大気汚染防止法 第16条(ばい煙量等の測定)
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ばい煙排出者は、環境省令で定めるところにより、当該ばい煙発生施設に係るばい煙量又はばい煙濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
この条文の基本情報
ばい煙量等の測定とは何ですか?
定義ばい煙量等の測定とは、大気汚染防止法第16条に定められた規定で、「ばい煙排出者は、環境省令で定めるところにより、当該ばい煙発生施設に係るばい煙量又はばい煙濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 大気汚染防止法第16条(ばい煙量等の測定)は、日本の大気汚染防止法に含まれる条文です。
- 大気汚染防止法第16条の条文原文は「ばい煙排出者は、環境省令で定めるところにより、当該ばい煙発生施設に係るばい煙量又はばい煙濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない。」で始まります。
- 大気汚染防止法第16条は第二章 ばい煙の排出の規制等に置かれています。
- 大気汚染防止法の公布日は昭和43年6月10日です。
- 大気汚染防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 大気汚染防止法第16条の前の条は大気汚染防止法第15条の2です。
- 大気汚染防止法第16条の次の条は大気汚染防止法第17条です。
- 大気汚染防止法第16条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)第16条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000097 - 本サイト収録
大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)第16条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000097/16
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点大気汚染防止法16条は、ばい煙排出者に、環境省令に従ってばい煙量またはばい煙濃度を測定し、結果を記録・保存する義務を課す。頻度と方法は施行規則が定める。
Q · 工場やボイラーの煙は、事業者が自分で測って記録を残さないといけないの?
はい。16条で測定・記録・保存が義務です
大気汚染防止法16条により、ばい煙発生施設を使う事業者(ばい煙排出者)は、環境省令に従ってばい煙量またはばい煙濃度を測定し、結果を記録して保存しなければなりません。測定の頻度や方法、保存期間(原則3年)は施行規則15条が定めます。測定を外部業者に委託しても義務は事業者に残り、未記録や虚偽記録、保存しなかった場合は、排出基準を守っていたかどうかと関係なく罰則の対象になります。
解説
煙突から出る煙そのものより、「煙を測った記録」のほうが法的には重く扱われる場面がある。大気汚染防止法16条は、ばい煙発生施設(一定規模以上のボイラー、焼却炉、加熱炉など、法令で指定された煙を出す設備)を持つ事業者に、ばい煙量または濃度の測定、その結果の記録、そして保存という三つの義務を課している。いつ、何を、どの頻度で測るかは環境省令である大気汚染防止法施行規則15条が定める。窒素酸化物やばいじんは施設の規模に応じて2か月に1回以上、あるいは年2回以上といった頻度で測り、記録は3年間保存するのが基本である(最新の改正状況をご確認ください)。見落とされがちなのは、排出基準をわずかに超えることと、測定記録を書き換えることは、まったく別の違反だという点である。基準を超えた数値でも正直に記録してあれば、改善の過程として説明できる。一方、数値を書き換えた瞬間に、会社は「隠した組織」として見られる。行政と地域住民が工場を信用できるかどうかは、測定データという一本の線でつながっている。16条はその線を法的に固定する規定である。
法的な位置づけ
大気汚染防止法16条は、ばい煙発生施設を設置・使用するばい煙排出者に対し、環境省令で定める方法と頻度に従ってばい煙量またはばい煙濃度を測定し、その結果を記録・保存する義務を課す規定である。行政による常時監視に代えて事業者自身に排出状況を把握させる自己監視制度の中核をなし、報告徴収・立入検査(同法26条)による事後確認の基礎資料となる。
手順
- 1.自社施設がばい煙発生施設か棚卸しする ボイラー、焼却炉、加熱炉などの設備ごとに、伝熱面積や燃焼能力が政令の規模要件に当たるかを確認し、設置届出の控えと照合して対象施設の一覧を作る
- 2.施設ごとの測定頻度と項目を一覧化する 施行規則15条に従い、施設ごとに測定すべき物質(硫黄酸化物、ばいじん、窒素酸化物など)と頻度を整理し、年間の測定スケジュールを作る。数値より先に頻度を満たしているかを管理する
- 3.測定結果を記録し原本を保管する 測定業者の報告書を受け取ったら、日付・施設・数値を記録簿に転記し、原本と一緒に保管する。基準超過の数値も差し替えずにそのまま残す
- 4.基準超過時は原因調査と改善記録をセットで残す 排出基準を超える数値が出たら、原因調査、再測定、改善措置の経過を記録し、必要に応じて自治体の大気担当課への自主報告を検討する
- 5.3年分の保存状況を定期監査する 年1回以上、委託先が保有する原本と社内保管の写しを突き合わせ、欠落月や差し替えがないかを確認する。結果は経営層に報告する
よくある質問 AI による整理
Q1ばい煙測定とは何ですか?
ばい煙発生施設から出る硫黄酸化物、ばいじん、窒素酸化物などの量や濃度を測ることです。大気汚染防止法16条で事業者に義務づけられています。
Q2ばい煙測定の記録は何年保存しなければならない?
施行規則15条により、原則として3年間の保存が必要です。改正の可能性があるため、最新の施行規則を e-Gov で確認してください。
Q3ばい煙測定の頻度はどれくらい?
施設の規模や物質で異なり、排出ガス量の大きい施設は2か月に1回以上、それ以外は年2回以上などと施行規則15条が定めています。
Q4ボイラーはばい煙発生施設に当たる?
伝熱面積や燃料の燃焼能力が政令で定める規模以上なら該当します。病院やホテル、大学の暖房用ボイラーも対象になり得ます。
Q5ばい煙測定をしないと罰則はある?
測定結果を記録しない、虚偽の記録をする、保存しないといった16条違反には罰金刑が定められています。両罰規定で法人も処罰され得ます。
Q6ばい煙測定は自社でできる?
法律上は自社測定も可能ですが、日本産業規格等に基づく測定方法に従う必要があり、実務では計量証明事業者に委託する例が多いです。
Q7排出基準を一度超えたら違法?
基準超過は13条の問題で、16条とは別の論点です。超過した数値も正確に記録し、原因調査と改善を示すことが重要です。
Q8ばい煙測定記録は誰が確認する?
都道府県知事(または政令市長)が26条に基づく報告徴収や立入検査で確認します。住民に直接の開示請求権はありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1測定で一回基準を超えちゃったんですが、すぐ処罰されますか?
基準超過そのものは13条の問題で、直ちに処罰されるとは限りません。16条が求めるのは、超えた数値も含めて正確に記録し保存することです。実務のポイント:行政が最も厳しく見るのは超過した数値ではなく、超過が記録から消えている形跡です。超過の記録と、その直後の原因調査・再測定の記録がセットで残っていれば、改善努力の証拠になります
Q2測定は業者に丸投げしているので、うちの責任じゃないですよね?
責任を負うのは16条の「ばい煙排出者」、つまり施設を使う事業者です。測定を外部に委託しても、義務まで移るわけではありません。実務のポイント:過去の改ざん事件では、現場担当者が報告書を差し替えていた例があります。委託先の原本と社内保管の写しを定期的に突き合わせる仕組みを持っている会社は、実はあまり多くありません
間違えやすい点 AI による整理
- 「排出基準さえ守っていれば測定記録は形式的なもの」と考えられがちだが、実際は逆である。基準超過の数値と改善経過を正直に残した記録は、行政指導の段階で改善計画を示す材料になり、事業者を守る。記録の欠落や改ざんは、それ自体が罰則の対象になる別の違反であり、基準を守っていたかどうかとは関係なく成立する
- 立てている問いがずれている。現場では「この数値は合格か不合格か」を気にするが、16条が問うのは「測ったか、書いたか、残したか」である。合格の数値でも、測定頻度が省令の基準に足りていなければ義務違反になる。頻度を満たしているか、という問いを先に立てるべきである
- 経営者から見れば、測定記録は環境担当者一人の事務作業にすぎない。だが法律から見れば、大気汚染防止法の罰則には両罰規定(36条)があり、担当者個人の違反で会社そのものも罰金を科される。記録棚の管理不備は、会社全体の刑事リスクに直結している
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 16条:ばい煙量・濃度の測定、記録、保存という手続義務 | 13条:排出基準に適合しないばい煙の排出禁止 26条:行政による報告徴収・立入検査 |
| 義務を負う者 | ばい煙排出者(施設を使う事業者) | ばい煙排出者 行政が権限を持ち、事業者は報告・検査受忍義務を負う |
| 違反が成立する場面 | 数値が基準内でも、頻度不足・未記録・虚偽記録・未保存で成立 | 基準を超えるばい煙を排出した時点で成立 報告拒否・虚偽報告・検査拒否で成立 |
| 三条の関係 | 13条遵守の証拠を作る自己監視の土台 | 16条の記録で遵守状況が検証される実体規制 16条の記録を行政が事後確認する入口 |
他国ではどう定めているか 4 か国
固定污染源について定期檢測と連續自動監測を課し、結果の申報を求める。日本より自動監測データの行政送信を重視する設計
韓国も事業者の自家測定と記録保存を義務づける自己監視型。日本の16条と同じ発想に立つ
ドイツは官庁が指定する測定機関による測定を重視し、特定施設には連続測定を命じ得る。第三者性の確保が日本より強い
米国は EPA が監視・記録・報告を要求できる権限規定型。連続排出監視(CEMS)の義務づけが大規模施設で一般的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 測定業者から届いた報告書で、ばいじん濃度が基準値をわずかに上回っていた。上司は「再測定して良い数字だけ綴じておけ」と言う。あなたが言われたとおりに綴じれば、その日から虚偽記録の当事者になる
- 病院の施設管理を任されている。地下のボイラーがばい煙発生施設に当たると知ったのは、県の立入検査の通知が届いてからだった。検査まであと10日。過去3年分の測定記録がファイルのどこにあるのか、前任者しか知らない
- 工場の近くに住んでいて、夜になると洗濯物に黒い粒が付く。会社に聞いても「基準内です」と言われるだけ。その「基準内」を裏付ける記録を、住民は誰に頼めば確認してもらえるのか?
- 中小メーカーを買収する前の法務デューデリジェンス(買う前の徹底した調査)で、焼却炉の測定記録が2年分抜けていた。買収後に発覚すれば、罰則リスクも住民対応も、そっくり買い手が引き継ぐことになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 煤の付着や臭気の日時を写真とメモで記録する2. 工場の所在する都道府県(または政令市)の大気担当課に相談し、26条に基づく報告徴収や立入検査を求める3. 事業者には測定記録の開示を文書で求める。法的な開示義務はないが、拒否したこと自体が交渉材料になる4. 解決しなければ、公害紛争処理法に基づき都道府県公害審査会へのあっせん・調停申請を検討する
訴えられた側:1. 施設ごとに施行規則15条の測定頻度と実際の測定実績を照らし合わせ、欠落を特定する2. 欠落や基準超過は隠さず、原因と再発防止策をまとめる3. 改ざんの指示や疑いがあれば、直ちに社内調査を始め、記録原本を保全する4. 行政には自主報告を検討する。両罰規定があるため、担当者任せにせず経営層が関与していることを示す
時効(請求できる期限):測定記録の保存期間は原則3年(大気汚染防止法施行規則15条、最新の改正状況をご確認ください)。16条違反に対する罰金刑(35条)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)で、違反行為が終わった時から起算する
改正沿革 AI による整理
- 平成22年(2010年)改正(要人的検証) 事業者による排出データ改ざん事案を受け、測定結果の記録保存義務が明確化され、未記録・虚偽記録・保存義務違反に罰則が設けられたとされる。改正内容の詳細と条文の文言変更は原典で確認が必要
改正の年表
- 1.昭和43年(1968年) 新設:大気汚染防止法の制定。ばい煙排出者によるばい煙量等の測定と記録に関する規定が置かれた
- 2.平成22年(2010年) 改正:事業者による排出データ改ざん事案を受けた改正で、測定結果の記録・保存義務と未記録・虚偽記録等への罰則が整備されたとされる。条文文言の変更点は原典で確認が必要
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