医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第68条の6(特定医療機器に関する指導及び助言)
クイックジャンプ
厚生労働大臣又は都道府県知事は、特定医療機器承認取得者等、前条第四項の委託を受けた者、特定医療機器の販売業者若しくは貸与業者又は特定医療機器を取り扱う医師その他の医療関係者に対し、記録等の事務について必要な指導及び助言を行うことができる。
この条文の基本情報
特定医療機器に関する指導及び助言とは何ですか?
定義特定医療機器に関する指導及び助言とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の6に定められた規定で、「厚生労働大臣又は都道府県知事は、特定医療機器承認取得者等、前条第四項の委託を受けた者、特定医療機器の販売業者若しくは貸与業者又は特定医療機器を取り扱う医師その他…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の6(特定医療機器に関する指導及び助言)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の6の条文原文は「厚生労働大臣又は都道府県知事は、特定医療機器承認取得者等、前条第四項の委託を受けた者、特定医療機器の販売業者若しくは貸与業者又は特定医療機器を取り扱う医師その他…」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の6は第十一章に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の6の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の5です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の6の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の7です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第68条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第68条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/68_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法68条の6は、厚生労働大臣又は都道府県知事が、特定医療機器の記録事務について承認取得者、受託者、販売・貸与業者、医療関係者に指導・助言できると定める。強制力はない。
Q · 薬機法68条の6の「指導・助言」って、受けたら従わないといけないの?
法的な従う義務はないが、放置すると立入検査に進みうる
薬機法68条の6に基づく指導・助言は行政指導であり、行政手続法32条により相手方の任意の協力によって実現されるもので、従わないことを理由に不利益な取扱いをすることは禁じられています。ただし、特定医療機器の記録(同法68条の5)の不備そのものが解消されなければ、同法69条の立入検査など強制力のある手段が検討される余地があります。指導の段階で是正計画を示すのが最も低コストな対応です。
解説
体内に植え込んだ心臓ペースメーカーや補助人工心臓に不具合が見つかったとき、メーカーはどうやって「どの患者がその機器を使っているか」を突き止めるのか。答えは、薬機法68条の5が定める「特定医療機器」の記録である。承認取得者などは、機器を使う患者の氏名や住所などを記録し、保存する。本条(68条の6)は、その記録の事務について、厚生労働大臣または都道府県知事が指導と助言(役所が相手の任意の協力を求める働きかけ。命令ではなく、罰則もない)を行えると定めている。対象はメーカーだけではない。記録事務の委託先、販売業者、貸与業者、さらに実際に植え込む医師などの医療関係者まで含まれる。読んでおくべき理由は、これが命令ではなく「指導・助言」だという点にある。強制力はない。それでも記録が抜けていれば、回収のときに患者本人へ連絡が届かない。あなたやあなたの家族が機器を使う側なら、自分の情報が台帳に正しく載っているかを確かめる理由がここにある。医療機関や事業者の側なら、行政指導を受けた段階で直すのが一番安く済む。
法的な位置づけ
薬機法68条の6は、特定医療機器の記録制度(同法68条の5)の実効性を確保するため、厚生労働大臣又は都道府県知事に、承認取得者等、記録事務の受託者、販売業者・貸与業者及び特定医療機器を取り扱う医療関係者への指導・助言の権限を付与する規定である。行政手続法上の行政指導に当たり、法的拘束力を持たない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.指導・助言の根拠と趣旨を書面で確認する 行政から特定医療機器の記録事務について指導・助言の連絡を受けたら、根拠条文(薬機法68条の6)と指導の趣旨・内容・責任者を書面で交付するよう求める(行政手続法35条)。口頭のみのやり取りで終わらせない
- 2.記録事務の実態を棚卸しする 植込み記録、承認取得者等への情報提供記録、保存状況、委託先との契約と管理状況を突き合わせ、欠落・未更新・誤送信などの不備を洗い出す
- 3.不備の原因を特定し是正計画を作る 不備ごとに原因(担当不在、転居情報の未反映、委託先の管理不足など)を特定し、担当者・期限・再発防止策を明記した是正計画書を作成する
- 4.面談で是正計画を先に提示する 指導・助言の面談では、行政側の指摘を待つ前に、自ら把握した不備と是正計画を報告する。任意段階での自主的改善を記録に残すことで、その後の立入検査等で説明しやすくなる
- 5.委託契約と社内規程を見直す 記録事務を外部委託している場合、委託契約に行政指導への協力義務と報告期限を追加し、社内規程にも記録更新と点検の手順を明文化する
よくある質問 AI による整理
Q1特定医療機器とは何ですか?
ペースメーカーや補助人工心臓など、不具合時に使用者を追跡する必要があるとして厚生労働大臣が指定する医療機器です。薬機法68条の5の記録制度の対象になります。
Q2特定医療機器の記録には何が載りますか?
機器を使用する患者の氏名・住所など、回収や情報提供の際に本人へ連絡するための事項が記録されます。具体的な記録事項は省令で定められています。
Q3薬機法68条の6の指導は誰が行いますか?
厚生労働大臣又は都道府県知事です。実務では都道府県の薬務担当部署や保健所が窓口となり、記録事務の実態確認とあわせて行われることがあります。
Q4医療機器の販売代理店も指導の対象ですか?
対象です。条文は特定医療機器の販売業者と貸与業者を明記しています。代理店として流通に関わる以上、記録事務の担い手として指導・助言を受けることがあります。
Q5行政指導に従わないと罰則はありますか?
本条自体に罰則はありません。ただし記録義務(68条の5)の不履行が解消されなければ、立入検査(69条)など別の強制的手段に移る可能性があります。
Q6病院は特定医療機器の記録に協力しなければなりませんか?
植え込みを行う医師その他の医療関係者には、承認取得者等への情報提供に協力する役割が求められ、本条でも指導・助言の相手方として名指しされています。
Q7記録事務の委託先で情報漏えいが起きたらどうなる?
委託先も本条の指導・助言の相手方になりえます。委託元の記録義務も消えないため、双方が指導を受ける可能性があり、個人情報保護法上の対応も別途必要です。
Q8ペースメーカーの回収情報はどこで確認できますか?
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が回収情報を公表しています。機器手帳の型番と照合し、該当すれば主治医に相談するのが確実です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ペースメーカー入れてるんですけど、自分の情報ってメーカーに勝手に渡ってるんですか?
特定医療機器では、承認取得者などが利用者の記録を作成・保存する仕組みが薬機法68条の5に定められており、医療関係者にも情報提供の協力が求められる。本条はその事務を行政が指導する根拠である。実務のポイント:記録は同意の扱いを含めて運用されているため、提供を拒むことも実務上想定されている。拒めば、回収のときに個別の連絡が届かないおそれがある。拒む前に、その代償を主治医に確認しておくとよい
Q2保健所から『指導に伺います』って言われたら、もう処分が決まってるってことですか?
決まっていない。本条の指導・助言は行政指導であり、それ自体は処分ではなく、従う義務もない(行政手続法32条)。実務のポイント:行政側は、指導への応じ方を見て次の手段を考える。任意の段階で記録の不備を自分から開示し、是正計画を示した事業者は、立入検査(薬機法69条)へ進んだ場合でも説明しやすくなる
Q3記録の事務を外部委託してる場合、ミスの責任は委託先だけですか?
そうではない。委託元の承認取得者の記録義務は委託しても消えない(68条の5)。本条は委託先も指導の相手方に含めているため、両方が指導を受けうる。実務のポイント:委託契約に行政指導への協力義務と報告期限を入れているかどうかで、指導を受けたときの対応速度が大きく変わる。契約書の見直しは、指導を受ける前にしておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「指導・助言なら無視してもいい」と受け取るのは早計である。行政指導そのものに法的拘束力はない(行政手続法32条)。ただ、記録の不備が続けば、立入検査(薬機法69条)など強制力のある手段へ移る足がかりになる。指導の記録は行政側に残り、後の判断材料として使われうる
- 記録の対象はメーカーの社内台帳だけだと思われがちだが、条文は販売業者、貸与業者、植え込みを行う医師その他の医療関係者まで名指ししている。病院は記録を受け取る側ではなく、情報を渡す鎖の一部としての役割を負っている
- 患者側は「機器の安全性は国が見ているから、自分は何もしなくてよい」と考えがちである。しかし問題は安全かどうかより、不具合が見つかったときに連絡があなたに届くかどうかにある。転居しても誰にも伝えなければ、記録の上ではあなたは古い住所に住み続けている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 68条の6:指導・助言(行政指導) | 68条の5:特定医療機器の記録作成・保存義務 69条:立入検査等(強制的な調査権限) |
| 法的拘束力 | なし(任意の協力が前提、行政手続法32条) | あり(法律上の義務) あり(検査拒否等には罰則が設けられている) |
| 対象者 | 承認取得者等、受託者、販売・貸与業者、医師その他の医療関係者 | 特定医療機器承認取得者等(委託先を含む記録事務) 製造販売業者・販売業者・医療機関等の関係施設 |
| 実務上の位置づけ | 不備を早期に直させる入口の手段 | 記録制度そのものの根拠 改善が見られない場合などに用いられる確認手段 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は旧薬事法から医療機器規制を分離して専用法を制定し、追溯・追蹤管理を法定化している。具体的条番号は要確認
韓国も追跡管理対象医療機器について記録の作成・保存を求める制度を持つ。具体的条番号は要確認
EU では MDR による UDI 制度と植込み型機器の患者向け情報提供の仕組みで追跡性を確保し、加盟国当局が監督する
米国は FDA が指定した機器について製造業者に追跡システムの整備を義務づけ、流通業者や医療機関にも情報提供を求める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし父の胸に入っているペースメーカーが自主回収の対象になり、ニュースで知ったのに病院からもメーカーからも何の連絡もなかったら、どこに問い合わせればいいのか。まず確かめるべきは、転居したとき、特定医療機器の記録に載っている住所が更新されていたかどうかである
- あなたは循環器内科クリニックの事務長で、保健所の担当者から特定医療機器の記録について「確認と助言」をしたいと連絡を受けた。数年分の植込み記録と、メーカーへ情報を渡した記録を突き合わせる必要がある。面談まであと五日。今のうちに欠けている部分を洗い出して是正計画を用意しておけば、面談は指導の場ではなく報告の場になる
- 医療機器の販売代理店に転職した初日、上司に「特定医療機器の記録事務も担当してもらう」と言われた。自分の会社が指導対象に入っているとは、誰も説明してくれなかった
- 記録事務を請け負う受託会社で、患者データを含むファイルの誤送信が起きた。委託元のメーカーだけでなく、受託者であるあなたの会社も本条にいう指導・助言の直接の相手になりうる。「委託先だから関係ない」は通らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 機器の手帳(患者カード)で型番と製造販売業者を確かめる2. 植え込みを受けた病院に、特定医療機器の記録に載っている連絡先が最新かどうか確認を依頼する3. 回収情報は独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の公表情報で照合する4. 連絡が届かず不利益が生じた場合は、経緯を記録し、都道府県の薬務担当部署へ相談する。損害が出たときは民法709条や製造物責任法による請求を弁護士と検討する
訴えられた側:1. 指導・助言の趣旨と根拠条文を書面で出してもらうよう求める(行政手続法35条) 2. 記録の作成、保存、委託先管理の実態を棚卸しし、欠落の原因を特定する3. 是正計画を期限付きで提出する4. 指導の内容が法の範囲を超えていると考える場合は、行政手続法36条の2による中止等の求めも選択肢になるが、関係悪化のコストも比較して判断する
時効(請求できる期限):本条の指導・助言には特定の時効はない。関連する損害賠償には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用され、不法行為であれば民法724条・724条の2が適用される。記録の保存期間は省令で定められている(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の指導・助言は行政手続法上の行政指導に当たり、相手方の任意の協力を前提とする。従わないことを理由とする不利益取扱いは禁止されるが、記録義務(68条の5)自体の不履行に対しては別途の監督手段が働きうる。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)薬事法改正(要検証) 特定医療機器の記録(トラッキング)制度と関連する指導・助言規定が旧薬事法に置かれたとされる。条番号と施行時期は人的検証が必要
- 平成25年(2013年)改正、平成26年(2014年)施行(要検証) 法律名が「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に改められ、条番号が68条の6に移ったとされる。文言変更の有無は要確認
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 改正:薬事法等の一部を改正する法律により、法律名が「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に改められた(平成26年施行)。本条の条番号移動と文言変更の有無は要検証。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第68条の5特定医療機器の記録作成・保存義務と委託
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第68条の9危害防止措置、回収時に記録を活用(現行効力を要確認)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第68条の10副作用・不具合等の報告義務(現行効力を要確認)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第69条立入検査、強制的な確認手段
- 行政手続法 第32条行政指導の任意性と不利益取扱い禁止
- 行政手続法 第36条の2違法な行政指導の中止等の求め
- 個人情報の保護に関する法律 第27条法令に基づく第三者提供の例外
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。