要点商標法 43 条の 12 は、登録異議の申立ては取消理由の通知後は取り下げられないと定める。複数の指定商品・役務については区分ごとに部分取下げができる。
Q · 商標の異議を相手と和解したら、もう自由に取り下げられますか?
取消理由通知の前なら可、通知後は取り下げられません
商標法 43 条の 12 第 1 項により、登録異議の申立ては取消理由の通知(43 条の 13)があった後は取り下げることができません。通知前であれば申立人は取下書の提出でいつでも自由に取り下げられますが、通知後は登録異議が特許庁の公益的審理へ性質を変えるため、相手と和解が成立していても審理は職権で進みます。なお第 2 項は特許法 155 条 3 項を準用し、複数の指定商品・役務についての異議は区分ごとに部分的に取り下げられます。
あなたの会社が登録した商標に、競合他社が異議を申し立てた。慌てて相手と交渉し、和解金を払って異議を取り下げてもらう約束を取り付けた。ここで多くの経営者が見落とすのが、商標法 43条の12 が定める「取り下げのタイムリミット」だ。登録異議の申立ては、特許庁の審判官が「この商標は取り消すべき理由がある」と判断して取消理由を通知した後(43条の13)は、もう取り下げられない。つまり相手と和解が成立していても、審理は公益の名のもとに進み、あなたの商標は職権で取り消されうる。和解で安心していたら、ある日「商標登録取消」の審決が届く。逆に、複数の指定商品・役務について申し立てられた異議は、商品・役務ごとに部分的に取り下げられる(56条2項が準用する特許法155条3項)。取り下げの「いつ」と「どこまで」が、あなたのブランドの生死を分ける。
商標法 43 条の 12 は、登録異議の申立ての取下げに関する規定であり、取消理由の通知(43 条の 13)があった後は取下げができない旨を定める。第 2 項は特許法 155 条 3 項を準用し、二以上の指定商品・役務についてされた異議を、商品・役務ごとに部分的に取り下げることを認める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登録された商標に取消理由があると考える者が、特許庁に登録の見直しを求める制度です。何人も申し立てることができ、誤登録を是正して登録簿の信頼を保つ公益的機能を担います。
商標掲載公告の日から 2 か月以内に申し立てる必要があります(商標法 43 条の 2)。期間経過後は登録異議では争えず、無効審判などの別手続を検討することになります(最新の改正状況をご確認ください)。
取り下げられません。商標法 43 条の 12 第 1 項により、取消理由の通知(43 条の 13)があった後の取下げは受理されず、その後は職権で審理が進みます。
何人も申し立てることができます。無効審判が利害関係人に限られるのと異なり、登録異議は公益的制度のため申立人の資格は問われません。
取消決定が確定すると、その商標権は初めから存在しなかったものとみなされます。指定商品・役務ごとに一部だけ取り消されることもあります。
特許庁所定の申立手数料が必要で、区分数に応じて加算されます。代理人(弁理士)に依頼する場合は別途報酬が発生します。具体額は特許庁の最新の料金表をご確認ください。
取消理由通知が出る前であれば、取下書を提出していつでも自由に取り下げられます。複数区分なら和解した区分だけの部分取下げも可能です。通知後は取り下げられません。
特許庁長官あてに取下書を提出します。オンライン手続にも対応しており、提出時点で取消理由通知が出ていないことが受理の前提となります。
取消理由の通知(43条の13)が出た後は、異議を取り下げられないからです(43条の12第1項)。この段階に進むと、登録異議は当事者同士の争いではなく、特許庁が公益的に登録の当否を審理する手続になり、和解しても職権で審理が続きます。業界裏話ヒント:和解書に「相手は異議を取り下げる」と書いても、通知後ならその約束は法的に履行不能です。商標を守りたいなら、和解は必ず取消理由通知の前に成立させ、取下書の提出までセットで条件にする。手続段階の確認を怠ると、払った和解金が無駄になる
できます。登録異議が二以上の指定商品・役務についてされているときは、その商品・役務ごとに取り下げられます(56条2項が準用する特許法155条3項)。和解した区分だけ手を引き、本当に争いたい区分は維持する、という切り分けが可能です。業界裏話ヒント:交渉の現場では、この部分取下げが着地点を作る道具になります。相手に全面撤退を迫るより、「この区分は取り下げる、こちらは残す」と提案する方がまとまりやすい。区分単位で勝敗を分けられることを知らないと、オール・オア・ナッシングの不毛な交渉に陥る
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 43 条の 12:登録異議の取下げの可否と部分取下げ | — |
| 取下げの自由 | 通知前は自由、通知後は不可(区分ごとの部分取下げは可) | — |
| 手続の性質 | 通知を境に当事者の処分権 → 公益的審理へ移行 | — |
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