受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

税理士法 第65条

クイックジャンプ
  1. 次の各号のいずれかに該当する場合には、税理士法人の社員若しくは清算人又は税理士会若しくは日本税理士会連合会の役員は、三十万円以下の過料に処する。
  2. 一この法律に基づく政令の規定に違反して登記をすることを怠つたとき。
  3. 二第四十八条の十九の二第二項又は第五項の規定に違反して合併をしたとき。
  4. 三第四十八条の十九の二第六項(第四十九条の十二第三項において準用する場合を含む。)において準用する会社法第九百四十一条の規定に違反して同条の調査を求めなかつたとき。
  5. 四定款又は第四十八条の二十一第一項において準用する会社法第六百十五条第一項の会計帳簿若しくは第四十八条の二十一第一項において準用する同法第六百十七条第一項若しくは第二項の貸借対照表に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
  6. 五第四十八条の二十一第二項において準用する会社法第六百五十六条第一項の規定に違反して破産手続開始の申立てを怠つたとき。
  7. 六第四十八条の二十一第二項において準用する会社法第六百六十四条の規定に違反して財産を分配したとき。
  8. 七第四十八条の二十一第二項において準用する会社法第六百七十条第二項又は第五項の規定に違反して財産を処分したとき。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 税理士法第65条は、日本の税理士法に含まれる条文です。
  2. 税理士法第65条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、税理士法人の社員若しくは清算人又は税理士会若しくは日本税理士会連合会の役員は、三十万円以下の過料に処する。」で始まります。
  3. 税理士法第65条は第八章に置かれています。
  4. 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
  5. 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 税理士法第65条の前の条は税理士法第64条です。
  7. 税理士法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第65条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237
  • 本サイト収録税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/65

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点税理士法65条は、税理士法人の社員・清算人や税理士会の役員が登記懈怠や違法な合併・財産分配をした場合、その個人に30万円以下の過料を科すと定める。

Q · 税理士法人の登記を出し忘れたら、誰がどんな制裁を受けるの?

社員個人に最大30万円の過料、前科はつかない

税理士法65条により、政令に基づく登記を怠った場合、税理士法人ではなく社員・清算人という個人に30万円以下の過料が科されます。過料は刑罰ではない秩序罰のため前科にはなりません。ただし同じ行為が税理士法46条の「この法律の規定に違反したとき」に当たり、懲戒の判断材料となる可能性があります。過料は法人税法上、損金にも算入できません。

解説

税金のプロが、自分の法人の登記を出し忘れて、地方裁判所から過料の決定を受け取る。冗談のようだが、税理士法65条はまさにこの場面のために置かれている。対象は税理士法人の社員・清算人と、税理士会・日本税理士会連合会の役員である。過料の対象になるのは、登記の懈怠、債権者保護手続(合併前に債権者へ知らせ、異議を述べる機会を与える手続)を飛ばした合併、会計帳簿や貸借対照表の未記載・虚偽記載、清算中の破産申立ての懈怠、債務を払う前の財産分配などだ。上限はいずれも30万円で、法人ではなく行為をした個人に科される。過料は刑罰ではない(行政上の秩序を守るための金銭罰)ので前科はつかない。ただ、安心するのは早い。同じ行為が「この法律の規定に違反したとき」として46条の懲戒(財務大臣による戒告・業務停止・税理士業務の禁止)の判断材料にもなりうる。しかも法人税法上、過料は損金に算入できない。あなたが社員なら、30万円で済む財布の問題としてではなく、事務所の看板にかかわる問題として読むべき条文である。

法的な位置づけ

税理士法65条は、税理士法人の社員・清算人ならびに税理士会および日本税理士会連合会の役員を名宛人とする過料規定であり、登記の懈怠、債権者異議手続を経ない合併、電子公告調査の不請求、会計帳簿・貸借対照表の不記載または虚偽記載、破産申立ての懈怠、清算中の違法な財産分配・処分について、30万円以下の過料を科す旨を定める。

よくある質問 AI による整理

Q1税理士法65条とは何ですか?

税理士法人の社員・清算人や税理士会の役員が登記懈怠などの手続違反をした場合に、30万円以下の過料を科す規定です。

Q2税理士法人の変更登記はいつまでに必要?

原則として変更が生じてから2週間以内です(組合等登記令3条)。期限を過ぎると65条1号の過料の対象になりえます。

Q3税理士法人の過料は誰に請求される?

法人ではなく、違反行為をした社員・清算人、または税理士会・日本税理士会連合会の役員という個人が名宛人です。

Q4税理士法人の合併で必要な債権者保護手続とは?

合併前に債権者へ公告・個別催告をし、1か月以上の異議申述期間を設ける手続です(税理士法48条の19の2)。省くと過料の対象です。

Q5過料の決定に不服がある場合は?

過料の裁判の告知を受けた日から2週間以内に即時抗告ができます(非訟事件手続法)。正当な理由があればそこで主張します。

Q6税理士法人の清算で財産分配できるのはいつ?

債務を弁済した後です。会社法664条の準用により、債務弁済前に社員へ財産を分配すると清算人個人が過料の対象になります。

Q7税理士法人の会計帳簿に虚偽記載したらどうなる?

会社法615条・617条の準用に違反し、65条4号により社員個人に30万円以下の過料が科されうるほか、懲戒の材料にもなりえます。

Q8過料と罰金の違いは何ですか?

罰金は刑罰で前科がつきますが、過料は行政上の秩序罰で前科になりません。過料は刑事裁判ではなく非訟手続で科されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1過料って前科になるんですか? 税理士登録に影響します?

過料は刑罰ではなく秩序罰であり、前科にはならない。登録の欠格事由(税理士法4条)も、主に刑罰と懲戒を基準にしている。ただし同じ行為は46条の「この法律の規定に違反したとき」に当たる可能性があり、懲戒の検討対象になりうる。実務のポイント:怖いのは過料の金額ではなく、決定が裁判所の記録に残ることである。是正の早さと記録が、後の評価を分ける

Q2登記をうっかり遅れたら、どれくらい取られるんですか?

上限は30万円で、具体的な額は裁判所が事情を見て決める。基準は公表されていないが、遅延期間が長いほど高くなる傾向があるといわれる。実務のポイント:過料の手続は、登記官が遅れて申請された登記を受理した後に裁判所へ通知して始まることが多い。そのため、登記を出してから数か月後に忘れたころ決定が届く。届いたときに慌てないよう、遅れた事実は社内で共有しておく

Q3法人が払ってあげれば社員の負担はないですよね?

法的な名宛人は社員個人である。法人が負担すれば、その社員への給与等として課税関係が生じる余地があり、過料自体も法人税法55条により損金不算入となる(項番号は最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:顧客には「過料は損金にならない」と指導しているのに、自分の事務所で同じ処理を誤る例は珍しくない。税務調査で突かれると、専門家としての信用に響く

間違えやすい点 AI による整理

  • 過料は法人の経費で払えばいいと考えがちだが、名宛人は社員・清算人・役員という個人である。法人が肩代わりすれば、その個人への経済的利益(給与等)として扱われる余地があり、法人税法上も過料は損金不算入である。税の専門家ほど、ここで二重に恥をかく
  • 前科がつかないことは多くの人が知っている。しかしそれは刑事の話にすぎない。税理士法46条は「この法律の規定に違反したとき」に懲戒の余地を認めている。過料の決定は終点ではなく、懲戒手続の材料になりうる起点である
  • 「うちは小さな法人だから合併の債権者保護なんて関係ない」という問いの立て方自体がずれている。債権者には取引先・家主・リース会社・未払い給与のある職員も含まれる。小規模事務所どうしの合併ほど手続が軽視されやすく、そこで過料の要件を満たしてしまう
比較の観点この条文ほかの条文
制裁の種類税理士法65条:30万円以下の過料(秩序罰)税理士法46条:戒告・業務停止・業務禁止(懲戒処分)
税理士法48条の20:税理士法人への懲戒処分
名宛人税理士法人の社員・清算人、税理士会・日税連の役員(個人)税理士個人
税理士法人(法人)
判断主体・手続地方裁判所が非訟事件手続で決定財務大臣が処分
財務大臣が処分
前科・記録への影響前科にならないが、裁判所の決定として記録が残る前科ではないが公告され、登録・業務に直接影響
法人の業務継続に直接影響

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
會計師法・公司法第387条

台湾には日本の税理士に相当する独立した資格法がなく、記帳・報税代理は會計師や記帳士が担う。登記懈怠には公司法上、代表者個人への罰鍰がある点で発想は近い

韓国
세무사법

韓国も税務士法人制度を持ち、手続違反に過料(과태료)を科す構造をとる

ドイツ
StBerG §§ 160 ff.

ドイツは税理士法(StBerG)に秩序違反(Ordnungswidrigkeit)としての過料規定を置き、職業法上の制裁と区別している

アメリカ
Circular 230(31 CFR Part 10)

米国は州資格の CPA・弁護士等が IRS 業務を行い、規律は IRS の実務規則による。法人登記懈怠は州会社法の領域となる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 社員税理士が一人退任したのに、繁忙期にまぎれて変更登記を3か月放置した。登記官から裁判所へ通知が行き、ある日、代表社員個人あてに過料の決定書が届く。事務所の誰も、それが自分の名前で来るとは思っていなかった
  • もし所長が亡くなって法人を畳むことになり、清算人として残った預金を先に社員へ分配してしまったら、どうなる? 未払いの家賃や外注費が残っていれば会社法664条の準用違反で、清算人個人が過料の対象になる。債権者からの責任追及も別に来る
  • 後継者のいない事務所との合併がまとまり、顧客への説明も済んだ。ところが債権者への公告・個別催告を忘れたまま合併の効力日まで残り10日。今から公告しても、法定の1か月以上の異議申述期間はもう確保できない。効力日を延ばすか、過料と懲戒のリスクを抱えたまま進むかを今週中に決める必要がある
  • 税理士会の役員を引き受けた。会の会計帳簿に記載漏れがあれば、その責任は事務局ではなく役員である自分に来うる。名誉職のつもりでいると足をすくわれる

取るべき行動

被害を受けた側:税理士法人の債権者(取引先・家主・元職員など)の立場なら、合併や解散の情報を得た時点で官報と主たる事務所の公告方法を確認する。異議申述期間内であれば書面で異議を述べ、弁済または担保提供を求める。手続が省かれていた疑いがあれば日税連や所属税理士会に事実を伝え、債権回収は民事の手段で別途進める

訴えられた側:過料の決定が届いたら、まず通知の日付を記録する。懈怠に正当な理由(災害、登記官側の事情など)があれば、即時抗告で主張する。理由がなければ速やかに登記を済ませ、帳簿や公告の不備も是正する。そのうえで、是正の経緯を記録に残しておく。懲戒の判断では事後の対応も見られうるため、言い訳よりも是正の記録の方が効く

時効(請求できる期限):変更登記は原則として変更から2週間以内(組合等登記令3条)。過料を科す裁判そのものに明文の期間制限はなく、時効の扱いは実務上、解釈が分かれている。過料の裁判に対する即時抗告は告知を受けた日から2週間(非訟事件手続法67条)(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:過料は行政上の秩序違反に対する制裁(秩序罰)であり、刑法総則の適用はなく、刑罰と併科しても二重処罰の問題は生じないと解される。懲戒処分とも目的が異なるため併存しうる。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

税理士法の全文を見る所属する編章節を開く:第八章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›