実用新案法 第13条
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- 特許庁長官は、実用新案掲載公報の発行前に実用新案技術評価の請求があつたときは当該実用新案掲載公報の発行の際又はその後遅滞なく、実用新案掲載公報の発行後に実用新案技術評価の請求があつたときはその後遅滞なく、その旨を実用新案公報に掲載しなければならない。
- 2.特許庁長官は、実用新案登録出願人又は実用新案権者でない者から実用新案技術評価の請求があつたときは、その旨を実用新案登録出願人又は実用新案権者に通知しなければならない。
- 3.特許庁長官は、実用新案技術評価書の作成がされたときは、その謄本を、請求人が実用新案登録出願人又は実用新案権者であるときは請求人に、請求人が実用新案登録出願人又は実用新案権者でないときは請求人及び実用新案登録出願人又は実用新案権者に送達しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 実用新案法第13条は、日本の実用新案法に含まれる条文です。
- 実用新案法第13条の条文原文は「特許庁長官は、実用新案掲載公報の発行前に実用新案技術評価の請求があつたときは当該実用新案掲載公報の発行の際又はその後遅滞なく、実用新案掲載公報の発行後に実用新案…」で始まります。
- 実用新案法第13条は第三章 実用新案技術評価に置かれています。
- 実用新案法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 実用新案法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 実用新案法第13条の前の条は実用新案法第12条です。
- 実用新案法第13条の次の条は実用新案法第14条です。
- 実用新案法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000123 - 本サイト収録
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000123/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点実用新案法13条は、技術評価の請求時に特許庁長官が公報掲載・権利者への通知・評価書謄本の送達を行う手続を定める。無審査登録された権利の実体を公示する。
Q · 実用新案の技術評価を請求したら、その後どんな手続が進むの?
公報掲載・権利者への通知・評価書謄本の送達が行われます
実用新案法13条により、技術評価の請求があると特許庁長官が三つの手続を行います。第一に請求があった旨を実用新案公報に掲載し、第二に出願人・権利者でない第三者が請求した場合は権利者へ通知し、第三に作成された実用新案技術評価書の謄本を当事者に送達します。この評価書は権利行使(29条の2)の前提となるため、登録された権利が本物の武器になるか紙切れに留まるかを左右する手続です。
解説
実用新案権という名前は特許に似た重みを感じさせる。だが決定的な違いが一つある。実用新案は中身を審査されずに登録される。新規性や進歩性をチェックしないまま、出願すればほぼ自動的に権利が成立する。つまり登録証を手にしても、その権利が本当に有効かは誰も保証していない。そこに登場するのが実用新案技術評価書だ。13条は、誰かがこの評価を請求したとき、特許庁長官が(1)その事実を実用新案公報に載せ、(2)出願人や権利者でない第三者が請求した場合は権利者に通知し、(3)完成した評価書の謄本を当事者に送達する、という手続を定める。地味な事務手続に見えるが、ここが分岐点だ。評価書の中身次第で、あなたの実用新案権は本物の武器にも、ただの紙切れにもなる。そして29条の2により、この評価書を提示して警告しなければ、権利行使そのものができない。
法的な位置づけ
実用新案法13条は、実用新案技術評価書に関する特許庁長官の通知・掲載・送達の手続を定める規定である。無審査登録主義のもとで成立した実用新案権について、請求に応じて作成される技術評価書の存在と内容を、公報掲載と謄本の送達を通じて当事者および公衆に知らせる手続的基盤を構成する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.権利行使前に技術評価を請求する 自分の実用新案権が侵害されていると感じても、警告や訴訟の前にまず特許庁へ実用新案技術評価請求書を提出する(12条)。これが権利行使の前提条件であり、いきなり警告すると後で不利になる
- 2.公報掲載と評価書の送達を待つ 請求後、特許庁長官が公報に掲載し(13条1項)、第三者請求なら権利者へ通知し(13条2項)、評価書作成後に謄本を当事者へ送達する(13条3項)。送達された評価書の内容を確認する
- 3.評価内容で権利の強弱を判断する 評価書の新規性・進歩性の評価が肯定的なら権利は強く、否定的なら警告を見送る判断材料になる。評価が低いのに強行すると29条の3の賠償責任を負うため、ここで戦略を分岐させる
- 4.評価書を提示して警告する 評価が肯定的なら、技術評価書を提示して相手に警告する(29条の2)。この提示なしの警告は権利行使の要件を欠く。評価が否定的なら権利行使を見送り、補正や別手段を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1実用新案技術評価書とは何ですか?
無審査で登録された実用新案について、新規性や進歩性を特許庁が客観的に評価した書面です。権利行使(29条の2)の前提となり、評価内容で権利の強さが分かります。
Q2実用新案の技術評価はどうやって請求しますか?
特許庁に実用新案技術評価請求書を提出します。請求があると13条により公報掲載・通知・評価書の送達が行われます。請求は権利存続中が原則で、一定の場合は消滅後も可能です。
Q3実用新案技術評価書の費用はいくらですか?
特許庁の手数料と請求項数に応じた料金がかかります。具体的な金額は改定されるため、特許庁の最新の料金表をご確認ください(最新の運用状況をご確認ください)。
Q4技術評価書が届くまでどれくらいかかりますか?
評価書の作成には通常数か月を要します。13条は通知・掲載・送達を「遅滞なく」行うと定めますが、権利行使を急ぐなら早期の請求が必要です。
Q5実用新案が無審査で登録されるとはどういう意味ですか?
新規性や進歩性を審査せず、出願すればほぼ自動的に権利が成立します。そのため登録証があっても権利が有効とは限らず、技術評価書で実体を確かめる必要があります。
Q6実用新案で警告するには技術評価書が必要ですか?
必要です。29条の2により評価書を提示して警告しなければ権利行使ができません。評価書なしの威圧的な警告は法的効力が弱い状態です。
Q7技術評価書の評価が低いと権利はどうなりますか?
権利自体は形式上残りますが、無効審判(37条)で潰れやすく、評価が低いまま警告すると後で29条の3の損害賠償責任を招く可能性があります。
Q8第三者が技術評価を請求すると権利者に分かりますか?
分かります。13条2項により、出願人・権利者でない者の請求があると特許庁長官から権利者へ通知が届きます。通知は権利を偵察された警報でもあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1技術評価書って、権利者本人しか請求できないんですか?
いいえ、誰でも請求できます(12条)。利害関係も不要で、競合他社や第三者も請求可能です。第三者が請求した場合は、13条2項により権利者本人に通知が届きます。実務のポイント:これを逆手に取り、相手の実用新案が邪魔なときは自分でその権利の技術評価を請求し、低評価が出れば公的に「脆い権利」だと示せます。多くの実務家は、争う前にまず相手の権利の技術評価を取って手の内を読みます
Q2警告書に技術評価書が付いていなかったら、無視していいんですか?
完全に無視は危険ですが、相手は29条の2の「評価書を提示して警告」という要件を満たしていません。評価書の提示は実用新案権を行使する前提なので、提示なしの警告は法的な効力が弱い状態です。実務のポイント:実用新案は無審査登録なので、評価書なしで威圧的な警告だけ送りつけてくる相手は、実は中身に自信がないことが多い。まず評価書の有無を確認し、なければ「評価書のご提示を」と返すだけで、相手の本気度と権利の実体が一気に見えてきます
間違えやすい点 AI による整理
- 実用新案権を持っていれば特許と同じように相手をすぐ訴えられると思われているが、実は実用新案技術評価書を提示して警告しなければ権利行使ができない(29条の2)。登録証だけでは武器にならず、評価書という弾を込めて初めて引き金が引ける
- 実用新案が無審査で登録されること自体は知っていても、その意味の深刻さを多くの人が知らない。無効になりうる権利でうかつに警告し、後で権利が潰れると、今度は相手から損害賠償を請求される(29条の3)。攻めたつもりが、逆に賠償義務を負う側に転落する
- 「技術評価書は権利者しか請求できない」という前提が、そもそも間違っている。実は利害関係の有無を問わず誰でも請求でき(12条)、第三者が請求すれば13条2項によってあなたに通知が来る。評価書は自分の権利を裏付ける盾であると同時に、他人の権利を切り崩す矛でもある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 13条:技術評価の通知・公報掲載・評価書送達の手続 | 12条:実用新案技術評価そのものの請求 29条の2:評価書を提示しての警告(権利行使) |
| 誰が動くか | 特許庁長官(掲載・通知・送達を遅滞なく行う) | 請求人(利害関係不要、誰でも請求可) 実用新案権者(評価書を提示して相手に警告) |
| 実務上の意味 | 権利の実体が公的に可視化される分岐点 | 評価手続の起点、第三者も偵察に利用できる 評価なき警告は無効に近く、29条の3の賠償リスク |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も新型専利を無審査(形式審査)で登録し、権利行使前に新型專利技術報告の取得・提示を実務上求める点で日本と構造が近い
韓国は2006年改正で実体審査制へ回帰した経緯があり、技術評価の位置づけは日本と異なる部分がある。最新運用は要検証
ドイツの Gebrauchsmuster も無審査登録だが、日本のような評価書送達手続ではなく、任意の Recherche(調査)制度を採る
米国には実用新案(utility model)制度自体が存在せず、対応する技術評価・送達手続もない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ある日、取引先から「弊社の実用新案権を侵害している」という警告書が届いた。製造ラインを止めるべきか、頭が真っ白になる。だがまず確認すべきは、実用新案技術評価書が添付されているかだ。なければ、相手は29条の2の要件を満たしていない。その一点で交渉の主導権はあなたに傾く
- もし競合他社があなたの実用新案について技術評価を請求したら、どうなる? 13条2項により、特許庁長官からあなたに通知が届く。つまり相手があなたの権利の弱点を探り始めたという事実が、向こうから知らされる。通知は警報装置でもある
- あと数日で警告書を送りたい。だが技術評価書をまだ請求していない。評価書なしの警告は、後で権利が無効になったとき29条の3の損害賠償責任を招く。送る前に評価を請求するのが先だ
- 登録証を額に入れて喜んでいる中小メーカーの社長。だがその権利、第三者が技術評価を請求すれば、新規性なしと低く評価されるかもしれない。本当の強さは、評価書の謄本が手元に送達されて初めて分かる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の実用新案権が侵害されていると感じたら、警告や訴訟の前にまず実用新案技術評価の請求を行う(12条)。これが権利行使の前提条件だ2. 評価書の謄本が送達されてくるのを待ち(13条3項)、評価内容を確認。新規性・進歩性が肯定的なら強い、否定的なら警告を見送る判断材料になる3. 評価書を提示して相手に警告する(29条の2)。この提示なしの警告は無効に近い4. 評価が低いのに強行すると、後で権利が無効化されたとき29条の3で賠償責任を負う。慎重に
訴えられた側:1. 警告書が届いたら、まず実用新案技術評価書が添付されているか確認。なければ相手は29条の2の手続を踏んでおらず、即応する義務はない2. 添付があれば評価内容を精査。新規性・進歩性に否定的な評価が混じっていれば、相手の権利は脆い可能性が高い3. 自分でもその実用新案の技術評価を請求できる(12条)。第三者として請求すれば相手にも通知が行くが、客観的な評価を得る価値は大きい4. 評価が低ければ、無効審判(実用新案法37条)も視野に、専門家に相談
時効(請求できる期限):特許庁長官の通知・掲載・送達は「遅滞なく」行われる(13条)。技術評価の請求そのものに特定の期限はなく、実用新案権の存続中はもちろん、一定の場合は消滅後も請求できる(12条)。ただし評価書の作成には通常数か月を要するため、権利行使を急ぐなら早期の請求が必要(最新の運用状況をご確認ください)
学説
通説:13条の通知・掲載・送達は、無審査登録主義の補完装置である技術評価書制度を機能させる手続的基盤と理解される。無審査ゆえに権利の有効性が不確実な実用新案権について、評価書の存在と内容を公示・送達することで、権利の濫用防止と第三者の予測可能性を確保する趣旨とされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成5年(1993年)実用新案法大改正 実体審査を廃止する無審査登録主義へ移行し、その補完として実用新案技術評価書の制度を導入。本条の通知・掲載・送達の枠組みは、この評価書制度を支える手続として整備された。改正の総数および後年の細部改正は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成5年(1993年) 改正:実体審査を廃止する無審査登録主義へ移行し、その補完として実用新案技術評価書の制度を導入。本条の通知・掲載・送達の枠組みは、この評価書制度を支える手続として整備された。後年の細部改正は人的検証が必要
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