医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第67条(特定疾病用の医薬品及び再生医療等製品の広告の制限)
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- 政令で定めるがんその他の特殊疾病に使用されることが目的とされている医薬品又は再生医療等製品であつて、医師又は歯科医師の指導の下に使用されるのでなければ危害を生ずるおそれが特に大きいものについては、厚生労働省令で、医薬品又は再生医療等製品を指定し、その医薬品又は再生医療等製品に関する広告につき、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告方法を制限する等、当該医薬品又は再生医療等製品の適正な使用の確保のために必要な措置を定めることができる。
- 2.厚生労働大臣は、前項に規定する特殊疾病を定める政令について、その制定又は改廃に関する閣議を求めるには、あらかじめ、薬事審議会の意見を聴かなければならない。ただし、薬事審議会が軽微な事項と認めるものについては、この限りでない。
この条文の基本情報
特定疾病用の医薬品及び再生医療等製品の広告の制限とは何ですか?
定義特定疾病用の医薬品及び再生医療等製品の広告の制限とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第67条に定められた規定で、「政令で定めるがんその他の特殊疾病に使用されることが目的とされている医薬品又は再生医療等製品であつて、医師又は歯科医師の指導の下に使用されるのでなければ危害を生ず…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第67条(特定疾病用の医薬品及び再生医療等製品の広告の制限)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第67条の条文原文は「政令で定めるがんその他の特殊疾病に使用されることが目的とされている医薬品又は再生医療等製品であつて、医師又は歯科医師の指導の下に使用されるのでなければ危害を生ず…」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第67条は第十章に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第67条の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第66条です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第67条の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第67条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第67条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第67条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/67
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法67条は、がん・肉腫・白血病に使う医薬品等のうち医師の指導が不可欠なものについて、省令で一般人向けの広告方法を制限できると定める。承認薬でも一般向けに広告できない。
Q · 抗がん剤のテレビCMやネット広告を一般の人向けに出すことはできるの?
できない。省令で医療者向けの媒体に限られている
薬機法67条1項に基づき、厚生労働省令(施行規則228条の10)は、がん・肉腫・白血病(施行令64条)に使う医薬品等の広告を、医薬関係者を主な対象とする方法に限っています。そのため、承認済みの抗がん剤であっても、テレビCMやSNS広告など一般人向けの広告は出せません。内容が正確かどうかは関係なく、誰に向けた広告かという方法そのものが規制されます。
解説
風邪薬や胃腸薬のテレビCMは毎日流れるのに、抗がん剤のCMを見た人はいない。業界の自主的な遠慮ではない。薬機法67条がその仕組みの根拠である。本条は、政令で定める「がんその他の特殊疾病」に使う医薬品と再生医療等製品のうち、医師の指導なしに使うと危険が特に大きいものについて、厚生労働省令で一般人向けの広告方法を制限できると定める。政令にあたる施行令64条は特殊疾病を「がん、肉腫及び白血病」と定めている。省令にあたる施行規則228条の10は、これらの薬の広告を、医薬関係者向けの専門誌など主に医療者を対象とする方法に限っている。したがって、一般人向けの媒体で「この抗がん剤が効く」とうたう広告は、承認済みの薬であっても出せない。この前提を押さえておけば、ネットで見かける「がんに効く」広告は、違法な広告か、そもそも医薬品として承認されていない商品かのどちらかであり、見抜けるようになる。2項は、特殊疾病の範囲を変える政令を作るときや改めるときに、厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聴く義務を定めている。専門家が関与する手続を挟み、規制範囲が安易に広がったり狭まったりしないようにしているのである
法的な位置づけ
薬機法67条は、特殊疾病用医薬品等の適正使用を確保するための規定である。政令で定めるがん・肉腫・白血病などの特殊疾病に用いる医薬品及び再生医療等製品のうち、医師等の指導なしに使うと危害のおそれが特に大きいものについて、厚生労働省令で一般人向けの広告方法の制限その他の措置を定める権限を与えている。
よくある質問 AI による整理
Q1抗がん剤のCMがないのはなぜ?
薬機法67条と施行規則228条の10により、がん・肉腫・白血病の薬の広告は医薬関係者向けの方法に限られているからです。業界の自主規制ではありません。
Q2薬機法67条とは?
がんなどの特殊疾病に使う医薬品・再生医療等製品について、厚生労働省令で一般人向けの広告方法を制限できると定めた条文です。
Q3薬機法の特殊疾病とは何を指す?
施行令64条が定める「がん、肉腫及び白血病」の3つです。範囲を変えるには、薬事審議会の意見を聴いたうえで政令を改正する必要があります。
Q4医療用医薬品を一般向けに広告するのは違法?
がん等の特殊疾病用医薬品は法律と省令で制限されています。そのほかの医療用医薬品は、主に厚生労働省の医薬品等適正広告基準により一般向け広告をしない運用です。
Q5「がんに効く」サプリの広告は違法?
医薬品として承認されていないのにがんへの効能をうたえば、未承認医薬品の広告として薬機法68条違反などが問題になりえます。
Q6医療従事者向けの製品情報を一般公開してもいい?
特殊疾病用医薬品の場合、一般人が閲覧できる場所に置いた時点で広告方法の制限にかかるおそれがあります。会員認証などで閲覧者を限定するのが実務の基本です。
Q7薬機法67条に違反したら罰則はある?
省令の制限に違反した場合には罰則規定があります。ただし条文番号や法定刑は改正で変わるため、e-Govで現行条文を確認し、行政指導への対応も含めて弁護士に相談してください。
Q8再生医療等製品も広告制限の対象?
対象です。2013年の改正(2014年施行)で、医薬品に加えて再生医療等製品も本条の対象に加わりました。
この条文についての質問 AI による整理
Q1がん治療中なんですが、ブログに使ってる抗がん剤の名前を書いたら違法になりますか?
通常は違法にならない。行政実務は、顧客を誘う意図、特定の製品名の明示、一般人が知りうる状態、の3つがそろったときに広告と判断している。企業と関係のない個人の闘病記は、顧客を誘う意図を欠くため、原則として本条の広告に当たらない。実務のポイント:企業から謝礼や試供品を受け取っていると判断が変わる。さらに2023年10月からは、企業が関与しているのにそれを隠した投稿(ステルスマーケティング)が景品表示法5条3号の告示で規制されている。案件の依頼を受けたら、まず関与の有無を確認すること
Q2がんの免疫療法クリニックの広告はネットにたくさんあるけど、あれは67条違反じゃないの?
多くの場合、規制の枠組みが違う。本条が対象にしているのは医薬品や再生医療等製品の広告であり、医療機関が自由診療を宣伝する広告は医療法6条の5と医療広告ガイドラインの対象になる。実務のポイント:未承認薬や適応外使用(承認された使い方以外での使用)の自由診療は、未承認であることや入手経路、リスクなどを明示するといった「限定解除」の条件を満たさない限り、広告できる範囲がかなり狭い。そうした条件の記載がない広告は、医療法の観点から疑ってよい
Q3製薬会社の「その症状、がんかも」系のCMは大丈夫なんですか?
製品名を出さない疾患啓発広告は、特定の医薬品名が明示されていないため、原則として医薬品の広告に当たらないと扱われている。本条の制限もかからない。実務のポイント:製品名を出さなくても、その疾患の治療薬が事実上1つしかない場合や、企業ロゴと疾患名の組み合わせで製品が特定できる構成の場合には、広告に当たるかどうかについて実務上解釈が分かれている。企業側の法務はここを最も慎重に審査する
間違えやすい点 AI による整理
- 医療用医薬品はすべて法律で一般向けの広告を禁止されている、と思われがちである。実際に法律と省令で明確に制限されているのは、本条が対象とする特殊疾病(がん・肉腫・白血病)用の医薬品などに限られる。そのほかの医療用医薬品を一般向けに広告しない運用は、主に厚生労働省の通知である医薬品等適正広告基準に基づいている。根拠の強さが違うことを知らないと、コンプライアンスの優先順位を見誤る
- 「がん患者が薬の情報を得られないのは不当だ」という怒りは、問いの立て方がずれている。本条が制限しているのは企業が需要を呼び起こす広告であり、情報へのアクセスではない。添付文書はPMDA(医薬品医療機器総合機構)のサイトで誰でも読めるし、主治医に薬の名前を尋ねることも禁止されていない。患者が求めるべきなのは広告ではなく、医師との対話の質である
- 製薬企業の担当者から見れば「正確な情報を届けるだけ」でも、法律から見れば、一般人に向けた時点で方法そのものが違反になる。内容がどれほど正確でも、誇大広告(66条)とは別の軸で問題になる。「嘘は書いていない」という反論は、本条に対しては防御にならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制対象 | 67条:がん・肉腫・白血病用の医薬品・再生医療等製品(省令で指定) | 66条:すべての医薬品・医療機器等 68条:承認・認証前の医薬品・医療機器等 |
| 規制の軸 | 広告の方法(誰に向けるか) | 広告の内容(虚偽・誇大) 広告すること自体(承認前は禁止) |
| 内容が正確な場合 | 一般人向けなら違反になりうる | 虚偽・誇大でなければ問題なし 正確でも承認前なら違反 |
| 具体的な基準 | 施行令64条・施行規則228条の10 | 医薬品等適正広告基準(通知)で解釈 条文で直接禁止 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は医師の処方が必要な薬や主管機関が公告で指定した薬物の広告を、学術性のある医療刊行物への掲載に限る。日本より対象が広く、処方薬全般を法律で直接縛る構造
韓国は専門医薬品(処方薬)の大衆向け広告を原則として禁止し、医学・薬学の専門誌などに限定する
ドイツは処方薬の一般向け広告を禁止し、さらに悪性腫瘍などの特定疾病について一般向け広告を別途制限する。日本の67条と発想が最も近い
米国は処方薬の一般向け(DTC)広告を認めており、FDAが内容と副作用表示を規制する。抗がん剤のテレビCMも存在し、日本とは対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 製薬会社のマーケティング部で、新しく承認された免疫チェックポイント阻害薬を担当している。上司から「患者向けにYouTube広告を打て」と言われた。製品名を入れた時点で、施行規則228条の10が禁じる一般人向け広告になる。社内で企画書が通っても、法律上の問題は消えない
- 母ががんと診断された翌週、SNSに「抗がん剤より効く」というサプリの広告が流れてきたらどうする? 承認された抗がん剤でさえ一般向けの広告を封じられている。そう考えると、この広告の正体が見えてくる。医薬品のような効き目をうたう無承認品であり、68条違反などが問題になりうる類型である
- あなたはフォロワー10万人のインフルエンサーで、製薬会社の代理店から報酬を受け取り、抗がん剤の治療体験を製品名入りで投稿した。依頼と対価があれば、顧客を誘う意図がある広告と判断されうる。個人アカウントであることは言い訳にならない
- 学会ブースで配った医療者向けの製品資料を、患者会のウェブサイトにそのまま載せる予定になっている。公開は明日の朝だ。医療者向けとして作った資料でも、一般人が見られる場所に置いた瞬間に広告方法の制限にかかりうる。今夜のうちに掲載を止めるかどうかが分かれ目になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 患者や家族として一般向けの抗がん剤広告や「がんが治る」とうたう広告を見つけたら、スクリーンショット、URL、日時を保存する2. 購入や申込みの前に、必ず主治医に見せて相談する3. 違反が疑われる場合は、根拠条文を添えて都道府県の薬務主管課または厚生労働省に情報提供する4. お金を払ってしまった場合は、消費者ホットライン188(消費生活センター)に相談し、返金交渉の道を探る
訴えられた側:1. 行政から指摘を受けたら、まず該当する広告の配信や掲載を止め、被害の拡大を防ぐ2. 媒体が本当に医療者向けに限られていたか(会員認証、配布先など)の記録を集める3. 社内の広告審査の記録を保全し、薬機法に詳しい弁護士と一緒に行政の照会に誠実に対応する4. 疾患啓発のつもりだった場合は、製品名が表示されていたか、特定の製品を連想させる構成だったかを検証し、広告に当たらないという主張を組み立てる
時効(請求できる期限):特定の時効はない。広告規制は、広告が公開されている間ずっと問題になり続ける。罰則が適用される場合、公訴時効は法定刑に応じて刑事訴訟法250条で決まる(最新の改正状況をご確認ください)。広告で損害を受けた場合の民事請求には、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用され、不法行為であれば民法724条が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正、平成26年(2014年)施行 薬事法が現在の名称に改められ、本条の対象に再生医療等製品が加わった
- 令和5年(2023年)改正、令和6年(2024年)4月施行 食品衛生基準行政が消費者庁へ移管されたのに伴い、2項の審議会が薬事・食品衛生審議会から薬事審議会に改められた(人的検証が必要)
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:薬事法(昭和35年法律第145号)の制定により、特殊疾病用医薬品の広告制限規定が設けられた
- 2.平成25年(2013年) 改正:薬事法が「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に改称され、本条の対象に再生医療等製品が加わった(2014年施行)
- 3.令和5年(2023年) 改正:2項の審議会が薬事・食品衛生審議会から薬事審議会に改められた(2024年4月施行、現行条文での確認を推奨)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第66条虚偽・誇大広告の禁止
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第68条承認前の医薬品等の広告禁止
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第72条の5広告違反に対する中止命令等(対象条文は要確認)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第86条省令による広告制限違反の罰則(現行効力を要確認)
- 医療法 第6条の5医療機関の広告規制、自由診療広告の別の枠組み
- 不当景品類及び不当表示防止法 第5条不当表示とステマ規制の並行適用
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