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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

土地収用法 第75条(工事の費用の補償)

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同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用することに因つて、残地に通路、みぞ、かき、さくその他の工作物の新築、改築、増築若しくは修繕又は盛土若しくは切土をする必要が生ずるときは、これに要する費用を補償しなければならない。

この条文の基本情報

工事の費用の補償とは何ですか?

定義工事の費用の補償とは、土地収用法第75条に定められた規定で、「同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用することに因つて、残地に通路、みぞ、かき、さくその他の工作物の新築、改築、増築若しくは修繕又は盛土若し…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 土地収用法第75条(工事の費用の補償)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
  2. 土地収用法第75条の条文原文は「同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用することに因つて、残地に通路、みぞ、かき、さくその他の工作物の新築、改築、増築若しくは修繕又は盛土若し…」で始まります。
  3. 土地収用法第75条は第一節 収用又は使用に因る損失の補償に置かれています。
  4. 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
  5. 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 土地収用法第75条の前の条は土地収用法第74条です。
  7. 土地収用法第75条の次の条は土地収用法第76条です。
  8. 土地収用法第75条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第75条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219
  • 本サイト収録土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第75条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/75

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点土地収用法75条は、一団の土地の一部収用により残地に通路・みぞ・かき・さく等の工事や盛土・切土が必要になったとき、その工事費を補償すべきと定める。

Q · 道路用地に土地の一部を取られたら、残った土地の塀や排水溝の工事費も補償してもらえる?

はい。残地に必要な工事費は土地代と別に補償されます

土地収用法75条により、一団の土地の一部が収用・使用されたことで、残地に通路、みぞ(排水溝)、かき、さく等の工作物の新築・改築・増築・修繕や、盛土・切土が必要になった場合、その工事費は補償の対象になります。土地代(対価補償)や74条の残地補償とは別項目です。事業で残地が値上がりしても、その利益と相殺することは90条で禁じられています。算定書に項目がなければ、見積書を添えて追加を求めることが重要です。

解説

道路拡幅で家の前面3メートルが削られる。用地担当者が提示する金額を見て、多くの人は「削られた土地の値段」だけを確かめて判を押す。だが土地収用法75条は、それとはまったく別の財布を用意している。土地の一部を取られたせいで残った土地(残地)に、通路、みぞ、かき、さくといった工作物を新しく造る、造り直す、増やす、直す必要が出たとき、あるいは盛土・切土(土を盛る、削る造成工事)が必要になったとき、その工事費を補償しなければならないと定めているのだ。ブロック塀の付け替え、高低差ができた駐車場のスロープ、分断された雨水の排水溝、擁壁。どれも土地代とは別の補償項目であり、残地の価値下落を埋める74条の残地補償とも別枠である。ただし算定書の項目に載っていなければ、交渉の場では存在しないものとして扱われる。

法的な位置づけ

土地収用法75条は残地工事費補償を定める規定であり、同一の土地所有者に属する一団の土地の一部が収用または使用されたことにより、残地に通路、みぞ、かき、さくその他の工作物の新築・改築・増築・修繕、または盛土・切土をする必要が生じる場合に、その工事に要する費用を補償すべきことを定める。

手順

  1. 1.残地に生じる変化を記録する 用地測量の立会い時点で、残地に生じる高低差、出入口の消失、排水の分断、境界塀の欠損などを写真と簡単な図面で記録する
  2. 2.機能回復工事の見積もりを取る 地元の工事業者に、塀・通路・排水溝・擁壁・盛土切土など、残地を従前どおり使える状態に戻す工事の見積もりを依頼する。古い塀は現行基準への適合も確認する
  3. 3.算定書の項目を照合する 起業者から提示された補償金算定書に、土地代・建物移転料とは別に75条の工事費項目があるかを確認する。74条の残地補償との重複・漏れも点検する
  4. 4.書面で工事費項目の追加を求める 項目が欠けていれば、見積書と写真を添えて書面で追加算定を求める。事業による値上がりを理由とした減額には90条を根拠に反論する
  5. 5.裁決段階では意見書で主張する 任意交渉が決裂し収用委員会の審理に進んだ場合、残地工事の必要性と金額を意見書・審理で具体的に主張する。裁決後は送達から6か月以内に訴えを検討する

よくある質問 AI による整理

Q1残地工事費補償とは何ですか?

土地の一部を収用・使用されたことで、残った土地に塀・通路・排水溝の工事や盛土・切土が必要になった場合に、その工事費を補償する制度です。土地収用法75条が根拠です。

Q2用地買収の算定書に工事費が載っていないときはどうする?

工事業者の見積書と現地写真を添えて、75条に基づく工事費項目の追加を書面で求めます。契約締結後の追加請求は難しいため、署名前に行うのが鉄則です。

Q3残地補償と残地工事費補償は同じもの?

別物です。74条の残地補償は残った土地の価値下落を補うもの、75条は残地を使える状態に戻す工事費を補うものです。両方を別項目で請求できる場合があります。

Q4道路拡幅で駐車場に段差ができたら補償される?

土地の一部が道路用地として収用・買収され、その結果残地に段差解消や舗装のやり直しが必要になったのであれば、75条の工事費補償の対象になり得ます。

Q5盛土や切土の費用も補償の対象になる?

なります。75条は工作物の工事だけでなく、残地に盛土・切土(土を盛る・削る造成工事)が必要になる場合の費用も補償の対象として明記しています。

Q6残地工事費の補償額に不服があるときはいつまでに争う?

収用委員会の裁決で額が決まった場合、裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内に損失補償に関する訴えを提起する必要があります(土地収用法133条)。

Q7親名義の土地と自分名義の土地が隣り合っていても一体で補償される?

75条は「同一の土地所有者に属する一団の土地」が要件のため、名義が違えば本条の残地として扱われない可能性があります。93条の隣接地工事費補償が問題になる余地はあります。

Q8残地工事をしても土地が使えないときはどうなる?

工事をしても従来の用途に供することが著しく困難な場合は、76条により残地の収用を請求できる可能性があります。工事費補償と比較して検討します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1前の道路が広がるだけで、うちの土地は取られないんだけど、工事費は出ないの?

土地の一部が収用・使用されていなければ75条の対象にはならない。ただし事業の工事によって隣接地に通路・みぞ・かき・さく等の工事が必要になった場合は、93条の隣接地工事費補償が別にある。この請求は工事完了の日から1年を過ぎるとできない。実務のポイント:道路事業では道路法70条の「みぞかき補償」として道路管理者が窓口になることが多い。根拠条文を取り違えると「対象外」で片付けられやすい

Q2工事費をもらう代わりに、役所が直接工事してくれることってある?

ある。土地収用法84条は、起業者が工事費の補償に代えて自ら工事を行う「工事の代行」を収用委員会に求められる仕組みを置いている。実務のポイント:代行なら業者探しや施工管理の手間は省けるが、仕様や仕上がりに注文をつける余地は狭くなる。金銭で受け取って自分で施工するか代行かは、所有者の側から比較材料として持ち出してよい論点である

Q3「道路ができれば土地が高くなるから、そのぶん補償は減ります」って言われたんだけど?

その説明は土地収用法90条に反する。事業によって残地の価格が上がるなどの利益が生じても、収用による損失と相殺してはならないと明記されている。実務のポイント:口頭でこう言われたら、相殺の根拠を書面で示すよう求めるだけで話が止まることが多い。担当者も90条の存在は知っているので、こちらが条文を知っていると分かった時点で交渉の温度が変わる

Q4削られた塀を作り直すとき、前より立派なものにしてもらえる?

75条の補償は、従前の機能を回復するのに必要な範囲が基本で、グレードアップ分は自己負担になるのが実務の考え方である。実務のポイント:古いブロック塀は高さや控え壁の点で現行の建築基準に合わないことが多く、「同じものを再築」すると違法な塀になってしまう。この点を指摘すると算定の前提が変わることがある(扱いは事案ごとに異なるため、最新の基準をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「土地の単価は妥当か」ばかり気にするのは、問いの立て方がずれている。単価は不動産鑑定に基づくので大きくは動かないことが多い。金額の差が生まれるのは、残地工事費のような項目そのものが算定書に載っているかどうかである
  • 「道路ができて残った土地が値上がりするなら、工事費は差し引かれる」と思われがちだが、土地収用法90条は事業による残地の利益を損失と相殺することを禁じている。値上がりは値上がり、工事費は工事費である
  • 所有者から見れば、塀も駐車場も「うちの敷地」というひとまとまりだ。だが法律は「同一の土地所有者に属する一団の土地」かどうかで線を引く。親名義と子名義に分かれた隣接地の工事は、本条の残地工事として扱われない可能性がある(別途、93条の隣接地工事費補償が問題になる余地はある)。登記の名義が補償の範囲を左右する
比較の観点この条文ほかの条文
補償の対象75条:残地に必要な工作物工事・盛土切土の費用74条:残地の価格減少その他の損失
93条:収用地以外の土地に必要となる工事費
対象となる土地同一所有者に属する一団の土地のうち収用・使用されなかった残地同一所有者に属する一団の土地の残地
収用・使用されていない隣接地等
所有者側の選択肢金銭補償を受けるほか、起業者による工事の代行(84条)が問題になる残地の利用が著しく困難なら76条の残地収用請求
工事完了の日から1年以内に請求

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地法第216条・土地徴収条例第8条

台湾は徴収地の使用が接連地の従来の利用を妨げる場合の補償と、残余地の一併徴収請求を定める。工事費を独立項目として明記する日本の75条とは構成が異なる

韓国
공익사업을 위한 토지 등의 취득 및 보상에 관한 법률 제73조

韓国は残余地の価格減少と並んで、残余地に通路・溝・垣等の工事が必要な場合の工事費補償を明記しており、日本の74条・75条に近い構造をとる

ドイツ
BauGB §§ 93 ff.

ドイツは建設法典で収用補償を規律し、権利損失のほか他の財産的不利益の補償を認める

アメリカ
Fifth Amendment Takings Clause

米国では部分収用時、残地の価値減少を severance damages として正当な補償に含めるのが一般的で、扱いは州法と判例で分かれる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 用地交渉の担当者から「来月末までに契約を」と言われた。手元の算定書には土地代と建物移転料しかない。玄関前の段差解消、隣家との境界塀の新設、側溝の付け替えは、どれも載っていない。残り三週間のうちに自分で工事業者の見積もりを取り、追加項目として交渉の机に載せられるかどうかが勝負になる
  • 農地の真ん中を新しいバイパスが横切ったら、どうなる? 片側の畑に農機が入れなくなる。迂回用の農道(通路)や分断された用水路(みぞ)の付け直しは、まさに75条の工事費補償の典型である。工事をしても耕作が著しく困難なら、76条の残地収用請求という別ルートもある
  • 市の用地課職員として担当した案件で、残地の擁壁工事に800万円の見積もりが出た。補償額を抑えたくなる気持ちは分かる。だが「道路ができて残った土地の価値が上がるのだから、その分を差し引く」という理屈は通らない。90条が、事業による残地の利益を損失と相殺することを禁じている
  • 店舗の駐車場が半分削られ、残った部分と歩道の間に段差ができた。車が出入りできるよう段差を解消して舗装し直す費用、それが75条の守備範囲である。
  • 実家の親から「市に土地を売ることになった、ハンコを押すだけでいいらしい」と電話が来た。押す前に担当者へ聞くべき質問は一つ。「残った土地の塀と排水の工事費は、どの項目に入っていますか」

取るべき行動

被害を受けた側:1. 残地に生じる変化(高低差、出入口の消失、排水の分断、境界塀の欠損)を写真と簡単な図で記録2. 地元の工事業者に、従前の機能を回復する工事の見積もりを依頼3. 算定書に75条の工事費項目があるかを確認し、なければ見積書を添えて書面で追加を要求4. 工事をしても従来の用途での利用が著しく困難なら、76条の残地収用請求も検討5. 補償に詳しい弁護士や不動産鑑定士に相談して裏付けを固める

訴えられた側:1. 残地の利用状況を現地で確認し、従前の機能回復に必要な工事を特定2. 金銭補償に代えて起業者が自ら工事を行う工事の代行(84条)の方が合理的かを比較3. 事業による残地の値上がりを理由に減額しない(90条) 4. 算定根拠を所有者に開示し、項目漏れを指摘されたら誠実に再算定する。裁決や訴訟に進んだ場合の負担を考えれば、早い段階で精査する方が安くつく

時効(請求できる期限):75条自体に固有の時効はない。収用手続では補償額が収用委員会の権利取得裁決で定まり、その額に不服があれば、裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内に損失補償に関する訴え(133条)を提起する必要がある。任意買収では契約締結後の追加請求が原則として難しいため、署名前が実質的な期限となる

学説

完全補償説(判例・通説):土地収用法上の補償は収用前後で財産価値を等しくする完全な補償であるべきとし、残地を従前どおり利用するための工事費も補償に含めることでその要請を具体化すると解される。

機能回復説(実務):75条の工事費は従前の機能を回復するのに必要な範囲で算定され、グレードアップ分は原則として所有者負担とする運用が一般的である。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和26年(1951年) 新設:現行土地収用法の制定時に、残地に関する工事費補償の規定として置かれた

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土地収用法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 収用又は使用に因る損失の補償

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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