出入国管理及び難民認定法 第61条の2(難民の認定等)
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- 法務大臣は、本邦にある外国人から法務省令で定める手続により難民である旨の認定の申請があつたときは、その提出した資料に基づき、その者が難民である旨の認定(以下「難民の認定」という。)を行うことができる。
- 2.法務大臣は、本邦にある外国人から法務省令で定める手続により補完的保護対象者である旨の認定の申請があつたときは、その提出した資料に基づき、その者が補完的保護対象者である旨の認定(以下「補完的保護対象者の認定」という。)を行うことができる。
- 3.法務大臣は、第一項の申請をした外国人について難民の認定をしない処分をする場合において、当該外国人が補完的保護対象者に該当すると認めるときは、補完的保護対象者の認定を行うことができる。
- 4.法務大臣は、第一項の申請をした外国人について、難民の認定をしたときは、法務省令で定める手続により、当該外国人に対し、難民認定証明書を交付し、その認定をしない処分をしたときは、当該外国人に対し、理由を付した書面をもつて、その旨を通知する。
- 5.法務大臣は、第一項又は第二項の申請をした外国人について、補完的保護対象者の認定をしたときは、法務省令で定める手続により、当該外国人に対し、補完的保護対象者認定証明書を交付し、同項の申請があつた場合においてその認定をしない処分をしたときは、当該外国人に対し、理由を付した書面をもつて、その旨を通知する。
この条文の基本情報
難民の認定等とは何ですか?
定義難民の認定等とは、出入国管理及び難民認定法第61条の2に定められた規定で、「法務大臣は、本邦にある外国人から法務省令で定める手続により難民である旨の認定の申請があつたときは、その提出した資料に基づき、その者が難民である旨の認定(以下「難…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第61条の2(難民の認定等)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第61条の2の条文原文は「法務大臣は、本邦にある外国人から法務省令で定める手続により難民である旨の認定の申請があつたときは、その提出した資料に基づき、その者が難民である旨の認定(以下「難…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第61条の2は第七章の二 難民の認定等に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第61条の2の前の条は出入国管理及び難民認定法第61条です。
- 出入国管理及び難民認定法第61条の2の次の条は出入国管理及び難民認定法第61条の2の2です。
- 出入国管理及び難民認定法第61条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第61条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第61条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/61_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法61条の2は、法務大臣が申請者の提出資料に基づき難民または補完的保護対象者を認定すると定める。不認定の場合は理由を付した書面で通知される。
Q · 日本で難民として認められるかどうかは、どうやって決まるの?
申請者の提出資料をもとに法務大臣が認定する
入管法61条の2により、日本にいる外国人が法務省令の手続で申請すると、法務大臣がその提出資料に基づき難民か補完的保護対象者かを認定します。難民条約の五つの理由に当たらなくても、帰国すれば生命・身体が危険な人は補完的保護の対象になり得ます。認定されれば証明書が交付され、不認定なら理由を付した書面で通知されます。不認定に対する審査請求は、入管法の特則により通知を受けた日から7日以内と非常に短い点に注意が必要です。
解説
難民認定は「法務大臣が資料に基づいて認定する」という、たった一行の構造で動いている。ここにあなたが知るべき非対称がある。条文は「その提出した資料に基づき」と書く。つまり、迫害の証拠を集めて出す責任は、着の身着のまま逃げてきた申請者本人の側にある。故郷の警察から逮捕状のコピーを取り寄せろ、という無理を制度が前提にしているのだ。そして2023年改正(2024年6月施行)で2項が新設され、「補完的保護対象者」という第二の扉ができた。難民条約の五理由(人種・宗教・国籍・特定の社会的集団・政治的意見)に当てはまらなくても、ウクライナのように戦火で帰れない人を保護する枠である。さらに3項が効く。難民不認定の処分をするとき、法務大臣は職権で補完的保護を検討しなければならない立て付けだ。そして4項・5項、不認定なら「理由を付した書面」が必ず来る。この理由書こそが、あなたが次に審査請求や訴訟で叩く相手の手の内である。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第61条の2は、難民認定手続の中核規定であり、法務大臣が法務省令所定の手続による申請を受け、申請者の提出資料に基づいて難民の認定および補完的保護対象者の認定を行う権限を定める。あわせて、認定時の証明書交付と、不認定処分時の理由を付した書面による通知を規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.在留期限と申請回数を確認する 在留カードで在留期限を確認し、自分がこれまでに何回難民認定申請をしたかを整理する。3回目以降の申請などでは送還停止効の例外に当たる可能性があるため、最初に分岐を把握する
- 2.迫害のおそれを裏付ける資料を集める 母国の公的文書、所属団体の証明、脅迫の記録、SNS履歴、同郷者の陳述書、国際機関による母国の人権状況報告などを集め、自分の供述と整合する形に整理する
- 3.資料に日本語訳を付ける 外国語の資料にはすべて日本語訳を添付する。初回申請の段階で主要資料を出し切ることで、後から提出した場合に信用性を疑われるリスクを減らす
- 4.地方出入国在留管理官署で申請する 法務省令所定の申請書に写真と資料を添えて、地方出入国在留管理官署に提出する。難民認定と補完的保護対象者認定のどちらに該当するかも意識して主張を組み立てる
- 5.不認定なら7日以内に審査請求する 不認定通知の理由書をその日のうちに読み、入管の判断のどこが誤りかを特定する。審査請求は通知を受けた日から7日以内。取消訴訟も並行して検討するなら、弁護士に即時相談する
よくある質問 AI による整理
Q1難民認定申請はどこでするの?
日本国内にいる外国人が、住所地を管轄する地方出入国在留管理官署で法務省令の手続に従って申請します。国外からは申請できません。
Q2難民認定 審査期間はどのくらい?
法律上の処理期限は定められておらず、案件により数か月から数年かかることがあります。処理の長期化は制度課題として長く指摘されています。
Q3難民認定されたら在留資格はどうなる?
難民認定証明書が交付され、在留資格のない人にも在留が許可される仕組みがあります。実務上は「定住者」の在留資格が付与されるのが通例です。
Q4難民不認定 審査請求 期限はいつまで?
入管法の特則により、不認定の通知を受けた日から7日以内です。行政不服審査法の一般原則である3か月より大幅に短いため、即日の確認が必須です。
Q5難民認定申請に手数料はかかる?
難民認定申請そのものに手数料はかかりません。ただし資料の翻訳費用や弁護士費用などは申請者の自己負担になります。
Q6ウクライナ避難民は補完的保護の対象になる?
戦争で帰国すれば生命・身体に危険が及ぶ人は、難民条約の五理由に当たらなくても補完的保護対象者として認定される可能性があります。
Q7難民認定証明書とは何?
法務大臣が難民と認定した人に交付する証明書です(61条の2第4項)。補完的保護の場合は補完的保護対象者認定証明書が別に交付されます。
Q8難民認定は取り消されることがある?
偽りその他不正な手段で認定を受けたことが判明した場合など、法律が定める事由に当たれば取り消されることがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1難民申請って、何を出せば認められるんですか?
条文上は「その提出した資料に基づき」判断されるので、迫害のおそれを裏付ける資料を申請者側が揃える必要がある。政治活動の記録、所属団体の証明、脅迫の証拠、母国の人権状況報告などである。実務のポイント:個別の資料が揃わない場合でも、母国の一般的な人権状況に関する国際機関の報告書と、自分がその集団に属することの証明を組み合わせる立証構成が実務では重要になる。ピンポイントの証拠がないから無理だと諦める前に、この二段構えを知っているかどうかで結果が変わる
Q2補完的保護って難民とどう違うんですか?
難民条約の五理由(人種・宗教・国籍・特定の社会的集団・政治的意見)による迫害が要件の難民認定に対し、補完的保護(本条2項、2023年改正で新設)は、その理由に当たらなくても帰国すれば生命・身体に危険が及ぶ人を保護する枠である。実務のポイント:3項により、難民不認定の処分をする際に法務大臣は補完的保護該当性を職権で検討する立て付けになっている。申請書の書き方次第で、難民不認定でも補完的保護で拾われる余地があることを意識して主張を組む
Q3不認定になったら、もう終わりですか?
終わりではない。4項・5項により、不認定処分には必ず理由を付した書面が交付される。これに対して審査請求(行政不服審査法)、さらに取消訴訟(行政事件訴訟法)という不服申立ての道がある。実務のポイント:理由書には入管があなたの供述のどこを信用しなかったかが具体的に書かれている。ここが次の争点そのものである。悔しさで読まずにしまい込む人が多いが、この書面は敗因分析レポートとして相手が無料でくれた資料に等しい
Q4申請中は日本にいられるんですよね?
原則として難民認定手続中は送還が停止されるが、2023年改正で3回目以降の申請など一定の場合に送還停止効の例外が設けられた。また在留できることと就労できることは別問題で、就労可否は在留資格と指定書で決まる。実務のポイント:適法在留のまま申請するのと、在留資格を失ってから申請するのとでは、その後の生活基盤がまったく違う。在留期限が残っているうちに動くかどうかが、実務上最大の分かれ目になる(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「難民認定は入管職員が現地調査をして判断してくれる」と思われがちだが、条文は「その提出した資料に基づき」と明記する。立証の負担は申請者側にある。逃げてきた人に母国の公文書を要求する構造的な無理が、この一句に凝縮されている
- 難民条約の定義が狭いことは知られている。だが、どれだけ狭いかは知られていない。「内戦で家が焼けた」「飢餓で生きられない」は、それ自体では条約上の難民に当たらない。人種・宗教・国籍・特定の社会的集団の構成員であること・政治的意見、この五つの理由による迫害の恐怖でなければならない。2項の補完的保護は、まさにこの隙間を埋めるために作られた
- 「難民申請をすれば送還は止まる」という理解のまま動くと危ない。原則はそうだが、2023年改正で3回目以降の申請者などには送還停止効の例外が設けられた。あなたが立てるべき問いは「申請すれば止まるか」ではなく「自分は何回目の申請で、例外に当たるか」である
- 補完的保護は難民認定の「格下げ版」と受け取られやすいが、認定されれば定住者の在留資格が付与される方向で運用される点で、実生活の安定度は大きく違う。不認定で在留資格なしの状態に置かれるのとは、別世界である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 61条の2:難民・補完的保護対象者の認定手続と通知 | 2条:難民・補完的保護対象者の定義 53条:送還先の制限(迫害のおそれのある国への送還禁止) |
| 申請者が主に争う点 | 提出資料で迫害のおそれ等を立証できているか | 条約五理由や生命・身体への危険という要件に当たるか 送還先が迫害のおそれのある国に当たるか |
| 法的効果 | 認定証明書の交付、または理由を付した不認定通知 | 認定判断の基準となる概念を確定 退去強制の際の送還先を制限 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には難民認定手続を定める法律が未成立で、個別の人道的措置で対応している。独立した難民法を持つ日本・韓国との差が大きい
韓国はアジアで初めて独立した難民法を制定した。人道的滞在許可の枠があり、日本の補完的保護と機能が近い
ドイツは難民認定と補完的保護(subsidiärer Schutz)の二層構造をEU資格指令に基づいて先行導入しており、日本の2023年改正の比較対象になる
米国の庇護制度も申請者に立証責任を置くが、信用できる証言だけで立証できる場合があると明文で定めている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 技能実習で来日し、帰国すれば政治活動を理由に拘束されると分かった。在留期限まであと40日。難民認定申請を出すか、それとも別の在留資格を探すか。申請すれば原則として手続中の送還は止まるが、2023年改正で3回目以降の申請には送還停止効の例外が入った。1回目の申請で出す資料の質が、あなたの人生の分岐点になる
- あなたが雇用主の立場で、外国人従業員から「難民申請をしたい」と相談された。会社として何ができるのか。実は、申請中の就労可否は在留資格次第で、申請すれば自動的に働けるわけではない。適法に在留している人の申請と、既にオーバーステイの人の申請では、扱いがまったく違う
- 戦争で国全体が危険になった。だが自分は特定の政治的意見で狙われているわけではない。難民条約の定義に当てはまらない。この人はどうなる? 2024年6月までは救済の枠が薄かった。今は2項の補完的保護対象者として認定される道がある
- 難民不認定通知が届いた。封筒の中の「理由を付した書面」を、悔しさのあまり読まずに引き出しにしまった。その書面には、審査請求の期限と、入管があなたの主張のどこを信用しなかったかが書いてある。読まないまま期限が過ぎるのが、最も多い敗け方である
- 友人が難民申請をして数年待っていると聞いた。あなたは「そんなに時間がかかるのか」と驚く。処理期間の長期化は制度の構造問題として長年指摘されてきた。待つ間の在留と就労の可否が、その人の生活を決める
取るべき行動
被害を受けた側:1. 在留期限と、自分が何回目の申請かを最初に確認する。送還停止効の例外に当たるかが最優先の分岐2. 迫害のおそれを裏付ける資料を集める:母国の公的文書、政党・宗教団体の所属証明、脅迫の記録、SNS 履歴、同郷者の陳述書、母国の人権状況に関する国際機関の報告書3. 日本語訳を付ける。翻訳なしの資料は事実上評価されにくい4. 難民支援協会などの支援団体と入管業務に慣れた弁護士に早期に相談する。行政書士は申請取次はできるが、不認定後の訴訟代理はできない5. 不認定通知が来たら、理由書を即日読み、審査請求の期限を確認する
訴えられた側:雇用主・受入機関の立場で問われた場合:1. 在留カードと指定書の写しを保管し、就労可否の確認記録を残す2. 申請中の従業員から相談を受けても、申請の可否や内容に会社が介入しない。助言は支援団体・弁護士へ繋ぐ形に留める3. 不法就労助長罪(入管法73条の2)は「知らなかった」だけでは免責されない。確認を尽くした記録が唯一の防御になる
時効(請求できる期限):難民認定申請の期限そのものは撤廃されている(かつての上陸後60日ルールは2004年改正で廃止)。ただし不認定処分に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。在留期限の満了日は別途独立して進行するので、二本の時計を同時に見る必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
申請者立証責任説(実務・多数の裁判例):1項の「提出した資料に基づき」を根拠に、難民該当性の立証責任は申請者にあるとし、立証の程度も通常の民事訴訟と同程度の高度の蓋然性を求める傾向にある。
立証緩和説(国際基準重視の学説):UNHCRの基準を踏まえ、証拠収集の困難さに照らして立証の程度を緩和し、信用できる供述には灰色の利益を与えるべきとする立場。
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正、令和6年(2024年)6月施行 補完的保護対象者の認定制度を新設(2項)。難民条約上の五理由に当たらないが帰国すれば危険に晒される者を保護する枠を創設し、難民不認定時の職権審査(3項)および認定証明書交付・理由付記(5項)を整備した。併せて送還停止効の例外が導入された。個別の項番号の変遷および施行日の細部は人的検証を要する
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:出入国管理令(昭和26年政令第319号)として制定。当時は難民認定制度を含まなかった
- 2.昭和56年(1981年) 改正:難民条約・議定書への加入に伴い、法令名を出入国管理及び難民認定法に改め、難民認定制度を新設(1982年1月1日施行)
- 3.平成16年(2004年) 改正:申請期間を制限していた上陸後60日ルールを廃止し、難民審査参与員制度と仮滞在許可制度を導入
- 4.令和5年(2023年) 改正:補完的保護対象者の認定制度を新設し、本条2項・3項・5項を整備。補完的保護は2023年12月施行、送還停止効の例外は2024年6月施行とされる。施行日の細部は人的検証が必要
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