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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

国民健康保険法 第110条の2(賦課決定の期間制限)

クイックジャンプ
  1. 保険料の賦課決定は、当該年度における最初の保険料の納期(この法律又はこれに基づく条例の規定により保険料を納付し、又は納入すべき期限をいい、当該納期後に保険料を課することができることとなつた場合にあつては、当該保険料を課することができることとなつた日とする。次項において同じ。)の翌日から起算して二年を経過した日以後においては、することができない。
  2. 2.保険料の賦課決定をした後に、被保険者の責めに帰することのできない事由によつて被保険者に関する医療保険各法(健康保険法、船員保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法又は私立学校教職員共済法をいう。)との間における適用関係の調整を要することが判明した場合における保険料の額を減少させる賦課決定は、前項の規定にかかわらず、当該年度における最初の保険料の納期の翌日から起算して二年を経過した日以後であつても、当該年度における最初の保険料の納期の翌日から起算して調整に必要と認められる期間に相当する期間を経過する日まですることができる。

この条文の基本情報

賦課決定の期間制限とは何ですか?

定義賦課決定の期間制限とは、国民健康保険法第110条の2に定められた規定で、「保険料の賦課決定は、当該年度における最初の保険料の納期(この法律又はこれに基づく条例の規定により保険料を納付し、又は納入すべき期限をいい、当該納期後に保険料を課…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民健康保険法第110条の2(賦課決定の期間制限)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
  2. 国民健康保険法第110条の2の条文原文は「保険料の賦課決定は、当該年度における最初の保険料の納期(この法律又はこれに基づく条例の規定により保険料を納付し、又は納入すべき期限をいい、当該納期後に保険料を課…」で始まります。
  3. 国民健康保険法第110条の2は第十一章に置かれています。
  4. 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
  5. 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民健康保険法第110条の2の前の条は国民健康保険法第110条です。
  7. 国民健康保険法第110条の2の次の条は国民健康保険法第111条です。
  8. 国民健康保険法第110条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第110条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
  • 本サイト収録国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第110条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/110_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民健康保険法110条の2は、保険料の賦課決定を当該年度の最初の納期の翌日から2年に制限する。増額も減額も対象だが、被用者保険との調整による減額のみ例外的に延長される。

Q · 国保の保険料って、何年前まで遡って請求されたり直されたりするんですか?

原則2年です。減額方向だけ例外で延びることがあります

国民健康保険法110条の2第1項により、保険料の賦課決定は、当該年度における最初の保険料の納期の翌日から起算して2年を経過した日以後はできません。増額方向も減額方向も同じ2年で閉じます。ただし第2項により、被保険者の責めに帰することのできない事由で健康保険法など医療保険各法との適用関係の調整を要することが判明した場合、保険料の額を減少させる賦課決定に限り、調整に必要と認められる期間まで行うことができます。なお徴収権と還付請求権の消滅時効(110条)は別制度です。

解説

国民健康保険の保険料は、いつまでも遡って課せるわけではない。その年度における最初の納期の翌日から2年、この日を過ぎたら市町村はもう賦課決定を「することができない」。増やす方向も、減らす方向もだ。窓口でよく起きる事故はここにある。担当者が110条(徴収権と還付請求権の2年の消滅時効)と110条の2(賦課決定という行政処分そのものの期間制限)を混同し、「時効なので何もできません」と説明してしまう。別々の制度であり、しかも2項には逃げ道が用意されている。勤務先の社会保険の資格取得届が遅れたなど、あなたの責任ではない事情で被用者保険との適用関係の調整が後から判明した場合、保険料を減らす方向の賦課決定だけは、2年を過ぎても調整に必要と認められる期間まで可能だ。あなたに返す方向の扉だけは、時間が来ても完全には閉まらない構造になっている。

法的な位置づけ

国民健康保険法110条の2は、保険料の賦課決定に係る期間制限を定める規定である。第1項は増額・減額いずれの賦課決定についても、当該年度における最初の保険料の納期の翌日から起算して2年を経過した日以後はできないとし、第2項は被用者保険との適用関係の調整による減額方向の賦課決定に限り、調整に必要と認められる期間まで延長を認める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知書で「最初の納期」を特定する 賦課決定通知書・納入通知書を開き、金額より先に当該年度における最初の保険料の納期を探す。納期後に保険料を課することができることとなった場合は、その日が起算点になるため、遡及適用の確定日もあわせて確認する
  2. 2.納期の翌日から2年を数え、賦課決定日と突き合わせる 最初の納期の翌日を起算日として2年を数え、通知書に記載された賦課決定の年月日と比較する。2年を経過した日以後の決定であれば、110条の2第1項に反する処分の疑いがある
  3. 3.2項の調整事由に当たるか証拠で裏付ける 2年内であっても過払いがある場合、勤務先の健康保険資格取得届の遅れや年金事務所の遡及適用など、被保険者の責めに帰することのできない事由を書面で揃える。資格取得証明書と調査結果通知が核になる
  4. 4.市町村窓口へ条番号を明示して申出する 国民健康保険の担当課へ、110条の徴収権の消滅時効の話なのか、110条の2の賦課決定の期間制限の話なのかを明示して照会する。2項の調整の余地を確認したかを記録に残す形で質問する
  5. 5.決着しなければ国民健康保険審査会へ審査請求する 窓口で是正されない場合、都道府県の国民健康保険審査会へ審査請求する。期限は処分を知った日の翌日から3か月。取消訴訟は審査請求の裁決を経た後でなければ提起できないため、順序を誤らない

よくある質問 AI による整理

Q1賦課決定の期間制限とは何ですか?

市町村が保険料額を決定する行政処分そのものを打てる期間の上限です。国民健康保険法110条の2により、当該年度の最初の納期の翌日から2年で、増額も減額もできなくなります。

Q2国民健康保険料の還付請求はいつまでできますか?

還付請求権の消滅時効は国民健康保険法110条により2年です。賦課決定の期間制限(110条の2)とは別の2年なので、どちらの2年を言われているか窓口で必ず特定してください。

Q3「当該年度における最初の保険料の納期」とはいつですか?

その年度の条例で定められた最初の納付期限を指します。納期後に保険料を課することができることとなった場合は、その日が起算点になります(110条の2第1項括弧書)。

Q4会社の社会保険と国保を二重に払っていたらどうなりますか?

本来国保の被保険者でなかった期間の保険料は減額の賦課決定で是正されます。勤務先の届出遅れなど本人の責めに帰せない事由なら、2年経過後も110条の2第2項で調整可能です。

Q5国保の脱退届を出し忘れた場合も救済されますか?

国民健康保険法9条は世帯主に届出義務を課しており、届出を怠った結果の重複加入は原則として「責めに帰することのできない事由」に当たらないと運用されています。実務上争いがある部分です。

Q6賦課決定通知書が届いたら最初に確認することは?

金額ではなく「当該年度における最初の納期」の日付です。その翌日から2年を数え、通知された賦課決定の日と比べてください。超えていれば処分の適法性の問題になります。

Q7市役所が2年より前の保険料を請求してきたら違法ですか?

保険料方式の市町村なら、110条の2第1項に反する賦課決定として違法の疑いがあります。ただし国民健康保険税方式の市町村では地方税法17条の5が適用され、前提が変わります。

Q8国保料の賦課決定に不服がある場合の申立先はどこですか?

都道府県に置かれる国民健康保険審査会です(国民健康保険法91条)。期限は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)で、裁決を経ないと取消訴訟を起こせません(同法103条)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1窓口で「2年で時効だから返せません」と言われました。もう諦めるしかないんですか?

その「時効」がどれを指すかで結論が変わる。賦課決定の期間制限(110条の2)と、徴収権・還付請求権の消滅時効(110条)は別制度である。勤務先の届出遅れなど本人に落ち度のない適用関係の調整なら、2項により2年経過後も減額の賦課決定ができる。実務のポイント:窓口の一次対応は徴収時効の2年で機械的に切ることが多い。「110条の2第2項の調整に当たらないか」と条番号で聞くと、対応者が担当係長に上がる。

Q2国保料を遡って請求されたんですけど、何年前まで取られるものなんですか?

保険料方式であれば、当該年度の最初の納期の翌日から2年を過ぎた分は賦課決定自体ができない(110条の2第1項)。ただし国民健康保険税を採用する市町村では本条ではなく地方税法17条の5が適用され、原則3年とされる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:納付書と通知書に「保険料」とあるか「保険税」とあるかを最初に見る。この一語で根拠法も争い方も変わる。

Q3市の決定に納得できないとき、いきなり裁判を起こせますか?

起こせない。保険料に関する処分は、まず都道府県の国民健康保険審査会へ審査請求し、その裁決を経た後でなければ取消訴訟を提起できない(国民健康保険法91条、103条)。審査請求の期限は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)。実務のポイント:前置を知らず直接提訴すると訴えは却下され、その間に3か月が過ぎて審査請求の道も閉じる。順番を誤った時点で結論が決まる。

間違えやすい点 AI による整理

  • 2年の期間制限があること自体は知っていても、それが「役所が増額してくる場面だけの話」ではないことは意識されていない。1項は減額方向の賦課決定も同じ2年で閉じる。払いすぎに気づくのが遅れれば、取り返せなくなるのはあなたの側だ。この期限は行政を縛る鎖であると同時に、あなた自身の首にも巻かれている。
  • 「国保料の時効は何年ですか」という問いの立て方そのものがずれている。国保料には(1)賦課決定の期間制限(110条の2、2年)、(2)徴収権の消滅時効(110条、2年)、(3)還付請求権の消滅時効(110条、2年)が別々に走っており、同じ2年でも起算点が違う。窓口で「時効です」と言われたとき、どの2年の話かを特定しないまま引き下がると、返るはずの金が返らない。
  • 本人の届出忘れでも2項で救済されると思われがちだが、国民健康保険法9条は世帯主に資格の取得・喪失の届出義務を課している。届出を怠った結果の重複加入は、原則として「責めに帰することのできない事由」に当たらないと運用されている。他方、勤務先の資格取得届の遅れや年金事務所の遡及適用など本人が動きようのない事情は該当しうる。この線引きは実務上、判断が分かれている。
比較の観点この条文ほかの条文
制度の対象110条の2:賦課決定という行政処分を行える期間の制限110条:徴収権および還付請求権の消滅時効
地方税法17条の5:国民健康保険税方式での賦課の期間制限
起算点当該年度における最初の保険料の納期の翌日(納期後に課せることとなった場合はその日)権利を行使することができる時(納期限の翌日、過誤納が生じた日など)
法定納期限の翌日等、地方税法の定めによる
期間2年(増額・減額とも)2年
保険税方式の市町村では本条ではなく地方税法が適用され、年数の前提が変わる
例外・延長被用者保険との適用関係の調整による減額の賦課決定のみ、調整に必要と認められる期間まで延長(2項)時効の完成猶予・更新の一般規定による
地方税法の定めによる(偽りその他不正の行為がある場合の特則等)

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
稅捐稽徵法第21條・行政程序法第131條

台湾は健保費の徴収を公法上の請求権として扱い、一般に行政程序法131条の時効枠組みで処理する。賦課そのものの期間を独立条文で切る日本型とは、制度の切り分け方が異なる

韓国
국민건강보험법 제91조(시효)

韓国は保険料の徴収権・還付請求権について時効を定める構造で、賦課処分の期間制限を別条で置く日本の二層構造とは設計が異なる

中国
中華人民共和国社会保険法 第63条

中国は未納の社会保険料について社会保険費徴収機構による追徴・強制執行を定めるが、遡及賦課の年数上限を条文レベルで明示しない点で日本と対照的

ドイツ
§ 25 SGB IV

ドイツは保険料請求権の消滅時効を原則4年、故意に留保された場合は30年とし、帰責性の有無で年数そのものを振り分ける。帰責性を延長要件とする日本110条の2第2項と発想が近い

フランス
Code de la sécurité sociale, art. L.244-3

フランスは社会保険料の遡及徴収を原則3年に制限し、不正(travail dissimulé)の場合に延長する。期間制限を原則・例外で組む点は共通

アメリカ
26 U.S.C. § 6501

米国は公的医療保険料を税として扱う場面が多く、賦課の除斥期間は原則3年、重大な申告漏れで6年、不正申告なら無期限。期間制限を税法典側に一本化している

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、5年前に脱退したはずの国保について、今日いきなり数十万円の賦課決定通知が届いたとしたら? 通知に書かれた当該年度の最初の納期から2年が経過していれば、その決定は110条の2第1項に反する違法な処分である。ただし争うには審査請求が必要で、期限は処分を知った日の翌日から3か月。数え始めるのは通知を開けた今日だ。
  • 配偶者の健康保険の扶養に入ったのに、国保の脱退届を出し忘れて2年が過ぎた。あなたは二重に払わされている側であり、同時に届出義務を怠った側でもある。2項で救われるかどうかは、その怠りが「被保険者の責めに帰することのできない事由」と評価されるかどうかで決まる。
  • 勤務先が社会保険の資格取得届を数年分まとめて提出し、年金事務所の遡及適用であなたは過去に遡って健康保険の被保険者になった。市役所の窓口は「2年より前は無理」と言う。だがこれこそ2項が想定する典型場面で、減らす方向の賦課決定は調整に必要と認められる期間まで可能である。証明書類は勤務先の資格取得証明と年金事務所の調査結果、この2点が核になる。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 通知書で「当該年度における最初の保険料の納期」を特定し、その翌日から2年を数える2. 超えていれば1項違反として処分の取消しを求める。超えていなければ、勤務先の届出遅れや年金事務所の遡及適用など2項の調整事由があるかを資格取得証明書で裏付ける3. 窓口で決着しなければ都道府県の国民健康保険審査会へ審査請求、期限は処分を知った日の翌日から3か月4. 取消訴訟は審査請求の裁決を経た後でなければ提起できない(国民健康保険法103条)。いきなり提訴しない

訴えられた側:市町村側であれば、賦課決定日と当該年度の最初の納期との間隔を決裁記録に残し、2年を超える決定を出さない体制を組む。事業主側であれば、社会保険の資格取得届の遅れが従業員の国保料過払いを直接生むことを前提に、遡及適用が確定した時点で従業員に市町村への申出を促し、届出遅延の経緯書を交付する。この書面が「被保険者の責めに帰することのできない事由」の裏付けになり、2項の適用可否を左右する。

時効(請求できる期限):当該年度における最初の保険料の納期の翌日から起算して2年(110条の2第1項)。納期後に保険料を課することができることとなった場合は、その日が起算点。被用者保険との適用関係の調整による減額方向の賦課決定は、2項により調整に必要と認められる期間まで延長されうる。処分を争う審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)。徴収権および還付請求権の消滅時効は別枠で2年(国民健康保険法110条)。

学説

通説:110条の2は賦課権の除斥期間、110条は徴収権・還付請求権の消滅時効であり、性質も起算点も異なる別制度と解される。両者を「国保料の時効は2年」と一括りにする実務運用は、本来救済されるべき過払い事案を取りこぼす原因になると指摘される。

2項の帰責性をめぐる実務的対立:世帯主の届出義務(9条)を怠った重複加入は原則として「責めに帰することのできない事由」に当たらないとする運用が一般的である一方、事業主の届出遅延や保険者側の案内不備が競合する事案では、被保険者に全責任を負わせるべきでないとする見解もあり、市町村間で取扱いに幅がある。

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国民健康保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第十一章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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