要点労働安全衛生法54条の5は、検査業者の事業の全部譲渡・相続・合併・分割があったとき、承継人が検査業者の地位を当然に承継すると定める。ただし承継人に欠格事由があれば承継されない。
Q · 会社を買収して検査業者を引き継いだら、登録は自動でついてくるの?
原則自動で承継されるが、欠格事由があれば承継されない
労働安全衛生法54条の5により、検査業者の事業の全部を譲渡・相続・合併・分割で承継した者は、検査業者の地位を当然に承継します。登録を取り直す必要はありません。ただし二つの落とし穴があります。第一に、承継人が54条の3第2項の欠格事由に一つでも該当すれば、地位は一切移りません。第二に、承継した者は厚生労働省令の定めにより、遅滞なく厚生労働大臣又は都道府県労働局長へ届け出る義務があります。承継は自動でも、届出は別個の手続です。
会社を一つ買収する。資産も従業員も契約も引き継いだ。ところが買った相手が労働安全衛生法上の「検査業者」、つまりフォークリフトや車両系建設機械の特定自主検査を有資格で請け負える登録事業者だった場合、その登録という見えない資格まで自動で手に入る。これが54条の5の正体だ。事業の全部譲渡、相続、合併、分割。この四つのいずれかで、検査業者の地位はそのまま承継人へ移る。ただし落とし穴がある。承継する側が54条の3第2項の欠格事由に一つでも当たれば、地位は移らない。さらに移った場合でも、遅滞なく厚生労働大臣または都道府県労働局長へ届け出る義務がある。資格は自動で来るが、手続を怠れば足元をすくわれる。
労働安全衛生法54条の5は検査業者の地位の承継を定める規定であり、事業の全部譲渡・相続・合併・分割の四つの事由により、その事業の全部を承継した者が登録検査業者の地位を当然に承継する旨を規定する。ただし承継人が54条の3第2項の欠格事由に該当する場合は承継せず、承継後は遅滞なく行政庁への届出を要する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
フォークリフトや車両系建設機械などの特定自主検査を有資格で請け負える登録事業者です。労働安全衛生法に基づき登録され、労働者の安全に関わる機械の検査を担います。
つきません。54条の5の承継は事業の『全部』を承継した場合に限られます。一部譲渡では地位は移らず、譲受人は自分で登録を取り直す必要があります。
相続人全員の同意で事業を承継すべき相続人を一人選定すれば、その人だけが地位を承継します。選定しないと承継先が宙に浮くため、早期の遺産分割協議が重要です。
条文上は『遅滞なく』とされ、具体的な日数は定められていません。社会通念上、正当な理由なく遅れない期間内に厚生労働大臣又は都道府県労働局長へ届け出る必要があります。
届出は承継の効力とは切り離されているため即無効にはなりませんが、後の登録更新や立入検査で行政の把握漏れが露見し、是正の対象となるおそれがあります。
引き継げません。承継人が54条の3第2項各号の欠格事由のいずれかに該当すると、四つの承継事由を満たしても地位は一切移転しません。
合併後存続する法人又は合併で設立された法人が地位を承継します。ただし存続・新設法人が欠格事由に該当すると承継できず、登録を取り直す空白期間が生じます。
承継人側に54条の3第2項の欠格事由がないか、事業の『全部』承継に該当するか、届出書類が揃うかを確認します。承継不成立はクロージング後に発覚すると致命傷です。
必要です。54条の5第2項は、地位を承継した者は遅滞なく厚生労働大臣または都道府県労働局長へ届け出なければならないと定めています。承継自体は自動でも、届出は別個の義務です。業界裏話ヒント:承継の効力発生と届出は切り離されているため、出し忘れても登録が即無効になるわけではない。だからこそ放置されやすく、後の更新や立入検査で行政の把握漏れが露見してまとめて問題化する。クロージングの法務チェックリストに『許認可承継届』を一行入れておくだけで防げる
合併後存続する法人または合併により設立された法人は、検査業者の地位を承継します(54条の5第1項)。ただし存続・新設法人が54条の3第2項の欠格事由に該当すると承継できません。業界裏話ヒント:合併比率や統合効果の試算に気を取られ、存続会社側の役員構成が欠格事由に触れていないかを見落とすケースがある。承継できなければ合併後に登録を取り直す空白期間が生じ、その間は特定自主検査を請け負えない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 登録を得る方法 | 54条の5:事業の全部承継により当然承継 | — |
| 適用前提 | 全部譲渡・相続・合併・分割のいずれか+欠格事由なし | — |
| 行政への手続 | 承継後、遅滞なく届出(54条の5第2項) | — |
| 失敗時のリスク | 欠格事由該当で承継不成立、届出懈怠で是正対象 | — |
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