までの物価の変動に応ずる修正率を乗じて得た額とする。

この条文の基本情報

土地等に対する補償金の額とは何ですか?

定義土地等に対する補償金の額とは、土地収用法第71条に定められた規定で、「収用する土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額は、近傍類地の取引価格等を考慮して算定した事業の認定の告示の時における相当な価格に、権利取得裁…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 土地収用法第71条(土地等に対する補償金の額)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
  2. 土地収用法第71条の条文原文は「収用する土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額は、近傍類地の取引価格等を考慮して算定した事業の認定の告示の時における相当な価格に、権利取得裁…」で始まります。
  3. 土地収用法第71条は第一節 収用又は使用に因る損失の補償に置かれています。
  4. 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
  5. 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 土地収用法第71条の前の条は土地収用法第70条です。
  7. 土地収用法第71条の次の条は土地収用法第72条です。
  8. 土地収用法第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第71条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219
  • 本サイト収録土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/71
裁判例 3件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点土地収用法71条は、収用する土地の補償金を、事業認定の告示時の相当な価格に権利取得裁決時までの物価変動修正率を乗じた額とする。告示後の地価上昇は原則反映されない。

Q · 土地が収用されるとき、補償額はいつの時点の地価で決まるの?

告示時の価格に物価修正率を掛けた額で、個別の値上がりは入らない

土地収用法71条により、補償金の額は事業の認定の告示の時における相当な価格(近傍類地の取引価格等を考慮して算定)に、権利取得裁決の時までの物価の変動に応ずる修正率を乗じて決まります。告示後に駅や道路の整備で周辺地価が上がっても、その上昇分は原則として反映されません。最高裁は平成14年6月11日判決でこの方式を憲法29条3項に反しないと判断しています。争点になるのは告示時点の価格評価そのものです。

解説

土地を収用されるとき、補償額は「土地を手放す日の時価」では決まらない。基準日は、何年も前の「事業の認定の告示」の時点に固定される。告示のあと駅ができる、道路が開通するといった事情で周辺の地価がどれだけ上がっても、その上昇分は原則として補償額に入らない。上乗せされるのは、権利取得裁決(収用委員会が土地の権利を起業者へ移す決定)の時点までの「物価の変動に応ずる修正率」だけである。この修正率は政令で定める方法で計算する一般的な指数で、あなたの土地が個別にいくら値上がりしたかを反映するものではない。仕組みの狙いは、公共事業そのものが生んだ値上がり益(開発利益)を地主に持たせないこと、そして告示後に「売り惜しめば価格が上がる」という動機を断つことにある。最高裁は平成14年6月11日の判決で、この方式を憲法29条3項の「正当な補償」に反しないと判断した。ここで意味を持つのが46条の2である。告示後、裁決を待たずに補償金の支払を請求できる。値上がりを待つ交渉には法律上の見返りがない。勝負は「告示時の相当な価格」そのものをどう立証するかにかかっている。

法的な位置づけ

土地収用法71条は、収用対象の土地及び所有権以外の権利に対する補償金の算定方法を定める規定である。価格の基準時を事業の認定の告示の時に固定し、近傍類地の取引価格等を考慮した相当な価格に、権利取得裁決時までの物価変動に応ずる修正率を乗じる「価格固定制」を採用している。

手順

  1. 1.事業認定の告示日を確認する 官報または都道府県公報で事業認定の告示日を確認する。この日が補償額算定の価格時点となるため、以後の比較事例収集の基準日として記録しておく
  2. 2.告示時点の価格を独自に検証する 告示時点に近い近傍類地の取引事例を集め、必要に応じて不動産鑑定士に告示時点の価格鑑定を依頼する。起業者側の比較事例の選び方と補正率を照合する
  3. 3.補償金の支払請求を検討する 告示後は価格が固定されるため、46条の2による補償金の支払請求を検討し、代替地取得の資金を早期に確保する。税務上の特例の期限も税理士に確認する
  4. 4.裁決手続で申立額を根拠付きで主張する 収用委員会は申立ての範囲を超えて補償額を裁決できないため(48条3項)、鑑定書等を添えて申立額を十分に主張する。裁決に不服なら送達から6か月以内に訴えを提起する

よくある質問 AI による整理

Q1土地収用の補償金とは何ですか?

公共事業のために土地を強制的に取得される際、起業者が土地所有者や関係人に支払う損失補償です。土地そのものの対価は土地収用法71条で算定されます。

Q2土地収用の補償額はどうやって決まる?

近傍類地の取引価格等を考慮して事業認定の告示時の相当な価格を算定し、権利取得裁決時までの物価変動に応ずる修正率を乗じて決まります(71条)。

Q3事業認定の告示とはいつのこと?

国土交通大臣または都道府県知事が事業の認定をした旨を官報や公報で告示した日です。この日が補償額算定の基準時になります。

Q4土地収用の補償額は交渉で上げられる?

引き延ばしでは上がりません。告示時点の評価に使われた比較事例や補正の当否を、鑑定書などの根拠を付けて争うことで金額が動く可能性があります。

Q5土地収用の補償額に不服があるときの期限は?

裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内に、起業者を被告として損失補償に関する訴えを提起します(土地収用法133条)。

Q6物価の変動に応ずる修正率とは?

告示時から権利取得裁決時までの貨幣価値の変動を補正するための率で、政令で定める方法により算定されます。個々の土地の値上がり率ではありません。

Q7土地収用の価格固定制は違憲ではない?

最高裁平成14年6月11日判決は、71条の価格固定制は憲法29条3項の「正当な補償」に反しないと判断しています。

Q8立ち退きの引っ越し費用は71条で補償される?

されません。71条は土地等の権利の対価を定める規定で、移転料や営業上の損失など通常受ける損失は88条などの別の規定で補償されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1告示のあと周りの地価がすごく上がったんですけど、その分はもらえないんですか?

原則としてもらえない。71条は、事業認定の告示時の相当な価格に物価変動の修正率を掛けた額を補償すると定めている。個別の値上がりは対象外である。最高裁は平成14年にこの方式を合憲と判断した。実務のポイント:本当に争えるのは、告示時点の価格が適正に評価されたかどうかである。起業者側の鑑定で比較事例の選び方や補正率が低めになっていることは珍しくない。値上がり分を求めるより、告示時点の評価を見直すほうが金額が動く

Q2収用委員会の裁決額が安すぎます。どこに不服を言えばいいんですか?

補償額への不服は、国土交通大臣への審査請求の理由にできない(132条2項)。裁決書の送達から6か月以内に、起業者を被告として訴訟を起こす(133条)。収用委員会を被告にするのではない。実務のポイント:判例上、補償額は裁判所が証拠をもとに客観的に認定するため、収用委員会の判断に遠慮する必要はない。裁判の結果を大きく左右するのは、自分で依頼した鑑定書の質である

Q3任意で売るのと最後まで収用で争うのと、結局どっちが得なんですか?

価格の計算方法は、どちらも71条と同じ考え方に収れんしやすい。引き延ばしても、上乗せは物価修正の分にとどまる。実務のポイント:差が付きやすいのは税金である。5000万円特別控除は、原則として最初の買取り申出から6か月以内の譲渡が要件になる。価格で数十万円を粘っているうちにこの期限を過ぎ、税額が数百万円増える例がある。交渉を始める前に税理士に期限を確認する(最新の改正状況をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「収用されるなら、明け渡す日の時価で補償される」と思われがちだが、71条の基準日は事業認定の告示の時点である。その後の個別の値上がりは、政令の修正率を通じてしか反映されない。昭和42年(1967年)の改正までは裁決時の価格が基準だったため、古い解説や年配の人の経験談がそのまま通用しない
  • 多くの人は「最後まで粘った地主ほど高く売れる」という任意交渉の感覚を持ち込む。しかし71条は、そもそも粘ることを無意味にするために作られた規定である。さらに収用委員会は、当事者が申し立てた範囲を超えて補償額を裁決できない(48条3項)。粘る時間があるなら、自分の申立額を根拠付きで組み立てる時間に使うべきである
  • 地主から見れば、告示後の値上がり分は「本来もらえるはずだったお金」に映る。法律から見ると、その値上がりの多くは公共事業が生んだ利益で、地主一人に帰属させるべきものではない。この見方の違いに気付かないまま「値上がり分を払え」とだけ主張すると、鑑定でも訴訟でも相手にされず、本当に争える部分(告示時点の比較事例の選び方や補正の当否)を立証する機会を逃す
比較の観点この条文ほかの条文
補償の対象71条:収用する土地及び所有権以外の権利72条:使用する土地及び所有権以外の権利
88条:移転料・営業損失など通常受ける損失
算定の基礎近傍類地の取引価格等を考慮した相当な価格近傍類地の地代及び借賃等を考慮した相当な価格
収用・使用によって通常生ずる損失の額
価格の基準時事業認定の告示時+権利取得裁決時までの物価修正事業認定の告示時+権利取得裁決時までの物価修正
原則として明渡裁決時の価格

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地徵收條例第30条

台湾は2012年施行の改正で公告土地現値基準から「徵收當期之市價」基準に移行し、地価評議委員会が市価を評定する。告示時固定の日本とは基準時の発想が異なる

韓国
공익사업을 위한 토지 등의 취득 및 보상에 관한 법률 제70조

韓国は公示地価を基準とし、事業による地価変動を補償から除外する点で日本の開発利益排除と同じ方向性を持つ

ドイツ
BauGB § 95

ドイツは取引価格(Verkehrswert)を基準としつつ、計画や事業の予告によって生じた価値上昇を補償から除外する(Vorwirkung の考え方)

アメリカ
United States v. Miller, 317 U.S. 369 (1943)

米国は fair market value を基準とし、事業計画によって生じた値上がりを除外する scope of the project rule を判例で確立している

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 道路拡幅の事業認定が告示されて3年。その間に近くで再開発が進み、近所の土地の取引価格は2割上がった。ところが起業者が示す見積額は告示時の価格に修正率を掛けただけで、2割の上昇はほとんど入っていない。これは計算ミスではない。71条がそう定めている
  • 告示から地権者が交渉を引き延ばすほど、補償額は上がるのか? 上がらない。修正率は一般的な物価の動きに連動するだけなので、引き延ばしても代替地探しが遅れ、引っ越し計画が崩れるだけだ
  • あなたは公共事業の用地担当者で、地権者から「隣の土地は坪100万円で売れたのに、なぜうちは80万円なのか」と詰め寄られている。隣の取引が告示後に開発期待を織り込んだ価格なら、近傍類地の比較対象として補正を要する事例になる。その理由を説明できなければ、交渉はこじれて裁決申請までもつれ込む
  • 収用委員会の裁決書が届いた。補償額に納得できないなら、訴えを起こせる期限は裁決書の正本の送達を受けた日から6か月である。その間に不動産鑑定士を選び、告示時点の比較取引事例を集め直さなければならない
  • 相続した実家の土地が、いつの間にか都市計画道路の事業区域に入っていた。親が生前に事業認定の告示を見過ごしていたため、価格の基準日はすでに数年前に固定されている。気付いた時点で、評価の基準日は動かせない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 官報や公報で事業認定の告示日を確認する。これが価格の基準日になる2. 告示時点に近い、近傍の取引事例を自分で集める。必要なら不動産鑑定士に告示時点の価格を鑑定してもらう3. 46条の2による補償金の支払請求を検討し、代替地の確保を早める4. 裁決手続では、根拠を付けて申立額を十分に主張する。収用委員会は申立ての範囲を超えて裁決できない5. 税務上の特例(5000万円特別控除の6か月要件)は税理士に早めに確認する

訴えられた側:起業者側(用地担当者)の立場での対応。1. 告示日、比較取引事例、補正の過程、修正率の算出を書面で示し、地権者が検証できる状態にする2. 告示後の取引事例に開発期待が含まれる場合は、補正の理由を明確に記録する3. 46条の2の請求を受けたら、法定期限内に見積額を支払う4. 訴訟になると裁判所が補償額を客観的に認定し直すため、算定根拠が弱いと増額の判決を受けるおそれがあることを前提に準備する

時効(請求できる期限):損失の補償に関する訴えは、裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内に、起業者(または土地所有者・関係人)を被告として提起する(土地収用法133条)。補償額への不服は、審査請求の理由にすることができない(同法132条2項)。起業者は事業認定の告示から1年以内に収用裁決を申請しないと、事業認定が失効する(同法29条)(最新の改正状況をご確認ください)

学説

完全補償説(通説):土地収用法上の補償は、被収用者が収用前と同等の生活・財産状態を回復できる完全な補償でなければならないとする説。価格固定制は物価修正と46条の2の支払請求で完全補償を担保すると説明される。

開発利益帰属論:公共事業により生じた地価上昇は社会全体の負担による利益であり、被収用者個人に帰属させるべきではないとする考え方。昭和42年改正の立法趣旨の中核とされる。

改正沿革 AI による整理

  • 昭和42年(1967年)改正 補償額の算定基準時を裁決時から事業認定の告示時に改め、物価変動の修正率を乗じる価格固定制を導入した。同時に告示後の補償金支払請求制度(46条の2以下)が設けられた

改正の年表

  1. 1.昭和26年(1951年) 新設:現行土地収用法制定。当初は収用委員会の裁決時の価格を補償算定の基準としていた
  2. 2.昭和42年(1967年) 改正:算定基準時を事業認定の告示時に改め、物価変動の修正率を乗じる価格固定制を導入。告示後の補償金支払請求制度(46条の2以下)も新設

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土地収用法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 収用又は使用に因る損失の補償

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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