都市計画法 第75条の7(監督等)
クイックジャンプ
- 市町村長は、前条各号に掲げる業務の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認めるときは、都市計画協力団体に対し、その業務に関し報告をさせることができる。
- 2.市町村長は、都市計画協力団体が前条各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施していないと認めるときは、当該都市計画協力団体に対し、その業務の運営の改善に関し必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
- 3.市町村長は、都市計画協力団体が前項の規定による命令に違反したときは、その指定を取り消すことができる。
- 4.市町村長は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。
この条文の基本情報
監督等とは何ですか?
定義監督等とは、都市計画法第75条の7に定められた規定で、「市町村長は、前条各号に掲げる業務の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認めるときは、都市計画協力団体に対し、その業務に関し報告をさせることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第75条の7(監督等)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第75条の7の条文原文は「市町村長は、前条各号に掲げる業務の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認めるときは、都市計画協力団体に対し、その業務に関し報告をさせることができる。」で始まります。
- 都市計画法第75条の7は第六章 都市計画協力団体に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第75条の7の前の条は都市計画法第75条の6です。
- 都市計画法第75条の7の次の条は都市計画法第75条の8です。
- 都市計画法第75条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第75条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第75条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/75_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法第75条の7は、市町村長が都市計画協力団体に報告を求め、業務の改善を命じ、命令違反があれば指定を取り消せると定める。取消しは公示される。
Q · 市役所から改善命令が届いたら、都市計画協力団体の指定は取り消されてしまうの?
命令に違反すれば取り消せます。ただし行政処分なので争えます
都市計画法75条の7は、市町村長の監督を四段階で定めます。まず業務に関する報告を求め(1項)、適正かつ確実に実施していないと認めれば運営の改善に必要な措置を命じ(2項)、その命令に違反したときに限り指定を取り消せます(3項)。取消しは公示されます(4項)。改善命令も指定取消しも行政処分であるため、取消しの前には原則として聴聞が開かれ、処分後は審査請求や取消訴訟で争えます。命令が出た段階で期限内に是正し、実施報告を記録に残すことが最大の防御になります。
解説
地域のまちづくり NPO や一般社団法人が、市町村長から都市計画協力団体の指定を受ける。肩書きが一つ増えるだけに見えて、その瞬間から団体は行政の監督下に入る。市町村長は業務について報告を求め(1項)、適正かつ確実に実施していないと判断すれば運営の改善を命じ(2項)、その命令に違反すれば指定そのものを取り消せる(3項)。しかも取消しは公示される(4項)。地域に「あの団体は行政に切られた」と知れ渡る形で終わるということだ。ここで押さえるべきは、改善命令も指定取消しも行政処分(役所が特定の相手に直接下す、法的効果を持つ決定)だという点である。黙って受け入れる義務はない。取消しの前には原則として聴聞(言い分を正式に述べる場)が開かれ、処分後は審査請求も取消訴訟もできる。指定を受けるとき、多くの団体は指定要件しか読まない。実際に効いてくるのは、出口を定めたこの条文の方だ。
法的な位置づけ
都市計画法第75条の7は、都市計画協力団体に対する市町村長の監督権限を定める規定である。報告徴収、業務運営の改善命令、命令違反を要件とする指定の取消し、取消しの公示という四段階の手段を置き、指定の効力を将来に向かって失わせる出口の手続を構成する。改善命令および指定取消しは、いずれも行政処分にあたる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.報告の求め(1項)の段階で書面回答を固める 求められた報告の範囲を確認し、事実を正確に、改善への着手状況を添えて書面で提出する。この回答が後の改善命令の理由欄に引用される事実認定の土台になるため、口頭やメールの断片で済ませず、控えを保管する
- 2.自主的な改善計画を命令前に提出する 報告を求められている段階で、課題と是正スケジュールを記した改善計画を自主的に書面提出する。2項の「適正かつ確実に実施していない」という認定を行政が出しにくくなり、命令後に出す改善案とは記録上の重みが異なる
- 3.改善命令(2項)が出たら理由欄を逐一照合する 命令書の理由欄に並ぶ事実認定を一つずつ自団体の記録と突き合わせ、誤認があれば書面で反論を記録に残す。同時に末尾の教示欄を読み、審査請求期間(3か月)と出訴期間(6か月)をカレンダーに入れる
- 4.指定された期限内に是正し、実施報告を提出する 命令に記載された是正期限内に措置を実施し、実施内容と時系列を示す報告を提出する。3項の取消しは「命令に違反したとき」を要件とするため、期限内の実施と報告で命令違反という評価を作らせないことが核心になる
- 5.聴聞通知が来たら出席し、調書に反論を残す 取消しの聴聞通知を受けたら欠席しない。過去の報告書、議事録、行政との往復文書を時系列に整理して持参し、意見と証拠を聴聞調書に残す。調書と主宰者報告書は、その後の審査請求・取消訴訟で処分庁の判断過程を検証する材料になる
- 6.処分後は審査請求か取消訴訟かを期間から逆算して選ぶ 指定取消し後は、審査請求(処分を知った日の翌日から3か月)と取消訴訟(同6か月、処分の日から1年)のいずれで争うかを決める。公示による信用毀損が進む前に、早期の申立てを検討する
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画協力団体とは?
市町村長の指定を受け、まちづくりに関する情報提供や合意形成の支援などの業務を担う法人・団体です。指定を受けると、都市計画法75条の7による市町村長の監督下に入ります。
Q2都市計画協力団体に指定されるとどうなる?
行政と連携して業務を行う立場になる一方、市町村長から報告を求められ、業務が適正でなければ改善命令を受け、命令違反があれば指定を取り消されるという監督関係が生じます。
Q3改善命令はどんなときに出される?
市町村長が、協力団体が前条各号の業務を適正かつ確実に実施していないと認めるときです(2項)。報告徴収で得た資料が、その事実認定の土台として使われます。
Q4報告の求めを断ることはできる?
1項の報告は業務の適正確実な実施を確保するための監督手段です。応じない事実は業務運営の評価に反映され得るため、範囲を確認したうえで書面で回答し、控えを残すのが実務的です。
Q5指定の取消しはいつ公示される?
4項により、市町村長は指定を取り消したときに公示しなければなりません。公示の方法は市町村が定めるところによりますが、公報や市町村ウェブサイトでの掲載が一般的です。
Q6指定取消しの前に聴聞はある?
指定取消しは許認可等を取り消す不利益処分にあたるため、行政手続法13条1項1号イにより原則として聴聞が行われます。通知が来たら欠席せず、反論を調書に残すことが重要です。
Q7指定を取り消されたら再指定は受けられる?
都市計画法75条の7には、再指定を制限する欠格期間の定めは置かれていません。もっとも取消しの事実は公示されているため、再度の指定審査では実質的な説明責任が求められます。
Q8指定取消しで過去の活動はどうなる?
取消しは将来に向かって指定の効力を失わせる処分であり、過去に行った提案や協働を遡って無効にするものではありません。影響が出るのは進行中の案件と地域での信用です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1改善命令に従わなかったら、罰金とか取られるんですか?
本条に罰則は置かれていない。制裁は指定の取消し(3項)であり、それが公示される(4項)ことで事実上の不利益が地域に広がる、という構造である。実務のポイント:行政は正式な2項の命令を出す前に、処分性のない行政指導で是正を促すのが通例。指導段階で出した文書回答が後の事実認定にそのまま使われるので、この段階から回答は書面で、控えを残して出す
Q2指定を取り消されたら、もう争えないんですか?
争える。指定取消しは行政処分なので、審査請求(行政不服審査法2条)と取消訴訟(行政事件訴訟法3条2項)の対象になる。許認可等を取り消す不利益処分にあたるため、処分前に聴聞が行われるのが原則である(行政手続法13条1項1号イ)。実務のポイント:聴聞は形式と思われがちだが、聴聞調書と主宰者の報告書は、後の訴訟で処分庁の判断過程を突き崩す最重要証拠になる。欠席すると反論の記録がゼロのまま訴訟に入ることになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「指定を取り消されたら、それまでの活動まで無効になるのか」という問いの立て方自体がずれている。取消しは将来に向かって指定の効力を失わせる処分であり、過去の協働や提案を遡って消すものではない。本当に守るべきは過去の実績ではなく、進行中の案件と、公示によって傷つく地域での信用の方だ
- 1項の報告徴収を「形式的な年次報告」と理解している人は多い。足りていないのはその深刻度の認識で、提出した報告の中身がそのまま2項の改善命令の事実認定の根拠になる。軽い気持ちで書いた一枚が、命令書の理由欄にそのまま引用される
- 団体の側から見れば「行政とのパートナーシップ」でも、法律の側から見れば市町村長が一方的に指定し、報告させ、命じ、取り消せる監督関係である。この落差を意識せず口頭合意だけで活動を積み上げると、処分の場面で自分の正当性を示す記録が一枚も残っていないことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 75条の7:指定後の監督(報告・改善命令・取消し・公示) | 75条の6:監督の対象となる協力団体の業務の内容 75条の5:協力団体の指定(入口の要件・手続) |
| 団体にとっての意味 | 出口。指定を将来に向かって失うリスクの所在 | 行動基準。適正かつ確実な実施が求められる範囲 入口。指定を受けるための要件審査 |
| 処分性の有無 | 改善命令・指定取消しはいずれも行政処分(争訟の対象) | 業務の定めであり、それ自体は処分ではない 指定および指定の拒否は処分となり得る |
| 争う手段 | 聴聞(行政手続法13条)→ 審査請求・取消訴訟 | 業務範囲の解釈は命令・取消しの争訟の中で主張 指定拒否に対する審査請求・取消訴訟 |
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市役所から「業務の運営の改善に関し必要な措置を講ずべきことを命ずる」という書面が届いたら、何日以内に何をすべきか。命令に違反したと評価された時点で、3項の指定取消しの引き金が引かれる。まず本文より先に末尾の教示欄を読み、審査請求期間(処分を知った日の翌日から3か月)と出訴期間(6か月)をカレンダーに入れる。反論の準備に使える時間は、体感よりずっと短い
- 市の担当者から「とりあえず活動実績を報告してください」と電話が来た。1項の報告徴収は、多くの場合この程度の軽い依頼として始まる。この段階で出した回答が、後の改善命令の理由欄に引用される事実認定の土台になる
- 広報紙の片隅に「都市計画協力団体の指定を取り消した」という一行の公示が載る(4項)。取消しは将来に向かって効くもので、団体が過去に行った提案や協働の効力を遡って消すわけではない。だが進行中の案件は特例の土俵から降ろされ、補助金審査や指定管理者選定の場で、その一行が何年も引用され続ける
取るべき行動
被害を受けた側:協力団体の運営に問題を感じた住民や会員は、1. 具体的な事実を日時・場面・文書名つきで記録し、市町村の都市計画担当課へ書面で情報提供する2. 市町村長には1項の報告徴収権があるので、「報告を求めてほしい」という権限行使を促す形で申し入れる3. 動きがなければ情報公開請求で報告書や指導記録を取り、行政がどこまで把握しているかを確認する4. 団体が法人格を持つなら、社員総会や理事会での是正ルートも並行して動かす
訴えられた側:1. 報告徴収(1項)の段階が勝負どころ。求められた範囲を正確に、かつ改善への着手状況を添えて書面で出す2. 改善命令(2項)が出たら、命令書の理由欄に並ぶ事実認定を一つずつ照合し、誤認があれば必ず書面で反論を記録に残す3. 指定された期限内に是正し、実施報告を提出して「命令違反」という評価を作らせない4. 取消しの聴聞通知が来たら欠席しない。意見と証拠を聴聞調書に残す5. 取消し後は審査請求と取消訴訟のどちらで争うかを、期間を確認したうえで選ぶ
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし改善命令も指定取消しも行政処分であるため、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は同じく6か月、処分の日から1年で出訴期間が切れる(行政事件訴訟法14条1項、2項)。実務上の最短デッドラインは、改善命令書に個別に記載される是正期限である
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める