商標法 第61条(特許法の準用)
クイックジャンプ
特許法第百七十三条(再審の請求期間)並びに第百七十四条第三項及び第五項(審判の規定等の準用)の規定は、再審に準用する。この場合において、同条第三項中「第百六十七条から第百六十八条まで」とあるのは「第百六十七条、第百六十八条」と、「特許無効審判又は延長登録無効審判」とあるのは「商標法第四十六条第一項、第五十条第一項、第五十一条第一項、第五十二条の二第一項、第五十三条第一項又は第五十三条の二の審判」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
特許法の準用とは何ですか?
定義特許法の準用とは、商標法第61条に定められた規定で、「特許法第百七十三条(再審の請求期間)並びに第百七十四条第三項及び第五項(審判の規定等の準用)の規定は、再審に準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第61条(特許法の準用)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第61条の条文原文は「特許法第百七十三条(再審の請求期間)並びに第百七十四条第三項及び第五項(審判の規定等の準用)の規定は、再審に準用する。」で始まります。
- 商標法第61条は第六章に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第61条の前の条は商標法第60条の2です。
- 商標法第61条の次の条は商標法第62条です。
- 商標法第61条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第61条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第61条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/61
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法61条は確定審決に対する再審に特許法173条を準用し、再審は理由を知った日から30日以内、審決確定から3年以内に請求しなければならない。
Q · 商標の無効審判で負けて審決が確定したら、もう何もできないの?
原則終わりだが、再審なら覆せる場合がある
商標法61条が準用する特許法173条により、確定審決でも「再審」という非常手段が残されています。相手の証拠が偽造だった、代理権がなかったなど限られた再審理由に当てはまれば、確定後でも結論の取消しを求められます。ただし請求できるのは再審の理由を知った日から30日以内、しかも審決確定から3年を過ぎると正当な理由があっても二度と請求できません(除斥期間)。再審理由そのものは61条ではなく、商標法57条が準用する特許法171条・民事訴訟法338条1項に置かれています。
解説
商標の無効審判で負けた。審決は確定した。普通はここで終わりだと思い込む。ところが半年後、相手が審判で出した使用証拠が偽造だったと判明したら、あなたにはまだ一枚のカードが残っている。再審だ。商標法61条は、その再審の手続を定めている。ただしこの条文を単独で読んでも、肝心の中身は何も分からない。「特許法173条を準用する」としか書いていないからだ。本当のルールは一つ隣の法律に隠れている。特許法173条によれば、再審を請求できるのは再審の理由を知った日から30日以内。しかも審決確定から3年を過ぎたら、どんな正当な理由があっても二度と請求できない(除斥期間)。確定したはずの結論をひっくり返す最後の扉は、たしかに存在する。だがその扉には、極めて短い導火線がついている。
法的な位置づけ
商標法61条は、商標に関する審判の確定審決に対する再審の手続について、特許法173条(再審の請求期間)および174条3項・5項(審判の規定等の準用)を準用する規定である。再審の請求期間や審判規定の準用といった具体的な内容を商標法自体には置かず、特許法の対応規定に委ねる準用条文として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.再審理由を具体的に特定する 証拠の偽造、判断の基礎となった事実の変動、代理権の欠缺など、どの再審理由に当てはまるかを特定する。理由の本体は商標法57条が準用する特許法171条・民事訴訟法338条1項にあるため、その列挙に照らして確認する
- 2.「再審の理由を知った日」を記録化する 30日の起算点は審決確定日ではなく「再審の理由を知った日」。気付いた瞬間に、相談メモ・メール・通知書など客観的に日付を立証できる記録を残す。後で相手が起算点を前倒しして期間徒過を主張してきても反証できる
- 3.審決確定日から3年の除斥期間を逆算する 審決確定の日を確認し、特許法173条3項の準用による3年の除斥期間に収まるかを逆算する。3年を過ぎていれば理由を問わず請求できないため、まずこの外側の壁を確認する
- 4.弁理士に再審請求書を依頼し30日以内に特許庁へ提出 再審の理由を知った日から30日以内に、再審請求書を特許庁へ提出する。期間徒過は致命的なので締切から逆算して動く。代理権の欠缺を理由とする場合は起算点が異なる点に注意する(最新の改正状況をご確認ください)
よくある質問 AI による整理
Q1商標の再審とは何ですか?
確定した審判の審決を、限られた理由がある場合に取り消すための非常手段です。商標法61条が特許法173条を準用し、請求期間などを定めています。証拠偽造や代理権の欠缺などが再審理由です。
Q2商標の審決が確定した後でも覆す方法はありますか?
あります。再審です。商標法57条が再審請求の根拠、61条が特許法173条を準用して請求期間を定めます。ただし理由を知った日から30日、確定から3年という二重の時間制限があります。
Q3商標の再審の請求期間は何条に書いてありますか?
商標法61条が特許法173条を準用しています。商標法本体には日数が書かれていないため、特許法173条を見ないと「再審の理由を知った日から30日以内」という締切は見つかりません。
Q4商標の再審はなぜ特許法を準用しているのですか?
知的財産権の審判手続を一括して特許法に集約する立法技術のためです。商標法61条は特許法173条・174条を準用し、二重に規定を書かずに同じルールを適用しています。
Q5商標の再審の除斥期間3年とは何ですか?
審決確定の日から3年を過ぎると、どんな正当な理由があっても再審を請求できなくなる期間です(特許法173条3項の準用)。30日の期間とは別に、外側の絶対的な締切として機能します。
Q6商標の再審が認められる理由にはどんなものがありますか?
証拠の偽造、判断の基礎となった事実の変動、代理権の欠缺などです。理由の本体は61条ではなく、商標法57条が準用する特許法171条・民事訴訟法338条1項に列挙されています。
Q7詐害審決に対する第三者の再審とは何ですか?
当事者が共謀して第三者を害する審決を得た場合に、その第三者が再審を請求できる制度です。商標法58条が定めており、61条の請求期間の準用と組み合わせて使われます。
Q8商標の再審請求書はどこに提出しますか?
特許庁に提出します。再審の理由を知った日から30日以内が原則の締切です。期間徒過は致命的なので、まず締切から逆算して弁理士に起案を依頼するのが実務です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審決が確定したら、もう絶対にひっくり返せないんですか?
いいえ。商標法61条が準用する特許法173条により、再審という非常手段があります。証拠の偽造や代理権の欠缺など限られた理由に当てはまれば、確定審決でも取り消しを求められます。実務のポイント:再審の理由そのものは61条ではなく、商標法57条が準用する特許法171条、さらにその先の民事訴訟法338条1項に列挙されています。この三段の準用を辿れないと「再審は無理」と誤って諦めてしまう。理由の在り処を知っているかどうかで結論が変わります。
Q2再審って、いつまでに起こせばいいんですか?
再審の理由を知った日から30日以内、かつ審決確定から3年以内です(特許法173条1項・3項の準用)。30日の起算点が「確定日」ではなく「理由を知った日」だという点が最大の落とし穴です。実務のポイント:実務では、この「知った日」がいつかが争点になります。相手は「もっと早く知っていたはず」と起算点を前倒しして期間徒過を主張してくる。だからこそ、不審点に気付いた段階の記録(相談メモやメール)を残しておくことが、後で30日の起算点を守る決定打になります。
間違えやすい点 AI による整理
- 「審決が確定したら、もう手も足も出ない」と思い込んでいる。実は再審という非常手段が残っている。相手の証拠が偽造だった、代理権がなかったなど、限られた理由に当てはまれば、確定後でも結論を取り消せる
- 再審ができること自体は知っていても、その期間の短さを甘く見ている。30日は「審決確定の日から」ではなく「再審の理由を知った日から」。偽造に気付いた瞬間、もうカウントダウンは始まっている。そこから弁理士を探し始めると、相談のやり取りだけで日が溶けていく
- 「再審の請求期間は商標法のどこかに書いてあるはず」と商標法の中を探すこと自体が、出発点から間違っている。61条は数字を一切書かず、特許法173条に丸投げしている。商標法だけを睨んでいる限り、本当の締切は永遠に見つからない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 商標法61条:再審の請求期間等を特許法173条・174条から準用 | 商標法57条:確定審決に対する再審請求の根拠規定 商標法58条:詐害審決に対する第三者の再審請求 |
| 請求権者 | 57条・58条の再審請求に共通して適用される期間ルール | 原則として元の審判の当事者 共謀により害された第三者 |
| 規定の所在 | 数字を書かず特許法173条(30日・3年)に丸投げ | 再審の可否そのものを定める 第三者保護の特則を定める |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の商標争訟は異議・評定を経て行政訴訟に移行する構造で、確定後の救済は行政訴訟法の再審規定による。日本のような特許法準用型の審判再審とは経路が異なる。
韓国も商標審判の再審について特許法の再審規定を準用する立法形式をとり、日本と近い構造を持つ。請求期間の厳格さも類似する。
ドイツは商標法から民事訴訟法の再審(Wiederaufnahme)規定を適用する。偽造証拠や手続的瑕疵を理由とする点は共通するが、内部審判と裁判手続の切り分けが異なる。
米国には日本型の審判再審はなく、TTAB の再考申立てや連邦民訴規則60(b) の詐欺等による救済が機能的に対応する。期間や要件は別体系で運用される。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 無効審判で商標権を失って2年。たまたま元代理人から、当時相手方が提出した使用証拠が捏造されたものだったと聞かされる。除斥期間まであと1年、しかも知った日から30日。今日から逆算して動かなければ、扉は静かに閉じる
- もし、あなたが勝ち取った不使用取消審判に対して、後から相手が再審を起こしてきたら? 相手は「新たな証拠が見つかった」と主張する。あなたは一転して防御側に回る。その再審がそもそも30日の期間を守っているか、まずそこを点検することになる
- 代理人に任せきりだった審判で、実はその代理人に代理権がなかった。確定審決はあなたの知らないところで出ていた。代理権の欠缺は再審理由になりうる。しかも起算点が一般原則とは異なる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 再審理由(証拠の偽造、代理権の欠缺、判断の基礎となった事実の変動など)を具体的に特定する2. その理由を「知った日」を記録化する。ここが30日の起算点だ3. 審決の確定日を確認し、3年の除斥期間に収まるかを逆算する4. 弁理士に再審請求書の起案を依頼し、知った日から30日以内に特許庁へ提出する。期間徒過は致命的なので、まず締切から逆算して動く(最新の改正状況をご確認ください)
訴えられた側:1. 相手の再審請求書を受け取ったら、中身の反論より先に請求期間を点検する2. 相手が「理由を知った日」はいつか、そこから30日を過ぎていないか、確定から3年を超えていないかを精査する3. 期間徒過なら不適法却下を主張し、本案の審理に入らせない4. 期間がまだ生きている場合に限り、再審理由そのものの不存在を本格的に争う
時効(請求できる期限):再審の理由を知った日から30日以内(特許法173条1項の準用)。さらに審決確定の日から3年を経過すると、理由を問わず請求できない(除斥期間、同条3項)。代理権の欠缺を理由とする場合は起算点が異なる(同条2項)。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:商標法61条は再審の請求期間を特許法173条に準用するにすぎず、再審の可否は57条・58条、再審事由の本体は57条が準用する特許法171条・民事訴訟法338条1項にあると整理される。三段の準用構造を辿らなければ実際のルールに到達できない点が条文理解の要点とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:現行商標法(昭和34年法律第127号)の制定に伴い、商標に関する審判の再審について特許法の再審規定を準用する枠組みが置かれた。
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める