要点実用新案法 21 条は、登録実用新案が三年以上不実施のとき、第三者が通常実施権の協議を求め、不調なら特許庁長官に裁定を請求できると定める。ただし出願から四年の経過が必要。
Q · 他社が使っていない実用新案が邪魔。使わせてもらう方法はある?
出願から四年経過+三年以上不実施なら、第三者は使用許諾を請求できます
実用新案法 21 条により、登録実用新案が継続して三年以上日本国内で適当に実施されていない場合、その実施を望む者は権利者に通常実施権の許諾について協議を求めることができます。協議が成立しない、または協議できないときは、特許庁長官に裁定を請求できます(特許法 84 条以下を準用)。ただし出願日から四年を経過していることが要件です。裁定では相応の対価(実施料)も定められ、無償で使えるわけではありません。
実用新案を登録すれば、その権利は自分が好きなだけ寝かせておける、誰にも文句は言わせない。そう思っているなら、この条文があなたの足元をすくう。登録された実用新案が、日本国内で三年以上きちんと実施されていないとき、その技術を使いたい第三者は、権利者に対して「通常実施権を許諾してくれ」と協議を求めることができる。協議が決裂、または相手が応じないなら、次は特許庁長官に裁定を請求できる。つまり、登録という独占の鎧を着ていても、技術を眠らせ続ける者からは、国家の力で使用許諾を引き剥がす仕組みが用意されている。ただし条件がある。出願日から四年が経過していなければこの裁定は使えない。生まれたての権利には四年の猶予が与えられ、その後に三年寝かせれば、扉が開く。あなたが眠った実用新案に道を塞がれている側なら、これは突破口だ。逆にあなたが防衛目的で実案を取って放置している側なら、その盾はいつまでも無傷ではない。
実用新案法 21 条は、不実施を理由とする通常実施権設定の裁定を定める規定である。登録実用新案が継続して三年以上日本国内で適当に実施されていない場合、その実施を望む者は権利者に協議を求め、協議が調わないときは特許庁長官の裁定を請求できる。ただし出願日から四年の経過が要件となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登録実用新案を三年以上使わない権利者に対し、第三者が特許庁長官の裁定で通常実施権を得る制度です。実用新案法 21 条が根拠で、出願から四年経過が要件です。
まず権利者に協議を求め、成立しないときに特許庁長官へ裁定請求します。手続は特許法 84 条以下を準用し、実施計画と許諾条件案の準備が必要です。
登録日ではなく実用新案登録出願の日が起算点です。J-PlatPat で出願日を確認できます。四年未満なら不実施でも裁定請求はできません。
法律上の必須形式ではありませんが、協議を求めた事実と日付を立証するため内容証明郵便が実務上望ましいです。後の裁定請求の前提になります。
国内で正当な規模・態様の実施がない状態を指します。形だけの僅少な実施は「適当な実施」と認められない場合があります。
基本構造は同じで、実用新案法 21 条は特許法 84〜91 条の 2 を準用します。実用新案は無審査登録のため権利が不安定な点が背景にあります。
なります。使う意思がなく押さえているだけの登録でも、四年経過+三年不実施の要件を満たせば第三者が協議・裁定を請求できます。
裁定で通常実施権の設定とあわせて支払うべき対価が定められます(特許法 84 条以下準用)。当事者合意より硬直的になりやすいのが実務上の特徴です。
勝手に使えば実用新案権の侵害になります(実用新案法16条)。使われていないからといって権利が消えるわけではありません。本条21条が用意するのは、協議請求から特許庁長官の裁定という正規ルートを通じて通常実施権を得る道です。業界裏話ヒント:実務では裁定まで至る例はほぼなく、協議請求が相手をライセンス交渉のテーブルに着かせる圧力装置として機能します。いきなり使うのではなく、まず協議請求で相手の出方を見るのが定石です
登録直後の権利者にも、製品化や実施準備のための猶予が必要だからです(本条1項ただし書)。生まれたての権利を即座に他人が使わせろと迫れるなら、誰も安心して権利を取れません。業界裏話ヒント:実用新案は無審査で早く登録される分、特許より権利が不安定です。だからこそ四年の猶予と三年の不実施という二段構えで、権利者保護と技術活用のバランスを取っている。この時間軸を読み違えると、要件を欠いた請求は門前払いになります
無償ではありません。裁定では通常実施権の設定とあわせて、支払うべき対価(実施料)も定められます(特許法84条以下の準用)。権利者の利益を一方的に奪うものではなく、相応の対価を払って使わせてもらう仕組みです。業界裏話ヒント:裁定で決まる対価は交渉で合意するより硬直的になりがちです。だから多くの当事者は、裁定請求という札をちらつかせつつ、最終的には任意のライセンス契約で柔軟な条件に着地させます。裁定はゴールではなく交渉のテコと捉えるのが実務感覚です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 目的・効果 | 実用新案法 21 条:不実施を理由に通常実施権を取得(使わせてもらう) | — |
| 発動要件 | 出願から四年経過+継続三年以上の不実施 | — |
| 請求できる者 | 当該登録実用新案を実施しようとする第三者 | — |
| 手続 | 協議請求 → 特許庁長官の裁定(特許法 84 条以下準用) | — |
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