水質汚濁防止法 第14条の9(生活排水対策推進計画の策定等)
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- 生活排水対策推進市町村は、生活排水対策重点地域における生活排水対策の実施を推進するための計画(以下「生活排水対策推進計画」という。)を定めなければならない。
- 2.生活排水対策推進計画においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
- 一生活排水対策の実施の推進に関する基本的方針
- 二生活排水処理施設の整備に関する事項
- 3.生活排水対策推進計画においては、前項各号に掲げる事項のほか、生活排水対策に係る啓発に関する事項を定めるよう努めるものとする。
- 4.生活排水対策推進市町村が生活排水対策推進計画を定めようとするときは、当該生活排水対策重点地域内の他の生活排水対策推進市町村と連携を図らなければならない。
- 5.生活排水対策推進市町村は、生活排水対策推進計画を定めようとするときは、あらかじめ、その生活排水対策重点地域を指定した都道府県知事に通知しなければならない。
- 6.前項の通知を受けた都道府県知事は、当該市町村に対し、生活排水対策の推進に関し助言をし、その推進に関し特に必要があると認める場合にあつては勧告をすることができる。
- 7.生活排水対策推進市町村は、生活排水対策推進計画を定めたときは、その内容を公表しなければならない。
- 8.第四項から前項までの規定は、生活排水対策推進計画の変更について準用する。
この条文の基本情報
生活排水対策推進計画の策定等とは何ですか?
定義生活排水対策推進計画の策定等とは、水質汚濁防止法第14条の9に定められた規定で、「生活排水対策推進市町村は、生活排水対策重点地域における生活排水対策の実施を推進するための計画(以下「生活排水対策推進計画」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 水質汚濁防止法第14条の9(生活排水対策推進計画の策定等)は、日本の水質汚濁防止法に含まれる条文です。
- 水質汚濁防止法第14条の9の条文原文は「生活排水対策推進市町村は、生活排水対策重点地域における生活排水対策の実施を推進するための計画(以下「生活排水対策推進計画」という。」で始まります。
- 水質汚濁防止法第14条の9は第二章の二 生活排水対策の推進に置かれています。
- 水質汚濁防止法の公布日は昭和45年12月25日です。
- 水質汚濁防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 水質汚濁防止法第14条の9の前の条は水質汚濁防止法第14条の8です。
- 水質汚濁防止法第14条の9の次の条は水質汚濁防止法第14条の10です。
- 水質汚濁防止法第14条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第14条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138 - 本サイト収録
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第14条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000138/14_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点水質汚濁防止法第14条の9は、重点地域の市町村に生活排水対策推進計画の策定を義務付け、基本方針と処理施設整備の記載、知事への事前通知、策定後の公表を求める。
Q · 生活排水対策推進計画って、誰が何のために作るものなの?
重点地域の市町村が家庭排水対策のために作る義務的計画
水質汚濁防止法第14条の9により、都道府県知事が指定した生活排水対策重点地域の市町村は、生活排水対策推進計画を定めなければなりません。計画には基本的方針と生活排水処理施設(下水道・浄化槽など)の整備に関する事項を必ず記載し、啓発に関する事項も定めるよう努めます。策定・変更の際は同じ地域の他の市町村と連携し、あらかじめ知事に通知し、策定後は内容を公表する必要があります。
解説
川が臭い原因の大半は、工場ではなく一般家庭の台所・風呂・洗濯から出る排水だった。そうした流域がある。工場排水は排水基準と罰則で縛れるが、家庭の排水は一軒ずつ罰で縛れない。そこで法律は、責任を個人ではなく市町村に負わせた。都道府県知事が「生活排水対策重点地域」に指定した地域の市町村は、推進計画を必ず作らなければならない。計画には「基本方針」と「生活排水処理施設の整備」の二つを必ず書く。啓発は努力義務にとどまる。計画を作る前には同じ地域の他の市町村と連携し、あらかじめ知事に通知し、できあがったら公表しなければならない。つまり、あなたの町の下水道や浄化槽をどう整備するかは、公表された一冊の計画にまとまっている。それを読めば、補助金の方針も、自宅が下水道の予定区域に入っているかも、行政が何を約束したかも見えてくる。
法的な位置づけ
生活排水対策推進計画とは、水質汚濁防止法第14条の9に基づき、生活排水対策推進市町村が生活排水対策重点地域における生活排水対策の実施を推進するために定める行政計画である。基本的方針と生活排水処理施設の整備に関する事項を必要的記載事項とし、啓発に関する事項を努力的記載事項とする。策定・変更には連携、知事への事前通知、公表の手続を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.重点地域の指定と自市町村の位置付けを確認する 都道府県知事による生活排水対策重点地域の指定内容を確認し、自市町村が生活排水対策推進市町村に当たるか、同じ重点地域内にどの市町村があるかを把握する
- 2.同じ重点地域の他の推進市町村と連携する 計画案の作成段階で、同じ重点地域内の他の推進市町村と協議し、施設整備の方針や区域分けが流域単位で矛盾しないよう調整する(第4項)。協議の記録を残す
- 3.必要的記載事項と努力的記載事項を点検する 基本的方針と生活排水処理施設の整備に関する事項が漏れなく記載されているかを確認し、啓発に関する事項も盛り込む(第2項・第3項)
- 4.都道府県知事へあらかじめ通知する 計画を定める前に、重点地域を指定した都道府県知事へ計画案を通知する(第5項)。知事から助言や勧告があれば、対応方針を文書化する(第6項)
- 5.計画を決定し内容を公表する 計画を定めたら、ホームページ掲載や窓口備付けなどの方法で内容を公表する(第7項)。変更時も同じ手続を踏む(第8項)
よくある質問 AI による整理
Q1生活排水対策推進計画とは何ですか?
生活排水対策重点地域の市町村が、家庭排水による水質汚濁を減らすために定める行政計画です。水質汚濁防止法第14条の9が策定を義務付けています。
Q2生活排水対策推進計画に必ず書く内容は?
対策推進の基本的方針と、下水道や浄化槽など生活排水処理施設の整備に関する事項の二つです。啓発に関する事項は努力義務にとどまります。
Q3生活排水対策推進計画はどこで見られる?
策定した市町村には公表義務があるため、市町村のホームページや環境担当課の窓口で閲覧できることが多いです。見つからなければ担当課に問い合わせましょう。
Q4生活排水対策推進計画の策定に知事の承認は必要?
承認は不要です。必要なのは知事へのあらかじめの通知で、知事は助言や、特に必要な場合に勧告ができるにとどまります。
Q5生活排水対策推進計画を変更するときの手続きは?
策定時と同じく、他の推進市町村との連携、知事への事前通知、変更後の公表が必要です(第14条の9第8項による準用)。
Q6生活排水対策推進計画を作らない市町村は違法?
推進市町村には策定義務があるため、作らなければ義務違反となります。ただし罰則はなく、議会や住民による監視、知事の助言・勧告で是正が図られます。
Q7生活排水対策推進市町村とはどこのこと?
都道府県知事が指定した生活排水対策重点地域の区域の全部または一部を区域とする市町村で、本条の計画策定義務を負う主体です。
Q8推進計画と下水道の整備計画は同じもの?
別の計画です。推進計画は水質汚濁防止法に基づく生活排水対策全体の計画で、下水道の整備計画は下水道法に基づくものです。両者の整合が求められます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの前だけ下水道が来ないんだけど、市を訴えられる?
難しい。推進計画(水質汚濁防止法14条の9)は行政計画で、原則として個々の住民に整備を求める権利を与えない。現実的なのは、計画と下水道計画で自宅が浄化槽区域に入っていないか確認し、浄化槽の設置・転換補助を使うことだ。実務のポイント:浄化槽区域に入っている地区は、下水道が長期間来ない前提で予算が組まれていることがある。待つより補助で合併処理浄化槽に切り替えた方が、トータルの負担が小さくなるケースもある
Q2家で天ぷら油を流したら法律違反になるの?
水質汚濁防止法の排水基準と罰則は工場など特定事業場向けで、家庭の生活排水には直接かからない。法律は家庭を罰する代わりに、重点地域の市町村に計画をつくらせる方式をとった(14条の9)。ただし浄化槽を使っている家は、浄化槽法上の保守点検・清掃・法定検査の義務を負う。実務のポイント:油や薬品を流すと浄化槽の微生物が弱り、法定検査で「不適正」と判定されることがある。罰は川ではなく、自宅の浄化槽の側から来る
間違えやすい点 AI による整理
- 台所に揚げ油を流すと水質汚濁防止法で罰金になる、と思っている人がいる。実は家庭の生活排水は、工場向けの排水基準や罰則の対象外である。法律は家庭を罰で縛るのをやめ、市町村に計画づくりを義務付けるという間接ルートを選んだ。だから責任を問う先は、隣の家ではなく計画の中身である
- 「計画に書いてあるのだから、うちの前にも下水道が来る」と受け止めるのは危うい。行政計画は原則として住民に具体的な権利を与えるものではなく、書かれた整備が遅れても、それだけを理由に取消訴訟や損害賠償で争うのは難しい。計画の力は裁判ではなく、議会・予算・情報公開の場で発揮される
- 知事の関与は「承認」だと思われがちだが、条文は事前の「通知」と、それを受けた知事の「助言・勧告」にとどまる。最終決定権は市町村にある。都道府県に働きかけても計画は覆らない。本丸は市町村議会と担当課だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 第14条の9:推進市町村による推進計画の策定・公表 | 第14条の8:都道府県知事による生活排水対策重点地域の指定(現行条番号は要確認) 第14条の10:推進計画に基づく施策の実施(現行条番号は要確認) |
| 義務を負う主体 | 生活排水対策推進市町村 | 都道府県知事 生活排水対策推進市町村 |
| 手続の段階 | 計画づくり(連携・事前通知・公表) | 対象地域の決定(計画づくりの前提) 計画の実行(計画づくりの後) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾では生活污水対策は主に下水道建設計画と建築物の汚水処理設備規制で対応し、日本のような重点地域指定型の市町村計画義務は一般的でない
韓国は地方自治体に下水道整備基本計画の策定を求め、生活排水処理を下水道計画の中で体系化している
ドイツは排水処理を公法人(主に市町村)の義務として正面から定め、計画ではなく処理義務そのものを自治体に課す
フランスは市町村に集合処理区域と個別処理区域の区分(zonage)を義務付けており、下水道区域と浄化槽区域の線引きという点で本条と発想が近い
米国は広域的な排水処理管理計画を州・地域単位で策定させる仕組みを持ち、流域単位の計画という点で本条の連携規定と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 家を買うとき、下水道の本管は通っていますか? 不動産屋が「そのうち下水が来ますよ」と言っても、それを確かめる手がかりの一つが市町村の生活排水対策推進計画と下水道の整備計画だ。「浄化槽のまま据え置く区域」に入っていれば、浄化槽の維持費は何十年も払い続けることになる
- 近所の用水路が夏になると泡立ち、ドブ臭い。市役所に電話しても「家庭排水なので」とたらい回し。重点地域に指定されていれば、市には計画を作り公表する法的義務がある。窓口で「推進計画のどこに、この水路の対策が書いてありますか」と聞けば、話の土俵が変わる
- あなたは町役場の環境課に異動したばかり。前任者の引継書に「推進計画の改定時期」とある。改定にも連携、知事への事前通知、公表の手続がかかる(8項)。通知を飛ばして議会報告の直前に気付けば、スケジュールは丸ごと組み直しになる
- 合併処理浄化槽への転換補助の受付があと二週間で締め切られると、回覧板で知った。補助の枠も対象地域も、自治体の計画や予算の中で決まっていることが多い。締切の前に計画を読むかどうかで、数十万円の差がつく
- 隣の市と同じ川の流域なのに、向こうは下水道の整備が進み、こちらは遅れている。4項は同じ重点地域内の市町村に連携を義務付けている。流域単位でそろっていないなら、議員への請願で問う根拠になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の地域が生活排水対策重点地域か、市町村のサイトか県の環境部局で確かめる2. 公表された推進計画を入手し、基本方針と施設整備の項目で自宅周辺の位置付け(下水道区域か浄化槽区域か)を確認3. 悪臭・泡の日時と写真を記録し、計画の該当箇所を示して担当課へ書面で進み具合を問い合わせる4. 動かなければ、情報公開請求、議員への相談、議会への請願へ段階的に上げる。公金の支出そのものに疑問があれば、住民監査請求(地方自治法242条)も選択肢になる
訴えられた側:市町村の担当者の場合:1. 策定・変更のたびに、他の推進市町村との連携、知事への事前通知、策定後の公表の三つを記録で残す(4項〜8項) 2. 必須記載の基本方針と施設整備が抜けていないか点検し、啓発も努力義務として盛り込む3. 知事の勧告を受けたら、対応方針を文書化しておく4. 住民からの問い合わせには計画の該当箇所で答え、整備が遅れている場合は理由と見通しを示す。沈黙は議会質問を招く
時効(請求できる期限):本条に特定の時効や策定期限の定めはない。計画の違法を理由に直接争う道は狭く、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が問題になる場面もまれである。実務上の期限は、公金の支出を争う住民監査請求の「当該行為のあった日から1年」(地方自治法242条2項、正当な理由があれば例外あり)と、計画改定のスケジュールである
学説
行政計画の処分性に関する一般的理解:行政計画は原則として国民の権利義務を直接形成しないため、その策定自体を取消訴訟で争うことは難しいとされる。本条の推進計画も同様に、住民に具体的な整備請求権を与えるものではないと解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成2年(1990年)改正 生活排水対策の章(第2章の2)が設けられ、重点地域の指定と市町村による推進計画の仕組みが導入された。その後の条番号の移動や、地方分権改革に伴う知事関与の文言修正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成2年(1990年) 新設:水質汚濁防止法改正により生活排水対策の章が設けられ、重点地域の指定と市町村による推進計画の仕組みが導入された。その後の文言修正の有無は要確認
- 水質汚濁防止法 第2条「生活排水」の定義
- 水質汚濁防止法 第14条の8生活排水対策重点地域の指定(現行効力を要確認)
- 水質汚濁防止法 第14条の10推進計画に基づく施策の実施(現行効力を要確認)
- 浄化槽法 第3条の2単独処理浄化槽の新設禁止、整備手段の特則
- 下水道法 第2条の2流域別下水道整備総合計画との整合
- 地方自治法 第242条計画関連の公金支出に対する住民監査請求
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