老人福祉法 第38条
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第二十条の七の二第二項の規定又は第二十九条第十六項の規定による命令に違反した場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第38条は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第38条の条文原文は「第二十条の七の二第二項の規定又は第二十九条第十六項の規定による命令に違反した場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 老人福祉法第38条は第六章に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第38条の前の条は老人福祉法第37条です。
- 老人福祉法第38条の次の条は老人福祉法第39条です。
- 老人福祉法第38条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第38条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第38条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/38
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法38条は、老人介護支援センター職員等の秘密漏示と、有料老人ホームの事業制限・停止命令違反に、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を科す。
Q · 介護相談の窓口の職員が家庭の事情を漏らしたら、罰則はあるの?
元職員も含め、1年以下の拘禁刑か100万円以下の罰金です
老人福祉法38条により、老人介護支援センターの設置者・役員・職員、またはこれらの職にあった者が、正当な理由なく業務上知った秘密を漏らすと、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処されます(同法20条の7の2第2項違反)。同じ条文は、有料老人ホームの設置者が都道府県知事の事業制限・停止命令に違反した場合も同じ法定刑で処罰しており、処罰対象は実際に違反行為をした個人です。
解説
一つの条文に、まったく性質の違う二つの犯罪が同居している。一つ目は、老人介護支援センター(在宅介護の相談窓口)の設置者、役員、職員が、仕事で知った秘密を正当な理由なく漏らす行為である。対象には「これらの職にあつた者」も含まれるので、退職したあとも義務は消えない。二つ目は、有料老人ホームの設置者が、都道府県知事から受けた事業の制限命令や停止命令(役所が直接出す「受け入れを止めろ」「この業務をやめろ」という決定)を無視して、営業を続ける行為である。法定刑はどちらも1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。ここで押さえておきたいのは、罰の対象が「当該違反行為をした者」、つまり実際に手を動かした個人だという点だ。会社の指示だった、という言い訳では施設長個人の刑事責任は消えない。親を施設に預けている家族にとっては、停止命令が出た施設で居住が続いていること自体が「入居者の安全が脅かされている」というサインになる。
法的な位置づけ
老人福祉法38条は、同法上の二種類の義務違反に対する罰則規定である。第一に老人介護支援センターの設置者・役員・職員およびその職にあった者による業務上の秘密の漏示、第二に有料老人ホームの設置者に対する事業の制限・停止命令への違反を対象とし、違反行為者を1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処する。
よくある質問 AI による整理
Q1老人福祉法38条とは何ですか?
老人介護支援センター職員等の秘密漏示と、有料老人ホームの停止命令違反を、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で処罰する規定です。
Q2介護職員の守秘義務違反は犯罪になる?
老人介護支援センターの職員・元職員が正当な理由なく業務上の秘密を漏らせば、老人福祉法38条により刑事罰の対象になります。
Q3有料老人ホームの停止命令に違反したらどうなる?
都道府県知事の事業制限・停止命令(同法29条16項)に違反して営業を続けると、違反行為をした者が1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処されます。
Q4介護支援センターを退職した後も守秘義務はある?
あります。守秘義務は「これらの職にあつた者」にも及ぶため、退職後に業務で知った秘密を漏らしても処罰対象になります。期限の定めはありません。
Q5老人ホームの行政処分はどこで調べられる?
有料老人ホームへの改善命令や停止命令は、各都道府県が公表しています。都道府県の高齢者福祉担当課のサイトや問い合わせで確認できます。
Q6停止命令違反で罰せられるのは施設長個人?
本条の処罰対象は「当該違反行為をした者」です。会社の指示であっても、実際に受け入れ等の違反行為をした個人が起訴されうる点に注意が必要です。
Q7虐待を通報したら守秘義務違反になる?
高齢者虐待防止法に基づく通報は、守秘義務違反にはあたらないとされています。生命の危険回避など正当な理由がある場合も処罰されません。
Q8老人福祉法違反の罰金はいくら?
38条の罪は100万円以下の罰金、または1年以下の拘禁刑です。刑法134条の秘密漏示罪(10万円以下の罰金)より重く設定されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1在宅介護支援センターの人に親のことを相談したら、近所に漏れたりしませんか?
職員や元職員には、老人福祉法第20条の7の2第2項の守秘義務があり、違反すれば本条によって1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金になる。実務のポイント:運営を委託された法人の職員も対象に含まれる。相談の最初に「この話は記録に残りますか、誰と共有しますか」と聞いておけば、職員は共有範囲を意識するようになる
Q2停止命令が出た老人ホーム、今入っている親は追い出されるんですか?
停止命令は、業務の全部または一部の制限・停止として出され、入居者の保護も考慮される(同法第29条)。必ずしも即時の退去になるわけではない。実務のポイント:命令書には「何を止めるか」が書かれており、施設の説明より正確だ。都道府県の公表資料や担当課への問い合わせで、命令の範囲と期限を自分で確かめるのが早い
Q3会社の指示で受け入れを続けただけなのに、なんで現場の私が罰せられるんですか?
本条は「当該違反行為をした者」を罰するので、実際に行為した個人が対象になる。指示があったことは情状として考慮されうるが、違法性がなくなるわけではない。実務のポイント:指示を拒んだ記録、たとえば本社宛てのメールが一通あるだけで、捜査の段階で「従属的な立場だった」と評価されやすくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「秘密漏示なんて医師や弁護士の話だろう」と思われがちだが、老人介護支援センターの職員にも刑法134条とは別ルートで刑事罰付きの守秘義務がある。しかも法定刑は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、刑法134条(6月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金)より重い
- 停止命令は会社に対する行政処分だから、罰を受けるのも会社だけだと思い込んでいないか。施設側から見れば「会社の判断で運営を続けた」だけでも、法律が見るのは「誰が違反行為をしたか」である。現場で入居受け入れを決めた個人が行為者として起訴される。立場の違いが、そのまま刑事責任の重さの違いになる
- 「退職したからもう関係ない」は通用しない。条文は「これらの職にあつた者」まで明記しており、守秘義務に期限はない。転職先の施設で前職の利用者情報を話せば、それだけで要件を満たしうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる行為者 | 老人福祉法38条:老人介護支援センターの設置者・役員・職員・元職員、有料老人ホームで命令違反をした者 | 刑法134条:医師・薬剤師・弁護士など限定列挙された職業 老人福祉法29条:有料老人ホーム設置者への命令根拠(罰則自体は本条) |
| 法定刑 | 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 | 6月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金 命令の根拠規定であり刑罰の定めなし |
| 規定の性質 | 行政上の義務違反に刑事罰を付す罰則規定 | 刑法典上の一般的な秘密漏示罪 行政処分(改善命令・事業制限・停止命令)の根拠規定 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では老人福利機構への監督違反は主に行政罰(罰鍰)で処理され、秘密漏洩は刑法の業務上秘密漏洩罪が一般規定として機能する
韓国も老人福祉施設の職員の秘密漏洩や行政命令違反について、老人福祉法上の罰則を置いている
ドイツでは職業上の秘密漏示は刑法典203条が広く規律し、施設監督は各州のHeimrechtに委ねられている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 在宅介護支援センターの相談員を三年前に辞めたあなた。同窓会で「あそこの家、認知症のおじいちゃんが徘徊してて大変らしいよ」と口にした。辞めた後でも、業務で知った秘密を漏らせば第20条の7の2第2項違反として本条の処罰対象になる
- もし母が入居している有料老人ホームに県から事業停止命令が出ていると、ニュースで知ったら? 施設は「新規受け入れを止めるだけ」と説明するが、命令の中身は県の公表資料で確認できる。命令の範囲を超えて営業しているなら、それ自体が刑事罰の対象だ
- あなたは有料老人ホームの運営会社に雇われた施設長。本社から「停止命令中だが、空室がもったいないから入居契約を進めろ」と指示された。契約書に判を押すのはあなたであり、「当該違反行為をした者」として起訴されうるのもあなたである
- 県の停止命令の効力発生まであと7日。入居予定者に連絡せず契約を進めれば、命令違反の証拠が自分の手で積み上がっていく
- 地域包括の連絡会で、ケアマネジャーが支援センター職員から利用者の家庭事情を聞き出し、SNS の非公開グループに書き込んだ。漏らした職員側に刑事責任、書き込んだ側にも民事上の責任が生じうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 家庭の事情が漏れた疑いがあれば、誰がいつ何を知り得たかを時系列でメモし、漏洩先の発言やスクショを保存する2. センターの設置者(市町村または委託法人)に書面で調査を求める3. 警察または検察へ告発し、並行して民法709条に基づく損害賠償を検討する4. 施設の停止命令違反を疑うなら、都道府県の担当課へ入居契約書や案内文書の写しを添えて通報する
訴えられた側:1. 違反行為の主体が自分か、組織の指示による実行かを整理し、指示メールや会議録を確保する2. 秘密漏示では「正当な理由」(虐待の通報、生命の危険の回避など)があったかを具体的に検討する。高齢者虐待防止法上の通報であれば守秘義務違反にはあたらない3. 停止命令の範囲(全部か一部か、新規受け入れだけか)を命令書で正確に確認する4. 捜査機関に話す前に刑事弁護に詳しい弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、長期5年未満の拘禁刑または罰金に当たる罪)。起算点は違反行為が終わった時。命令違反の営業が続いている間は、時効は進行しないと解されている。民事の損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)
学説
一般的理解:本条の秘密漏示は「正当な理由」がある場合には成立しない。高齢者虐待防止法に基づく通報や、生命・身体の危険回避のための情報提供は、守秘義務違反にあたらないと解されている
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴う整理で、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められたとみられる。そのほかの改正経過(有料老人ホームへの停止命令の導入時期、項番号の移動)は人による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:老人福祉法制定(昭和38年法律第133号)。罰則規定の具体的な条番号・内容の変遷は要確認
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年(2025年)6月1日施行)
- 老人福祉法 第20条の7の2老人介護支援センター職員の守秘義務
- 老人福祉法 第29条有料老人ホームの届出・改善命令・停止命令
- 刑法 第134条医師等の秘密漏示罪、同種の守秘罰則
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律 第21条施設内虐待の通報は守秘義務に優先(通称 高齢者虐待防止法)
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