動物の愛護及び管理に関する法律 第40条(動物を殺す場合の方法)
クイックジャンプ
- 動物を殺さなければならない場合には、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしなければならない。
- 2.環境大臣は、関係行政機関の長と協議して、前項の方法に関し必要な事項を定めることができる。
- 3.前項の必要な事項を定めるに当たつては、第一項の方法についての国際的動向に十分配慮するよう努めなければならない。
この条文の基本情報
動物を殺す場合の方法とは何ですか?
定義動物を殺す場合の方法とは、動物の愛護及び管理に関する法律第40条に定められた規定で、「動物を殺さなければならない場合には、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 動物の愛護及び管理に関する法律第40条(動物を殺す場合の方法)は、日本の動物の愛護及び管理に関する法律に含まれる条文です。
- 動物の愛護及び管理に関する法律第40条の条文原文は「動物を殺さなければならない場合には、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしなければならない。」で始まります。
- 動物の愛護及び管理に関する法律第40条は第五章 雑則に置かれています。
- 動物の愛護及び管理に関する法律の公布日は昭和48年10月1日です。
- 動物の愛護及び管理に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 動物の愛護及び管理に関する法律第40条の前の条は動物の愛護及び管理に関する法律第39条の26です。
- 動物の愛護及び管理に関する法律第40条の次の条は動物の愛護及び管理に関する法律第41条です。
- 動物の愛護及び管理に関する法律第40条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
動物の愛護及び管理に関する法律(昭和四十八年法律第百五号)第40条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/348AC1000000105 - 本サイト収録
動物の愛護及び管理に関する法律(昭和四十八年法律第百五号)第40条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/348AC1000000105/40
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点動物愛護管理法40条は、動物を殺さなければならない場合、できる限り苦痛を与えない方法で行うよう義務付ける。具体的な方法は環境大臣の指針が定める。
Q · 動物を殺処分するとき、方法に決まりはあるの?
ある。できる限り苦痛を与えない方法が義務
動物愛護管理法40条1項は、動物を殺さなければならない場合、できる限り苦痛を与えない方法によるよう義務付けています。具体的な方法は環境大臣が定める「動物の殺処分方法に関する指針」に委ねられ、意識を失わせてから心肺機能を不可逆的に停止させることが基本とされています。本条自体に罰則はありませんが、残酷な方法は44条の殺傷罪・虐待罪の判断材料になります。
解説
「殺してはならない」とは書かれていない。動物愛護管理法40条が定めているのは、殺してよいかどうかではなく、殺すときの「やり方」である。動物を殺さざるを得ない場面は、社会のあちこちで毎日起きている。保健所での犬猫の処分、鳥インフルエンザが出た養鶏場、研究所の実験動物、動物病院での安楽死などだ。本条はそのすべてに「できる限り苦痛を与えない方法」という一本の物差しを当てる。具体的な中身は環境大臣が定める「動物の殺処分方法に関する指針」(告示)にあり、意識を失わせたうえで心臓や肺の機能を元に戻らない形で止めることが基本とされている。本条そのものに罰則はない。それでも、残酷なやり方で殺せば44条の「みだりな殺傷」や「虐待」を判断する材料になる。理由があって殺す場合でも、方法を誤れば犯罪の入口に立つことになる。
法的な位置づけ
動物の愛護及び管理に関する法律第40条は、動物の殺処分方法に関する規定であり、殺処分がやむを得ない場合に、できる限り苦痛を与えない方法によるべき義務を定める。具体的方法の策定は環境大臣に委任され、策定にあたっては国際的動向への配慮が努力義務として課される。殺処分の可否そのものではなく、方法の基準を定める点に特色がある。
手順
- 1.現場の記録を残す 動物が残酷な方法で殺された、または殺されようとしている場面を見たら、安全を確保したうえで写真・動画・日時・場所・関与者を記録する。殴打や放置など、どのような方法だったかを具体的に残すことが重要
- 2.死因と外傷の所見を得る 可能であれば死骸を勝手に処分せず保存し、動物病院で死因や外傷の所見をもらう。方法の残虐性を客観的に裏付ける資料になる
- 3.警察と自治体に相談する 警察に44条違反の疑いとして相談し、同時に自治体の動物愛護センターや保健所にも連絡する。指針から外れた方法であった点を記録とともに説明する
- 4.受理されなければ告発状を提出 口頭相談で動かない場合は、事実関係と証拠を整理した告発状を書面で提出する。必要に応じて弁護士や動物愛護団体の支援を受ける
よくある質問 AI による整理
Q1動物愛護管理法40条とは何ですか?
動物を殺さなければならない場合に、できる限り苦痛を与えない方法を取るよう義務付ける条文です。殺してよいかではなく、殺し方の基準を定めています。
Q2動物の殺処分方法に関する指針とは?
40条2項に基づき国が定めた告示で、意識を失わせたうえで心肺機能を不可逆的に停止させる方法を基本としています。平成7年総理府告示第40号が元になっています。
Q340条に違反すると罰則はありますか?
40条単独の罰則はありません。ただし残酷な方法で愛護動物を殺せば、44条の殺傷罪(5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金)の判断材料になります。
Q4ペットの安楽死は自宅でできる?
麻酔薬などを使わない自己流の方法は苦痛を与えるおそれが高く、虐待と評価されかねません。獣医師に相談して適切な薬剤と手順で行うのが現実的です。
Q5保健所の殺処分方法はガスですか?
自治体によって異なります。二酸化炭素ガスを使ってきた施設もありますが、苦痛の観点から麻酔薬注射へ切り替える自治体も出ています。
Q6鳥インフルエンザの殺処分にも40条は適用される?
家畜伝染病予防法による処分命令があっても、殺す方法には40条の「苦痛を与えない方法」の考え方が及びます。防疫計画で事前に方法を決めておくことが重要です。
Q7実験動物の処分方法に決まりはある?
40条と殺処分指針に加え、41条と実験動物の飼養保管基準が処分方法の枠を定めます。機関の動物実験委員会による手技の確認も求められます。
Q8殺処分の国際的動向とは何を指す?
40条3項が求める配慮で、海外の動物福祉基準や獣医学会の安楽死ガイドラインなど、より苦痛の少ない方法への流れを指すと考えられています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1老犬の安楽死をお願いするのって、法律的に問題ないんですか?
回復の見込みがない病気の苦痛から解放するための安楽死を、獣医師が麻酔薬などで適切に行う限り、40条の「苦痛を与えない方法」に沿った処置と考えられており、44条の「みだりに」殺す場合にも当たらないと解されている。実務のポイント:安楽死の手順は病院によって違う。先に鎮静剤で眠らせてから致死薬を使うかどうかは事前に聞くべきで、聞かれなければ説明しない獣医師もいる
Q2保健所って今もガスで犬や猫を殺してるんですか?
自治体によって異なる。殺処分数は大きく減ったが、二酸化炭素ガスによる処分を続けてきた施設もあり、苦痛の面から麻酔薬の注射へ切り替える自治体が出ている。40条3項の国際的動向への配慮がその論拠である。実務のポイント:各自治体の処分方法は情報公開請求で確認できる。議会質問で取り上げられた結果、方法が見直された例もある(最新の運用状況は各自治体にご確認ください)
Q3家に出たネズミを殺すのも、この法律に引っかかりますか?
一般的な家ネズミの駆除は、通常は44条の罰則の対象にならない。罰則が及ぶ「愛護動物」は、犬・猫・牛・鶏などの列挙動物と、人が飼っている哺乳類・鳥類・爬虫類に限られるからである(44条4項)。実務のポイント:同じ駆除の感覚で野良猫に手を出すと話がまったく変わる。猫は飼い主がいなくても愛護動物なので、捕獲業者も猫の殺処分の依頼は断るのが通常である
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の飼っている動物なのだから、どう処分しようと飼い主の自由だ」と考える人は多い。法律から見ると、飼い主であることは免罪符ではない。愛護動物をみだりに殺せば、飼い主本人であっても44条1項の対象になる。所有権は物としての処分を認めるが、命の終わらせ方までは白紙委任していない
- 「保健所の殺処分は昔の話で、今はもうない」と思われがちだが、実際には数は大きく減ったものの、犬猫の殺処分は今もゼロではない。しかも方法として二酸化炭素ガスが使われてきたことについて、苦痛の観点から批判が続いている。40条3項が「国際的動向に十分配慮」と書いているのは、まさにこの論点が未決着だからである
- 本条には罰則がないので「守らなくても何も起きない努力規定だ」という見方は、問いの立て方そのものがずれている。40条違反を単独で罰する規定はないが、どの殺し方をしたかは、44条の「みだりに」や「虐待」に当たるかどうかを判断する決定的な証拠になる。罰則は別の条文に置かれているだけである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 40条:殺すと決まった後の「殺し方」の基準 | 44条:愛護動物をみだりに殺傷・虐待・遺棄する行為への罰則 41条:実験動物の利用における苦痛軽減と代替法 |
| 対象動物 | 動物一般(愛護動物に限定されない) | 愛護動物(牛・馬・豚・犬・猫・鶏等と、人が占有する哺乳類・鳥類・爬虫類) 科学上の利用に供される動物 |
| 罰則 | なし(44条の評価材料になる) | 殺傷:5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金 なし(基準・指針で運用) |
| 具体化の手段 | 環境大臣の殺処分方法に関する指針 | 刑事手続(警察・検察) 実験動物の飼養保管基準・機関内規程 |
他国ではどう定めているか 3 か国
動物を殺す場合は苦痛を最小にする人道的方法によることを明文で求める点で、日本の40条と同じ方向性を持つ
脊椎動物の殺処分は原則として麻酔・気絶処置の下で、避けられる痛みを与えずに行うことを求め、資格要件も定める
家畜のと殺は連邦法で人道的方法を要求し、伴侶動物・実験動物の安楽死は獣医師会のガイドラインが実務基準となっている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 15歳の飼い犬が末期がんで苦しんでいる。獣医から安楽死を提案され、費用を理由に「自宅で何とかできないか」と一瞬考えた。法律上、安楽死を獣医師に限定する明文規定はない。ただ、麻酔薬を使わない自己流のやり方は40条の「苦痛を与えない方法」から大きく外れ、虐待と評価されるおそれがある
- 庭の家庭菜園を荒らす野良猫に業を煮やし、知人から「捕まえて処分すればいい」と言われた。もしそれを実行したら、どうなる? 猫は飼い主の有無に関係なく「愛護動物」であり(44条4項1号)、駆除という理由はまず通らない。殺し方の問題以前に、殺すこと自体が5年以下の拘禁刑の対象になりうる
- あなたは小さな養鶏場を営んでいる。隣県で鳥インフルエンザが発生した。殺処分命令が来れば、数日以内に全羽を処分しなければならない。そのときの方法も本条と指針の枠の中で問われる。事前に防疫計画と処分方法を家畜保健衛生所と詰めておかなければ、当日は混乱する
- 近所の人が飼い犬を棒で叩いて殺したらしい、と SNS で見かけた。告発するなら、「殺した」だけでなく「どう殺したか」を記録して伝えることになる
- 大学の研究室で、マウスの処分を先輩から「首をひねれば済む」と雑に引き継がれた。頸椎脱臼は指針の枠内で認められうる方法だが、技術が未熟なまま行えば苦痛を与える。次の動物実験委員会の監査はあと2週間後で、手技の訓練記録を求められる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 飼い猫や飼い犬が他人に殺された、または残酷な方法で殺される現場を見た場合、まず写真・動画・日時・場所を記録し、死骸は勝手に処分せず保存を検討する2. 動物病院で死因と外傷の所見をもらい、方法の残虐性を客観的に裏付ける3. 警察に44条違反として相談し、受理されなければ告発状を書面で提出する。地域の動物愛護団体や自治体の動物愛護センターにも同時に連絡する4. 飼い主であれば、民法709条による損害賠償(治療費、財産的価値、慰謝料)も並行して検討する
訴えられた側:1. 処分に正当な理由があったか(病気の苦痛、法令に基づく処分命令、研究計画の承認など)を書面で整理する2. 使った方法が指針の考え方(意識を失わせてから機能を不可逆的に停止させる)に沿っていたかを、獣医師の関与記録や使用薬剤などで示す3. 取り調べには弁護士を付け、「みだりに」に当たらないことの立証を軸に防御する4. 業として行う場合は、今後の手順書と担当者の訓練記録を整える
時効(請求できる期限):40条自体に時効はない。ただし愛護動物殺傷罪(44条1項、5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金)の公訴時効は5年、虐待罪(同条2項、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金)は3年である(刑事訴訟法250条)。民事上の損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)。(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 昭和48年(1973年) 動物の保護及び管理に関する法律の制定時に、苦痛を与えない殺処分方法の規定が設けられたとされる(条番号・文言は要検証)
- 平成24年(2012年)改正 国際的動向への配慮を求める第3項が加えられたとされる(要検証)
改正の年表
- 1.昭和48年(1973年) 新設:動物の保護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号)として制定。苦痛を与えない殺処分方法の考え方が置かれた(当時の条番号は要確認)
- 2.平成11年(1999年) 改正:法律名が「動物の愛護及び管理に関する法律」に改められ、罰則の強化などが行われた
- 動物の愛護及び管理に関する法律 第44条愛護動物殺傷・虐待の罰則
- 動物の愛護及び管理に関する法律 第2条命あるものとしての取扱いの基本原則
- 動物の愛護及び管理に関する法律 第41条実験動物の苦痛軽減と代替法
- 動物の愛護及び管理に関する法律 第35条都道府県等による犬猫の引取り
- 家畜伝染病予防法 第16条患畜等の殺処分義務の特則
- 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律 第8条野生鳥獣の捕獲等の禁止原則
- と畜場法 第13条と畜場外でのとさつ禁止
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める