大気汚染防止法 第28条(資料の提出の要求等)
クイックジャンプ
- 環境大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係地方公共団体の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。
- 2.都道府県知事は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対し、ばい煙発生施設、揮発性有機化合物排出施設、一般粉じん発生施設、特定粉じん発生施設、特定粉じん排出等作業若しくは水銀排出施設の状況等に関する資料の送付その他の協力を求め、又はばい煙、揮発性有機化合物、粉じん若しくは水銀等による大気の汚染の防止に関し意見を述べることができる。
この条文の基本情報
資料の提出の要求等とは何ですか?
定義資料の提出の要求等とは、大気汚染防止法第28条に定められた規定で、「環境大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係地方公共団体の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 大気汚染防止法第28条(資料の提出の要求等)は、日本の大気汚染防止法に含まれる条文です。
- 大気汚染防止法第28条の条文原文は「環境大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係地方公共団体の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。」で始まります。
- 大気汚染防止法第28条は第五章 雑則に置かれています。
- 大気汚染防止法の公布日は昭和43年6月10日です。
- 大気汚染防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 大気汚染防止法第28条の前の条は大気汚染防止法第27条です。
- 大気汚染防止法第28条の次の条は大気汚染防止法第28条の2です。
- 大気汚染防止法第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000097 - 本サイト収録
大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000097/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点大気汚染防止法28条は、環境大臣が自治体の長に資料提出と説明を求め、知事が関係行政機関や他の自治体に施設状況の資料送付等の協力を求めて意見を述べることを認める。命令権は含まない。
Q · 県外の工場や発電所の排ガスについて、県は情報を取り寄せられるの?
取り寄せられる。28条2項で協力を求められる
大気汚染防止法28条2項により、都道府県知事は法律の目的達成に必要と認めるとき、関係行政機関の長や他の地方公共団体の長に対し、ばい煙発生施設や水銀排出施設などの状況に関する資料の送付その他の協力を求め、大気汚染の防止について意見を述べることができます。ただし本条は協力要請の根拠であり、相手方に対する命令権ではありません。
解説
住んでいる町の火力発電所の煙について県庁の環境課に問い合わせたのに、答えがどこか歯切れ悪い。そんな経験があるなら、理由の一つは本条のすぐ手前にある。電気工作物(発電所の設備など)、ガス工作物、鉱山の施設のばい煙などは、大気汚染防止法の一部の規定が適用されず、電気事業法などを通じて経済産業省側が監督する仕組みになっている(27条)。だから県は、自分で全部のデータを握っているわけではない。この穴を埋める配管が28条である。1項は、環境大臣が自治体の長に資料の提出と説明を求める道。2項は、都道府県知事が他の行政機関(役所)や自治体に対し、ばい煙・VOC(揮発性有機化合物)・粉じん・アスベスト除去工事・水銀の排出施設の状況資料を送ってもらう協力を求め、意見を述べる道である。住民として知っておくべき点は一つ。大気のデータは一つの役所にまとまって置かれているのではなく、行政機関のあいだを流れている。どの蛇口をひねればよいかが分かれば、問い合わせ先の選び方も変わる
法的な位置づけ
大気汚染防止法28条は、大気汚染行政における行政機関間の情報連携を定める規定である。環境大臣は関係地方公共団体の長に資料の提出および説明を求めることができ、都道府県知事は関係行政機関の長または関係地方公共団体の長に対し、規制対象施設・作業の状況資料の送付その他の協力を求め、大気汚染防止に関する意見を述べることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1大気汚染防止法28条とは何ですか?
国と自治体、自治体同士が大気汚染に関する資料をやり取りするための規定です。1項は環境大臣、2項は都道府県知事の権限を定めています。
Q2環境大臣は自治体に資料を出させることができる?
28条1項により、法律の目的達成に必要と認めるとき、関係地方公共団体の長に資料の提出と説明を求めることができます。命令ではなく要求です。
Q3都道府県知事は国の機関に資料を求められる?
できます。28条2項により、関係行政機関の長に対して、ばい煙発生施設などの状況に関する資料の送付その他の協力を求めることができます。
Q428条で資料送付を求められる施設は?
ばい煙発生施設、揮発性有機化合物排出施設、一般粉じん発生施設、特定粉じん発生施設、特定粉じん排出等作業、水銀排出施設の状況等です。
Q5アスベスト除去工事の情報も対象になる?
対象です。2項に「特定粉じん排出等作業」が明記されており、石綿を含む建築物の解体・改修工事などの状況資料も協力要請の対象となります。
Q6知事が隣の県に意見を言うことはできる?
できます。2項は、知事が関係地方公共団体の長に対し、ばい煙や粉じん、水銀等による大気汚染の防止について意見を述べることを認めています。
Q728条の資料要求を拒否したら違法?
本条に拒否への罰則や強制の定めはありません。協力要請の根拠規定であり、応じるかどうかは相手方機関の判断と組織間の関係に委ねられます。
Q8事業者に直接報告を求める規定は何条?
事業者への報告徴収と立入検査は大気汚染防止法26条の規定です。28条は行政機関同士の資料のやり取りを定める点で役割が異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1近所の発電所の排ガスデータ、県に聞いても出てこないのはなんでですか?
発電所のボイラー等は電気工作物にあたり、大気汚染防止法27条の特例で一部の規定が適用されず、電気事業法などを通じて経済産業省側が監督する仕組みになっているからです。県は28条2項で関係行政機関に資料の送付を求められます。実務のポイント:住民が『照会してほしい』と文書で要望すると、県は対応の記録を残さざるを得ません。その記録自体が、後で情報公開請求の対象になります
Q2環境大臣って、ちゃんと仕事しない自治体に命令できないんですか?
28条1項で環境大臣ができるのは、資料の提出と説明を求めるところまでで、本条自体に命令の効力はありません。国の関与は、地方自治法245条の4の助言・勧告・資料提出要求など、法律で定めた範囲に限られるのが原則です(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:環境省が自治体に資料を求めた事実は、国会質問や報道でその自治体に強い圧力をかける材料になります。命令権がなくても、情報を握ること自体が力になる
間違えやすい点 AI による整理
- 『県は域内の煙突をすべて監視している』と思われがちだが、現実は違う。発電所などの電気工作物、ガス工作物、鉱山の施設は、大気汚染防止法の一部の規定を適用しない特例の下にあり、電気事業法などで経済産業省側が監督している(27条)。県がそのデータを手にするには、28条2項で協力を求める必要がある。だから『県に聞けば全部分かる』という前提で動くと、的外れな窓口で何か月も足止めされる
- 環境大臣が1項で自治体に求められるのは『資料の提出及び説明』まであり、本条は命令権ではない。深刻なのはその先で、国が現場の状況を知っていても、本条だけでは自治体に規制権限の行使を強制できない。国が把握していれば安心だとは言えない
- 『資料の送付を求める』と聞くと形だけの手続に見えるが、2項には知事が他の行政機関や自治体に対して大気汚染防止について『意見を述べる』権限も書かれている。役所の目線では単なる事務連絡でも、住民の目線では、県の外にある汚染源に自分の県知事を通して声を届けられる数少ない正式ルートである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 相手方 | 28条:関係行政機関の長・地方公共団体の長(行政機関同士) | 26条:ばい煙排出者などの事業者 27条:電気工作物・ガス工作物・鉱山施設等(適用関係の特例) |
| 手段 | 資料の提出・説明の要求、資料送付その他の協力要請、意見の表明 | 報告の徴収、職員による立入検査 一部規定を適用せず、電気事業法等の個別法による監督に委ねる |
| 強制力 | 命令権なし、協力要請にとどまる | 報告拒否・検査拒否には罰則がある 個別法側の監督権限による |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では中央主管機關(環境部)と地方主管機關の権限分担を法定しており、自治体をまたぐ汚染への協調が課題となる点は日本と共通する
米国では風下の州が風上の汚染源について連邦環境保護庁に是正を申し立てる制度がある。日本の28条2項が協力要請と意見表明にとどまるのと比べ、より強い手続である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 隣の県にある工場の煙が、風向き次第であなたの町に流れてくる。自分の県の窓口に言っても『管轄外』と言われた。ここで使えるのが2項である。知事は隣県の知事に施設の状況資料を送ってもらうよう協力を求め、大気汚染の防止について意見を述べることができる。窓口に『28条2項で隣県に資料を求めてもらえないか』と具体的に頼むと、担当者の反応が変わる
- 近くの石炭火力発電所の増設計画について自治会で説明を求めたところ、県の担当者は数値をほとんど持っていなかった。なぜか? 発電所のばい煙は電気事業法ルートで経済産業省側が監督しているからだ。知事は28条2項に基づき、関係行政機関の長に資料の送付を求められる
- あなたが自治体の環境担当職員だとする。来週の議会答弁までに、市内の解体現場から出たアスベスト(特定粉じん)の件で国の出先機関のデータがどうしても要る。残りは5日。電話で頼むより、本条を根拠に書面で協力を求めたほうが、相手は組織として対応するしかなくなる
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)前後 中央省庁再編により、1項の主体が環境庁長官から環境大臣に改められたとみられる(要検証)
- 平成16年(2004年)・平成27年(2015年)改正等 揮発性有機化合物排出施設、水銀排出施設などの規制対象の追加に伴い、2項の列挙施設が拡張されたとみられる(改正年・経緯は要検証)
改正の年表
- 1.昭和43年(1968年) 新設:大気汚染防止法の制定(昭和43年法律第97号)。ばい煙規制を中心とする大気行政の枠組みが整えられた。本条の制定時の条番号・文言は要確認
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、環境庁長官の権限が環境大臣に移行した。本条1項の主体も環境大臣となっている
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める