税理士法 第64条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
- 一第四十八条の十九の二第六項(第四十九条の十二第三項において準用する場合を含む。次号において同じ。)において準用する会社法第九百四十六条第三項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
- 二正当な理由がないのに、第四十八条の十九の二第六項において準用する会社法第九百五十一条第二項各号又は第九百五十五条第二項各号に掲げる請求を拒んだ者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第64条は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第64条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 税理士法第64条は第八章に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第64条の前の条は税理士法第63条です。
- 税理士法第64条の次の条は税理士法第65条です。
- 税理士法第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第64条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/64
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法64条は、税理士法人の電子公告で調査機関への報告を怠る・偽る者と、正当な理由なく調査記録簿等の閲覧請求を拒む者に、百万円以下の過料を科す規定である。
Q · 税理士法人の合併で、電子公告の調査機関への報告を忘れたらどうなるの?
百万円以下の過料の対象になりうる
税理士法64条1号により、税理士法人が電子公告を行う際に準用される会社法946条3項の報告をしない、または虚偽の報告をした者は、百万円以下の過料の対象になります。過料は刑罰ではないため前科はつきませんが、報告の欠落は合併時の債権者保護手続が適法に行われたかという問題につながり、債権者に手続の瑕疵を争う材料を与えるおそれがあります。気づいた時点で速やかに報告し、経緯を記録しておくことが重要です。
解説
税理士法の罰則章の最後に、税理士法人の電子公告をめぐる過料規定が置かれている。過料は刑罰ではないので前科はつかないが、上限は百万円である。対象になる行為は二つある。一つは、税理士法人が合併時の債権者異議手続などで電子公告(自社のウェブサイトに公告を載せる方法)を選んだのに、電子公告調査機関(その公告が期間中きちんと掲載されていたかを第三者として確認する法務大臣登録の機関)へ必要な報告をしない、または嘘の報告をすること。もう一つは、調査機関の側が、正当な理由なく財務諸表等や調査記録簿等の閲覧・謄写の請求を断ることである。仕組みは会社法の電子公告制度をそのまま借りており、ねらいは「ネットに載せた」という主張を後から検証できるようにすることにある。あなたが税理士法人の社員なら、合併の段取り表にこの報告手続を一行書き足しておくだけでよい。あなたが合併相手の債権者なら、調査機関の記録を見せてもらう権利が手元にあると知っておけばよい
法的な位置づけ
税理士法64条は、税理士法人の電子公告に関する秩序罰規定である。会社法の電子公告調査制度を準用したうえで、電子公告調査機関への報告義務違反(不報告・虚偽報告)と、調査機関による財務諸表等・調査記録簿等の閲覧謄写請求の不当な拒絶を対象として、百万円以下の過料を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1税理士法64条とは?
税理士法人の電子公告に関する過料規定です。調査機関への報告義務違反と、調査記録等の閲覧請求の不当拒絶に百万円以下の過料を科します。
Q2電子公告調査機関とは何ですか?
電子公告が公告期間中きちんと掲載されていたかを第三者として調査し、記録に残す法務大臣登録の機関です。会社法941条以下に定めがあります。
Q3税理士法人の合併で電子公告は使える?
使えます。合併時の債権者異議手続の公告方法として電子公告を選んだ場合、税理士法48条の19の2第6項により会社法の電子公告調査規定が準用されます。
Q4電子公告調査機関はどう選ぶ?
法務大臣の登録を受けた調査機関の中から選びます。登録機関は法務省のウェブサイトで公表されています。公告開始前に依頼先を確定させておくのが安全です。
Q5調査記録簿等の閲覧に費用はかかる?
かかります。会社法955条2項により、閲覧・謄写の請求には調査機関の定めた費用の支払いが必要です。費用額は各調査機関に確認してください。
Q6電子公告調査を受けずに電子公告できる?
原則としてできません。会社法941条は電子公告をする者に公告期間中の調査を求めることを義務づけており、税理士法人の合併公告にも準用されます。
Q7税理士法の罰則と64条の過料はどう違う?
罰則章の他の条文には懲役や罰金といった刑罰を定めるものがありますが、64条は行政上の秩序罰である過料で、刑事手続ではなく非訟手続で科されます。
Q8電子公告の掲載が途中で中断したら無効?
会社法940条3項は、中断が一定の要件を満たせば公告の効力に影響しないと定めます。税理士法人の場合の準用範囲は条文で確認し、専門家に相談してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って罰金と何が違うんですか?前科がつくんですか?
過料は刑罰ではない行政上の秩序罰なので、前科はつかない。科すのは刑事裁判ではなく、非訟事件手続法の過料事件の手続(同法119条以下)による地方裁判所の決定である。最高裁も、過料を非訟手続で科すことは憲法に反しないとしている(最大決昭和41.12.27)。実務のポイント:前科がつかない分だけ軽く見られがちだが、合併手続の瑕疵を記録として残してしまう点を重く見る専門家は多い
Q2合併した税理士法人の公告、本当にちゃんと載っていたか確認する方法ってあるんですか?
ある。税理士法48条の19の2第6項が準用する会社法955条2項により、電子公告調査を求めた者その他の利害関係人は、調査機関に調査記録簿等の閲覧・謄写を請求できる。正当な理由なく拒めば、本条第二号の過料の対象である。実務のポイント:公告を出した法人に聞くより、調査機関の記録を見る方が早く、しかも中立である。この経路を知っている債権者は少ない
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料だから大したことはない」と軽く見られがちだが、深刻なのは金額ではない。報告の欠落や虚偽は、合併時の債権者保護手続がきちんと行われたかという問題と地続きであり、債権者に手続の適法性を争う材料を与えかねない。百万円より、合併の正当性が揺らぐことの方が重い
- 「電子公告はウェブに載せれば終わり」という問いの立て方そのものがずれている。電子公告制度の核は、掲載したという事実を利害関係のない第三者が調査し、記録に残す点にある。載せたかどうかではなく、載せたことを後から証明できるかどうかが問われる
- 公告を出す側から見れば調査機関は「頼んだら確認してくれる業者」だが、法律から見れば、調査機関も記録を利害関係人に開く義務を負う当事者である。だから本条第二号は、閲覧請求を正当な理由なく拒んだ調査機関側にも過料を用意している
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では税務代理を記帳士・会計師などが担うが、士業法人の合併公告について第三者調査機関を介在させる制度は見当たらない
韓国の税務士法も税務法人の規律と過怠料規定を持つが、電子公告調査に相当する仕組みとの対応関係は要確認
ドイツは税理士法人(Steuerberatungsgesellschaft)を StBerG で規律し、秩序違反には Bußgeld を科す体系をとる
米国は財務省規則で税務代理人の行為規範を定めるが、事務所合併の公告調査制度に相当するものはない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 所長同士の握手で二つの税理士法人の合併が決まった。債権者への公告は官報より手軽な電子公告で済ませることにしたが、担当の若手社員は調査機関への報告手続を知らなかった。公告そのものは載っていても、調査の前提となる報告が抜けていれば本条第一号の問題になる
- 合併後の税理士法人に未払いの外注費を請求しようとしたら、「公告はしたので異議期間はもう過ぎている」と言われた。本当に一か月以上、毎日掲載されていたのか? 調査機関に調査記録簿等の閲覧を請求すれば、その答えは記録の中にある
- 調査機関の担当者として、利害関係人から調査記録の閲覧請求を受けた。面倒そうな相手なので後回しにしたい。だが正当な理由がないのに断れば、百万円以下の過料の対象になる
- 合併の効力発生日まであと十日。電子公告のページは公開済みなのに、調査機関への報告がまだ済んでいないことに気づいた。今日中に報告しなければ、債権者保護手続の適法性そのものに疑問が残る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 合併する税理士法人の債権者なら、公告がどこのURLに、いつからいつまで掲載されたかを記録する2. 掲載の中断や期間不足が疑われる場合は、その公告を調査した調査機関に調査記録簿等の閲覧・謄写を請求する3. 正当な理由なく拒まれたら、拒否の経緯(日時・相手・理由)を書面で残し、過料の裁判を受け持つ地方裁判所に事情を通知することを弁護士と検討する4. 手続の不備は、異議期間の延長や弁済・担保提供の交渉材料として使う
訴えられた側:1. 報告漏れに気づいたら、まず調査機関に連絡して報告を済ませ、遅れた経緯を記録に残す2. 虚偽報告と疑われた場合は、報告内容の根拠資料(公告URL、掲載期間、社内決裁)を揃える3. 過料の裁判は非訟事件手続で行われ、裁判所は当事者の陳述を聴くのが原則なので、正当な理由や是正措置をそこで具体的に述べる4. 閲覧請求を断った調査機関側は、断った「正当な理由」を事後に説明できるか点検する
時効(請求できる期限):本条に固有の時効期間の規定はない。過料の制裁権に消滅時効があるかどうかは、実務上、解釈が分かれている。なお、合併時の債権者異議手続の異議期間は一か月以上とされ、電子公告の掲載はその期間中継続する必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:過料は行政上の秩序罰であって刑罰ではないため、刑法総則や刑事訴訟法は適用されず、非訟事件手続法の定める手続により裁判所が決定で科す。本条の過料も同様に理解される。
- 税理士法 第48条の19の2第6項で会社法の電子公告規定を準用
- 税理士法 第49条の12第3項で48条の19の2第6項を準用
- 会社法 第946条第3項:調査機関への報告義務の本体
- 会社法 第955条第2項:調査記録簿等の閲覧謄写請求権
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄裁判所
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