商標法 第57条(再審の請求)
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- 確定した取消決定及び確定審決に対しては、当事者又は参加人は、再審を請求することができる。
- 2.民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第三百三十八条第一項及び第二項並びに第三百三十九条(再審の事由)の規定は、前項の再審の請求に準用する。
この条文の基本情報
再審の請求とは何ですか?
定義再審の請求とは、商標法第57条に定められた規定で、「確定した取消決定及び確定審決に対しては、当事者又は参加人は、再審を請求することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第57条(再審の請求)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第57条の条文原文は「確定した取消決定及び確定審決に対しては、当事者又は参加人は、再審を請求することができる。」で始まります。
- 商標法第57条は第六章に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第57条の前の条は商標法第56条の2です。
- 商標法第57条の次の条は商標法第58条です。
- 商標法第57条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第57条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第57条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/57
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法57条は、確定した取消決定や確定審決に対し、当事者または参加人が再審を請求できると定める。再審事由は民訴338条・339条を準用し、偽造や偽証など重大な瑕疵に限られる。
Q · 商標の無効審判で負けて確定したら、もう絶対にひっくり返せないの?
原則は覆らないが、偽造や偽証なら再審で争える
商標法57条により、確定した取消決定および確定審決に対しても、当事者または参加人は再審を請求できます。ただし無条件ではなく、再審事由は民事訴訟法338条1項・2項および339条を準用し、審判官の職務犯罪、判断の基礎となった証拠の偽造・変造、偽証など重大な瑕疵がある場合に限られます。4号から7号の犯罪型事由は原則として刑事の有罪判決等の確定が前提です。普通の不服は商標法63条の審決取消訴訟で争うものであり、再審は最後の非常手段です。
解説
苦労して育てたブランドのロゴ商標が、競合からの無効審判であっさり無効にされた。審決が確定し、もう取り返しがつかないと肩を落とす。ところが半年後、相手が審判で提出した「先に使っていた」という証拠が偽造だったと判明する。普通の常識では「確定したものは覆らない」。だが商標法57条は、その常識に風穴を開ける。確定した取消決定や確定審決に対してさえ、当事者または参加人は再審を請求できる。ただし無条件ではない。再審の入口は民事訴訟法338条1項・2項と339条が定める限られた事由、つまり審判官が事件に関し職務犯罪を犯した、判断の基礎になった証拠が偽造・変造だった、偽証に基づいていた、といった重大な瑕疵がある場合に限られる。確定した判断を一度ひっくり返せる、この非常用の扉が存在することを知っているかどうかで、敗れた後のあなたの動き方は根本から変わる。
法的な位置づけ
商標法57条は商標審判における再審を定める規定であり、確定した取消決定および確定審決に対して、当事者または参加人が再審を請求できる旨を規定する。再審事由は民事訴訟法338条1項・2項および339条を準用し、審判官の職務犯罪、証拠の偽造・変造、偽証など、限定された重大な瑕疵がある場合に限られる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.確定した決定・審決と相手提出の全証拠を入手 確定した取消決定または審決の謄本と、相手が前の審判で提出した全証拠を入手し、偽造・変造・偽証・職務犯罪に当たる要素を一枚ずつ洗い出す
- 2.民訴338条1項のどの号か特定し、刑事確定を確認 瑕疵が民訴338条1項のどの号に当たるかを特定する。4号から7号の犯罪型なら、その偽造・偽証等について刑事の有罪判決等が確定しているか(民訴339条)を確認し、未確定なら刑事告訴を並行する
- 3.再審の理由を知った日を記録し、30日以内に請求 再審の理由を知った日を正確に記録し、商標法61条で準用する特許法173条1項の30日以内に特許庁へ再審を請求する。審決確定から3年の外枠も確認する
- 4.知財弁護士・弁理士に再審事由の構成可否を相談 再審事由が成立するかは敷居が高いため、知財に強い弁護士または弁理士に早期相談し、構成可否と並行手続(刑事・審決取消訴訟の期間)を整理する
よくある質問 AI による整理
Q1商標の再審とは何ですか?
確定した商標の取消決定や審決に重大な瑕疵があったとき、例外的に審理をやり直す非常救済手続です。商標法57条が根拠で、民訴338条・339条の限定事由に当たる必要があります。
Q2確定した商標審決を覆すことはできますか?
原則は覆りませんが、証拠の偽造・変造や偽証、審判官の職務犯罪など重大な瑕疵があれば再審で覆せます。普通の不服は商標法63条の審決取消訴訟で争います。
Q3商標の再審はいつまでに請求すればいいですか?
再審の理由を知った日から30日以内です(商標法61条で準用する特許法173条1項)。さらに審決確定から原則3年を過ぎると請求できなくなります。
Q4商標の再審事由にはどんなものがありますか?
民訴338条1項が列挙する審判官の職務犯罪、証拠の偽造・変造、偽証などに限られます。4号から7号の犯罪型は原則として刑事の有罪判決等の確定が前提です(民訴339条)。
Q5取消決定にも再審を請求できますか?
できます。商標法57条は確定審決だけでなく確定した取消決定も再審の対象とし、当事者または参加人が請求できると明記しています。
Q6商標の再審は誰が請求できますか?
前の審判の当事者または参加人に限られます。商標法57条が請求権者を当事者・参加人に限定しているため、無関係の第三者は請求できません。
Q7再審で商標権が復活したら、それまで使っていた第三者はどうなりますか?
再審で回復した商標権の効力は商標法58条以下で制限されます。無効を信じて善意で使っていた第三者を保護するため、復活権の効力には一定の限界が設けられます。
Q8再審と審決取消訴訟(商標法63条)はどう違いますか?
審決取消訴訟は確定前の審決を知財高裁で争う通常の不服手段、再審は確定後に重大な瑕疵を理由に特許庁へ請求する非常手段です。まず63条、最後の手段が57条です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1無効審判で負けて確定したけど、後から相手の証拠が嘘だと分かったら、もう一度争えますか?
争える余地があります。確定審決でも、相手の証拠が偽造・変造だったり偽証に基づいていれば、商標法57条の再審で覆せます。ただし民訴338条・339条の限定事由に当たることが必要です。実務のポイント:実務では、その偽造や偽証について刑事の有罪判決が確定しているかが分水嶺になります。だから知財に強い代理人は、審判で怪しい証拠を見た時点で刑事の告訴も視野に入れ、二本のレールを同時に走らせます。確定を待ってから動くと刑事が間に合わないことが多い
Q2再審って、新しい証拠が見つかればいつでも出せるんですか?
いいえ。新証拠が出たというだけでは再審になりません。再審事由は民訴338条1項が列挙する職務犯罪・偽造・偽証などに限定され、普通の不服は商標法63条の審決取消訴訟で争うものです。さらに再審の理由を知った日から30日、確定から原則3年という期間制限があります(商標法61条準用、特許法173条)。実務のポイント:負けた当事者の多くが『新しい証拠が出た』と再審を考えますが、それは前の審判で出せたはずの証拠であることが多く、補充性(民訴338条2項)で門前払いになります。最初の審判での主張の出し尽くしこそが、後で再審に頼らない最大の防御です
間違えやすい点 AI による整理
- 「確定した審決は絶対に覆らない」と信じている人がほとんどだが、これは前提の置き方が違う。法は確定の安定性を原則としつつ、判断の基礎が犯罪行為で汚染されていた例外には扉を残した。問うべきは『覆るか』ではなく『338条・339条の事由に当たるか』である
- 再審を知っている人でも、その敷居の高さを正確には知らない。負けて悔しいから、新証拠が出たから、では再審にならない。民訴338条1項が列挙する事由は職務犯罪・偽造・偽証など極めて限定的で、しかも4号から7号の犯罪型は原則として刑事の有罪判決確定が前提(民訴339条)。普通の不服は審決取消訴訟(商標法63条)で争うもので、再審はその先の最後の手段だ
- 「再審はいつでも申し立てられる」と思い込むのが最も危険な誤解。商標法61条が準用する特許法173条により、再審事由を知った日から30日という短い期間と、審決確定から原則3年という外枠がある。証拠を握っても、起算点の管理を怠れば請求権ごと消える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 争う対象 | 商標法57条:確定した取消決定・確定審決 | 商標法63条:確定前の審決・決定(審決取消訴訟) 特許法171条:確定した特許の審決(特許の再審) |
| 申立先・管轄 | 特許庁(再審) | 知的財産高等裁判所(東京高裁) 特許庁(再審) |
| 要件 | 民訴338条・339条の重大瑕疵(職務犯罪・偽造・偽証等) | 審決の違法一般を主張できる 民訴338条・339条を準用(商標と同構造) |
| 期間 | 理由を知った日から30日・確定から原則3年(特許法173条準用) | 審決謄本送達から30日(出訴期間) 理由を知った日から30日(同準用) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では商標の無効・取消は智慧財産局の処分と行政訴訟で争われ、確定判決の再審は行政訴訟法273条以下が規律する。証拠偽造・偽証等の重大瑕疵を事由とする点で日本と発想が近い
韓国商標法も確定審決に対する再審を認め、民事訴訟法の再審事由を準用する構造をとる。日本法と同系統の継受関係にある
ドイツは確定判決の再審(Wiederaufnahme)を Restitutionsklage と Nichtigkeitsklage に分け、文書偽造や偽証等を事由とする。日本の再審制度の母法的位置にある
米国には日本のような統一的再審制度はなく、判決についてはフラウド等を理由とする Rule 60(b) の救済、特許商標審判についてはPTAB の rehearing が機能的に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが無効審判で負けた後に、相手が提出した使用証拠の領収書が日付を改ざんしたものだと内部告発で分かったら、どうなる? 確定審決でも再審の対象になる。鍵は、その偽造について刑事の有罪判決等が確定しているか(民訴339条)。証拠は事実、あとは要件を組み立てる段階だ
- あなたが無効審判を起こす側で、相手の証人が「ずっと使っていた」と証言して勝った。その後、その証人が偽証罪で有罪になった。相手はこの確定審決に再審を請求してくる。あなたは応訴側として、再審事由の補充性(民訴338条2項、知っていて主張しなかった事由は使えない)を盾に反撃できる
- 取消決定が確定して2か月。再審事由を裏付ける刑事判決がやっと確定した。だが請求できる期間は、再審の理由を知った日から30日(商標法61条で準用する特許法173条1項)。起算点を1日読み違えると、せっかくの偽造証拠も使えないまま扉が閉じる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 確定した審決・取消決定の謄本と、相手が審判で提出した全証拠を入手し、偽造・偽証・職務犯罪に当たる要素を洗い出す2. 民訴338条1項のどの号に当たるか特定、4号から7号の犯罪型なら刑事の有罪判決等の確定(民訴339条)の有無を確認、未確定なら刑事告訴を並行3. 再審の理由を知った日を記録し、商標法61条準用の特許法173条1項の30日以内に特許庁へ再審請求4. 弁理士または知財弁護士に再審事由の構成可否を早期に相談、普通の不服なら63条の審決取消訴訟の期間も別途確認
訴えられた側:1. 相手の再審請求書で主張された事由が民訴338条1項のどれかを確認、抽象的な不満なら不適法を主張2. 補充性(民訴338条2項)を検討、相手が前の審判や上訴で主張できた事由なら却下を求める3. 犯罪型事由なら、刑事の有罪判決等が本当に確定しているか(民訴339条)を精査、確定していなければ要件不充足を突く4. 請求期間(30日・3年)の徒過がないかを必ず確認、期間経過の指摘は最も強い防御になる
時効(請求できる期限):再審の請求は、取消決定または審決が確定した後、再審の理由を知った日から30日以内(商標法61条で準用する特許法173条1項)。さらに審決確定の日から3年を経過すると原則として請求できない(同準用規定)。犯罪型事由は刑事の有罪判決等の確定が起算の前提になりうる(民事訴訟法339条)。最新の改正状況をご確認ください
学説
通説:商標法57条の再審は、確定審決の法的安定性を原則としつつ、判断の基礎が職務犯罪・偽造・偽証で汚染された例外に限って審理のやり直しを認める非常救済手段である。再審事由は民訴338条1項に限定列挙され、補充性(同2項)と犯罪型事由の有罪確定要件(339条)により入口が厳しく絞られると解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:現行商標法(昭和34年法律第127号)の制定により、確定した取消決定・確定審決に対する再審の請求とその準用規定が置かれた
- 2.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正(平成8年法律第109号)に伴い、本条が準用する再審事由の条文が旧420条等から現行338条・339条へと整理された
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