要点実用新案法 19 条は、実用新案権者が他人に通常実施権を許諾でき、許諾を受けた者が定められた範囲内で業として実施する権利を持つと定める。非独占のため複数社に許諾できる。
Q · 実用新案のライセンス(通常実施権)って、特許庁に登録しないと守られないの?
原則、契約だけで成立し、2012 年以降は登録なしでも対抗できる
実用新案法 19 条により、実用新案権者は他人に通常実施権を許諾でき、許諾を受けた者は設定行為で定めた範囲内で業として実施する権利を持ちます。非独占なので複数社に同時に許諾でき、権利者自身も実施を継続できます。さらに 19 条 3 項が準用する特許法 99 条(2012 年 4 月施行の当然対抗制度)により、登録していなくても権利が第三者に譲渡された場合に新権利者へ実施権を主張できます。ただし許諾範囲を超えた実施は侵害になりうる点に注意が必要です。
町工場が大手メーカーの登録実用新案を使って自社製品を作りたい。そのとき結ぶのが通常実施権の契約だ。実用新案法19条は、権利者が他人に通常実施権を許諾できること、そして許諾を受けた者が定められた範囲内で業としてその考案を実施する権利を持つことを定める。ここで知っておくべき決定的な事実が一つ。あなたが通常実施権者なら、契約しただけで足りる。かつては特許庁に登録しなければ、権利が第三者に売られたとき新しい権利者から「そんなライセンスは知らない、製造をやめろ」と言われる危険があった。だが2011年改正(2012年4月施行)で当然対抗制度が導入され、登録なしでも新権利者に実施権を主張できるようになった。19条3項が準用する特許法99条が、その盾だ。あなたの机の引き出しにある一枚の契約書が、権利譲渡の荒波からあなたの事業を守る。
実用新案法 19 条は通常実施権を定める規定であり、実用新案権者が他人に非独占的な実施許諾を行えること、許諾を受けた者が設定行為で定めた範囲内で業として登録実用新案を実施する権利を有することを規定する。専用実施権(18 条)と異なり、許諾後も権利者自身が実施を継続できる点に特徴がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
実用新案権者から許諾を受け、設定行為で定めた範囲内で業として登録実用新案を実施できる非独占的な権利です。実用新案法 19 条が根拠で、複数社が同時に許諾を受けられます。
通常実施権を登録していなくても、権利が第三者に譲渡された際に新権利者へ実施権を主張できる制度です。2012 年 4 月施行で、19 条 3 項が準用する特許法 99 条が根拠です。
法律で定額は決まっておらず、考案の価値・市場規模・独占性の有無で交渉により決まります。技術評価書の評価が低い権利ほど引き下げ交渉の余地があります。
義務ではありませんが、実用新案は無審査登録のため、12 条の技術評価書で権利の有効性を確認するのが実務上の鉄則です。評価が低ければロイヤリティ交渉に使えます。
2012 年 4 月以降は当然対抗制度の導入により登録対抗要件が廃止されたため、現在は登録なしでも第三者に対抗できます。古い契約のみ経過措置の確認が必要です。
必要です。19 条 3 項が準用する特許法 73 条 1 項により、共有者は他の共有者全員の同意がなければ通常実施権を許諾できません。
原則として実用新案権者の承諾が必要です。契約で移転制限が定められていることが多く、事業譲渡や M&A の際は実施権の承継可否を必ず確認します。
実施の地域・数量・期間など「設定行為で定める範囲」を明記し、独占の有無、ロイヤリティ、契約解除事由を特定します。範囲が曖昧だと侵害リスクが残ります。
いいえ、2012年4月の当然対抗制度導入以降は、登録しなくても通常実施権は有効で、権利が第三者に譲渡されても新しい権利者に対抗できます(19条3項が準用する特許法99条)。業界裏話ヒント:かつては登録が対抗要件でしたが、登録には費用と手間がかかり、中小企業はほとんど登録していなかった。改正前のライセンシーが権利譲渡で泣かされる事例が多発したのが当然対抗導入の背景。2012年3月以前の古い契約は経過措置の確認を
市場を独占したいなら専用実施権(18条)、コストを抑えて使えればよいなら通常実施権です。専用実施権は登録が効力要件で、設定すると権利者自身すら実施できなくなるほど強力。通常実施権は非独占で、他社も同時に許諾されうる。業界裏話ヒント:実務では「独占的通常実施権」という中間形態がよく使われる。形式は通常実施権だが、契約で「他社には許諾しない」と特約する。専用実施権の登録コストを避けつつ事実上の独占を得る賢い手
本当です。実用新案は無審査で登録されるため、新規性・進歩性が後から否定され無効になるリスクが特許より高い。権利行使には実用新案技術評価書(12条)の提示が事実上必要で、評価が低い権利で警告し相手に損害を与えれば賠償責任を負うこともあります。業界裏話ヒント:ライセンスを受ける側は契約前に必ず技術評価書を確認すべき。評価が低い権利なら、ロイヤリティ交渉で強気に出られる(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 独占性 | 19 条 通常実施権:非独占、複数社に許諾可、権利者も実施継続可 | — |
| 効力・対抗要件 | 契約で成立、2012 年以降は登録なしで当然対抗(99 条準用) | — |
| 実施できる範囲 | 設定行為で定めた範囲内(地域・数量・期間) | — |
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