大気汚染防止法 第34条
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
- 一第六条第一項、第八条第一項、第十七条の五第一項、第十七条の七第一項、第十八条の六第一項若しくは第三項、第十八条の十七第一項、第十八条の二十八第一項又は第十八条の三十第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
- 二第十五条第二項又は第十五条の二第二項の規定による命令に違反したとき。
- 三第十八条の十九の規定に違反したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 大気汚染防止法第34条は、日本の大気汚染防止法に含まれる条文です。
- 大気汚染防止法第34条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 大気汚染防止法第34条は第六章 罰則に置かれています。
- 大気汚染防止法の公布日は昭和43年6月10日です。
- 大気汚染防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 大気汚染防止法第34条の前の条は大気汚染防止法第33条の2です。
- 大気汚染防止法第34条の次の条は大気汚染防止法第35条です。
- 大気汚染防止法第34条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)第34条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000097 - 本サイト収録
大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)第34条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000097/34
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点大気汚染防止法34条は、ばい煙発生施設等や石綿除去作業の届出をしない、または虚偽の届出をした者などを、三月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 排出基準を守っていても、届出を出していなければ罰せられるの?
罰せられうる。無届そのものが34条の罪になる
大気汚染防止法34条1号は、ばい煙発生施設の設置届出(6条1項)や特定粉じん排出等作業の届出(18条の17第1項)などを怠った者、または虚偽の届出をした者を、三月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処すると定めています。排出基準に適合しているかどうかは問いません。さらに36条の両罰規定により、違反行為者だけでなく法人も罰金刑の対象になります。
解説
罰金の上限は三十万円。数字だけ見れば、工場や解体業者にとっては払えない額ではない。だが本条の本当の重さは金額にない。罪になるのは、ばい煙発生施設、VOC(揮発性有機化合物)排出施設、粉じん発生施設、水銀排出施設を「届け出ずに」設置・変更すること、そして嘘の届出をすることである。さらに石綿(アスベスト)の除去作業についても、届け出ずに着工すれば同じ罰則が待っている。つまり罰せられるのは「空気を汚した結果」ではなく「役所に見えない状態で動いたこと」だ。排出基準を守っていても、届出がなければ有罪になりうる。加えて令和2年(2020年)改正で、吹付け石綿などを除去するときに作業基準(隔離などのやり方)を守らなかった者を、行政命令を経ずに直接罰する規定がここに入った。もう一つ見落とされやすいのが、36条の両罰規定により、現場の担当者だけでなく会社も罰金の対象になることである。前科がつけば、建設業許可や入札資格の審査で響いてくる。三十万円は入口の値札にすぎない
法的な位置づけ
大気汚染防止法34条は、同法上の届出義務違反等に対する罰則規定である。ばい煙発生施設等の設置・変更届出や特定粉じん排出等作業の届出の懈怠・虚偽届出、燃料使用に関する命令違反、および石綿除去作業に関する規定違反について、違反行為者を三月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する旨を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1大気汚染防止法の届出義務違反の罰則は?
34条により三月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金です。36条の両罰規定で法人にも罰金が科されえます。
Q2アスベスト除去の届出をしないとどうなる?
特定粉じん排出等作業の届出(18条の17第1項)を怠ると、34条1号により刑事罰の対象になります。届出は作業開始の14日前までです。
Q3ばい煙発生施設の届出はいつまでに出す?
設置の60日前までに都道府県知事等へ届け出ます。10条により受理から60日間は原則として設置できません。
Q4アスベスト届出は発注者と業者のどちらが出す?
特定粉じん排出等作業の届出は、原則として工事の発注者または自主施工者の義務です。業者任せでも発注者の責任は消えません。
Q5大気汚染防止法違反で会社も罰せられる?
36条の両罰規定により、従業員が業務に関して違反した場合、行為者に加えて法人も罰金刑の対象になります。
Q6大気汚染防止法34条の時効は何年?
法定刑の上限が5年未満の拘禁刑又は罰金のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。
Q7届出の出し忘れに気付いたらどうすればいい?
速やかに所管の自治体に連絡し届出を出し直します。自主的な是正は、行政指導や告発判断で考慮されうる事情です。
Q8虚偽の届出とはどんな場合?
施設の種類・規模・排出ガス量や、石綿の有無・作業方法など、届出事項に事実と異なる内容を記載して提出する場合です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1届出を出し忘れてたことに気付いたんですけど、今から出しても罰せられますか?
法律上は、届出期限を過ぎた時点で本条1号の罪は成立している。ただし実務では、自主的に気付いて是正した事業者がいきなり刑事告発されることは多くない。多くの場合、まず行政指導で是正を求められる。実務のポイント:自治体の担当者が最も重く見るのは「発覚の経緯」である。立入検査(26条)で見つかった漏れと、自分から申し出た漏れでは、その後の扱いがまったく違う。気付いた日に電話する会社が、結果として一番守られる
Q2解体工事を業者に全部任せたんですが、アスベストの届出が出てなかったら私も罪になりますか?
特定粉じん排出等作業の届出(18条の17第1項)は、原則として工事の発注者または自主施工者に課された義務である。業者に丸投げしていても、届出義務者があなたなら、無届は本条1号の対象になりうる。実務のポイント:発注者が安心できるのは、業者から「届出の控え」を受け取ったときだけである。契約書に「届出は受注者が代行し、控えを着工前に発注者へ交付する」と一行入れておくと、口約束の「やっておきます」が確認可能な記録に変わる
Q3罰金30万円なら、正直、工期を守るほうが得じゃないですか?
刑事罰の罰金は前科になる。さらに両罰規定(36条)で法人も罰金刑を受けうる。建設業や解体業では、許可や入札資格の審査、元請からの取引停止判断で不利に扱われうる。実務のポイント:アスベスト関連の違反は、自治体が公表したり報道されたりしやすい分野である。三十万円の罰金より、社名入りの記事が検索結果に何年も残ることのほうが、営業上の損失ははるかに大きい
間違えやすい点 AI による整理
- 「排出基準を守っていれば問題ない」と考える経営者が多い。だが本条1号が罰するのは届出の懈怠と虚偽であって、排出量ではない。どれだけ性能の良い集じん機を付けていても、届出を出していなければ罪になる。基準適合と手続き適合は、法律上まったく別の軸である
- 罰金三十万円という数字を見て「最悪でも払えば済む」と計算する人は、その先を見落としている。刑事罰の罰金は前科として残り、建設業法の許可基準や公共工事の入札参加資格、取引先のコンプライアンス審査で問題にされうる。さらに両罰規定(36条)で法人も同時に罰金刑を受ける。本当のコストは、次の三年分の受注機会に跳ね返ってくる
- 「石綿の件は解体業者の責任」と思うのは、立場の取り違えである。発注者から見れば工事を頼んだだけでも、大気汚染防止法はアスベスト除去作業の届出義務の一部を発注者に課している。業者の見積もりに届出費用が入っているか、確認しなかった時点で、あなたも違反の構図の中に入っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰対象となる行為 | 34条:届出の懈怠・虚偽届出、燃料使用に関する命令違反、石綿除去作業の規定違反 | 33条:改善命令等の行政命令への違反 33条の2:排出基準に適合しないばい煙等の排出 |
| 法定刑 | 三月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金 | 一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金 六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金 |
| 違反の性質 | 手続違反(形式犯)が中心、石綿の作業違反は直接罰 | 命令を経た後の違反(間接罰) 排出結果に着目した直接罰 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は固定污染源について設置・操作許可制を採り、無許可設置・操作に行政罰を中心とした制裁を科す。日本の事前届出+刑事罰型とは制裁の軸が異なる
韓国は配出施設の設置を許可または申告の対象とし、無許可・無申告設置に刑事罰を置く点で日本と近い構造を持つ
米国は連邦 EPA による民事制裁金・刑事訴追を組み合わせ、許可・報告義務違反にも高額の制裁金を科しうる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 築45年の自社倉庫を建て替えることになり、解体業者に丸投げした。天井裏に吹付け石綿があったのに、特定粉じん排出等作業の届出が出ていない。発注者のあなたも無関係ではいられない。届出義務を負うのは発注者か自主施工者であり、業者任せにした時点で違反の当事者になりうる
- 工場長のあなたが、生産増強のためにボイラーを一基増設した。排ガスはきれいだ。それでも、設置前に都道府県知事への届出を出していなかったらどうなる? 施設が基準内でも、届出をしなかった行為そのものが本条1号の罪になる
- 解体工事の着工予定まで、あと10日。特定粉じん排出等作業の届出は、作業開始の14日前までと決まっている。今日出しても間に合わない。工期を延ばすか、無届で着工するか。後者を選べば、それだけで刑事罰の対象になる
- 下請の作業員が、隔離養生の手間を惜しんで吹付け石綿を一気にはがした。令和2年改正で、この「やり方の違反」は改善命令を待たずに直接罰の対象になった。罰せられるのは作業をした本人、そして両罰規定で会社も
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近所の工場や解体現場から煙や粉じんが出て困っている場合、まず日時・状況を写真と動画で記録する2. 都道府県または政令市の大気担当部署に通報し、その施設が届出済みかどうかの確認を求める3. 石綿の疑いがある解体現場では、現場に掲示されているはずの事前調査結果の掲示板を確認し、未掲示なら撮影して通報する4. 健康被害が生じたら、医療記録を残したうえで民法709条に基づく損害賠償も検討する
訴えられた側:1. 役所から照会を受けたら、まず自社の全施設と届出記録を突き合わせ、漏れの範囲を正確に把握する2. 漏れが見つかったら、隠さず速やかに届出を出し直す。自主的な是正の記録は、告発や起訴の判断で情状として考慮されうる3. 「虚偽」ではなく「失念」であることを示す社内記録(担当者の引継ぎ状況など)を確保する4. 刑事手続に進む可能性があるなら、早い段階で環境法に詳しい弁護士に相談し、再発防止策を書面で整えておく
時効(請求できる期限):本条の罪の公訴時効は3年(法定刑の上限が5年未満の拘禁刑または罰金のため、刑事訴訟法250条2項)。無届設置の場合、起算点は犯罪行為が終わった時点。実務上の期限としては、ばい煙発生施設の設置届出は設置の60日前まで、特定粉じん排出等作業の届出は作業開始の14日前まで(最新の改正状況をご確認ください)
学説
行政刑法の一般的理解:本条1号は、行政が排出源を把握するための事前届出制度を刑罰で担保する形式犯であり、排出基準違反の有無にかかわらず、届出懈怠・虚偽届出の行為自体で成立すると解される。
改正沿革 AI による整理
- 令和2年(2020年)改正 石綿(アスベスト)規制の強化に伴い、吹付け石綿等の除去作業で作業基準を守らなかった場合の直接罰(第3号)を設けるなど、対象条文を整理した
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正に伴う関係法律の整理により、「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.令和2年(2020年) 改正:石綿(アスベスト)規制の強化に伴い、石綿除去作業に関する規定違反を直接罰の対象とする等、本条の対象条文を整理した
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律の整理により「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年6月1日施行)
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